刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第151条(懲罰の種類)
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- 受刑者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。
- 一戒告
- 二第四十一条第一項の規定による自弁の物品の使用又は摂取の一部又は全部の十五日以内の停止
- 三書籍等(被告人若しくは被疑者としての権利の保護又は訴訟の準備その他の権利の保護に必要と認められるものを除く。第三項第三号及び次条第一項第三号において同じ。)の閲覧の一部又は全部の三十日以内の停止
- 四報奨金計算額の三分の一以内の削減
- 五三十日以内(懲罰を科する時に二十歳以上の者について、特に情状が重い場合には、六十日以内)の閉居
- 2.前項第二号から第四号までの懲罰にあっては二種類以上を併せて、同項第五号の懲罰(以下この節において「閉居罰」という。)にあっては同項第四号の懲罰と併せて科することができる。
- 3.受刑者以外の被収容者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。
- 一戒告
- 二第四十一条第二項の規定による自弁の物品の使用又は摂取の一部又は全部の十五日以内の停止
- 三書籍等の閲覧の一部又は全部の三十日以内の停止
- 四閉居罰
- 4.前項第二号及び第三号の懲罰は、併せて科することができる。
この条文の基本情報
懲罰の種類とは何ですか?
定義懲罰の種類とは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条に定められた規定で、「受刑者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条(懲罰の種類)は、日本の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に含まれる条文です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条の条文原文は「受刑者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。」で始まります。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条は第十二節 賞罰に置かれています。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の公布日は平成17年5月25日です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条の前の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第150条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条の次の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第152条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第151条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第151条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000050 - 本サイト収録
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第151条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000050/151
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事収容施設法151条は、受刑者の懲罰を戒告・自弁物品停止・閲覧停止・報奨金削減・閉居の5種に限定する。閉居罰は原則30日以内、特に重い場合60日以内。
Q · 刑務所の懲罰にはどんな種類があるの?
戒告など五種類のみで、閉居罰は原則30日まで
刑事収容施設法151条1項により、受刑者に科せる懲罰は、戒告、自弁物品の使用・摂取の停止(15日以内)、書籍等の閲覧停止(30日以内)、報奨金計算額の3分の1以内の削減、閉居(30日以内)の五種類に限られます。閉居罰は、懲罰を科す時点で20歳以上の者について情状が特に重い場合に限り60日以内まで延長できます。受刑者以外の被収容者には、報奨金削減を除く四種類が定められています(同条3項)。
解説
刑務所の中には、判決で決まった刑とは別に、もう一本の制裁ルートがある。刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律151条は、その中身を五種類に限っている。戒告(口頭や書面での正式な叱責)、自弁の物品(差入れ品や自費で買った物)の使用停止15日以内、書籍等の閲覧停止30日以内、報奨金計算額の3分の1以内の削減、閉居罰30日以内である。閉居罰は、懲罰を科す時点で20歳以上の者について情状が特に重い場合に限り、60日以内まで延ばせる。裏を返すと、このリストにない扱い、たとえば食事を減らすことや私的な制裁は、「懲罰」として科すことができない。旧監獄法の時代には減食などの懲罰もあったが、新法でメニューが絞り込まれた。家族が収容されているあなたが押さえておくべきことは二つある。懲罰は刑事施設の長が下す決定(役所が個人に直接下す具体的な決定、つまり行政処分)であること。不服があれば、矯正管区の長への審査の申請という正式ルートがあること。「塀の中のことは外から何もできない」というのは思い込みである。
法的な位置づけ
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律151条は、刑事施設の被収容者に科すことができる懲罰の種類を限定列挙する規定である。受刑者については戒告、自弁物品の使用・摂取の停止、書籍等の閲覧停止、報奨金計算額の削減、閉居の五種類を定め、期間の上限と併科の組合せを規律する。受刑者以外の被収容者には報奨金削減を除く四種類を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1刑事収容施設法151条とは?
刑事施設の被収容者に科せる懲罰の種類を定めた条文です。受刑者は五種類、受刑者以外の被収容者は四種類に限定され、期間の上限と併科ルールも定められています。
Q2刑務所の懲罰「戒告」とはどんなもの?
最も軽い懲罰で、規律違反について正式に叱責するものです。期間の概念はなく、受刑者にも受刑者以外の被収容者にも科すことができます(151条1項1号・3項1号)。
Q3受刑者の報奨金はどのくらい削減される?
報奨金計算額の3分の1以内です(151条1項4号)。閉居罰と併せて科すこともできますが、受刑者以外の被収容者にはこの懲罰自体がありません。
Q4自弁物品の使用停止とは何日まで?
15日以内です(151条1項2号)。差入れ品や自費購入品の使用・摂取の一部または全部が止められます。家族の差入れもこの期間は使えないことがあります。
Q5刑務所の懲罰は二つ以上同時に科される?
組合せ次第です。受刑者なら自弁物品停止・閲覧停止・報奨金削減は二種類以上を併科でき、閉居罰は報奨金削減とのみ併科できます(151条2項)。
Q6刑務所で食事を減らす罰は違法?
懲罰としては科せません。151条の列挙に減食は含まれていないからです。旧監獄法時代にあった減食罰は、現行法で廃止されました。
Q7未決拘禁者の懲罰は受刑者と違う?
違います。受刑者以外の被収容者には戒告・自弁物品停止・閲覧停止・閉居罰の四種類が定められ、報奨金削減はありません。併科も2号と3号の組合せに限られます(151条3項・4項)。
Q8懲罰を受けると仮釈放に影響する?
法律上の自動的な連動はありませんが、懲罰歴は処遇上の評価に残るため、実務上は仮釈放の判断で不利に働きうるとされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1刑務所で閉居罰って言われたら、何日くらい出てこられないんですか?
原則は30日以内です。懲罰を科す時点で20歳以上、かつ情状が特に重い場合に限り、60日以内まで延ばせます(151条1項5号)。期間中は居室で謹慎し、多くの処遇が止まります(152条)。実務のポイント:閉居罰の日数そのものより重いのが、懲罰歴が処遇の評価に残ることです。実務上は仮釈放の判断でも不利に働きうるため、家族は「何日か」だけでなく「何を理由に科されたか」まで確かめておくべきです
Q2家族が受けた懲罰に納得できない場合、外から何かできますか?
懲罰は刑事施設の長の処分なので、本人が矯正管区の長に審査の申請をするのが正式ルートです(157条以下)。結果に不服があれば、法務大臣への再審査の申請、さらに取消訴訟や国家賠償請求へと進めます。実務のポイント:申請できるのは原則として本人なので、家族の役割は、面会や手紙で期限と手順を本人に伝え、弁護士につなぐことです。弁護士会の人権救済申立ては家族からでも動かせる、もう一つの外側ルートです
Q3拘置所で本を読むのを止められたら、裁判の準備はどうなるの?
被告人や被疑者として権利を守るため、または訴訟の準備に必要な書籍等は、閲覧停止の対象から明文で外されています(151条1項3号括弧書き。3項3号にも準用)。実務のポイント:現場では「書籍等全部の停止」と一括で告げられることがあります。弁護人が差し入れた記録や法律書が止められていないかを、次の接見で具体的に確認するよう弁護人に頼むのが実践的です
間違えやすい点 AI による整理
- 「刑務所の懲罰は、刑務官がその場の判断で決めるもの」と思われがちである。実際には、懲罰を科すのは刑事施設の長であり、種類は151条の列挙に限られる。要件は150条、手続は法律で定められている。現場の一存で決まる私的な制裁は、そもそも懲罰ではない
- 閉居罰を「独房で数日反省する程度」と軽く考える人は多い。しかし最長60日に及ぶことがあり、その間は居室で謹慎し、多くの処遇が止まる(中身は152条)。懲罰を受けた事実は処遇上の評価にも残り、実務上は仮釈放の判断で不利に働きうる。一度の懲罰は、刑期の実質的な長さに跳ね返ることがある
- 「未決の被告人も受刑者と同じ罰を受ける」という問いの立て方自体がずれている。3項は受刑者以外の被収容者について別のリストを置いている。そこに報奨金の削減はない。作業報奨金を前提としない立場だからである。同じ施設の中でも、身分によって盤面が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 151条:懲罰の種類・期間の上限・併科の組合せ | 150条:懲罰を科す要件 152条:閉居罰の具体的な内容 |
| 家族・弁護人が確認すべき点 | 何号の懲罰か、期間が上限内か、併科の組合せが適法か | 懲罰の理由となった行為が要件に当たるか 閉居中にどの処遇が止まっているか |
| 違反があった場合の手がかり | 列挙外の制裁や上限超過は根拠を欠く扱い | 要件を欠く懲罰は違法な処分として争う余地 閉居罰の内容を超える制限は根拠の確認対象 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾も2019年の全面改正で懲罰の種類と期間を法律に列挙し、受刑者の不服申立てと行政訴訟のルートを整備した。未決の被告人は羈押法が規律する
韓国も懲罰の種類を法律で列挙する。種類の数は日本より多く、各種の制限を個別に定める構造
中国は警告・記過・禁閉の三種類を定め、禁閉は原則として一定日数の範囲に限られる
ドイツは連邦行刑法が懲戒処分の種類を列挙していたが、2006年の連邦制改革以降は各州の行刑法が規律する
米国連邦刑務所は規則で懲戒制度を定め、連邦最高裁は懲戒手続にも一定の適正手続が及ぶとした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 服役中の息子から届いた手紙に「閉居中なので、しばらく手紙が出せなかった」と一行だけ書いてあった。閉居罰の上限は原則30日である。60日まで延ばせるのは、懲罰を科す時点で20歳以上、かつ情状が特に重い場合だけだ。息子が何日の閉居罰を、どんな理由で受けたのか。それを本人経由で確認できるかどうかが、次の一手を決める
- 拘置所で公判を待っている被告人が、同室者とのトラブルで書籍の閲覧を停止された。ところが停止された本の中に、弁護人から差し入れられた記録の写しや法律書が入っていた。訴訟の準備に必要な書籍は、条文上、停止の対象から外されている。停止の範囲が広すぎないか、弁護人がすぐに確認すべき場面である
- 刑務官として勤務するあなたは、反抗的な受刑者に「今日は飯抜きだ」と言いかけた。この一言は懲罰でも何でもなく、法律上の根拠がない不利益な扱いにあたる。懲罰として科せるのは151条に並ぶ種類だけで、手続も法律で決まっている
- もし受刑者が、報奨金の削減と閉居罰を同時に言い渡されたら、それは違法なのか? 違法ではない。2項は、閉居罰に報奨金の削減を併せて科すことを認めている。ただし閉居罰と、自弁物品の停止や閲覧停止を別々の懲罰として重ねる組合せは、条文には書かれていない
- 懲罰を告げられてから、審査の申請の期限まであと数日しか残っていない。面会に来た家族に本人がそう打ち明けた。期限を過ぎれば、正式に争うルートの一つが閉じる。面会の場で申請書の出し方を確かめるかどうかが分かれ目になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 懲罰の種類(151条の何号か)、期間、理由となった行為、告知日を本人から聞き取り、書き留める2. 期間が上限(閉居罰は原則30日、例外60日)を超えていないか、併科の組合せが2項に沿っているかを確かめる3. 不服があれば、刑事施設の長の措置として矯正管区の長に審査の申請をする(157条以下) 4. 暴行など身体への不当な扱いがあれば、懲罰とは別ルートの事実の申告や、弁護士会の人権救済申立ても検討する
訴えられた側:1. 施設職員として懲罰を運用する側なら、懲罰の種類が151条の列挙の範囲内か、期間の上限と併科ルールを守っているかを必ず照合する2. 要件(150条)と弁明の機会などの手続を記録に残す3. 閲覧停止では、権利保護や訴訟準備に必要な書籍を除外しているかを点検する4. 根拠のない不利益な扱いは、国家賠償請求や職員個人の懲戒につながりうる
時効(請求できる期限):審査の申請は、懲罰の措置の告知を受けた日の翌日から起算して30日以内(同法158条、最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。国家賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(国家賠償法4条により民法724条を準用)
学説
通説:151条の懲罰の種類は限定列挙であり、列挙外の不利益を懲罰として科すことは許されない。懲罰は刑事施設の長による行政処分であって、審査の申請のほか取消訴訟や国家賠償請求の対象となりうる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律として制定。監獄法の受刑者処遇部分を改め、減食などの旧懲罰を廃止して懲罰の種類と上限を法定
- 2.平成18年(2006年) 改正:未決拘禁者等の処遇も取り込み、題名を刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に改める。受刑者以外の被収容者の懲罰規定が整備された
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