(差止請求権)
第3条
不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある家畜遺伝資源生産事業者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある家畜遺伝資源生産事業者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した家畜等(侵害の行為により生じた家畜等を含む。)の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。
(差止請求権)
不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある家畜遺伝資源生産事業者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある家畜遺伝資源生産事業者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した家畜等(侵害の行為により生じた家畜等を含む。)の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。
(損害賠償)
不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、第十六条の規定により同条に規定する権利が消滅した後に家畜を家畜等の生産の用に供する行為によって生じた損害については、この限りでない。
(損害の額の推定)
不正競争によって営業上の利益を侵害された家畜遺伝資源生産事業者(以下この条において「被侵害者」という。)が不正競争によって自己の営業上の利益を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その侵害の行為が家畜等の譲渡であるときは、その譲渡した家畜等の数量(以下この項において「譲渡数量」という。)に、当該家畜等に係る家畜遺伝資源についてのその封入される容器一個当たりの利益の額を乗じて得た額を、被侵害者の当該家畜遺伝資源に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、被侵害者が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡数量の全部又は一部に相当する数量の容器に封入された家畜遺伝資源を被侵害者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
2被侵害者が不正競争によって自己の営業上の利益を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、当該被侵害者が受けた損害の額と推定する。
(家畜遺伝資源を取得した者の当該家畜遺伝資源を使用する行為等の推定)
家畜遺伝資源について第二条第三項第一号に掲げる行為又は同項第三号若しくは第五号に掲げる行為(家畜遺伝資源を取得する行為に限る。)があった場合において、これらの行為をした者が当該家畜遺伝資源を使用する行為により生ずる家畜又は受精卵の生産をしたときは、その者は、それぞれ同項第二号、第三号又は第五号に掲げる行為(家畜遺伝資源を使用する行為に限る。)として当該生産をしたものと推定する。
(具体的態様の明示義務)
不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがあると主張する家畜遺伝資源生産事業者が侵害の行為を組成したものとして主張する家畜等の具体的態様を相手方が否認するときは、当該相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、当該相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。
(書類の提出等)
裁判所は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟においては、当事者の申立てにより、当事者に対し、当該侵害の行為について立証するため、又は当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な書類又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の提出を命ずることができる。ただし、その書類の所持者又はその電磁的記録を利用する権限を有する者においてその提出を拒むことについて正当な理由があるときは、この限りでない。
2裁判所は、前項本文の申立てに係る書類若しくは電磁的記録が同項本文の書類若しくは電磁的記録に該当するかどうか又は同項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、書類の所持者又は電磁的記録を利用する権限を有する者にその提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書類又は電磁的記録の開示を求めることができない。
3裁判所は、前項の場合において、第一項本文の申立てに係る書類若しくは電磁的記録が同項本文の書類若しくは電磁的記録に該当するかどうか又は同項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかについて前項後段の書類又は電磁的記録を開示してその意見を聴くことが必要であると認めるときは、当事者等(当事者(法人である場合にあっては、その代表者)又は当事者の代理人(訴訟代理人及び補佐人を除く。)、使用人その他の従業者をいう。以下同じ。)、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該書類又は当該電磁的記録を開示することができる。
4裁判所は、第二項の場合において、同項後段の書類又は電磁的記録を開示して専門的な知見に基づく説明を聴くことが必要であると認めるときは、当事者の同意を得て、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第一編第五章第二節第一款に規定する専門委員に対し、当該書類又は当該電磁的記録を開示することができる。
5前各項の規定は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟における当該侵害の行為について立証するため必要な検証の目的の提示について準用する。
(損害計算のための鑑定)
不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、裁判所が当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な事項について鑑定を命じたときは、当事者は、鑑定人に対し、当該鑑定をするため必要な事項について説明しなければならない。
(相当な損害額の認定)
不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことが認められる場合において、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。
(秘密保持命令)
裁判所は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、その当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第二条第六項に規定する営業秘密をいう。以下同じ。)について、次に掲げる事由のいずれにも該当することにつき疎明があった場合には、当事者の申立てにより、決定で、当事者等、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該営業秘密を当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用し、又は当該営業秘密に係るこの項の規定による命令を受けた者以外の者に開示してはならない旨を命ずることができる。ただし、その申立ての時までに当事者等、訴訟代理人又は補佐人が第一号に規定する準備書面の閲読又は同号に規定する証拠の取調べ若しくは開示以外の方法により当該営業秘密を取得し、又は保有していた場合は、この限りでない。
一既に提出され若しくは提出されるべき準備書面に当事者の保有する営業秘密が記載され、又は既に取り調べられ若しくは取り調べられるべき証拠(第八条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により開示された書類、電磁的記録若しくは検証の目的又は第十四条第四項の規定により開示された書面若しくは電磁的記録を含む。)の内容に当事者の保有する営業秘密が含まれること。
二前号の営業秘密が当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用され、又は当該営業秘密が開示されることにより、当該営業秘密に基づく当事者の事業活動に支障を生ずるおそれがあり、これを防止するため当該営業秘密の使用又は開示を制限する必要があること。
2前項の規定による命令(以下「秘密保持命令」という。)の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
一秘密保持命令を受けるべき者
二秘密保持命令の対象となるべき営業秘密を特定するに足りる事実
三前項各号に掲げる事由に該当する事実
3秘密保持命令が発せられた場合には、その電子決定書(民事訴訟法第百二十二条において準用する同法第二百五十二条第一項の規定により作成された電磁的記録(同法第百二十二条において準用する同法第二百五十三条第二項の規定により裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録されたものに限る。)をいう。次項及び次条第二項において同じ。)を秘密保持命令を受けた者に送達しなければならない。
4秘密保持命令は、秘密保持命令を受けた者に対する電子決定書の送達がされた時から、効力を生ずる。
5秘密保持命令の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
(秘密保持命令の取消し)
秘密保持命令の申立てをした者又は秘密保持命令を受けた者は、訴訟記録の存する裁判所(訴訟記録の存する裁判所がない場合にあっては、秘密保持命令を発した裁判所)に対し、前条第一項に規定する要件を欠くこと又はこれを欠くに至ったことを理由として、秘密保持命令の取消しの申立てをすることができる。
2秘密保持命令の取消しの申立てについての裁判があった場合には、その電子決定書をその申立てをした者及び相手方に送達しなければならない。
3秘密保持命令の取消しの申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
4秘密保持命令を取り消す裁判は、確定しなければその効力を生じない。
5裁判所は、秘密保持命令を取り消す裁判をした場合において、秘密保持命令の取消しの申立てをした者又は相手方以外に当該秘密保持命令が発せられた訴訟において当該営業秘密に係る秘密保持命令を受けている者があるときは、その者に対し、直ちに、秘密保持命令を取り消す裁判をした旨を通知しなければならない。
(訴訟記録の閲覧等の請求の通知等)
秘密保持命令が発せられた訴訟(全ての秘密保持命令が取り消された訴訟を除く。)に係る訴訟記録につき、民事訴訟法第九十二条第一項の決定があった場合において、当事者から同項に規定する秘密記載部分の閲覧等の請求があり、かつ、その請求の手続を行った者が当該訴訟において秘密保持命令を受けていない者であるときは、裁判所書記官は、同項の申立てをした当事者(その請求をした者を除く。第三項において同じ。)に対し、その請求後直ちに、その請求があった旨を通知しなければならない。
2前項の場合において、裁判所書記官は、同項の請求があった日から二週間を経過する日までの間(その請求の手続を行った者に対する秘密保持命令の申立てがその日までにされた場合にあっては、その申立てについての裁判が確定するまでの間)、その請求の手続を行った者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせてはならない。
3前二項の規定は、第一項の請求をした者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせることについて民事訴訟法第九十二条第一項の申立てをした当事者の全ての同意があるときは、適用しない。
(当事者尋問等の公開停止)
不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟における当事者等が、その侵害の有無についての判断の基礎となる事項であって当事者の保有する営業秘密に該当するものについて、当事者本人若しくは法定代理人又は証人として尋問を受ける場合においては、裁判所は、裁判官の全員一致により、その当事者等が公開の法廷で当該事項について陳述をすることにより当該営業秘密に基づく当事者の事業活動に著しい支障を生ずることが明らかであることから当該事項について十分な陳述をすることができず、かつ、当該陳述を欠くことにより他の証拠のみによっては当該事項を判断の基礎とすべき不正競争による営業上の利益の侵害の有無についての適正な裁判をすることができないと認めるときは、決定で、当該事項の尋問を公開しないで行うことができる。
2裁判所は、前項の決定をするに当たっては、あらかじめ、当事者等の意見を聴かなければならない。
3裁判所は、前項の場合において、必要があると認めるときは、当事者等にその陳述すべき事項の要領を記載した書面又はこれに記載すべき事項を記録した電磁的記録の提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書面又は電磁的記録の開示を求めることができない。
4裁判所は、前項後段の書面又は電磁的記録を開示してその意見を聴くことが必要であると認めるときは、当事者等、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該書面又は当該電磁的記録を開示することができる。
5裁判所は、第一項の規定により当該事項の尋問を公開しないで行うときは、公衆を退廷させる前に、その旨を理由とともに言い渡さなければならない。当該事項の尋問が終了したときは、再び公衆を入廷させなければならない。
(信用回復の措置)
不正競争を行って家畜遺伝資源生産事業者の営業上の信用を害した者に対しては、裁判所は、当該家畜遺伝資源生産事業者の請求により、損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともに、当該家畜遺伝資源生産事業者の営業上の信用を回復するのに必要な措置を命ずることができる。
(消滅時効)
第二条第三項第六号及び第七号に掲げる不正競争のうち、家畜を家畜等の生産の用に供する行為に対する第三条第一項の規定による侵害の停止又は予防を請求する権利は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一その行為を行う者がその行為を継続する場合において、その行為により営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある家畜遺伝資源生産事業者がその事実及びその行為を行う者を知った時から三年間行わないとき。
二その行為の開始の時から二十年を経過したとき。
(適用除外)
前二節及び次章の規定は、前条の規定により同条に規定する権利が消滅した後に家畜を家畜等の生産の用に供する行為により生じた家畜等を取得し、譲渡し、引き渡し、又は輸出する行為については、適用しない。
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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)