学校教育法 第5条
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学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 学校教育法第5条は、日本の学校教育法に含まれる条文です。
- 学校教育法第5条の条文原文は「学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する。」で始まります。
- 学校教育法第5条は第一章 総則に置かれています。
- 学校教育法の公布日は昭和22年3月31日です。
- 学校教育法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 学校教育法第5条の前の条は学校教育法第4条の2です。
- 学校教育法第5条の次の条は学校教育法第6条です。
- 学校教育法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000026 - 本サイト収録
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000026/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点学校教育法5条は、学校の設置者がその学校を管理し、法令に特別の定めがある場合を除き経費を負担すると定める。公立小中学校の教職員給与などは法律で別の負担者が定められている。
Q · 公立小学校の校舎の修理代を、保護者が払わないといけないの?
原則として払う必要はなく、校舎修繕費は設置者の負担です
学校教育法5条により、学校の経費は設置者が負担するのが原則です。市町村立の小中学校なら市町村が設置者であり、校舎の修繕費や公共の備品も原則として市町村が負担します。さらに地方財政法27条の4は、市町村立小中学校の建物の維持修繕費を住民に転嫁することを禁じています。保護者負担が認められるのは、学校給食法11条の食材費のように法令に特別の定めがある場合などに限られます。
解説
学校に関するお金と責任の宛先は、一文で決まっている。「学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する」。市町村立の小中学校なら市町村、都道府県立高校なら都道府県、私立なら学校法人が設置者である。校舎の修繕も、壊れた机も、教室のエアコンも、原則としてこの設置者が払う。保護者が肩代わりするものではない。例外は「法令に特別の定」がある場合だけだ。たとえば公立小中学校の先生の給与は、市町村立学校職員給与負担法によって都道府県が負担し、義務教育費国庫負担法によって国がその三分の一を負担する。給食の食材費は学校給食法11条で保護者負担とされている。逆に言えば、法令の根拠が示されない負担には「どの法令に基づくのか」と問う余地がある。PTA会費から体育館の暗幕代が出ていたら、それは本来設置者が払うべきお金かもしれない。
法的な位置づけ
学校教育法第5条は、設置者管理主義および設置者負担主義を定める規定である。学校の設置者(国、地方公共団体、学校法人)は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定めがある場合を除き、当該学校の経費を負担する。教職員給与の都道府県負担や給食食材費の保護者負担は、この例外にあたる。
手順
- 1.徴収金・寄贈の名目と使途を書面で確認 学校徴収金やPTA会計の決算書から、備品購入・修繕・施設関連の支出を抜き出し、名目と使途を学校に書面で確認する
- 2.設置者負担に当たるかを法令で仕分け 校舎修繕・公共の備品など設置者が負担すべき経費か、給食食材費など法令で保護者負担とされた経費か、個人に帰属する教材の実費かを、学校教育法5条・地方財政法27条の3・27条の4・学校給食法11条に照らして仕分ける
- 3.予算編成前に教育委員会へ照会 秋の予算編成前に、設置者負担と思われる支出を一覧にして、学校経由または直接、教育委員会に負担区分を照会し、次年度予算での公費化を求める
- 4.必要に応じて住民監査請求を検討 回答に納得できず、公金の支出や負担転嫁に問題があると考える場合は、行為の日から原則1年以内に監査委員へ住民監査請求を行う
よくある質問 AI による整理
Q1設置者負担主義とは何ですか?
学校を設置した者が、その学校の経費を負担するという原則です。学校教育法5条が根拠で、公立なら自治体、私立なら学校法人が負担者となります。
Q2学校の設置者とは誰のことですか?
学校教育法2条により、国、地方公共団体、学校法人などが設置者です。市町村立小中学校なら市町村、都道府県立高校なら都道府県が設置者にあたります。
Q3PTA会費で学校の備品を買うのは違法?
任意の寄贈なら直ちに違法とはいえませんが、公立学校の備品は設置者負担が原則です。寄附金の割当て的な徴収は地方財政法4条の5で禁じられています。
Q4公立小学校の先生の給料は誰が払っている?
市町村立学校職員給与負担法により都道府県が負担し、義務教育費国庫負担法により国がその3分の1を負担します。学校教育法5条の例外です。
Q5給食費を保護者が払うのはなぜ?
学校給食法11条が、食材費などを保護者負担と定めているためです。これは学校教育法5条にいう「法令に特別の定」がある場合にあたります。
Q6学校の遊具で子どもがケガしたら誰に請求する?
学校を管理する設置者が相手方です。公立学校なら国家賠償法2条の営造物の設置・管理の瑕疵として、市町村などに損害賠償を請求します。
Q7学校徴収金の使い道を確認できる?
費目ごとの名目と使途を学校や教育委員会に書面で照会できます。保護者負担とする法令根拠があるかどうかを確認するのが出発点です。
Q8住民監査請求はいつまでにできる?
地方自治法242条2項により、当該行為のあった日または終わった日から原則1年以内です。正当な理由がある場合は例外があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1PTA会費で学校のプリンターを買うのって普通なんですか?
慣行として広く見られるが、法的には微妙である。公立学校の備品は学校教育法5条により設置者負担が原則であり、地方財政法4条の5は寄附金の割当て的な徴収を禁じている。任意の寄贈なら直ちに違法とはいえないものの、PTAへの加入や会費が事実上強制されていれば問題は大きくなる。実務のポイント:自治体の監査委員は「私費負担の公費化」を指摘事項に挙げることがある。総会で質問すれば、学校側も次年度の予算要求の材料にできるため、実は校長にとっても助け舟になる場合がある
Q2公立の先生に子どもがケガさせられたら、誰を訴えればいいの?
先生個人ではなく、設置者の市町村などを相手に国家賠償法1条で請求するのが基本である。判例上、公務員個人は被害者に直接の責任を負わないとされている。給与を負担する都道府県も、国家賠償法3条の費用負担者として請求の相手方になりうる。実務のポイント:都道府県と市町村の両方を被告にしておけば、自治体同士の負担区分(最判平成21.10.23)は自治体の間で決着をつけてもらえる。被害者が内部の負担割合まで気にする必要はない
Q3私立の学校なら、お金のことは学校が好きに決めていいんですか?
私立学校の設置者は学校法人であり、経費負担の原則は同じく本条による。ただし授業料の額は在学契約で決まるため、公立のような住民への負担転嫁禁止のルールは適用されない。一方で私立学校振興助成法に基づく公費補助があり、その会計は所轄庁の監督を受ける。実務のポイント:私立学校の寄付金で入学の可否が左右されるような運用は、文部科学省の通知でも繰り返し戒められてきた。入学時の寄付は任意か必須かを書面で確認しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「学校が保護者から集めるお金は、すべて学校の裁量で決められる」と思われがちだが、出発点は逆である。学校経費は設置者負担が原則で、保護者負担は法令の特別の定め(給食の食材費など)か、教材費のように個人に帰属する物の実費に限られるのが筋である。根拠のない徴収は、原則への例外として説明を求められる側にある
- 設置者が管理するという原則は知られていても、それが事故の賠償先まで決めていることは見落とされやすい。公立学校の事故で校長や担任個人を訴えても、国家賠償法1条のもとでは公務員個人は直接責任を負わないとするのが判例である。相手を間違えると時間だけが失われる
- 保護者から見れば「学校」は一つの組織だが、法律から見れば、校舎は市町村、先生の給与は都道府県と国、給食の食材は保護者と、財布が少なくとも三つに分かれている。誰に何を言うべきかを取り違えると、校長に陳情しても権限外として跳ね返される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 学校教育法5条:学校の管理と経費の負担者 | 学校教育法2条:学校を設置できる者の範囲 学校教育法6条:授業料の徴収と義務教育の無償 |
| 主な名宛人 | 設置者(国・地方公共団体・学校法人) | 学校を設置しようとする者 学校(授業料の徴収主体) |
| 保護者との関係 | 経費は設置者負担が原則、保護者負担は法令の特別の定めが必要 | 直接の関係は薄い 国公立の義務教育では授業料を徴収しない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも公立学校の経費は設置主体の政府が予算に組み込み、中央政府が補助する構造をとる
ドイツでは校舎などの物的経費を市町村などの Schulträger が、教員人件費を州が負担する二層構造で、日本の設置者負担と財源移転の組合せに近い
フランスでは公立の初等学校をコミューンが担い、教員給与は国が負担する。設置主体と給与負担者が分かれる点で日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- PTA総会の資料に「PTA会費から教室用扇風機20台を購入(寄贈)」とあった。公立学校の備品は本来設置者の負担であり、地方財政法4条の5は住民への寄附金の割当てを禁じている。寄贈だから直ちに違法とまではいえないが、総会で「本来は市の予算で賄うべきではないか」と質問する根拠になる
- 放課後の校庭で、子どもが錆びた鉄棒の折損により骨折した。管理責任を負うのは市町村、つまり設置者である。国家賠償法2条の「営造物の設置又は管理の瑕疵」として、校長個人ではなく市を相手に請求を組み立てる
- 市立中学の教頭であるあなたが、予算不足を理由に、壊れた窓ガラスの修理代を「保護者会で集めてほしい」と頼んだ。善意でも、市町村立学校の建物の維持修繕費を住民に転嫁することは地方財政法27条の4で禁じられている。頼んだ側が監査で問題にされる
- もし体罰事件の賠償金を県が先に支払い、市に全額を請求してきたらどうなるか。最高裁は、市町村立学校における最終的な負担者は設置者である市町村だと判断した(最判平成21.10.23)
- 住民監査請求の期限は、問題の支出から原則1年である。去年度のPTA会計から消えた修繕費を問題にするなら、もう残り数か月しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 徴収や寄付を求められたら、名目と使途を書面で確認する2. 校舎修繕・施設設備・公共の備品にあたるなら、設置者負担の原則(学校教育法5条)と地方財政法27条の3・27条の4を示し、教育委員会に負担区分を照会する3. 回答に納得できず、公金の支出や負担転嫁に問題があると考えるなら、住民監査請求を検討する4. 事故の場合は設置者の自治体を相手方として国家賠償請求を組み立てる
訴えられた側:1. 学校徴収金の費目ごとに、保護者負担とする法令根拠または個人帰属の実費であることを整理する2. 根拠が曖昧なものは、次年度から設置者の予算要求に回す3. PTAからの寄贈は任意性を確保し、割当てや強制にならない運用を記録で残す4. 事故対応は個人で抱えず、直ちに教育委員会と自治体の保険窓口に報告する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。学校事故の国家賠償請求は国家賠償法4条により民法が適用され、損害と加害者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年、民法724条・724条の2)、不法行為時から20年。住民監査請求は、当該行為のあった日または終わった日から原則1年(地方自治法242条2項)
学説
通説:本条は設置者管理主義と設置者負担主義を定め、学校の管理責任と経費負担を設置者に一元化する。「法令に特別の定」による例外は、教職員給与の負担や国庫負担など財源面に限られ、管理責任そのものは設置者に残るとされる。
改正沿革 AI による整理
- 昭和22年(1947年)制定 学校教育法の制定時から、設置者管理主義・設置者負担主義を定める条文として置かれている。制定後の文言変更の有無と時期は未検証のため、人的確認を要する
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:学校教育法の制定に伴い、設置者管理主義・設置者負担主義を定める条文として置かれた。制定後の文言変更の有無は未検証。
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