刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第232条(公安委員会に対する事実の申告)
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- 被留置者は、前条第三項において準用する第百六十四条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、公安委員会に対し、前条第一項に規定する事実を申告することができる。
- 2.前項の規定による申告は、同項の通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
- 3.第百五十七条第二項、第百五十八条第二項、第百六十条、第百六十一条第一項並びに第百六十四条第一項、第二項及び第四項並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十三条、第二十七条、第三十九条及び第五十条第一項の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において、第百六十条、第百六十一条第一項並びに第百六十四条第一項、第二項及び第四項中「矯正管区の長」とあるのは「公安委員会」と、第百六十条第二項中「刑事施設の長」とあるのは「留置業務管理者」と、第百六十四条第四項中「前条第一項」とあるのは「第二百三十一条第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
公安委員会に対する事実の申告とは何ですか?
定義公安委員会に対する事実の申告とは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条に定められた規定で、「被留置者は、前条第三項において準用する第百六十四条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条(公安委員会に対する事実の申告)は、日本の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に含まれる条文です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条の条文原文は「被留置者は、前条第三項において準用する第百六十四条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書…」で始まります。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条は第二款 事実の申告に置かれています。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の公布日は平成17年5月25日です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条の前の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第231条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条の次の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第233条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第232条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第232条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000050 - 本サイト収録
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第232条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000050/232
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事収容施設法232条は、警察本部長の通知に不服がある被留置者が、通知の翌日から30日以内に書面で公安委員会へ事実を申告できると定める。
Q · 留置場で手錠や保護室の扱いを警察本部長に申告したのに「問題なし」と返された。もう終わり?
30日以内なら書面で公安委員会に申告し直せる
刑事収容施設法232条により、被留置者は231条の申告に対する警察本部長の通知に不服があるとき、書面で公安委員会に同じ事実を申告できます。期限は通知を受けた日の翌日から30日以内で、郵送の場合は郵送にかかった日数を算入しません(行政不服審査法18条3項の準用)。対象は違法な有形力の行使、捕縄・手錠・拘束衣の違法・不当な使用、保護室への違法・不当な収容に限られます。国家賠償請求や刑事告訴は、この手続とは別に検討できます。
解説
警察の留置場で起きたことは、原則として外からは見えない。だから法律は、中にいる人が声を上げる道を二段階で用意している。第一段は、留置担当官による身体への違法な有形力の行使、つまり殴る・押さえつけるといった違法な力の行使、違法または不当な捕縄・手錠・拘束衣の使用、違法または不当な保護室への収容を、警察本部長に申告する道である(231条)。本条は第二段にあたる。警察本部長から「確認の結果、問題はなかった」といった通知が届き、その内容に納得できないとき、あなたは書面で公安委員会に同じ事実を申告し直すことができる。公安委員会は、警察を管理する立場にある合議制の機関だ。警察組織の内部で終わる審査を、組織の外側にある一段上の目にかけ直す仕組みである。期限は通知を受けた日の翌日から30日と短い。ただし郵送した場合、郵送にかかった日数は期間に算入されない(行政不服審査法18条3項の準用)。この二つを知っているだけで、泣き寝入りか記録を残すかの分かれ目が変わる。
法的な位置づけ
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律232条は、被留置者による公安委員会への事実の申告を定める規定である。231条に基づく警察本部長への申告の結果通知に不服がある場合、通知の翌日から30日以内に書面で公安委員会へ同一の事実を申告でき、その処理には刑事施設に関する164条等の規定が読み替えて準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.231条の申告結果通知の受領日を記録する 警察本部長からの通知を受け取ったら、受領日をメモし、接見で弁護人と家族に伝える。30日の期限は翌日から数え始める
- 2.不服の理由と事実を整理する いつ、どこで、どの担当官が、どのような有形力・手錠・拘束衣・保護室収容を行ったか、けがの部位と経過を時系列で整理し、通知内容のどこに納得できないかを明確にする
- 3.政令の方式に従い書面を作成する 公安委員会宛ての申告書を書面で作成する。弁護人に作成を依頼または確認してもらうと、記載漏れや対象外事項の混入を防げる
- 4.期限内に提出し控えを保管する 通知の翌日から30日以内に提出する。郵送の場合は郵送日数が算入されないため、発送日が分かる方法で送り、控えと発送記録を保管する
- 5.並行ルートを検討する 公安委員会の結果通知を待つ間も、国家賠償請求や刑事告訴の要否、証拠保全の必要性を弁護人と検討する。本条の申告はこれらと別に進められる
よくある質問 AI による整理
Q1公安委員会への事実の申告とは何ですか?
留置場での違法な有形力の行使などについて、警察本部長の判断に不服がある被留置者が、書面で公安委員会に改めて申告する手続です(刑事収容施設法232条)。
Q2公安委員会への申告 期限はいつまで?
警察本部長からの通知を受けた日の翌日から起算して30日以内です。郵送した場合、郵送に要した日数は期間に算入されません。
Q3警察本部長に申告せずにいきなり公安委員会に申告できる?
できません。本条は231条の申告に対する通知を受けたうえで、その内容に不服がある場合の手続です。まず警察本部長への申告が必要です。
Q4公安委員会への申告は口頭でもできる?
できません。本条1項は書面での申告を求めており、その方式は政令で定められています。接見時に弁護人と書面を準備するのが現実的です。
Q5留置場で手錠をかけられたまま保護室に入れられた 違法?
必要性がなければ違法・不当となる可能性があります。231条で警察本部長へ、その結論に不服なら本条で公安委員会へ申告できます。
Q6公安委員会に申告すると何が返ってくる?
公安委員会が事実を確認し、その結果が申告者に通知されます(164条1項・2項の準用)。処分や賠償を直接命じる手続ではありません。
Q7留置場の食事や面会の不満も公安委員会に申告できる?
本条の対象外です。対象は有形力の行使、捕縄・手錠・拘束衣の使用、保護室収容に限られ、他の不満は審査の申請や苦情の申出で扱います。
Q8期限の30日を過ぎたらもう申告できない?
原則できません。ただし天災その他やむを得ない理由があった場合の例外が158条2項の準用で認められています。事情は書面で説明が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公安委員会に申告したら、警察官は処分されるんですか?
本条の申告は、公安委員会が事実を確認し、その結果をあなたに通知する手続だ(164条1項・2項の準用)。懲戒処分や損害賠償を直接命じる手続ではない。実務のポイント:弁護人が本当に重視しているのは、結論よりも申告の日付と内容が公式な記録に残ることのほうだ。あとで国家賠償を起こすとき、この記録が「一貫して訴えていた」ことの証明になる
Q2留置場の中から書類なんて出せるんですか? 看守に見られたら怖いです
申告は書面で行い、その方式は政令で定められている(本条1項)。申告したことを理由に不利益に扱うことは、同法で禁止されている。実務のポイント:本人が一人で抱え込むより、接見で弁護人に事実を伝え、書面の作成を手伝ってもらうのが現実的だ。弁護人に伝えた時点で、日付と内容という記録が外に一つ残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「警察の中の出来事を警察の関係機関に訴えても、どうせもみ消される」と思われがちだ。だが問いの立て方がずれている。本条の申告の価値は、その場で勝つことだけにあるのではない。日付入りの公式な記録を残す点にある。その記録は、後の国家賠償請求や刑事告訴、弁護人による勾留場所の変更の申立てなどで、当時から一貫して訴えていた証拠として効いてくる
- 231条の申告を出せば安心だと考える人は多いが、本当の落とし穴はその後にある。警察本部長からの通知を受け取った翌日から30日という時計が、静かに動き始めているのだ。留置場の中ではカレンダーも自由に確認できず、弁護人との接見も限られる。通知を受け取った日付を家族や弁護人と共有していなければ、気付いたときには期限が過ぎている
- 本条で申告できるのは、身体への違法な有形力の行使、捕縄・手錠・拘束衣の違法・不当な使用、保護室への違法・不当な収容という231条1項の事実に限られる。食事の量が少ない、面会を断られたといった不満は、この手続ではなく審査の申請や苦情の申出という別のルートで扱う。窓口を間違えると、30日を無駄に使うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申告先 | 232条:公安委員会(警察の外部にある合議制機関) | 231条:警察本部長(第一段の申告) 165条:法務大臣(刑事施設版の上級申告) |
| 申告できる人 | 231条の通知に不服がある被留置者 | 留置施設の被留置者 刑事施設の被収容者 |
| 前提条件 | 231条の申告に対する通知を受け、その内容に不服があること | 留置担当官による対象行為があったこと 矯正管区の長による通知に不服があること |
| 期限と方式 | 通知翌日から30日以内・書面 | 231条の定めによる(書面) 同条の定めによる(書面) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は被告人の収容について申訴と訴訟救済の二段構造を整備した。日本の本条は裁判所ではなく公安委員会を二段目に置く点が異なる
韓国は収容者の請願制度を法務部長官等への申立てとして定める。警察留置に特化した二段申告構造は日本に特徴的
フランスは警察留置を含む自由剥奪施設全般を独立行政機関が監視し、個人からの申立ても受け付ける
米国は収容者が訴訟を起こす前に施設内の行政救済を尽くすことを要求する。内部手続の記録が訴訟の前提となる点で本条の実務的意義と通じる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 逮捕された弟が接見で「夜中に騒いだら手錠をかけたまま保護室に一晩入れられた」と打ち明けた。231条で申告したが、警察本部長の回答は「適正な措置」の一行だけだった。通知の日付を確かめると、公安委員会に申告できる残り時間はあと9日しかない
- 警察本部長の結論に納得できないとき、もう打つ手はないのか? ある。本条で公安委員会に申告できる。そのうえ、国家賠償請求(国家賠償法1条)や刑事告訴という別ルートは、この手続とは別に動かせる
- あなたは留置担当官である。暴れる被留置者を押さえた件について、公安委員会から事実確認の照会が届いた。あのとき何をしたか、なぜ必要だったか、時刻と経緯を記録していたかどうかで、あなた自身の立場が決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず231条に基づき、警察本部長への事実の申告を書面で行う。日時、場所、担当官の特徴、けがの部位を具体的に書く2. 通知が届いたら受領日を記録し、弁護人と家族に共有する3. 内容に不服があれば、翌日から30日以内に公安委員会へ書面で申告する。郵送なら郵送日数は期間に算入されない4. これと並行して、けがの診察記録の確保、弁護人による証拠保全、国家賠償請求や告訴の検討を進める
訴えられた側:1. 有形力の行使、手錠・拘束衣の使用、保護室への収容は、その都度、必要性・時刻・経緯・解除の時点を記録に残す2. 公安委員会からの照会には、記録に基づいて事実だけを答える。推測で補わない3. 申告したことを理由に被留置者を不利益に扱うことは、法律で禁止されている。報復とみなされうる対応は一切しない4. 刑事責任(特別公務員暴行陵虐罪)や国家賠償の可能性がある事案では、組織の法務部門と早めに情報を共有する
時効(請求できる期限):231条の申告に対する通知を受けた日の翌日から起算して30日以内(本条2項)。天災その他のやむを得ない理由がある場合の例外(158条2項の準用)や、郵送期間を算入しない扱い(行政不服審査法18条3項の準用)がある。国家賠償請求には別途、損害および加害者を知った時から3年(人の身体を害した場合は5年)の消滅時効がかかる(国家賠償法4条、民法724条、724条の2)。最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正(要確認) 未決拘禁者・被留置者の処遇を取り込む改正で法律名が現行名称となり、留置施設における事実の申告制度が設けられたとみられる。新設か改正かを含め、人的検証が必要
- 平成26年(2014年)行政不服審査法全部改正に伴う整備(要確認) 準用する行政不服審査法の条番号が改められた可能性がある。具体的な文言の変更は要検証
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律として制定(平成17年法律第50号)。監獄法に代わる受刑者処遇の基本法
- 2.平成18年(2006年) 改正:未決拘禁者・被留置者の処遇を取り込み、現行の法律名に改称。留置施設における事実の申告制度が整備された(本条の条文内容の変遷は要検証)
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