刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第39条(余暇活動の援助等)
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- 刑事施設の長は、被収容者に対し、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがない限り、余暇時間帯等(受刑者にあっては余暇に充てられるべき時間帯をいい、その他の被収容者にあっては食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯以外の時間帯をいう。次項において同じ。)において自己契約作業(その者が刑事施設の外部の者との請負契約により行う物品の製作その他の作業をいう。以下同じ。)を行うことを許すものとする。
- 2.刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、被収容者に対し、自己契約作業、知的、教育的及び娯楽的活動、運動競技その他の余暇時間帯等における活動について、援助を与えるものとする。
この条文の基本情報
余暇活動の援助等とは何ですか?
定義余暇活動の援助等とは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条に定められた規定で、「刑事施設の長は、被収容者に対し、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがない限り、余暇時間帯等(受刑者にあっては余暇に充てられるべき時間…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条(余暇活動の援助等)は、日本の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に含まれる条文です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条の条文原文は「刑事施設の長は、被収容者に対し、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがない限り、余暇時間帯等(受刑者にあっては余暇に充てられるべき時間…」で始まります。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条は第三節 起居動作の時間帯等に置かれています。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の公布日は平成17年5月25日です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条の前の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第38条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条の次の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第40条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000050 - 本サイト収録
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000050/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事収容施設法39条は、管理運営上の支障のおそれがない限り、被収容者が余暇時間帯等に外部と請負契約を結んで行う自己契約作業を許すと定める。
Q · 刑務所や拘置所にいる人が、外から仕事を請け負って報酬を得ることはできるの?
支障のおそれがない限り原則許される。不許可には理由が要る
刑事収容施設法39条1項により、刑事施設の長は、規律秩序の維持その他管理運営上の支障を生ずるおそれがない限り、被収容者が余暇時間帯等に外部の者との請負契約で作業を行うこと(自己契約作業)を許すものとされています。報酬は請負代金として本人の財産になり、国が支給する作業報奨金とは性質が異なります。受刑者は余暇に充てられるべき時間帯に限られ、未決拘禁者は起居動作の時間帯以外が対象です。
解説
塀の中で稼いだ金は、誰のものか。刑務作業に対して支給される作業報奨金は、実は賃金ではない。国が改善更生のために支給する給付であり、一人あたり月平均5千円前後、しかも原則として釈放のときにまとめて渡される(第98条)。ところが本条が認める自己契約作業は、性質がまったく違う。被収容者が刑事施設の外部の者と直接請負契約を結んで行う作業であり、その報酬は請負代金としてその人自身の財産になる。翻訳、原稿の執筆、イラスト、手工芸。そして条文は「許すことができる」ではなく「許すものとする」と書いている。規律秩序や管理運営上の支障が生ずるおそれがない限り、施設の長は原則として拒めない構造だ。ただし支障の有無の判断には幅があり、運用は施設ごとに差がある。あなたの家族や依頼人が収容されているなら、この一行は出所後の生活資金の入口として、面会室で最初に確認すべき項目になる。
法的な位置づけ
自己契約作業とは、刑事収容施設法39条1項に定める制度であり、被収容者が刑事施設の外部の者との請負契約により、余暇時間帯等において物品の製作その他の作業を行うものをいう。刑事施設の長は、規律秩序の維持その他管理運営上の支障を生ずるおそれがない限り、これを許すものとされる。
手順
- 1.余暇時間帯等の時間割を確認する 施設に余暇時間帯等の具体的な時間割を確認し、受刑者か未決拘禁者かによって異なる時間枠に収まる作業量かを逆算する
- 2.外部発注者と請負契約書を整える 報酬の振込先、納品方法、施設に持ち込む材料と道具の一覧、連絡手段を契約書に明記し、施設が懸念する管理上の論点を先に解消しておく
- 3.自己契約作業の申出を書面で提出する 規律秩序の維持や管理運営に支障を生じない理由を、具体的な事実に基づいて申出書に書き込み提出する
- 4.不許可なら理由を確認して不服申立てに進む 不許可の理由を確認し、期間内に審査の申請または苦情の申出を行う。期間は告知時点から起算されるため当日に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1自己契約作業とは何ですか?
被収容者が施設外部の者と請負契約を結び、余暇時間帯等に物品の製作などの作業を行う制度です。刑事収容施設法39条1項が根拠です。
Q2刑務所で内職はできる?
余暇時間帯等であれば、自己契約作業として外部から仕事を請け負える余地があります。規律秩序や管理運営上の支障のおそれがないことが条件です。
Q3自己契約作業の報酬は誰のもの?
請負代金として被収容者本人の財産になります。刑務作業に対して国が支給する作業報奨金(同法98条)とは法的性質が異なります。
Q4自己契約作業 申出の方法
施設に書面で申し出るのが基本です。手続の細目は法務省令に委ねられているため、施設で様式と必要書類を確認してください。
Q5自己契約作業が不許可になるのはどんな場合?
規律秩序の維持その他管理運営上の支障を生ずるおそれがある場合です。物品の出入り、金銭の授受、外部との連絡が主な検討要素になります。
Q6自己契約作業 不許可 不服申立てはできる?
審査の申請や苦情の申出といった不服申立ての回路があります。期間制限があるため、告知を受けた日に期間を確認することが重要です。
Q7刑務所の余暇時間帯とはいつ?
受刑者については余暇に充てられるべき時間帯をいい、刑務作業や指導の時間は含まれません。具体的な時間割は施設ごとに定められています。
Q8自己契約作業の報酬に税金はかかる?
請負代金である以上、所得額によっては所得税の課税対象となりえます。収容中の確定申告は家族や代理人の協力が現実的な課題になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1刑務所の中で書いた小説って、出版して印税もらえるんですか?
原稿執筆を請け負う形なら自己契約作業(本条1項)の枠に乗る余地があります。ただし出版契約は請負ではなく著作権の利用許諾なので、条文の「請負契約により行う物品の製作その他の作業」に素直には収まらず、実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:獄中で書かれた作品の出版には実例がある。印税契約のまま申し出るより、契約書を「原稿の執筆を請け負う」形に整えたほうが本条の枠に乗せやすい
Q2作業報奨金って結局いくらもらえるんですか?
刑務作業に対する作業報奨金は第98条に基づく給付で、賃金ではありません。一人あたり月平均5千円前後、原則として釈放の際に支給されます(最新の統計をご確認ください)。実務のポイント:釈放前に日用品の購入や被害弁償へ充てる使い方が認められる場合がある。自己契約作業の報酬は法的性質が別物なので、弁償の原資にどちらを充てるかで、仮釈放の審理での見え方まで変わってくる
Q3まだ判決が出てない人も、この制度使えるんですか?
使えます。本条の主語は受刑者ではなく「被収容者」だからです。しかも1項の括弧書きでは、未決拘禁者の余暇時間帯等は「食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯以外」、つまり日中のほぼ全部にあたります。実務のポイント:時間の枠だけ見れば未決のほうが受刑者より広い。ただし罪証隠滅の防止(第31条)の観点から外部とのやり取りの審査は厳しくなる。広い枠と厳しい審査、この組み合わせが未決の特徴
間違えやすい点 AI による整理
- 刑務作業には報酬が出ると知っている人は多い。だが、その作業報奨金が賃金ではなく給付であること、一人あたり月平均5千円前後であること、原則として釈放時に一括で渡されることまでは知られていない。数年服役しても手元に残るのは十数万円規模で、出所直後の家賃と敷金には届かない。この深刻度を知って初めて、本条の意味が立ち上がる
- 「刑務所の中で自由に働けるのか」という問いそのものがずれている。本条が開くのは労働の自由ではなく、余暇時間帯という限られた枠の使い道である。受刑者に課される作業の時間を自己契約作業に差し替えることはできない。正しい問いは「余暇に充てられるべき時間帯に、何をどこまで持ち込めるか」だ
- 申し出る側から見れば、ただの内職の許可願いにすぎない。だが施設側から見れば、物品の出入り、金銭の授受、外部との連絡、戒護体制が同時に動く複合判断である。この落差を知らずに書いた申出書は、施設が心配している論点に一行も答えていない書面になり、不許可の口実をこちらから差し出すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性質 | 39条:外部との請負契約に基づく請負代金 | 98条:国が支給する作業報奨金(賃金ではない給付) 92条:施設が行わせる作業そのもの |
| 実施する時間 | 余暇時間帯等(受刑者は余暇に充てられるべき時間帯) | 刑務作業の時間 刑務作業の時間 |
| 施設の裁量 | 支障のおそれがない限り「許すものとする」 | 支給の要件・計算は法令で定める 処遇の一環として施設が実施 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も作業と文化・教育活動を処遇の柱とするが、外部との請負契約による作業の位置づけは日本と同一ではなく、個別確認が必要
ドイツ連邦行刑法は受刑者の自営作業(Selbstbeschäftigung)を許可制で定める。2006年以降は各州行刑法が主に適用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 兄が実刑判決を受けて服役した。出所は三年後、そのとき手元に残るのは作業報奨金の十数万円程度だけになる。もし服役中も知り合いの編集者から校正の仕事を請け負い続けられたら、出所時の所持金は桁が変わる。その入口が本条の申出であり、家族が面会で伝えられる情報の中で最も実利のあるものの一つだ
- もし、収容されている人に外部から仕事を発注したいと考えたら、何が起きるか。あなたは請負契約の相手方になる。契約書はどこに保管され、報酬はどの口座に振り込み、材料と納品物は誰が施設に持ち込むのか。この三点を先に設計できていない発注は、施設側に管理上の懸念だけを残して止まる
- フリーランスの翻訳者が未決のまま拘置所にいる。仕事が三か月止まれば取引先は離れていく。だが未決拘禁者の余暇時間帯等は起居動作の時間以外すべてであり、受刑者より枠は広い
- 原稿の締切まであと三週間。申出を出してから判断が下りるまでに数週間かかることは珍しくなく、発注者との契約書のやり取りは信書として審査も通る。今日動かなければ、締切は物理的に間に合わない
- 申出が「管理運営上の支障がある」の一言で不許可になった。理由の具体的な中身は書面に出てこない。ここで引き下がるか、苦情の申出や審査の申請という不服申立ての回路に乗せるかで、半年後の手元の現金が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 余暇時間帯等の具体的な時間割を施設に確認し、そこに収まる作業量かを逆算する2. 外部の発注者と請負契約書を作り、報酬の振込先、納品方法、持ち込む材料と道具の一覧を先に確定する3. 自己契約作業の申出を書面で提出し、規律秩序と管理運営に支障が生じない理由を自分の側から書き込む4. 不許可なら理由を確認し、期間内に苦情の申出または審査の申請へ進む
訴えられた側:発注する側に回るなら、相手は労働者ではなく請負人であり、最低賃金も労災保険も原則適用されない前提で条件を組む。そのうえで施設の懸念は物品の出入りと外部交通に集中するため、材料一覧、納品頻度、連絡は信書のみといった運用を契約書に明記する。施設側の立場で判断するなら、支障のおそれは抽象的な不安ではなく具体的事実で示す必要がある。「前例がない」は本条の下では不許可の理由にならない
時効(請求できる期限):本条自体に期間制限はない。自己契約作業の報酬請求権は請負代金なので、民法166条により権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年で時効にかかる。不許可の判断に対する審査の申請には処分の告知時点から起算する法定の期間があり、これを過ぎると争えなくなるため、告知を受けたその日に期間を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年) 明治41年制定の監獄法を全面改正した受刑者処遇の法律として成立し、余暇活動への援助と自己契約作業が明文化された
- 平成18年(2006年) 未決拘禁者や死刑確定者を含む法律へと改められ、題名が現行の「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律」となった。対象が受刑者から被収容者全般へ拡大している
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 懲役と禁錮が拘禁刑に統合され、作業が必要的ではなくなった(刑法12条)。本条の文言は変わらないが、受刑者の「余暇に充てられるべき時間帯」の輪郭は処遇の個別化とともに動きうる
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:監獄法を全面改正する刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律の制定により、余暇活動の援助と自己契約作業が明文化された
- 2.平成18年(2006年) 改正:未決拘禁者等を対象に含める改正で題名が現行のものとなり、本条の対象が被収容者全般に拡大した
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第30条受刑者処遇の原則、社会適応能力の育成
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第31条未決拘禁者の処遇、罪証隠滅防止との緊張
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第98条作業報奨金、報酬の法的性質の対比(現行効力を要確認)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第92条作業の実施、職業上有用な技能の習得(現行効力を要確認)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第73条規律秩序の維持、1項の制限事由の母概念(現行効力を要確認)
- 刑法 第12条拘禁刑の新設で作業が必要的でなくなった
- 労働基準法 第9条請負のため労働者性が原則否定される
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