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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

家事事件手続法 第97条(許可抗告をすることができる裁判等)

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  1. 高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。)に対しては、第九十四条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。ただし、その決定が家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
  2. 2.前項の高等裁判所は、同項の決定について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、抗告を許可しなければならない。
  3. 3.前項の申立てにおいては、第九十四条第一項に規定する事由を理由とすることはできない。
  4. 4.第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告(以下この条及び次条第一項において「許可抗告」という。)があったものとみなす。
  5. 5.許可抗告が係属する抗告裁判所は、第二項の規定による許可の申立書又は同項の申立てに係る理由書に記載された許可抗告の理由についてのみ調査をする。
  6. 6.許可抗告が係属する抗告裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原決定を破棄することができる。

この条文の基本情報

許可抗告をすることができる裁判等とは何ですか?

定義許可抗告をすることができる裁判等とは、家事事件手続法第97条に定められた規定で、「高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 家事事件手続法第97条(許可抗告をすることができる裁判等)は、日本の家事事件手続法に含まれる条文です。
  2. 家事事件手続法第97条の条文原文は「高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。」で始まります。
  3. 家事事件手続法第97条は第三目 許可抗告に置かれています。
  4. 家事事件手続法の公布日は平成23年5月25日です。
  5. 家事事件手続法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 家事事件手続法第97条の前の条は家事事件手続法第96条です。
  7. 家事事件手続法第97条の次の条は家事事件手続法第98条です。
  8. 家事事件手続法第97条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第97条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052
  • 本サイト収録家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第97条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/423AC0000000052/97

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点家事事件手続法97条は、高裁の家事審判事件の決定について、判例違反や法令解釈の重要事項を含むとして高裁が許可した場合に限り、最高裁への抗告を認める。

Q · 家事審判の高裁決定に納得できない。最高裁で争う方法はある?

高裁が許可すれば可能。理由は判例違反か法令解釈の重要事項

家事事件手続法97条により、高裁の家事審判事件の決定に対しては、その高裁が許可した場合に限り最高裁へ抗告できます(許可抗告)。許可されるのは、最高裁判例などと相反する判断がある場合か、法令の解釈に関する重要な事項を含む場合です。憲法違反は理由にできず、特別抗告(94条)で別に主張します。申立期間は決定の告知から5日で、最高裁は申立書・理由書に書かれた理由しか調べません。

解説

「高裁で負けても最高裁がある」。家事事件では、この常識がほぼ通用しない。遺産分割、親権者の変更、養育費、面会交流などの家事審判について高等裁判所が出した決定を最高裁判所へ持ち込む道は二本しかない。憲法違反を主張する特別抗告(94条)と、本条の許可抗告である。しかも許可抗告の門番は、あなたを負かしたその高等裁判所自身だ。高裁が「最高裁判例と食い違う判断がある」または「法令の解釈に関する重要な事項を含む」と認めない限り、扉は開かない。「事実認定がおかしい」「金額が不当だ」という不満だけでは理由にならない。さらに、最高裁は申立書や理由書に書かれた理由しか調べない(5項)。書き漏らした論点は、どれほど正しくても存在しないのと同じになる。あなたの怒りを法令解釈の問題へ置き換えられるかどうか。最後の一手はそこで決まる。

法的な位置づけ

家事事件手続法97条は家事審判事件における許可抗告を定める規定である。高等裁判所の決定のうち、家庭裁判所の審判であれば即時抗告できる性質のものについて、原審の高裁が判例違反その他法令解釈に関する重要事項を含むと認めて許可した場合に限り、最高裁判所への抗告を認める。最高裁の調査範囲は申立書・理由書記載の理由に限られる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.告知日を確定し期限を記録する 高裁決定の告知を受けた日を正確に確認し、そこから5日目を申立期限として記録する。不変期間なので、後から延ばすことは原則できない
  2. 2.論点を憲法問題と法令解釈問題に振り分ける 決定理由を読み、憲法違反の主張は特別抗告(94条)へ、判例違反・法令解釈の重要事項は許可抗告(97条)へ振り分ける。事実認定への不満は、どの条文の解釈・当てはめの誤りかに書き直す
  3. 3.弁護士に相談し申立方針を決める 家事事件の上訴審に経験のある弁護士へ決定書を持参して相談し、許可抗告と特別抗告を並行するか判断する
  4. 4.期限内に高裁へ許可申立書を提出する 告知から5日以内に、決定を出した高等裁判所へ抗告許可の申立書を提出する。理由を後から理由書で補う場合も、申立て自体は必ず期限内に行う
  5. 5.理由書で判例違反・法令解釈論点を網羅する 最高裁は申立書・理由書に記載された理由しか調べない(5項)。判例と相反する箇所、重要な法令解釈事項を漏れなく具体的に記載し、規則所定の期限内に提出する

よくある質問 AI による整理

Q1許可抗告とは何ですか?

高裁の決定に対し、その高裁が許可した場合に限って最高裁へ抗告できる制度です。家事審判事件では家事事件手続法97条が根拠です。

Q2許可抗告 期限 いつまで?

高裁決定の告知を受けた日から5日以内です(98条1項による準用)。不変期間のため、原則として延長できません。

Q3許可抗告は認められる確率が低い?

許可されるのはごく一部とされています。判例違反か法令解釈の重要事項を具体的に示せない申立ては、ほぼ不許可になります。

Q4許可抗告の申立先はどこですか?

最高裁ではなく、決定を出した高等裁判所に申し立てます。許可するかどうかを判断するのもその高裁です。

Q5許可抗告が不許可になったらどうなる?

許可抗告の道は閉じ、別に特別抗告を出していなければ高裁決定が確定します。不許可決定に対して不服を申し立てることはできません。

Q6許可抗告をすると高裁決定の執行は止まる?

当然には止まりません。98条による95条の準用で、執行停止の裁判を得ない限り、支払いや引渡しの執行は進み得ます。

Q7家事審判 高裁 決定 すべて許可抗告できる?

できません。家庭裁判所の審判であれば即時抗告できる性質の決定に限られ(1項但書)、許可申立てへの決定自体も対象外です。

Q8許可抗告で最高裁が高裁決定を破棄するのは?

裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令違反があるときです(6項)。破棄の可否も理由書に記載された理由の範囲で判断されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1高裁の決定、どう考えても事実の見方がおかしいんです。最高裁で見直してもらえませんか?

許可抗告で主張できるのは、判例と相反する判断や、法令の解釈に関する重要な事項に限られる(97条2項)。事実認定への不満だけでは、原則として許可されない。実務のポイント:事実認定の誤りに見えるものの中にも、「その事実からその結論を導いた法令の当てはめ方」が判例と食い違っている場合がある。弁護士はこの角度から論点を組み立て直す。事実の話を法令解釈の話に言い換えられるかどうかが勝負である

Q2許可抗告と特別抗告、どっちを出せばいいですか?両方は無理?

両方出すことはできる。ただし憲法違反は特別抗告(94条)の理由であり、許可抗告の申立てでは主張できない(97条3項)。一方、判例違反は特別抗告の理由にならない。実務のポイント:実務では、同じ5日の期限内に両方の手続を並行して取ることが珍しくない。論点を二つの書面に振り分けておけば、一方が閉じても、もう一方の扉が残る

間違えやすい点 AI による整理

  • 「最高裁に上告する」と言う人は多いが、家事審判に「上告」という手続はない。あるのは特別抗告と許可抗告の二本だけで、しかも許可抗告の申立てでは憲法違反を理由にできない(3項)。憲法論と判例違反論を一つの書面で混ぜると、どちらも中途半端になる。両方を主張したいなら、別々の手続として組み立てる必要がある
  • 期限が短いことは知っていても、その短さの意味を甘く見ている人が多い。5日というのは、弁護士を探し、決定書を読み込み、判例を調べるには足りない日数である。しかも最高裁は理由書に書かれた理由しか調べない(5項)。準備不足のまま出した書面は、そのまま審理の範囲を狭める
  • 当事者から見れば、高裁の決定は「自分の人生を狂わせた判断」である。法律から見ると、最高裁が扱うのは「法令解釈の統一」という公共的な問題だけだ。この落差に気付かず、書面に家族への怒りや事実関係の不満ばかりを並べると、許可される見込みはほぼなくなる
比較の観点この条文ほかの条文
根拠条文家事事件手続法97条:許可抗告家事事件手続法94条:特別抗告
民事訴訟法337条:民事訴訟の許可抗告
主張できる理由判例と相反する判断、法令解釈に関する重要事項(憲法違反は不可)憲法の解釈の誤りその他憲法違反
判例と相反する判断、法令解釈に関する重要事項
最高裁への到達条件原審の高裁による許可が必要高裁の許可は不要(申立てにより当然に係属)
原審の高裁による許可が必要
対象高裁の家事審判事件についての決定(家裁審判なら即時抗告できる性質のもの)家事審判事件の決定等で不服申立てできないもの
民事訴訟における高裁の決定・命令

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
家事事件法第94条

家事非訟事件の抗告審の裁定に対し、適用法規の顕著な誤りを理由に最高法院へ抗告でき、原法院の許可を要し、許可は法律見解に原則的重要性がある場合に限られる

韓国
민사소송법 제442조

抗告審の決定に対する再抗告は法令違反を理由とする。原審による許可制ではなく、日本の許可抗告とは入口の設計が異なる

ドイツ
FamFG § 70

家事事件の法律抗告(Rechtsbeschwerde)は原審の許可を要し、原則的重要性や法の統一確保を許可事由とする点で本条に近い

アメリカ
28 U.S.C. § 1257

家族法は州法領域で、州最高裁の裁量上訴が中心。連邦最高裁へは連邦問題に限りcertiorariで到達し、受理は最高裁自身の裁量

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父の遺産分割審判で、高裁は父名義の預貯金の扱いについて、あなたが不利になる判断を示した。調べてみると、その判断は最高裁の判例と正反対の理屈に立っている。ここは許可抗告の典型的な出番である。「判例と相反する」と具体的に指摘できれば、高裁は許可しなければならない(2項)
  • 高裁の決定書が届いてから、もう3日が過ぎたとしたら、残りの時間で何ができる? 許可抗告の申立期間は告知から5日しかない。理由書は後から出せるが、申立てそのものを逃せば、どんな正論も最高裁に届かない
  • 元配偶者が養育費減額の高裁決定を不服として許可抗告を申し立てた。受け取る側のあなたは慌てなくてよい。許可されるのはごく一部であり、抗告が許可されても、それだけで高裁決定の執行は止まらない(98条による95条の準用)

取るべき行動

被害を受けた側:1. 決定の告知を受けた日を正確に記録する。期限は告知から5日である2. 決定理由の中に、最高裁判例や他の高裁の判断と食い違う部分がないかを洗い出す3. 憲法違反を主張するなら特別抗告(94条)、判例違反や法令解釈の問題なら許可抗告として、それぞれ別に組み立てる4. 家事事件の上訴審に経験のある弁護士へ、決定書を持ってすぐに相談する

訴えられた側:1. 相手方から許可の申立てがされても、許可されるのはごく一部であり、過度に動揺しない2. 申立理由が単なる事実認定への不満にとどまっていないかを確認する3. 高裁決定に基づく支払いや子の引渡しなどは、許可の申立てや許可によって当然に止まるわけではない。執行停止を命じられない限り、手続を進められるかを弁護士と確認する4. 許可された場合に備え、最高裁で争われる法令解釈の論点について反論を準備する

時効(請求できる期限):抗告許可の申立ては、高等裁判所の決定の告知を受けた日から5日以内(不変期間。98条1項による準用)。理由書の提出期限は家事事件手続規則が定めており、申立て通知書の送達から14日以内とされる(最新の改正状況をご確認ください)。期間を過ぎると高裁決定が確定し、原則として争えなくなる

学説

通説:許可抗告は最高裁の負担軽減と法令解釈の統一を両立させるための制度であり、許可の判断権を原審高裁に委ねる点に特色がある。事実認定の当否は原則として許可理由にならない

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)制定、平成25年(2013年)1月1日施行 家事審判法に代わる家事事件手続法の制定に伴い、民事訴訟法337条に倣った許可抗告制度を家事審判事件について明文で整備した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法全部改正により、民事訴訟の決定について許可抗告制度(337条)が創設された
  2. 2.平成23年(2011年) 新設:家事審判法に代わる家事事件手続法の制定により、家事審判事件の許可抗告として本条が設けられた(平成25年1月1日施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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