(入国者収容所等の事務)
第55条の3
地方出入国在留管理局に、収容場を設ける。
2入国者収容所等は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。
一収容令書の執行を受ける者
二退去強制令書の発付を受け、第五十二条第九項、第五十二条の四第五項若しくは第六項の規定又は第五十五条第三項若しくは第四項(これらの規定を同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により収容される者
(入国者収容所等の事務)
地方出入国在留管理局に、収容場を設ける。
2入国者収容所等は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。
一収容令書の執行を受ける者
二退去強制令書の発付を受け、第五十二条第九項、第五十二条の四第五項若しくは第六項の規定又は第五十五条第三項若しくは第四項(これらの規定を同条第五項において準用する場合を含む。)の規定により収容される者
(処遇の原則)
被収容者(入国者収容所等に収容されている者をいう。以下この章及び第七十一条の六において同じ。)の処遇は、被収容者の人権を尊重しつつ適正に行わなければならない。
2被収容者には、入国者収容所等の保安上支障がない範囲内においてできる限りの自由が与えられなければならない。
(活動の援助)
入国者収容所長又は地方出入国在留管理局長(以下この章及び第八章において「入国者収容所長等」という。)は、法務省令で定めるところにより、被収容者に対し、知的、教育的及び娯楽的活動その他の活動について、援助を与えるように努めなければならない。
2入国者収容所長等は、前項の規定による援助の措置として、入国者収容所等に書籍を備え付けるものとする。この場合において、備え付けた書籍の閲覧の方法は、入国者収容所長等が定めるものとする。
(宗教上の行為)
被収容者が一人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、禁止し、又は制限してはならない。ただし、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。
(書籍等の閲覧)
被収容者が自弁の書籍等(書籍、雑誌、新聞紙その他の文書図画(信書を除く。)をいう。以下この章において同じ。)を閲覧することは、次項に規定する場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。
2被収容者が書籍等を閲覧することにより、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるときには、その閲覧を禁止することができる。
(被収容者の分離)
男子の被収容者と女子の被収容者とは、分離して収容しなければならない。ただし、入国者収容所長等が被収容者が被収容者である乳児を監護する必要がある場合その他特に必要があると認めるときは、この限りでない。
2入国者収容所長等は、第五十五条の十九第二項の身体の検査及び第五十五条の四十九第二項の身体又は着衣の検査以外の場合であつても、女子の被収容者の処遇については、女子の入国警備官に行わせるように努めなければならない。
(実地監査)
出入国在留管理庁長官は、法務大臣の定めるところにより、この章の規定の適正な施行を確保するため、その職員のうちから監査官を指名し、各入国者収容所等について、毎年一回以上、実地監査を行わせなければならない。
(入国者収容所等視察委員会)
法務省令で定める出入国在留管理官署に、入国者収容所等視察委員会(以下この節において「委員会」という。)を置く。
2委員会は、入国者収容所等の適正な運営に資するため、法務省令で定める担当区域内にある入国者収容所等を視察し、その運営に関し、入国者収容所長等に対して意見を述べるものとする。
(組織等)
委員会は、委員十人以内で組織する。
2委員は、人格識見が高く、かつ、入国者収容所等の運営の改善向上に熱意を有する者のうちから、法務大臣が任命する。
3委員の任期は、一年とする。ただし、再任を妨げない。
4委員は、非常勤とする。
5前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、法務省令で定める。
(委員会に対する情報の提供及び委員の視察等)
入国者収容所長等は、入国者収容所等の運営の状況について、法務省令で定めるところにより、定期的に、又は必要に応じて、委員会に対し、情報を提供するものとする。
2委員会は、入国者収容所等の運営の状況を把握するため、委員による入国者収容所等の視察をすることができる。この場合において、委員会は、必要があると認めるときは、入国者収容所長等に対し、委員による被収容者との面接の実施について協力を求めることができる。
3入国者収容所長等は、前項の視察及び面接について、必要な協力をしなければならない。
4第五十五条の六十第一項、第五十五条の六十一及び第五十五条の六十二の規定にかかわらず、被収容者が委員会に対して提出する書面については、検査し、又はその提出を差し止め、若しくは制限してはならない。
(委員会の意見等の公表)
法務大臣は、毎年、委員会が入国者収容所長等に対して述べた意見及びこれを受けて入国者収容所長等が講じた措置の内容を取りまとめ、その概要を公表するものとする。
(出国待機施設の視察等)
委員会は、第五十五条の十第二項に規定する事務を行うほか、出国待機施設(第十三条の二第一項に規定する法務省令で定める施設をいう。以下この項及び第五十九条第三項において同じ。)の適正な運営に資するため、法務省令で定める担当区域内にある出国待機施設を視察し、その運営に関し、当該出国待機施設の所在地を管轄する地方出入国在留管理局の長に対して意見を述べるものとする。
2前二条の規定は、前項に規定する事務を行う場合に準用する。
(参観)
入国者収容所長等は、その入国者収容所等の参観を申し出る者がある場合において相当と認めるときは、これを許すことができる。
(研修及び訓練)
入国者収容所等に勤務する入国警備官には、被収容者の人権に関する理解を深めさせ、並びに被収容者の処遇を適正かつ効果的に行うために必要な知識及び技能を習得させ、及び向上させるために必要な研修及び訓練を行うものとする。
(医師等職員の国家公務員法等の特例)
医師等職員(入国者収容所又は地方出入国在留管理局の職員である医師又は歯科医師をいう。以下この章において同じ。)であつて、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)別表第八イ医療職俸給表(一)の適用を受ける者は、部外診療(病院又は診療所その他これらに準ずるものとして内閣官房令・法務省令で定める施設(これらの職員が国家公務員の身分を有しないものに限る。)において行う医業又は歯科医業(当該医師等職員が団体の役員、顧問又は評議員の職を兼ねて行うもの及び自ら営利を目的とする私企業を営んで行うものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)を行おうとする場合において、当該部外診療を行うことが、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣官房令・法務省令で定めるところにより、出入国在留管理庁長官の承認を受けることができる。
一その正規の勤務時間(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)第十三条第一項に規定する正規の勤務時間をいう。以下この条において同じ。)において、勤務しないこととなる場合
二報酬を得て、行うこととなる場合
2前項の承認を受けた医師等職員が、その正規の勤務時間において、当該承認に係る部外診療を行うため勤務しない場合には、その勤務しない時間については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百一条第一項前段の規定は、適用しない。
3第一項の承認を受けた医師等職員が、報酬を得て、当該承認に係る部外診療を行う場合には、国家公務員法第百四条の許可を要しない。
4第一項の承認を受けた医師等職員が、その正規の勤務時間において、当該承認に係る部外診療を行うため勤務しない場合には、一般職の職員の給与に関する法律第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、同法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を支給する。
(収容開始時の告知)
入国者収容所長等は、被収容者に対し、その入国者収容所等における収容の開始に際し、次に掲げる事項を告知しなければならない。
一物品の貸与及び支給並びに自弁に関する事項
二第五十五条の二十九第一項に規定する保管私物その他の金品の取扱いに関する事項
三保健衛生及び医療に関する事項
四宗教上の行為に関する事項
五書籍等の閲覧に関する事項
六第五十五条の四十八第一項に規定する遵守事項
七面会及び通信の発受に関する事項
八審査の申請を行うことができる措置、審査の申請をすべき行政庁及び審査の申請期間その他の審査の申請に関する事項
九第五十五条の七十四第一項の規定による申告を行うことができる行為、申告先及び申告期間その他の同項の規定による申告に関する事項
十苦情の申出に関する事項
2前項の規定による告知は、法務省令で定めるところにより、書面で行うものとする。
(識別のための身体検査)
入国警備官は、被収容者について、その入国者収容所等における収容の開始に際し、その者の識別のため必要な限度で、その身体を検査することができる。その後必要が生じたときも、同様とする。
2女子の被収容者について前項の規定により検査を行う場合には、女子の入国警備官がこれを行わなければならない。ただし、女子の入国警備官がその検査を行うことができない場合には、男子の入国警備官が入国者収容所長等の指名する女子の職員を指揮して、これを行うことができる。
(起居動作の時間帯)
入国者収容所長等は、法務省令で定めるところにより、食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯を定め、これを被収容者に告知するものとする。
(物品の貸与等)
被収容者には、次に掲げる物品(書籍等を除く。以下この条から第五十五条の二十四まで及び第五十五条の六十八第一項第三号において同じ。)であつて、入国者収容所等における日常生活に必要なもの(第五十五条の二十三第一項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は支給するものとする。
一衣類及び寝具
二食事及び湯茶
三日用品、筆記具その他の物品
2被収容者には、前項に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、必要に応じ、入国者収容所等における日常生活に用いる物品(第五十五条の二十三第一項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は嗜好品を支給することができる。
(自弁の物品の使用等)
入国者収容所長等は、被収容者が、次に掲げる物品(次条第一項各号に掲げる物品を除く。)について、自弁のものを使用し、又は摂取したい旨の申出をした場合には、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合を除き、法務省令で定めるところにより、これを許すものとする。
一衣類
二食料品及び飲料
三室内装飾品
四嗜好品
五日用品、文房具その他の入国者収容所等における日常生活に用いる物品
(補正器具等の自弁等)
被収容者には、次に掲げる物品については、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合を除き、自弁のものを使用させるものとする。
一眼鏡その他の補正器具
二信書を発するのに必要な封筒その他の物品
三その他法務省令で定める物品
2前項各号に掲げる物品について、被収容者が自弁のものを使用することができない場合であつて、必要と認めるときは、その者にこれを貸与し、又は支給するものとする。
(物品の貸与等の基準)
第五十五条の二十一又は前条第二項の規定により貸与し、又は支給する物品は、被収容者の健康を保持するに足り、かつ、国民生活の実情等を勘案し、被収容者としての地位に照らして、適正と認められるものでなければならない。
(金品の検査)
入国者収容所等の職員は、次に掲げる金品について、検査を行うことができる。
一被収容者が収容される際に所持する現金及び物品
二被収容者が収容中に取得した現金及び物品(信書を除く。次号において同じ。)であつて、同号に掲げる現金及び物品以外のもの(入国者収容所長等から支給された物品を除く。)
三被収容者に交付するため当該被収容者以外の者が入国者収容所等に持参し、又は送付した現金及び物品
(収容時の所持物品等の処分)
入国者収容所長等は、前条第一号又は第二号に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当する場合には、被収容者に対し、その物品について、親族(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この節において同じ。)その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。
一保管に不便なものであるとき。
二腐敗し、又は滅失するおそれがあるものであるとき。
三危険を生ずるおそれがあるものであるとき。
2前項の規定により物品の処分を求めた場合において、被収容者が相当の期間内にその処分をしないときは、入国者収容所長等は、これを売却してその代金を被収容者に引き渡すものとする。ただし、売却することができないものは、廃棄することができる。
(差入物の引取り等)
入国者収容所長等は、第五十五条の二十五第三号に掲げる現金又は物品が次の各号のいずれかに該当する場合には、その現金又は物品を持参し、又は送付した者(以下この節において「差入人」という。)に対し、その引取りを求めるものとする。
一被収容者に交付することにより、入国者収容所等の規律及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。
二差入人の氏名が明らかでないものであるとき。
三自弁により使用し、若しくは摂取することができることとされる物品又は出所の際に必要と認められる物品(以下この節において「自弁物品等」という。)以外の物品であるとき。
四前条第一項各号のいずれかに該当する物品であるとき。
2第五十五条の二十五第三号に掲げる現金又は物品であつて、前項第一号又は第二号に該当するものについて、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないときは、入国者収容所長等は、その旨を政令で定める方法によつて公告しなければならない。
3前項に規定する現金又は物品について、第一項の規定による引取りを求め、又は前項の規定により公告した日から起算して六月を経過する日までに差入人がその現金又は物品の引取りをしないときは、その現金又は物品は、国庫に帰属する。
4第二項に規定する物品であつて、第一項第四号に該当するものについては、入国者収容所長等は、前項の期間内でも、これを売却してその代金を保管することができる。ただし、売却できないものは、廃棄することができる。
5第五十五条の二十五第三号に掲げる現金又は物品であつて、第一項第三号又は第四号に該当するもの(同項第一号又は第二号に該当するものを除く。)について、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないとき、若しくはその引取りを求めることが相当でないとき、又は差入人がその引取りを拒んだときは、入国者収容所長等は、被収容者に対し、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めるものとする。
6前条第二項の規定は、前項の規定により処分を求めた場合について準用する。
7第五十五条の二十五第三号に掲げる現金又は物品であつて、第一項各号のいずれにも該当しないものについて、被収容者がその交付を受けることを拒んだ場合には、入国者収容所長等は、差入人に対し、その引取りを求めるものとする。この場合においては、第二項及び第三項の規定を準用する。
(金品の引渡し及び領置)
次に掲げる金品のうち、この節の規定により被収容者が使用し、又は摂取することができるものは、被収容者に引き渡すものとする。
一第五十五条の二十五第一号又は第二号に掲げる金品であつて、第五十五条の二十六第一項各号のいずれにも該当しないもの
二第五十五条の二十五第三号に掲げる金品であつて、前条第一項各号のいずれにも該当しないもの(被収容者が交付を受けることを拒んだ金品を除く。)
2前項各号に掲げる金品のうち、この節の規定により被収容者が使用し、又は摂取することができるもの以外のものは、入国者収容所長等が領置するものとする。
(保管私物等)
入国者収容所長等は、法務省令で定めるところにより、保管私物(被収容者が前条第一項の規定により引渡しを受けて保管する物品(第五項の規定により引渡しを受けて保管する物品を含む。)及び被収容者が受けた信書でその保管するものをいう。以下この節及び第五十五条の六十八第一項第四号において同じ。)の保管方法について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限をすることができる。
2入国者収容所長等は、被収容者の保管私物(法務省令で定めるものを除く。)の総量(第五項及び次条において「保管総量」という。)が保管限度量(被収容者一人当たりについて保管することができる物品の量として入国者収容所長等が定める量をいう。同項及び同条において同じ。)を超えるとき、又は被収容者について領置している物品(法務省令で定めるものを除く。)の総量(第四項及び同条において「領置総量」という。)が領置限度量(被収容者一人当たりについて領置することができる物品の量として入国者収容所長等が定める量をいう。同項及び同条において同じ。)を超えるときは、当該被収容者に対し、その超過量に相当する量の物品について、親族その他相当と認める者への交付その他相当の処分を求めることができる。腐敗し、又は滅失するおそれが生じた物品についても、同様とする。
3第五十五条の二十六第二項の規定は、前項の規定により処分を求めた場合について準用する。
4入国者収容所長等は、被収容者が保管私物について領置することを求めた場合において、相当と認めるときは、これを領置することができる。ただし、領置総量が領置限度量を超えることとなる場合は、この限りでない。
5入国者収容所長等は、前項の規定により領置している物品について、被収容者がその引渡しを求めた場合には、これを引き渡すものとする。ただし、保管総量が保管限度量を超えることとなる場合は、この限りでない。
(物品の購入)
入国者収容所長等は、被収容者が自ら保管する現金を使用して自弁物品等を購入することを申請した場合には、その購入により、保管総量が保管限度量を超え、又は領置総量が領置限度量を超えることとなるときを除き、これを許すものとする。
(保管私物等の交付)
入国者収容所長等は、被収容者が、保管私物、自ら保管する現金又は領置されている物品(第五十五条の六十五に規定する文書図画に該当するものを除く。)について、他の者への交付(信書の発信に該当するものを除く。)を申請した場合には、その交付(その相手方が親族であるものを除く。)により入国者収容所等の規律及び秩序を害するおそれがある場合を除き、これを許すものとする。
(差入れ等に関する制限)
入国者収容所長等は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限をすることができる。
(領置物の引渡し)
入国者収容所長等は、被収容者の出所の際、領置している物品をその者に引き渡すものとする。
(出所者の遺留物)
出所した被収容者の遺留物(入国者収容所等に遺留した金品をいう。以下この節及び第五十五条の八十二において同じ。)は、その出所の日から起算して六月を経過する日までに、その者からその引渡しを求める申出がなく、又はその引渡しに要する費用の提供がないときは、国庫に帰属する。
2前項の期間内でも、入国者収容所長等は、腐敗し、又は滅失するおそれが生じた遺留物は、廃棄することができる。
(逃走者等の遺留物)
被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する費用の提供がないときは、その遺留物は、国庫に帰属する。
一逃走したとき逃走した日
二第五十五条の五十四第二項の規定により解放された場合において、同条第三項に規定する避難を必要とする状況がなくなつた後速やかに同項に規定する場所に出頭しなかつたとき当該避難を必要とする状況がなくなつた日
2前条第二項の規定は、前項の遺留物について準用する。
(死亡者の遺留物)
死亡した被収容者の遺留物は、法務省令で定めるところにより、その遺族等(法務省令で定める遺族その他の者をいう。以下この章において同じ。)に対し、その申請に基づき、引き渡すものとする。
2死亡した被収容者の遺留物がある場合において、その遺族等の所在が明らかでないため第五十五条の八十二の規定による通知をすることができないときは、入国者収容所長等は、その旨を政令で定める方法によつて公告しなければならない。
3第一項の遺留物は、第五十五条の八十二の規定による通知をし、又は前項の規定による公告をした日から起算して六月を経過する日までに第一項の申請がないときは、国庫に帰属する。
4第五十五条の三十四第二項の規定は、第一項の遺留物について準用する。
(保健衛生及び医療の原則)
入国者収容所等においては、被収容者の心身の状況を把握することに努め、被収容者の健康及び入国者収容所等内の衛生を保持するため、社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保健衛生上及び医療上の措置を講ずるものとする。
(運動)
被収容者には、日曜日その他法務省令で定める日を除き、できる限り戸外で、その健康を保持するため適当な場所で運動を行う機会を与えなければならない。
(被収容者の清潔義務)
被収容者は、身体、着衣及び所持品並びに居室その他日常使用する場所を清潔にしなければならない。
(入浴)
被収容者には、法務省令で定めるところにより、入国者収容所等における保健衛生上適切な入浴を行わせるものとする。
(健康診断等)
入国者収容所長等は、入国警備官に、被収容者から、その入国者収容所等における収容の開始に際し、疾病、外傷等の有無その他の健康状態につき事情を聴取させなければならない。
2入国者収容所長等は、被収容者に対し、三月に一回以上定期的に、法務省令で定めるところにより、医師による健康診断を受けさせなければならない。入国者収容所等における保健衛生上必要があるときも、同様とする。
3被収容者は、前項の規定による健康診断を受けなければならない。この場合においては、その健康診断の実施のため必要な限度内における採血、エックス線撮影その他の医学的処置を拒むことはできない。
(診療等)
入国者収容所長等は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに、医師等職員又は入国者収容所長等が委嘱する医師等(医師又は歯科医師をいう。次条及び第五十五条の五十三第五項において同じ。)による診療(栄養補給の処置を含む。以下この節及び第五十五条の六十八第一項第五号において同じ。)を行い、その他必要な医療上の措置をとるものとする。ただし、第一号に該当する場合において、その者の心身に著しい障害が生ずるおそれ又は他人にその疾病を感染させるおそれがないときは、その者の意思に反しない場合に限る。
一負傷し、若しくは疾病にかかつているとき、又はこれらの疑いがあるとき。
二飲食物を摂取しない場合において、その心身に著しい障害が生ずるおそれがあるとき。
2入国者収容所長等は、前項の規定により診療を行う場合において、必要に応じ被収容者を入国者収容所等の外の病院又は診療所に通院させ、やむを得ないときは被収容者を入国者収容所等の外の病院又は診療所に入院させることができる。
(指名医による診療)
入国者収容所長等は、負傷し、又は疾病にかかつている被収容者が、医師等(医師等職員及び入国者収容所長等が委嘱する医師等を除く。)を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、入国者収容所等に収容される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被収容者の医療上適当であると認めるときは、入国者収容所等内又は入国者収容所長等が適当と認める病院若しくは診療所において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。
2入国者収容所長等は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被収容者に対して入国者収容所等において診療を行うため必要があるときは、入国者収容所等の職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。
3指名医は、その診療に際し、入国者収容所長等が法務省令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。
4入国者収容所長等は、第一項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第二項の規定により入国者収容所長等が行う措置に従わないとき、前項の規定により入国者収容所長等が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。
(調髪及びひげそり)
入国者収容所長等は、被収容者が調髪又はひげそりを行いたい旨の申出をした場合には、法務省令で定めるところにより、これを許すものとする。
(感染症予防上の措置)
入国者収容所長等は、入国者収容所等内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第五十五条の四十一第二項及び第三項の規定による健康診断又は第五十五条の四十二の規定による診療その他必要な医療上の措置をとるほか、予防接種、当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間の隔離その他法務省令で定める措置をとるものとする。
(養護のための措置等)
入国者収容所長等は、老人、妊産婦、身体虚弱者その他の養護を必要とする被収容者について、その養護を必要とする事情に応じ、第五十五条の四十二の規定による医療上の措置に準じた措置をとるものとする。
2入国者収容所長等は、被収容者が出産するときは、やむを得ない場合を除き、入国者収容所等の外の病院、診療所又は助産所に入院させるものとする。
(入国者収容所等の規律及び秩序)
入国者収容所等の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。
2前項の目的を達成するためとる措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。
(遵守事項等)
入国者収容所長等は、被収容者が遵守すべき事項(次項において「遵守事項」という。)を定めるものとする。
2遵守事項は、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。
一犯罪行為をしてはならないこと。
二他人に対し、粗野若しくは乱暴な言動をし、又は迷惑を及ぼす行為をしてはならないこと。
三自身を傷つける行為をしてはならないこと。
四被収容者の処遇に従事する職員の職務の執行を妨げる行為をしてはならないこと。
五自己又は他の被収容者の収容の確保を妨げるおそれのある行為をしてはならないこと。
六入国者収容所等の安全を害するおそれのある行為をしてはならないこと。
七入国者収容所等の衛生又は風紀を害する行為をしてはならないこと。
八金品について、不正な使用、所持、授受その他の行為をしてはならないこと。
九前各号に掲げるもののほか、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要な事項
十前各号に掲げる事項について定めた遵守事項に違反する行為を企て、あおり、唆し、又は援助してはならないこと。
3前二項に定めるもののほか、入国者収容所長等又はその指定する職員は、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者に対し、その生活及び行動について指示することができる。
(身体の検査等)
入国警備官は、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者について、その身体、着衣、所持品及び居室を検査し、並びにその所持品を取り上げて一時保管することができる。
2第五十五条の十九第二項の規定は、前項の規定による女子の被収容者の身体及び着衣の検査について準用する。
3入国警備官は、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、入国者収容所等内において、被収容者以外の者(第五十五条の五十六第一項各号に掲げる者を除く。)の着衣及び携帯品を検査し、並びにその者の携帯品を取り上げて一時保管することができる。
4前項の検査は、文書図画の内容の検査に及んではならない。
(被収容者の隔離)
入国者収容所長等は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その者を他の被収容者から隔離することができる。
一他の被収容者と接触することにより入国者収容所等の規律及び秩序を害するおそれがあるとき。
二他の被収容者から危害を加えられるおそれがあり、これを避けるために他に方法がないとき。
2前項の規定による隔離の期間は、一月とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、入国者収容所長等は、十日ごとにこれを更新することができる。
3入国者収容所長等は、前項の期間中であつても、隔離の必要がなくなつたときは、直ちにその隔離を中止しなければならない。
(制止等の措置)
入国警備官は、被収容者が自身を傷つけ若しくは他人に危害を加え、逃走し、入国者収容所等の職員の職務の執行を妨げ、その他入国者収容所等の規律及び秩序を著しく害する行為をし、又はこれらの行為をしようとする場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その被収容者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置をとることができる。
2入国警備官は、被収容者以外の者が次の各号のいずれかに該当する場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その行為をする者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置をとることができる。
一入国者収容所等に侵入し、その設備を損壊し、入国者収容所等の職員の職務の執行を妨げ、又はこれらの行為を正にしようとするとき。
二入国警備官の要求を受けたのに入国者収容所又は地方出入国在留管理局から退去しないとき。
三被収容者の逃走又は入国者収容所等の職員の職務執行の妨害を、現場で、援助し、あおり、又は唆すとき。
四被収容者に危害を加え、又は正に加えようとするとき。
3前二項の措置に必要な警備用具については、法務省令で定める。
(捕縄及び手錠の使用)
入国警備官は、被収容者を護送する場合又は被収容者が次の各号のいずれかに該当する行為をするおそれがある場合には、法務省令で定めるところにより、捕縄又は手錠を使用することができる。
一逃走すること。
二自身を傷つけ、又は他人に危害を加えること。
三入国者収容所等の設備、器具その他の物を損壊すること。
2捕縄及び手錠の制式は、法務省令で定める。
(保護室等への収容)
入国警備官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、入国者収容所長等の命令により、その者を保護室又は法務大臣が定める基準を満たす単独室(以下この条及び第五十五条の七十四第一項第三号において「保護室等」という。)に収容することができる。
一自身を傷つけるおそれがあるとき。
二次のイからハまでのいずれかに該当する場合において、入国者収容所等の規律及び秩序を維持するため特に必要があるとき。
一入国警備官の制止に従わず、大声又は騒音を発するとき。
二他人に危害を加えるおそれがあるとき。
三入国者収容所等の設備、器具その他の物を損壊し、又は汚損するおそれがあるとき。
2前項に規定する場合において、入国者収容所長等の命令を待ついとまがないときは、入国警備官は、その命令を待たないで、その被収容者を保護室等に収容することができる。この場合には、速やかに、その旨を入国者収容所長等に報告しなければならない。
3保護室等への収容の期間は、二十四時間以内とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、入国者収容所長等は、二十四時間ごとにこれを更新することができる。
4入国者収容所長等は、前項の期間中であつても、保護室等への収容の必要がなくなつたときは、直ちにその収容を中止させなければならない。
5被収容者を保護室等に収容し、又はその収容の期間を更新した場合には、入国者収容所長等は、速やかに、その被収容者の健康状態について、医師等職員又は入国者収容所長等が委嘱する医師等の意見を聴かなければならない。
6保護室の構造及び設備の基準は、法務省令で定める。
(災害時の避難及び解放)
入国者収容所長等は、地震、火災その他の災害に際し、入国者収容所等内において避難の方法がないときは、被収容者を適当な場所に護送しなければならない。
2前項の場合において、被収容者を護送することができないときは、入国者収容所長等は、その者を入国者収容所等から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、入国者収容所等の外にある被収容者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。
3前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなつた後速やかに、入国者収容所等又は入国者収容所長等が指定した場所に出頭しなければならない。
(面会の相手方)
入国者収容所長等は、被収容者に対し、他の者から面会の申出があつたときは、これを許すものとする。ただし、入国者収容所等の規律及び秩序を維持し、又は衛生を保持するため必要があると認めるときは、この限りでない。
(領事官等以外の者との面会の立会い等)
入国者収容所長等は、その指名する職員に、被収容者と次に掲げる者(以下この節において「領事官等」という。)以外の者との面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。ただし、入国者収容所等の規律及び秩序を維持し、又は衛生を保持するため必要がないと認める場合には、その立会い並びに録音及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。
一被収容者の国籍又は市民権の属する国の領事官
二被収容者の訴訟代理人又は弁護人である弁護士(依頼によりこれらの者になろうとする弁護士を含む。)
2入国者収容所長等は、前項の規定にかかわらず、被収容者と次に掲げる者との面会については、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。
一自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関の職員
二自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士
(面会の一時停止及び終了)
入国者収容所等の職員は、次の各号のいずれか(領事官等との面会にあつては、第一号ロ又はハに限る。)に該当する場合には、その行為若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。この場合においては、面会の一時停止のため、被収容者又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置をとることができる。
一被収容者又は面会の相手方が次のイからハまでのいずれかに該当する行為をするとき。
一次条第一項の規定による制限に違反する行為
二入国者収容所等の規律及び秩序を害する行為
三衛生上の支障がある行為
二被収容者又は面会の相手方が次のイからハまでのいずれかに該当する内容の発言をするとき。
一暗号の使用その他の理由によつて、入国者収容所等の職員が理解できないもの
二犯罪の実行を共謀し、あおり、又は唆すもの
三入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの
2入国者収容所長等は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。
(面会に関する制限)
入国者収容所長等は、被収容者の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の相手方の人数、面会の場所、日及び時間帯、面会の時間及び回数その他面会の態様について、入国者収容所等の規律及び秩序の維持、衛生の保持その他管理運営上必要な制限をすることができる。
2前項の規定により面会の回数について制限をするときは、その回数は、面会の相手方一人ごとに一日につき一回を下回つてはならない。
(発受を許す信書)
入国者収容所長等は、被収容者に対し、第五十五条の六十一の規定により差し止める場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。
(信書の検査)
入国者収容所長等は、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、被収容者が発受する信書について、検査を行わせることができる。
2次に掲げる信書については、前項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第四号に掲げる信書について、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。
一領事官等から受ける信書
二被収容者が国又は地方公共団体の機関から受ける信書
三被収容者が自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関に対して発する信書
四被収容者が自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人又は弁護士・外国法事務弁護士共同法人を含む。次条第二項において同じ。)との間で発受する信書
(信書の内容による差止め等)
入国者収容所長等は、前条の規定による検査の結果、被収容者が発受する信書について、その全部又は一部が次の各号のいずれかに該当する場合には、その発受を差し止め、又はその該当箇所を削除し、若しくは抹消することができる。同条第二項各号に掲げる信書について、これらの信書に該当することを確認する過程においてその全部又は一部が次の各号のいずれかに該当することが判明した場合も、同様とする。
一暗号の使用その他の理由によつて、入国者収容所等の職員が理解できない内容のものであるとき。
二発受によつて、刑罰法令に触れることとなり、又は刑罰法令に触れる結果を生ずるおそれがあるとき。
三発受によつて、入国者収容所等の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。
四威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがあるとき。
五受信者を著しく侮辱する記述があるとき。
2前項の規定にかかわらず、被収容者が国又は地方公共団体の機関との間で発受する信書であつてその機関の権限に属する事項を含むもの及び被収容者が弁護士との間で発受する信書であつてその被収容者に係る弁護士法第三条第一項に規定する弁護士の職務に属する事項を含むものについては、その発受の差止め又はその事項に係る部分の削除若しくは抹消は、その部分の全部又は一部が前項第一号から第三号までのいずれかに該当する場合に限り、これを行うことができる。
(信書に関する制限)
入国者収容所長等は、法務省令で定めるところにより、被収容者が発する信書の作成要領、その発信の申請の日及び時間帯並びに被収容者の信書の発受の方法について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限をすることができる。
(発信に要する費用)
信書の発信に要する費用については、被収容者が負担することができない場合において、入国者収容所長等が発信の目的に照らし相当と認めるときは、その全部又は一部を国庫の負担とする。
(発受を差し止めた信書等の取扱い)
入国者収容所長等は、第五十五条の六十一の規定により信書の発受を差し止めた場合にはその信書を、同条の規定により信書の一部を削除した場合にはその削除した部分を保管するものとする。
2入国者収容所長等は、第五十五条の六十一の規定により信書の記述の一部を抹消する場合には、その抹消する部分の複製を作成し、これを保管するものとする。
3入国者収容所長等は、被収容者の出所の際、前二項の規定により保管する信書の全部若しくは一部又は複製(以下この章において「発受差止信書等」という。)をその者に引き渡すものとする。
4入国者収容所長等は、被収容者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その申請に基づき、発受差止信書等を引き渡すものとする。
5前二項の規定にかかわらず、発受差止信書等の引渡しにより入国者収容所等の規律及び秩序の維持に支障を生ずるおそれがあるときは、これを引き渡さないものとする。次に掲げる場合において、その引渡しにより入国者収容所等の規律及び秩序の維持に支障を生ずるおそれがあるときも、同様とする。
一出所した被収容者が、出所後に、発受差止信書等の引渡しを求めたとき。
二被収容者が、第五十五条の三十五第一項各号のいずれかに該当する場合において、発受差止信書等の引渡しを求めたとき。
6第五十五条の三十四第一項、第五十五条の三十五第一項並びに第五十五条の三十六第二項及び第三項の規定は、被収容者に係る発受差止信書等(前項の規定により引き渡さないこととされたものを除く。)について準用する。この場合において、同条第三項中「第一項の申請」とあるのは、「第五十五条の六十四第四項の申請」と読み替えるものとする。
7第五項の規定により引き渡さないこととした発受差止信書等は、次の各号に掲げる日から起算して三年を経過した日に、国庫に帰属する。
一被収容者の出所又は死亡の日
二被収容者が第五十五条の三十五第一項各号のいずれかに該当することとなつた日
(被収容者作成の文書図画)
入国者収容所長等は、被収容者がその作成した文書図画(信書を除く。)を他の者に交付することを申請した場合には、その交付につき、被収容者が発する信書に準じて検査その他の措置をとることができる。
(電話等による通信)
入国者収容所長等は、被収容者に対し、相当と認めるときは、電話その他政令で定める電気通信の方法による通信を行うことを許すことができる。
2第五十五条の六十三の規定は、前項の通信について準用する。
(通信の確認等)
入国者収容所長等は、入国者収容所等の規律及び秩序の維持その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、前条第一項の通信の内容を確認するため、その通信を受けさせ、又はその内容を記録させることができる。
2第五十五条の五十七第一項(第一号イを除く。)及び第二項の規定は、前条第一項の通信について準用する。
(審査の申請)
次に掲げる入国者収容所長等の措置に不服がある者は、書面で、出入国在留管理庁長官に対し、審査の申請をすることができる。
一第五十五条の六に規定する宗教上の行為の禁止又は制限
二第五十五条の七第二項の規定による書籍等の閲覧の禁止
三第五十五条の二十二の規定による自弁の物品の使用又は摂取を許さない処分
四第五十五条の三十一の規定による保管私物、自ら保管する現金又は領置されている物品の交付を許さない処分
五第五十五条の四十三第一項の規定による診療を受けることを許さない処分又は同条第四項の規定による診療の中止
六第五十五条の五十第一項の規定による隔離
七第五十五条の六十一、第五十五条の六十二又は第五十五条の六十五の規定による信書の発受又は文書図画の交付の差止め又は制限
八第五十五条の六十四第五項前段の規定による発受差止信書等の引渡しをしない処分(同条第三項の規定による引渡しに係るものに限る。)
2前項の規定による審査の申請(以下この節において単に「審査の申請」という。)は、これを行う者が自らしなければならない。
(審査の申請期間)
審査の申請は、前条第一項に規定する措置の告知があつた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
2天災その他前項の期間内に審査の申請をしなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内に限り、審査の申請をすることができる。
3入国者収容所長等が誤つて法定の期間よりも長い期間を審査の申請期間として教示した場合において、その教示された期間内に審査の申請がされたときは、その審査の申請は、法定の期間内にされたものとみなす。
(行政不服審査法の準用)
行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十五条、第十八条第三項、第十九条第二項及び第四項、第二十二条第一項及び第五項、第二十三条、第二十五条第一項、第二項及び第六項、第二十六条、第二十七条並びに第三十九条の規定は、審査の申請について準用する。この場合において、同法第二十五条第二項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは、「職権で」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(調査)
出入国在留管理庁長官は、職権で、審査の申請に関して必要な調査をするものとする。
2出入国在留管理庁長官は、前項の調査をするため必要があるときは、入国者収容所長等に対し、報告若しくは資料その他の物件の提出を命じ、又はその指名する職員をして、審査の申請をした者その他の関係者に対し質問をさせ、若しくは物件の提出を求めさせ、これらの者が提出した物件を留め置かせ、若しくは検証を行わせることができる。
(裁決)
出入国在留管理庁長官は、審査の申請を受けたときは、できる限り九十日以内に裁決をするよう努めるものとする。
2行政不服審査法第四十五条第一項及び第二項、第四十六条第一項本文及び第二項(第二号を除く。)、第四十七条(ただし書及び第二号を除く。)、第四十八条、第五十条第一項及び第三項、第五十一条並びに第五十二条第一項及び第二項の規定は、審査の申請の裁決について準用する。この場合において、同法第五十一条第三項中「総務省令」とあるのは、「法務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(再審査の申請)
審査の申請の裁決に不服がある者は、書面で、法務大臣に対し、再審査の申請をすることができる。
2前項の規定による再審査の申請(以下この節において単に「再審査の申請」という。)は、審査の申請についての裁決の告知があつた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第五十五条の六十八第二項、第五十五条の六十九第二項、第五十五条の七十一及び前条第一項並びに行政不服審査法第十五条、第十八条第三項、第十九条第二項及び第四項、第二十三条、第二十五条第一項、第二項及び第六項、第二十六条、第二十七条、第三十九条、第四十六条第一項本文及び第二項(第二号を除く。)、第四十七条(ただし書及び第二号を除く。)、第四十八条、第五十条第一項、第五十一条、第五十二条第一項及び第二項、第六十二条第二項並びに第六十四条第一項から第三項までの規定は、再審査の申請について準用する。この場合において、同法第二十五条第二項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第五十一条第三項中「総務省令」とあるのは「法務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(出入国在留管理庁長官に対する事実の申告)
被収容者は、自己に対する入国者収容所等の職員による行為であつて、次に掲げるものがあつたときは、政令で定めるところにより、書面で、出入国在留管理庁長官に対し、その事実を申告することができる。
一身体に対する違法な有形力の行使
二違法又は不当な捕縄又は手錠の使用
三違法又は不当な保護室等への収容
2前項の規定による申告は、その申告に係る事実があつた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第五十五条の六十八第二項、第五十五条の六十九第二項及び第三項並びに第五十五条の七十一並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十二条第一項及び第五項、第二十三条、第二十七条並びに第三十九条の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(通知)
前条第一項の規定による申告が適法であるときは、出入国在留管理庁長官は、その申告に係る事実の有無について確認し、その結果をその申告をした者に通知するものとする。ただし、その者が出所したときは、この限りでない。
2前条第一項の規定による申告が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるときは、出入国在留管理庁長官は、その旨をその申告をした者に通知するものとする。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
3第五十五条の七十二第一項並びに行政不服審査法第五十条第一項及び第三項の規定は、前二項の規定による通知について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
4出入国在留管理庁長官は、前条第一項に規定する事実があつたことを確認した場合において、必要があると認めるときは、同様の行為の再発の防止のため必要な措置その他の措置をとるものとする。
(法務大臣に対する事実の申告)
被収容者は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第五十五条の七十四第一項に規定する事実を申告することができる。
2前項の規定による申告は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第五十五条の六十八第二項、第五十五条の六十九第二項、第五十五条の七十一、第五十五条の七十二第一項並びに前条第一項、第二項及び第四項並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十三条、第二十七条、第三十九条及び第五十条第一項の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
(法務大臣に対する苦情の申出)
被収容者は、自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇について、書面で、法務大臣に対し、苦情の申出をすることができる。
2第五十五条の六十八第二項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。
3法務大臣は、第一項の苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を当該苦情の申出をした者に通知しなければならない。ただし、その者が出所したときは、この限りでない。
(監査官に対する苦情の申出)
被収容者は、自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、第五十五条の九の規定により実地監査を行う監査官(以下この節において単に「監査官」という。)に対し、苦情の申出をすることができる。
2第五十五条の六十八第二項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。
3監査官は、口頭による第一項の苦情の申出を受けるに当たつては、入国者収容所等の職員を立ち会わせてはならない。
4前条第三項の規定は、監査官が第一項の苦情の申出を受けた場合について準用する。
(入国者収容所長等に対する苦情の申出)
被収容者は、自己に対する入国者収容所長等の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、入国者収容所長等に対し、苦情の申出をすることができる。
2第五十五条の六十八第二項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。
3被収容者が口頭で第一項の苦情の申出をするときは、入国者収容所長等は、その指名する職員にその内容を聴取させることができる。
4第五十五条の七十七第三項の規定は、入国者収容所長等が第一項の苦情の申出を受けた場合について準用する。
(秘密申立て)
入国者収容所長等は、被収容者が審査の申請等(審査の申請、再審査の申請又は第五十五条の七十四第一項若しくは第五十五条の七十六第一項の規定による申告をいう。次項及び次条において同じ。)をし、又は法務大臣若しくは監査官に対する苦情の申出(第五十五条の七十七第一項又は第五十五条の七十八第一項の苦情の申出をいう。)をするに当たり、その内容を入国者収容所又は地方出入国在留管理局の職員に秘密にすることができるように、必要な措置を講じなければならない。
2第五十五条の六十の規定にかかわらず、審査の申請等又は苦情の申出(第五十五条の七十七第一項、第五十五条の七十八第一項又は前条第一項の苦情の申出をいう。次条において同じ。)の書面は、検査をしてはならない。
(不利益取扱いの禁止)
入国者収容所又は地方出入国在留管理局の職員は、被収容者が審査の申請等又は苦情の申出をしたことを理由として、その者に対し、不利益な取扱いをしてはならない。
(死亡の通知)
入国者収容所長等は、被収容者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その死亡の原因及び日時並びに交付すべき遺留物又は発受差止信書等があるときはその旨を速やかに通知しなければならない。
(死体に関する措置)
被収容者が死亡した場合において、その死体の埋葬又は火葬を行う者がないときは、墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第九条の規定にかかわらず、その埋葬又は火葬は、入国者収容所長等が行うものとする。
2前項に定めるもののほか、被収容者の死体に関する措置については、法務省令で定める。
このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)