家事事件手続法 第39条(審判事項)
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家庭裁判所は、この編に定めるところにより、別表第一及び別表第二に掲げる事項並びに同編に定める事項について、審判をする。
この条文の基本情報
審判事項とは何ですか?
定義審判事項とは、家事事件手続法第39条に定められた規定で、「家庭裁判所は、この編に定めるところにより、別表第一及び別表第二に掲げる事項並びに同編に定める事項について、審判をする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 家事事件手続法第39条(審判事項)は、日本の家事事件手続法に含まれる条文です。
- 家事事件手続法第39条の条文原文は「家庭裁判所は、この編に定めるところにより、別表第一及び別表第二に掲げる事項並びに同編に定める事項について、審判をする。」で始まります。
- 家事事件手続法第39条は第一款 通則に置かれています。
- 家事事件手続法の公布日は平成23年5月25日です。
- 家事事件手続法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 家事事件手続法第39条の前の条は家事事件手続法第38条の2です。
- 家事事件手続法第39条の次の条は家事事件手続法第40条です。
- 家事事件手続法第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/423AC0000000052 - 本サイト収録
家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/423AC0000000052/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点家事事件手続法39条は、家庭裁判所が審判をする事項を別表第一・別表第二に掲げる事項と第2編に定める事項に限定する規定。離婚そのものは審判事項に含まれない。
Q · 家庭裁判所に頼めば、どんな家族の問題でも審判で決めてもらえるの?
表に載った事項のみ。離婚は審判でなく訴訟で決まる
家事事件手続法39条により、家庭裁判所が審判をするのは、別表第一・別表第二に掲げる事項と第2編に定める事項に限られます。別表第一(後見開始、相続放棄の申述受理など)は調停ができず、裁判所が後見的に判断します。別表第二(婚姻費用、養育費、遺産分割など)は調停が不成立になると審判に移ります(同法272条4項)。離婚そのものはどちらにも載っておらず、調停不成立なら人事訴訟になります。
解説
家庭裁判所の「審判」で扱われる事項は、条文に書かれた二つのリスト、別表第一と別表第二に限られる。それ以外の事項(第2編で個別に定めたものを除く)について、家庭裁判所が審判を出すことはない。一見ただの目次に見えるこの一文が、家族の紛争をどちらの手続で進めるかを決めている。別表第一には成年後見の開始、相続放棄の申述の受理、遺言書の検認、氏や名の変更許可などが並ぶ。公益性が強く、当事者どうしの話し合いで結論を決められない事項なので、調停はできない。別表第二には婚姻費用の分担、養育費や面会交流(子の監護に関する処分)、財産分与、遺産分割、親権者の変更などが並ぶ。こちらは当事者が対立する争いで、調停で合意できればそこで終わり、合意できなければ審判に移る(家事事件手続法272条4項)。そして離婚そのものはどちらのリストにも入っていない。離婚は調停で合意できなければ人事訴訟、つまり公開の法廷で争う訴訟になる。自分の悩みがどのリストに載っているかを見れば、申立書を書く前に、その先の道筋がおおよそ見えてくる。
法的な位置づけ
家事事件手続法39条は、家庭裁判所の審判権限の範囲を定める規定であり、審判の対象を別表第一に掲げる事項、別表第二に掲げる事項および同法第2編に定める事項に限定する。別表第一は調停の対象とならない公益性の高い事項、別表第二は当事者間の調停による解決が可能な争訟性のある事項を列挙する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.求める内容が別表のどこに載っているか確認 生活費、養育費、遺産分割、後見、相続放棄など、自分が家庭裁判所に求めたい内容が別表第一・別表第二のどちらに当たるか、裁判所ウェブサイトの申立て類型一覧で確認する。どちらにもなければ訴訟事項(離婚など)の可能性が高い
- 2.必要書類と収入資料を準備 申立書の書式を入手し、戸籍謄本などの添付書類をそろえる。婚姻費用・養育費など金銭の事件では、源泉徴収票や確定申告書などの収入資料を先に用意し、算定表で相場を確認しておく
- 3.管轄の家庭裁判所に申し立てる 別表第一の事件は審判を、別表第二の事件は通常まず調停を申し立てる。金銭請求は申立日が支払いの起点とされやすいため、早めに提出する。離婚も求める場合は離婚調停と婚姻費用分担調停を分けて同時に申し立てる
- 4.審判の告知後、2週間以内に不服の要否を判断 審判の告知を受けたら、その日から2週間以内に即時抗告するかを決める(家事事件手続法86条)。確定した金銭支払いの審判は差押えの根拠となるため、不服があれば期限内に抗告状を提出する
よくある質問 AI による整理
Q1家事審判とは何ですか?
家庭裁判所が非公開の手続で家族に関する事項を判断する裁判です。対象は家事事件手続法39条により、別表第一・第二と第2編に定める事項に限られます。
Q2別表第一と別表第二の違いは?
別表第一は後見開始や相続放棄受理など調停できない公益的事項、別表第二は婚姻費用や遺産分割など当事者が対立し、調停から審判へ進む事項です。
Q3離婚は家庭裁判所の審判で決められますか?
決められません。離婚は別表第一にも第二にも載っていないため、調停で合意できなければ人事訴訟法に基づく離婚訴訟で争うことになります。
Q4養育費の審判はどうやって申し立てる?
養育費は別表第二の事件なので、家庭裁判所に調停または審判を申し立てます。審判を申し立てても調停に付されることが多く、不成立なら審判で決まります。
Q5家事審判に不服がある場合はいつまでに抗告できる?
即時抗告は審判の告知を受けた日から2週間以内です(家事事件手続法86条)。期限を過ぎると審判は確定し、争えなくなります。
Q6家事審判は公開されますか?
原則として非公開です。最高裁は、家事審判の非公開は憲法82条(裁判の公開)に反しないと判断しています(最大決昭和40年6月30日)。
Q7成年後見の申立ては途中で取り下げできる?
後見開始は別表第一の事件で、申立て後の取下げには家庭裁判所の許可が必要です(家事事件手続法121条)。申立人の一存では取り下げられません。
Q8家事審判で決まった養育費が払われないときは?
金銭の支払いを命じる確定審判は執行力ある債務名義と同一の効力を持つため(家事事件手続法75条)、給与などの差押えを申し立てることができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停をすっぽかし続けたら、そのうち話は流れますか?
別表第二の事件(婚姻費用、養育費、遺産分割など)であれば、流れません。調停が不成立になると、その時点で審判の申立てがあったものとみなされ(家事事件手続法272条4項)、裁判官が資料をもとに結論を出します。実務のポイント:欠席した側は収入資料を出していないので、裁判所が賃金センサス(国の賃金統計)などを使って収入を推計することがあります。その結果、実際より高い金額で決まることも珍しくありません。欠席は、相手の言い分に近い結論を受け入れるのと変わらない
Q2相続放棄も家庭裁判所の審判ですが、兄弟に反対されたら通らないんですか?
相続放棄の申述の受理は別表第一の事件で、相手方という当事者がいません。そのため、他の相続人が反対しても、それだけで結論は変わりません。裁判所が見るのは、期限内に申述したか、本人の真意によるものかといった点です。実務のポイント:受理されても、相続放棄が有効かどうか(財産を処分して単純承認になっていないか等)は、後で債権者との訴訟で争われることがあります。受理通知が届いたら、「相続放棄申述受理証明書」を取って保管しておくと、督促が来たときにすぐ提示できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「家庭裁判所に行けば離婚の審判を出してもらえる」と思っている人は多いが、離婚そのものは別表第一にも第二にも載っていない。調停で合意できなければ、次は人事訴訟法に基づく離婚訴訟になる。例外は、裁判所が職権で出す「調停に代わる審判」(家事事件手続法284条)だけで、これも異議が出れば効力を失う
- 「審判は裁判より軽い手続だから、決定にもそれほど強い力はないだろう」と甘く見られがちだが、それは深刻な過小評価である。養育費や財産分与の支払いを命じる審判が確定すれば、判決と同じように給与の差押えができる(家事事件手続法75条)。一方、即時抗告の期限は審判の告知を受けてから2週間しかない(同法86条)。非公開で静かに進む手続でも、その結論は重い
- 「養育費の話を調停でするか審判でするか、どちらを選べばいいのか」と悩む人がいるが、実はこの二つは二者択一ではない。別表第二の事件は、審判を申し立てても裁判所が調停に回すことができ(同法274条)、調停が不成立になれば審判へ移る(同法272条4項)。調停と審判は、一本の道の前半と後半にあたる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 39条:家庭裁判所が審判をする事項の範囲(別表第一・第二・第2編) | 244条:家事調停の対象範囲(別表第一の事項を除く) 284条:調停に代わる審判(裁判所の職権による例外的審判) |
| 離婚との関係 | 離婚そのものは審判事項に含まれない | 離婚は人事訴訟事項として調停の対象になる 離婚についても調停に代わる審判が可能だが、異議で失効する |
| 手続の流れ | 別表第一は審判のみ、別表第二は調停と審判の両方があり得る | 調停で合意が成立すれば確定判決等と同一の効力 2週間以内の適法な異議申立てで効力を失う |
| 調停から審判への接続 | 審判の対象事項を画定する | 272条4項:別表第二の調停不成立時は審判申立てとみなされる 当事者の合意がなくても裁判所が解決案を示せる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は家事事件を甲〜戊類の5類型に分け、訴訟事件と非訟事件を区別する。日本の別表第一・第二と同様に事件類型ごとに手続を振り分ける構造
韓国は家庭法院の管轄事項を가류〜마류に分類し、라류(調停不可の非訟)・마류(調停可能な非訟)が日本の別表第一・第二に近い
ドイツは家事事件(Familiensachen)を列挙し、離婚も含めて家庭裁判所がFamFGの統一手続で扱う点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 別居して半年、夫から生活費が一円も入らない。これは別表第二の「婚姻費用の分担」にあたる。離婚するかどうかを決める前でも、単独で調停を申し立てられる。一般に、支払いは申立てをした月から認められることが多い。迷っている一か月ごとに、請求できる金額が減っていく
- もし、父が亡くなってから借金の督促状が届いたら、どうする? 相続放棄は別表第一の事件なので、相手方はいない。話し合いもない。あなたが一人で家庭裁判所に申述し、受理されるかどうかだけが問題になる。自分が相続人になったと知った時から原則3か月(民法915条)。督促状の日付を見れば、残りの日数が分かる
- 元妻が子どもとの面会交流を求めて調停を申し立ててきた。あなたは「調停に出なければ話は終わる」と思っている。だが面会交流は別表第二の事件なので、調停が不成立になれば自動的に審判へ移り、裁判官が面会の頻度や方法を決めてしまう。欠席すれば、自分の言い分を伝える機会を手放すだけになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の求めていること(生活費、養育費、遺産、後見など)が別表第一と別表第二のどちらに載っているかを、裁判所ウェブサイトの申立て類型一覧で確認する。2. 別表第二の事件なら、まず調停を申し立てる。お金を請求する事件は、申し立てた日が請求の起点になりやすいので、早く出すほど有利になる。3. 収入資料(源泉徴収票など)を先にそろえ、養育費・婚姻費用算定表で相場を確認しておく。4. 離婚そのものは審判の対象にならないので、離婚調停と婚姻費用分担調停は分けて同時に申し立てる。
訴えられた側:1. 届いた書類の事件名を確認し、別表第二の事件なら欠席しても手続は止まらないことを理解しておく。調停が不成立になれば審判に移り、裁判官が結論を出す。2. 答弁書と自分の収入資料を早めに提出し、相手の主張する金額を資料で検証する。3. 審判の告知を受けたら、その日から2週間以内に即時抗告するかどうかを決める。4. 確定した審判は給与の差押えにつながりうるので、払えない事情は審判が出る前の段階で主張しておく。
時効(請求できる期限):39条そのものに期限の定めはない。ただし、審判に対する即時抗告は告知を受けた日から2週間(家事事件手続法86条)。個別の事件にも期限があり、相続放棄は自分が相続人になったと知った時から3か月(民法915条)、財産分与は離婚から2年(令和6年改正で5年に延長、施行日以降の離婚が対象、最新の改正状況をご確認ください)、特別受益・寄与分の主張は相続開始から10年(民法904条の3)
学説
通説:39条は家庭裁判所の審判権限を列挙事項に限定する規定であり、別表に掲げられない事項について審判を求める申立ては不適法として却下される。審判事項の限定は、家族関係への国家の後見的介入の範囲を画する意味を持つ
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年)制定、平成25年(2013年)1月1日施行 旧家事審判法9条の甲類・乙類の区分が別表第一・別表第二に再編され、新法の審判事項の規定として置かれた。その後の別表の改正(相続法改正、特別養子制度改正、令和6年の家族法改正など)が本条の射程に影響している。本条自体の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成23年(2011年) 新設:家事事件手続法の制定により新設(平成25年1月1日施行)。旧家事審判法9条の甲類・乙類の区分を別表第一・別表第二に再編した
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