銀行法 第39条(定款の解散事由の規定の効力)
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銀行は、会社法第四百七十一条第一号及び第二号(解散の事由)の規定にかかわらず、同条第一号又は第二号に掲げる事由によつては、解散しない。
この条文の基本情報
定款の解散事由の規定の効力とは何ですか?
定義定款の解散事由の規定の効力とは、銀行法第39条に定められた規定で、「銀行は、会社法第四百七十一条第一号及び第二号(解散の事由)の規定にかかわらず、同条第一号又は第二号に掲げる事由によつては、解散しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 銀行法第39条(定款の解散事由の規定の効力)は、日本の銀行法に含まれる条文です。
- 銀行法第39条の条文原文は「銀行は、会社法第四百七十一条第一号及び第二号(解散の事由)の規定にかかわらず、同条第一号又は第二号に掲げる事由によつては、解散しない。」で始まります。
- 銀行法第39条は第六章 廃業及び解散に置かれています。
- 銀行法の公布日は昭和56年6月1日です。
- 銀行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 銀行法第39条の前の条は銀行法第38条です。
- 銀行法第39条の次の条は銀行法第40条です。
- 銀行法第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/356AC0000000059 - 本サイト収録
銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/356AC0000000059/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点銀行法39条は、銀行が会社法471条1号・2号(定款所定の存続期間の満了、定款所定の解散事由の発生)によっては解散しないと定める。定款の自動解散条項は銀行では空振りになる。
Q · 定款に「存続期間は設立から20年」と書いた銀行は、20年たつと解散するの?
解散しない。定款の期限や解散事由は銀行では効力を生じない
銀行法39条により、銀行は会社法471条1号(定款所定の存続期間の満了)および2号(定款所定の解散事由の発生)によっては解散しません。定款にその種の条項を置いても、期日が到来し事由が現実化しても法的効果は生じず、条項は空振りになります。一方、株主総会の決議(同条3号)、合併(4号)、破産手続開始の決定(5号)、解散を命ずる裁判(6号)は排除されていません。任意解散を選ぶ場合は株主総会決議に加えて行政の認可が必要です(銀行法上の認可規定、現行条番号は要確認)。
解説
会社法471条は、株式会社が消滅する入口を六つ並べている。定款で定めた存続期間の満了(1号)、定款で定めた解散事由の発生(2号)、株主総会の決議(3号)、合併(4号)、破産手続開始の決定(5号)、解散を命ずる裁判(6号)。銀行法39条は、このうち最初の二つだけを銀行の手から取り上げた。つまり銀行は、定款に「存続期間は設立から20年」「主要株主が撤退したときは解散する」と書き込んでも、その期日が来ても、その事由が現実に起きても、解散しない。条項そのものが空振りになる。なぜそこまでするのか。銀行が消えるとは、あなたの給与振込口座、公共料金の引落し、住宅ローンの債権者が一斉に宙に浮くということだ。カレンダーの日付や、株主が自分で書いた一文で、それが自動発動されては決済システムが持たない。銀行の幕引きは、株主総会の決議を経て内閣総理大臣の認可を通る道にだけ絞られている。銀行の出口には、内側からは開かない扉がついている。
法的な位置づけ
銀行法第39条は、銀行の解散事由に関する特則である。株式会社一般には会社法第471条第1号の定款で定めた存続期間の満了、および第2号の定款で定めた解散事由の発生が解散事由となるが、銀行についてはこの二つの適用が排除される。株主総会の決議、合併、破産手続開始の決定、解散を命ずる裁判による解散は排除されない。
よくある質問 AI による整理
Q1銀行法39条とは何ですか?
銀行について会社法471条1号・2号の適用を外し、定款で定めた存続期間の満了や定款所定の解散事由の発生では解散しないと定める特則です。銀行の出口を限定する規定です。
Q2会社法471条の解散事由は何号ありますか?
6号あります。存続期間の満了、定款所定の解散事由、株主総会の決議、合併、破産手続開始の決定、解散を命ずる裁判です。銀行法39条が外すのは最初の2号だけです。
Q3銀行が消えるのはどんなときですか?
合併による消滅、破産手続開始の決定、解散を命ずる裁判、そして株主総会決議と行政の認可がそろった任意解散です。実務では合併や事業譲渡による処理が中心になります。
Q4銀行が解散すると免許はどうなりますか?
解散すれば銀行業を営む前提が失われ、免許も維持されません。銀行法には解散等による免許の失効に関する規定が置かれています(現行条番号は要確認)。
Q5保険会社にも同じような規定はありますか?
保険業法にも解散に関する特則と行政の認可制が置かれています。契約が長期にわたり社会基盤を担う業態に共通する退出規制の設計で、根拠条文は保険業法側で確認してください。
Q6信用金庫や信用組合も銀行法39条の対象ですか?
対象外です。信用金庫は信用金庫法、信用組合は中小企業等協同組合法など、それぞれの根拠法が解散手続と行政の関与を定めています。銀行法の規定をそのまま当てはめることはできません。
Q7定款の存続期間は登記されますか?
存続期間や解散の事由を定款で定めた場合は登記事項となります。取引先の存続リスクを確かめたいときは、登記事項証明書の該当欄を契約前に自分で確認するのが確実です。
Q8銀行が破綻したら預金はどうなりますか?
解散ではなく預金保険法に基づく処理が中心です。決済用預金は全額、一般預金等は元本1000万円とその利息までが保護対象とされています(最新の制度内容はご確認ください)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1じゃあ銀行って、法律上は絶対に潰れないってことですか?
違う。本条が外したのは会社法471条1号と2号、定款に自分で書いた自滅条項だけである。破産手続開始の決定(5号)、合併(4号)、解散を命ずる裁判(6号)は生きている。実務のポイント:実務では破綻銀行が「解散」の形をとることはむしろ稀で、預金保険法に基づく管理と受皿金融機関への事業譲渡・合併で処理される。ニュースで銀行が消えたと報じられる事案の大半は、解散ではなく合併である
Q2銀行を新しく作るとき、定款に存続期間を書いたらどうなるんですか?
書くことは止められないが、39条によって解散の効果が生じないので、条項として空振りする。実務上は免許審査の過程で削除を求められる。実務のポイント:銀行子会社を持ちたい事業会社は、ほぼ例外なく撤退シナリオを定款に埋め込もうとして潰される。出口は株式譲渡(主要株主規制の認可が必要)か合併に限られるので、参入の稟議を書く時点で出口の値付けまで済ませておく必要がある
Q3株主総会で全員一致で解散を決めたら、さすがに解散できますよね?
決議自体は会社法471条3号として可能である。しかし銀行の場合、その決議は内閣総理大臣の認可を受けなければ効力を生じない(銀行法37条、現行条番号を要確認)。実務のポイント:認可の審査では預金の返還計画、貸出先への影響、従業員とシステムの移管まで見られる。株主の意思だけで単独任意解散が通る例は現実にはほぼなく、実務は事業譲渡で中身を移してから器を畳む順序で組む
間違えやすい点 AI による整理
- 「銀行は解散しないと法律が書いているのだから、銀行は潰れないという意味では」という読み方は、問いの立て方から誤っている。本条が止めているのは471条1号と2号、つまり自分で定款に書いた紙の上の自滅装置だけである。破産手続開始の決定(5号)も、合併(4号)も、解散を命ずる裁判(6号)も一切封じられていない。経済的破綻の入口は開いたままだ
- 定款自治が制限されることは知っていても、その裏側にある二重構造まで見ている人は少ない。3号の株主総会決議による解散は条文上は残っている。しかし残っているものに、銀行法が別途「内閣総理大臣の認可を受けなければ効力を生じない」という第二の関門をかぶせている。一つは正面から消し、一つは残したうえで行政の手を挟む。封じ方が二段階で違う
- 株主から見れば、自分たちが出資した会社の幕の引き方を自分たちで決めるのは当然の権利である。だが法律から見れば、銀行の株主は預金者と決済システムの後ろに並んでいる。この落差を知らずに銀行子会社への出資を決めると、投資回収の出口が株式譲渡か合併しかないという事実に、撤退を決めた後で気付くことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 解散の引き金 | 銀行法39条:定款所定の存続期間満了・解散事由の発生を解散事由から除外 | 会社法471条1号・2号:一般の株式会社では解散事由になる 会社法471条3号:株主総会の決議(銀行でも排除されていない) |
| 発動の主体 | 誰も発動できない(条項自体が空振り) | 設立時の定款起草者(事実上は自動発動) 株主総会(特別決議) |
| 行政の関与 | 関与の前に入口を閉じる(適用除外) | なし 銀行では決議に加えて行政の認可が必要(銀行法上の認可規定、現行条番号は要確認) |
| 実務上の代替手段 | 撤退条項は定款に置かず、株式譲渡・事業譲渡・合併で設計する | 一般事業会社なら存続期間・解散事由条項が有効に機能する 解散決議は可能だが認可が通らなければ効力を生じない |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は会社法側の解散事由を残したまま、銀行の解散・合併・概括譲渡に主務官庁の許可を要求する方式をとる。日本のように解散事由そのものを適用除外する構成ではない点が対照的
韓国は銀行の解散・営業の廃止・合併について金融委員会の認可を要求する。入口を閉じるのではなく、効力発生に行政の関与を挟む設計で、日本の認可規定に近い
中国は定款所定の解散事由による解散を認めつつ、監督機関の認可を経て初めて解散できると定める。定款事由を残す点で日本銀行法39条と方向が逆
ドイツは株式法の解散事由を銀行についても排除せず、免許の失効・取消しという監督法上の手段で退出を統制する。定款事由の適用除外という立法技術は用いていない
米国の National Bank は株主の議決による任意解散が可能だが、監督当局への通知と清算手続の監督が組み込まれる。州法銀行は州ごとに規律が分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 定款に「存続期間は設立から30年」と書いた銀行が、ちょうど30年目の朝を迎えたら何が起きるか。答えは、何も起きない。翌日も普通に窓口が開き、登記も動かない
- 事業会社の法務担当として、新設する銀行子会社の定款案に「親会社が金融事業から撤退したときは解散する」という撤退条項を入れた。免許申請の事前相談で、金融庁から削除を求められる。申請期限まであと6週間、株主総会を招集し直す時間はもう残っていない
- あなたが35年の住宅ローンを組む、あるいは20年の設備資金を借りる。相手が銀行なら、定款起因の自動消滅リスクは39条でゼロになっている。だが相手がノンバンク、リース会社、ファンド系の貸し手なら471条1号2号は生きたままで、登記の存続期間欄を見ないまま契約書にサインすることになる
- 銀行株を持つあなたが、株主提案で解散を求める側に回ったとする。471条3号の決議は封じられていないので、議案として出すこと自体はできる。だが可決しても内閣総理大臣の認可がなければ効力は生じない。株主の最終意思が行政の判断に上書きされる、数少ない領域である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引銀行の存続に不安を感じたら、確認すべきは定款ではない。定款起因の自動解散は39条で封じられているので、見るべきは自己資本比率と預金保険の保護範囲である2. 銀行が現実に消える経路は破綻処理と合併の二つ。合併なら承継先が権利義務を包括承継するので、あなたの預金も融資契約も原則そのまま移る3. 決済用預金は全額、それ以外は元本1000万円とその利息までが保護対象(最新の改正状況をご確認ください) 4. 相手が銀行以外の金融業者なら、登記の存続期間欄を必ず自分で見る
訴えられた側:1. 銀行の設立や銀行子会社化を設計するなら、定款から存続期間条項と解散事由条項を最初に外す。39条で空振りになる条項を残したまま免許審査に出すと、確実に問われて手戻りになる2. 撤退戦略は定款ではなく、株式譲渡(主要株主規制の認可が別途必要)か事業譲渡・合併で組む3. 任意解散を選ぶ場合は、株主総会決議に加えて内閣総理大臣の認可が要る(銀行法37条、現行条番号を要確認)。預金の返還計画とシステム移管計画を先に固めてから認可申請に入る
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。むしろ定款に書いた存続期間が満了しても法的効果が生じないこと、つまり期日の経過が無意味になること自体が本条の効き目である。銀行の任意解散は、株主総会決議と内閣総理大臣の認可の両方が揃った時にのみ効力を生じる(銀行法37条、現行条番号を要確認)。なお預金債権など個別の債権には、一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または行使できる時から10年)が別途進行する
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 引用先が旧商法の株式会社解散事由の規定から会社法471条1号・2号へ改められた。規律の実質(定款で定めた存続期間の満了と定款所定の解散事由による解散を銀行について封じる)は維持されている。昭和56年(1981年)の現行銀行法制定時点における条文の位置と文言は要検証
改正の年表
- 1.昭和56年(1981年) 新設:現行銀行法の制定に伴い、銀行の解散事由に関する特則が置かれた。当時の条文の位置と文言は要検証
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法制定に伴う整備により、引用先が旧商法の株式会社解散事由の規定から会社法471条1号・2号へ改められた。規律の実質は維持されている
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