刑事訴訟法 第153条の2
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勾引状の執行を受けた証人を護送する場合又は引致した場合において必要があるときは、一時最寄の警察署その他の適当な場所にこれを留置することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第153条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第153条の2の条文原文は「勾引状の執行を受けた証人を護送する場合又は引致した場合において必要があるときは、一時最寄の警察署その他の適当な場所にこれを留置することができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第153条の2は第十一章 証人尋問に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第153条の2の前の条は刑事訴訟法第153条です。
- 刑事訴訟法第153条の2の次の条は刑事訴訟法第154条です。
- 刑事訴訟法第153条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第153条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第153条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/153_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法153条の2は、勾引状を執行された証人を護送・引致する際、必要があれば最寄りの警察署その他の場所へ一時留置できると定める。
Q · 証人尋問の呼び出しを無視し続けたら、本当に身柄を拘束されるの?
勾引され、護送中に警察署へ一時留置されることがある
刑事訴訟法153条の2により、勾引状を執行された証人を護送・引致する際、必要があれば最寄りの警察署その他の適当な場所へ一時的に留置できます。正当な理由なく出頭を拒むと過料(150条)や刑罰(151条)の対象となり、さらに勾引(152条)で連行され、その過程でこの留置が起こり得ます。被疑者の勾留とは異なり、留置は『一時』的なものに限られ、護送・引致に必要な範囲を超えてはなりません。
解説
裁判所から証人として呼び出された。仕事が忙しいから一度目は無視した。二度目も行かなかった。多くの人はそこで何も起きないと高をくくる。だが刑事訴訟法は証人に対して物理的な強制力を握っている。152条で勾引(強制的に裁判所へ連れて行く手続)が発せられ、その勾引状を執行されたあなたを護送する途中、あるいは裁判所へ引致した後、必要があれば最寄りの警察署その他の場所に一時的に留置できる、それを定めるのがこの153条の2だ。被疑者でも被告人でもない、ただの証人であるあなたが、身柄を物理的に押さえられる。尋問の順番待ちのため、あるいは期日に間に合わせるため、被疑者と同じ建物に一時的に留め置かれることもありうる。証人は「お願いされている任意の協力者」だという思い込みが、ここで音を立てて崩れる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法153条の2は証人の一時留置を定める規定であり、勾引状を執行された証人を護送しまたは引致した場合に、必要があるときは最寄りの警察署その他の適当な場所へ一時的に留め置くことを認める。被疑者の勾留とは異なり、護送・引致に必要な範囲に限られた身柄確保の手続である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.呼び出し状を受け取ったら期日と出頭可否を即確認 裁判所からの証人呼び出し状は引き出しに放り込まず、その場で尋問期日と自分が出頭できるかを確認する。無視は過料・勾引・留置という強制力への入口になる
- 2.出頭できない正当な理由を期日前に書面で届け出る 病気・入院・海外出張・介護など正当な理由があるなら、勾引状が出る前に診断書等を添えた上申書を書面で裁判所へ提出する。このタイミングを逃すと任意の日程調整が効かなくなる
- 3.すでに勾引状が出ているなら弁護士経由で任意出頭へ切り替え 勾引状が発付されている場合、執行前に弁護士へ相談し、出頭の意思と日程を裁判所へ伝えて任意出頭に切り替える余地を探る。身柄確保のフェーズに入る前に動くほど効く
- 4.出頭負担が重いならビデオリンク方式を申し入れる 弁護士を通じて、尋問期日前にビデオリンク方式(遠隔尋問)や尋問場所の配慮を申し入れる。事情が認められれば物理的な出頭負担そのものが軽くなり、勾引・留置のリスクが遠ざかる
よくある質問 AI による整理
Q1証人の勾引とは何ですか?
正当な理由なく出頭しない証人を、裁判所が強制的に引致する手続です。刑事訴訟法152条が根拠で、勾引状に基づき警察官等が証人を裁判所へ連れて行きます。
Q2証人の留置はどのくらいの時間ですか?
条文に固有の上限はありませんが、留置は『一時』的なものに限られ、護送または引致に必要な範囲を超えることはできません。尋問に必要な手続が終われば速やかに解放されるべきものです。
Q3証人尋問の呼び出しを無視するとどうなりますか?
過料(150条)や刑罰(151条)の対象となり、さらに勾引(152条)で強制連行されます。その護送・引致の過程で警察署へ一時留置されることもあります。
Q4勾引状はどんなときに出ますか?
正当な理由なく証人が呼び出しに応じない場合に、裁判所の判断で発付されます。多くは再度の呼び出しや連絡を試みた後の最終手段として用いられます。
Q5証人は出頭を拒否できますか?
原則できません。証人の出頭は権利ではなく義務であり、正当な理由がない限り拒めば過料・刑罰・勾引という強制力が段階的に及びます。
Q6証人の留置と被告人の勾留は何が違いますか?
勾留は犯罪を疑われた被告人を長期に拘束する手続ですが、証人の一時留置は出頭・護送を確保するための短時間の留め置きで、長期化は予定されていません。
Q7正当な理由があれば証人尋問を欠席できますか?
病気・入院・海外滞在・介護など正当な理由があれば、期日前に書面で裁判所へ届け出ることで欠席や日程調整の余地があります。届出を怠ると勾引に進みます。
Q8証人の一時留置はどこで行われますか?
条文上は『最寄りの警察署その他の適当な場所』とされます。被疑者と同じ建物の一画で尋問の順番を待つ形になることもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証人として呼ばれたけど、本当に行かないと捕まるんですか?
「逮捕」とは別ですが、強制力は本物です。正当な理由なく出頭を拒むと過料や罰金(刑訴法150条・151条)の対象になり、さらに勾引(152条)で強制的に連行されます。その護送中や引致後に、この153条の2で警察署へ一時留置されることもあります。実務のポイント:実務では、いきなり勾引が出るより先に裁判所が再度の呼び出しや連絡を試みることが多いです。だからこそ、無視ではなく「行けない理由を書面で先に伝える」だけで、強制手続に進む流れをほぼ止められます。
Q2留置されると、被疑者みたいに取り調べを受けるんですか?
いいえ。証人の留置は出頭・護送を確保するための一時的な身柄の留め置きであって、被疑者として取り調べるためのものではありません。あなたは犯罪を疑われている立場ではなく、あくまで証言を求められている立場です。実務のポイント:留置されても、それは尋問の順番待ちや移送の都合という性格が強く、長期化は予定されていません。もし取り調べ的な質問が始まったら、その場で弁護士への連絡を求めてよい。立場の混同を防ぐことが自分を守る一手になります。
間違えやすい点 AI による整理
- 「証人は任意だから行かなくても罰せられない」と思っているが、正当な理由なく出頭を拒めば過料(150条)や刑罰(151条)の対象になり、さらに勾引(152条)で強制的に連行されうる。証人の出頭は権利ではなく義務であり、その義務には最終的に身柄拘束という裏付けがある。
- 勾引されること自体は知っていても「連れて行かれてすぐ帰れる」と考えている人が多い。実際には護送中や引致後に警察署へ一時留置されうる。被疑者と同じ場所に、証人という立場で入る現実までは想像が及んでいない。
- 「自分は被告人でも犯人でもないのに身柄拘束されるのは不当だ」と感じがちだが、法律から見れば証人の一時留置は真実発見のための適法な手続である。あなたの感覚的な「不当」と、法的な「適法」の落差こそが、その場で抗議しても通らない理由になる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 153条の2:勾引された証人(被疑者でも被告人でもない) | 152条:不出頭の証人(勾引そのものの根拠) 75条:勾引された被告人 |
| 手続の性質 | 護送・引致に伴う一時的な身柄の留め置き | 強制的に裁判所へ引致する手続 被告人を勾引した際の一時留置 |
| 時間的限界 | 『一時』に限られ、護送・引致に必要な範囲を超えられない | 引致が完了するまで 『一時』に限られる(証人版と同趣旨) |
| 長期拘束への移行 | 勾留へは移行しない(尋問終了後速やかに解放) | 勾留へは移行しない 被告人は別途勾留要件を満たせば勾留され得る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も合法的な伝喚に応じない証人を拘提できる旨を定める。拘提後の取扱いについて被告人に関する規定を準用する構造が日本と類似する
韓国も正当な事由なく出頭しない証人の구인(引致)を認める。証人の身柄確保を強制力で担保する点は日本と共通する
ドイツは証人不出頭の場合に費用負担・秩序罰に加え強制召喚(zwangsweise Vorführung)を認める。引致に伴う一時的確保の発想は日本に近い
米国は重要証人について証言確保のための勾留(material witness warrant)を認める。被疑者でない者の身柄確保を許す点で本条と問題意識を共有する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、明日の証人尋問の呼び出しを二度も無視したあなたに勾引状が出されたら? ある朝、警察官が自宅に来てあなたを裁判所まで連れて行く。その護送の途中、開廷まで時間があれば、あなたは最寄りの警察署に一時留め置かれる。被疑者でもないのに、留置場に近い場所で順番を待つことになる。
- あなたが勾引状を執行する側の警察官だとする。証人を護送する途中、開廷まで数時間ある。その間どこに留めておくか。最寄りの警察署に一時留置する法的根拠が、まさにこの条文だ。
- 交通事故を目撃したあなたが、関わりたくない一心で証人の呼び出しを無視し続けた。検察の請求で勾引状が出て、出勤予定だったその日、自宅前に警察官が立っていた。あなたは裁判所へ連れて行かれ、自分の尋問の順番が来るまで警察署で待たされることになった。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 出頭できない正当な理由(病気、入院、海外滞在、介護など)があれば、勾引状が出る前に診断書等を添えて書面で裁判所へ届け出る2. すでに勾引状が出ているなら、執行前に弁護士へ相談し、出頭の意思と日程を裁判所へ伝えて任意出頭に切り替える余地を探る3. 留置された場合、それはあくまで「一時」的なものであり、護送・引致に必要な範囲を超えた拘束は許されないことを確認する4. 留置の時間や態様が不合理に長いと感じたら、弁護士を通じて速やかな解放を求める
訴えられた側:1. あなたが刑事事件の当事者(被告人・弁護人・検察)で、出頭しない重要証人の証言が必要なら、裁判所に勾引(152条)を請求できることを押さえる2. ただし勾引と留置は真実発見のための最終手段であり、まずは出頭確保のための連絡や日程調整を尽くした記録を残す3. 留置を伴う場合、その必要性(護送・引致のための一時的確保)を具体的に裁判所へ説明できるよう準備する4. 証人の身柄拘束は権利侵害の主張を招きやすいため、必要最小限の範囲にとどめる
時効(請求できる期限):この条文に固有の時効はない。留置はあくまで「一時」的なものに限られ、護送または引致に必要な範囲を超えてはならない。証人は被告人の勾留(長期拘束)には移行せず、尋問に必要な手続が終われば速やかに解放されるべきものである(最新の運用状況をご確認ください)。
学説
通説:本条の一時留置は、勾引状を執行された証人の出頭・護送を確保するための手続であり、被疑者の勾留とは性格を異にする。留置は『一時』に限定され、護送または引致に必要な範囲を超える身柄拘束は許されないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、勾引した証人の護送・引致に際しての一時留置を定める規定として整備された。被告人に関する75条と同趣旨の証人版規定として位置づけられる。
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