出入国管理及び難民認定法 第55条の65(被収容者作成の文書図画)
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入国者収容所長等は、被収容者がその作成した文書図画(信書を除く。)を他の者に交付することを申請した場合には、その交付につき、被収容者が発する信書に準じて検査その他の措置をとることができる。
この条文の基本情報
被収容者作成の文書図画とは何ですか?
定義被収容者作成の文書図画とは、出入国管理及び難民認定法第55条の65に定められた規定で、「入国者収容所長等は、被収容者がその作成した文書図画(信書を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65(被収容者作成の文書図画)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65の条文原文は「入国者収容所長等は、被収容者がその作成した文書図画(信書を除く。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65は第六節 外部交通に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の64です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の66です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の65には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の65 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の65(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の65は、被収容者が自ら作成した文書図画(信書を除く)を他者に交付する際、収容所長等が信書に準じて検査等の措置をとれると定める規定。
Q · 入管に収容されている友人が書いた手記、面会で受け取れるの?
受け取れる余地はあるが、申請が必要で信書に準じて検査される
出入国管理及び難民認定法55条の65により、被収容者が自ら作成した文書図画(信書を除く)を他の者に交付するには申請が必要で、入国者収容所長等は被収容者の発する信書に準じて検査その他の措置をとることができます。保管私物の交付(55条の31)とは扱いが異なり、中身を読まれる前提です。差止め理由は信書の差止め事由(55条の61)に準じて限定され、差止め・制限の告知の翌日から30日以内に本人自らが審査の申請をすることができます(55条の69)。
解説
牛久の入管施設で、収容されている友人が便箋に書き溜めた手記を面会に来たあなたに渡したいと言う。そこで効いてくるのが入管法55条の65である。被収容者が自分で作成した文書図画(信書を除く)を他の者に交付するとき、施設長は「発する信書に準じて」検査その他の措置をとれる。つまり原稿、日記、イラスト、陳述書の下書きは、Tシャツや財布のような保管私物の交付(55条の31)の枠から明文で外されている。私物なら止まる理由は「規律及び秩序を害するおそれ」の一つだけ。だが手記になると中身を読まれ、55条の61が並べる5類型(暗号、刑罰法令、規律秩序、威迫・虚偽の記述、著しい侮辱)で止められる。厳しく見えるが、裏返せば差止め理由はその5つに限定され、止められたら30日以内に審査の申請ができる(55条の68第1項7号、55条の69第1項)。読まれる代わりに、争える。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の65は、被収容者作成の文書図画の交付に関する規定である。被収容者が自ら作成した原稿・手記・図画等(信書を除く)を他の者に交付しようと申請した場合、入国者収容所長等は被収容者の発する信書に準じて検査その他の措置をとることができる旨を定める。
手順
- 1.渡す紙を「信書」と「文書図画」に仕分ける 特定の相手に意思を伝える手紙は信書として発信(55条の59以下)、手記・原稿・イラストは本条の文書図画の交付になる。処遇に関する弁護士宛の文書なら信書として発信し、55条の60第2項4号の検査制限が働く形を検討する
- 2.施設に交付の申請方法を事前確認する 面会前に施設へ電話し、文書図画の交付として申請するのか、信書として発信させるのか、手続と所要日数を確認する。面会時間を検査待ちで潰さないための準備
- 3.交付の申請を記録に残す 被収容者本人が交付を申請したら、申請日・文書の内容・宛先を本人と外部の支援者の双方で控えておく
- 4.差止めの告知内容を書き取る 差止め・制限を受けたら、信書に準ずるどの類型に当たるとされたのか、告知の日付と文言を本人が書き取る。30日の期間はこの告知の翌日から起算される
- 5.30日以内に本人自ら審査の申請 告知の翌日から30日以内に、本人自らが書面で出入国在留管理庁長官へ審査の申請をする(55条の68、55条の69、代理不可)。裁決に不服なら30日以内に法務大臣へ再審査の申請(55条の73)
よくある質問 AI による整理
Q1入管法55条の65とは何ですか?
入管施設の被収容者が自分で書いた原稿や絵などを他人に渡す場合に、施設長が信書に準じて検査等をできると定める規定です。令和5年改正で新設されました。
Q2入管の収容施設で書いた手記は検閲されますか?
外部へ交付する場合、施設長は信書に準じて検査できます(55条の65)。ただし検査は「できる」規定で、義務ではありません。
Q3文書図画の交付を差し止められる理由は何ですか?
信書の差止め事由(55条の61第1項)に準じ、暗号、刑罰法令違反、規律秩序の阻害、威迫・虚偽の記述、著しい侮辱などの類型に限られます。
Q4入管で交付を止められたら、不服申立てはいつまで?
差止め・制限の告知があった日の翌日から30日以内に、出入国在留管理庁長官へ審査の申請ができます(55条の69第1項)。
Q5被収容者の日記や原稿は私物として渡せますか?
渡せません。保管私物の交付(55条の31)から本条の文書図画は明文で除外されており、信書に準じた検査の枠で扱われます。
Q6入管収容中に書いた文章を外で公開できますか?
交付の申請と検査を経れば、受け取った人が外で公表する道はあります。止める理由は信書に準ずる類型に限られ、施設に不都合という理由だけでは足りません。
Q7入管の施設長は文書を必ず検査しなければならない?
必ずではありません。条文は「検査その他の措置をとることができる」と定めており、検査するかどうかは施設長の判断に委ねられています。
Q8交付の差止めは受け取る側にも通知されますか?
条文上、差止めの告知を受けるのは被収容者本人です。外部の受取人には通知の仕組みがなく、審査の申請も本人しかできません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1面会のときに手書きのメモを直接渡すのは、ダメなんですか?
渡せないわけではない。ただし交付の申請が必要で、施設長は信書に準じた検査その他の措置をとれる(入管法55条の65)。本や衣類を渡す55条の31とは扱いが違い、中身を読まれる前提になる。実務のポイント:その場で手渡せるかは施設ごとの運用差が大きい。面会前に「文書図画の交付として申請するのか、信書として発信させるのか」を電話で確認しておくと、限られた面会時間を検査待ちで潰さずに済む。
Q2手記を新聞社や支援団体の会報に出してほしいんですが、止められますか?
止める理由は信書に準ずる5類型に限られる(55条の61第1項の暗号、刑罰法令、規律秩序、威迫・虚偽の記述、著しい侮辱)。内容が施設にとって不都合だから、では足りない。実務のポイント:受刑者が新聞社へ送ろうとした信書の発信不許可を違法とした最高裁判例がある(最判平成18.3.23、旧監獄法下の事案)。「一般的、抽象的なおそれ」では制限できないという線は、収容施設の文書図画の判断にも援用される。
Q3差止めに納得できません。弁護士に代わりに申請してもらえますか?
できない。55条の68第2項は審査の申請を「これを行う者が自らしなければならない」と定めており、申請主体は本人に限られる。実務のポイント:さらに執行停止を自分から申し立てる権利もない。55条の70が行政不服審査法25条2項を「職権で」に読み替えているため、審査中も差止めは続いたままだ。争えるが、争っている間に原稿は出ない。この構造が分かっていると、交付前の経路選択に力を割くようになる。
Q4文章じゃなくてイラストや図でも対象になりますか?
対象になる。条文は「文書図画」と書いており、絵、図、記号を含む広い語である。刑事収容施設法133条と同一文言で、同法33条1項5号でも「文書図画」は書籍や新聞紙を包む概念として使われている。実務のポイント:施設内の配置や特定職員を識別できる描写は、規律及び秩序の理由(55条の61第1項3号に準ずる判断)で止まりやすい。同じ主題でも識別可能な要素を外すだけで通ることがある。なお「準じて」の射程、とくに弁護士宛や官公署宛の特則が文書図画にどこまで及ぶかは実務上、解釈が分かれている。
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分が書いたものは自分の物だから、渡す自由があるはずだ」という問いの立て方が、そもそも条文の設計と噛み合っていない。55条の31は保管私物の交付を原則許可としながら、本条の文書図画を明文で除外した。所有権の問題ではなく、言葉が外に出ることの問題として作られている。だから争点は「誰の物か」ではなく「何が書かれているか」になる。
- 弁護士宛なら中身を深く読まれないと知っている人は少なくない。だがその保護の射程を知らない。55条の60第2項4号の検査制限は「自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇に関し」職務を遂行する弁護士とのやり取りに限られる。在留資格や難民認定の案件自体を論じる書面は、この特則の内側ではない。
- 「差止められたら弁護士に代理して申請してもらえばいい」と考えがちだが、55条の68第2項は申請を本人自らに限っている。代理申請という選択肢は制度上存在しない。外部の支援者ができるのは書面の内容を一緒に組み立てるところまでで、名義と提出行為は本人に残る。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 55条の65:被収容者が自ら作成した文書図画(信書を除く) | 55条の31:保管私物(文書図画を除く)の交付 55条の59・55条の60:被収容者が発する信書 |
| 内容の検査 | 信書に準じて検査その他の措置をとれる | 内容審査を前提としない 検査できる。処遇に関する弁護士宛等は検査が制限される |
| 止められる理由 | 信書の差止め事由(55条の61)に準ずる類型 | 規律及び秩序を害するおそれ 55条の61第1項の類型に限定 |
| 不服申立て | 交付の差止め・制限は審査の申請の対象(55条の68第1項7号) | 55条の68の対象類型に応じて判断 信書の差止め等は審査の申請の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の外国人収容は入出國及移民法と行政規則で管理される。被収容者作成の文書を外部へ交付する場面を法律で個別に規律する明文は確認できず、日本のように法律レベルで定めた例とは異なる
韓国も外国人保護施設の処遇は法律と下位規則で定められ、通信・物品の授受に関する規律が置かれている
ドイツでは強制退去のための収容の執行を連邦法と各州の執行法で規律し、刑事施設とは分離して扱う
米国では法律ではなく行政上の拘禁基準で通信・郵便の検査を定めている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 面会室で友人が原稿の束を差し出す。職員が「それは申請が必要です」と割って入る。その瞬間から動いているのが本条で、渡せるかどうかは面会の場では決まらない。
- もし、収容中の当事者が書いた手記を新聞社に届けたいと言ったら、どうなる? 本人が郵送するなら「信書の発信」として55条の59以下の枠で処理される。面会者に手渡して外へ持ち出させるなら本条の「交付」になる。同じ紙が、渡し方ひとつで別の条文の支配下に入り、検査の深さも不服申立ての組み立ても変わる。
- 送還予定日まであと6日。収容中の本人が書いた陳述書を弁護士に届けなければならない。ただし55条の60第2項4号の検査制限が働くのは「自己が受けた処遇」に関する弁護士とのやり取りに限られる。難民不認定そのものを争う書面は、その特則の外にある。どちらの箱に入る文書なのかを見誤ると、想定より深く読まれる。
- あなたが施設側で判断する立場なら、本条は「できる」規定であって義務ではない。検査しない選択も法律上は成り立つ。逆に止めるのなら、信書に準じて5類型のどれに当たるかを特定して本人に告知しなければ、30日の審査申請期間の起算点すら立たず、後で処分の手続的瑕疵として突かれる。
- 支援団体の会報に載せるつもりで預かったはずのイラストが、いつまでも届かない。差止めの告知を受けるのは収容されている本人で、外で待っているあなたには何も来ない。しかも55条の68第2項は、審査の申請を「これを行う者が自らしなければならない」と定めている。外側からは代われない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 渡す前に、その紙が信書か文書図画かを仕分ける。処遇に関する弁護士宛は信書として発信し、55条の60第2項4号の検査制限が働く形にする2. 交付を申請したら、申請日と申請内容を自分の側で控える3. 止められたら、5類型のどれに当たるとされたのか告知の文言を書き取る4. 告知の翌日から30日以内に、本人自らが書面で出入国在留管理庁長官へ審査の申請(55条の68、55条の69。代理不可) 5. 裁決に不服なら30日以内に法務大臣へ再審査の申請(55条の73)
訴えられた側:1. 本条は「できる」規定で検査義務ではない。検査するなら目的と範囲を記録に残す2. 差止め・制限をするなら、信書に準じて55条の61第1項の5類型のどれに当たるかを特定し、本人に告知する。告知を欠けば審査申請期間が起算せず、手続の瑕疵として争われる3. 国又は地方公共団体の機関宛、処遇に関する弁護士宛に相当する文書は、55条の61第2項に準じて1号から3号に限って判断する4. 止めた文書の保管と出所時の取扱いは条文に明示がなく、55条の64に準じた運用の記録を残す
時効(請求できる期限):交付の差止め又は制限の告知があった日の翌日から起算して30日以内に審査の申請(出入国管理及び難民認定法55条の69第1項)。やむを得ない理由があるときはその理由がやんだ日の翌日から1週間以内(同条2項)。施設側が誤って法定より長い期間を教示した場合、その期間内の申請は法定期間内とみなされる(同条3項)。裁決に不服なら告知の翌日から30日以内に法務大臣へ再審査の申請(同法55条の73第2項)。出入国在留管理庁長官は90日以内の裁決に努めるものとされる(同法55条の72第1項)
学説
準用範囲をめぐる解釈:本条の「信書に準じて」が、官公署宛・処遇に関する弁護士宛の信書の特則(55条の60第2項、55条の61第2項)まで文書図画に及ぶかは明文がなく、実務上解釈が分かれている
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)新設 令和5年法律第56号による改正で第5章の2「被収容者の処遇」が新設され、その一部として追加された。従来、被収容者の処遇は主として法務省令(被収容者処遇規則)で定められていたが、法律レベルに引き上げられ、交付の差止め・制限が審査の申請の対象として明文化された(55条の68第1項7号)。令和6年(2024年)6月10日施行
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:令和5年法律第56号による改正で第5章の2「被収容者の処遇」が新設され、その一部として追加。従来は法務省令(被収容者処遇規則)中心だった処遇を法律レベルに引き上げた。令和6年(2024年)6月10日施行
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