出入国管理及び難民認定法 第55条の9(実地監査)
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出入国在留管理庁長官は、法務大臣の定めるところにより、この章の規定の適正な施行を確保するため、その職員のうちから監査官を指名し、各入国者収容所等について、毎年一回以上、実地監査を行わせなければならない。
この条文の基本情報
実地監査とは何ですか?
定義実地監査とは、出入国管理及び難民認定法第55条の9に定められた規定で、「出入国在留管理庁長官は、法務大臣の定めるところにより、この章の規定の適正な施行を確保するため、その職員のうちから監査官を指名し、各入国者収容所等について、毎年一…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9(実地監査)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9の条文原文は「出入国在留管理庁長官は、法務大臣の定めるところにより、この章の規定の適正な施行を確保するため、その職員のうちから監査官を指名し、各入国者収容所等について、毎年一…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9は第一節 総則に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の8です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の10です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の9は、出入国在留管理庁長官が職員から監査官を指名し、各入国者収容所等を毎年一回以上実地監査させる義務を定める。対象は被収容者処遇の適正さに限られる。
Q · 入管の収容施設って、誰かがちゃんと中をチェックしているの?
はい。施設ごとに毎年一回以上、庁の監査官が実地監査します
出入国管理及び難民認定法55条の9により、出入国在留管理庁長官は法務大臣の定めに従って職員から監査官を指名し、各入国者収容所等について毎年一回以上の実地監査を行わせなければなりません。対象は被収容者の処遇に関する章の規定が適正に施行されているかどうかです。監査官は庁の職員であり、外部の目は別制度の入国者収容所等視察委員会が担います。収容を続けるかどうかの判断は監査の対象外です。
解説
収容という言葉を、逮捕や刑務所と同じものだと思っていないだろうか。入管の収容は刑罰ではなく、裁判官の令状も出ない。主任審査官という行政官の判断だけで人の身体が施設に閉じ込められる。その施設が適正に運営されているかを、年に一回以上、実地で確かめろ。本条はそう命じている。読み取るべき点は三つある。第一に、監査を行うのは出入国在留管理庁長官が指名した庁の職員、つまり身内である。第二に、対象は「各入国者収容所等」、施設ごとに年一回以上であって、全国でまとめて一回ではない。第三に、監査の射程は「この章の規定」、被収容者の処遇の適正さに限られる。収容が長すぎるのではないかという問いは、この監査の外側にある。あなたが知人の収容先に何かを言いたいとき、どの窓口が何を扱うのかを切り分けられるかどうかが、半年後の結果を分ける。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の9は、入国者収容所等における被収容者処遇の適正を確保するための内部監査制度を定める規定である。出入国在留管理庁長官が法務大臣の定めに従い職員から監査官を指名し、各施設につき毎年一回以上の実地監査を行わせる義務を課す。監査の対象は処遇に関する章の規定の施行状況に限られる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.処遇の問題を日時つきで記録する 面会のたびに、診療の遅れ、面会・通信の制限、隔離的措置など処遇に関する事実を日付・時刻・発言者とともに書き留める。収容の継続そのものへの不満とは分けて整理する
- 2.実地監査文書の開示請求を出す 出入国在留管理庁に対し、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき開示請求を行う。「入管法55条の9に基づく実地監査に係る一切の文書(復命書、指摘事項、改善措置を含む)」と根拠条文と施設名を明記して対象を特定する
- 3.施設への苦情と視察委員会あて書面を並行して出す 施設への苦情の申出と、入国者収容所等視察委員会あての書面を同じ時期に出す。内部の監査と外部の視察は別系統のため、同じ事実を両方に入れておく
- 4.開示結果を照合し、次の手を決める 開示決定(原則30日以内)で得た監査文書に同種の指摘がないかを確認する。既に指摘があるのに改善されていなければ、弁護士会の人権救済申立てや国家賠償請求の検討材料になる
よくある質問 AI による整理
Q1入管の実地監査とは何ですか?
出入国在留管理庁の監査官が収容施設に出向き、被収容者の処遇が法律どおり行われているかを現地で点検する制度です。入管法55条の9が根拠です。
Q2入管の実地監査は年に何回ありますか?
各入国者収容所等につき毎年一回以上が法定の下限です。全国でまとめて一回ではなく、施設ごとに実施しなければなりません。
Q3入管の監査官は誰が務めますか?
出入国在留管理庁長官が、庁の職員のうちから指名します。外部の専門家や第三者機関ではなく、庁内部の人間が監査を担います。
Q4入国者収容所等とはどこを指しますか?
入国者収容所や地方出入国在留管理局の収容場など、退去強制手続で外国人を収容する施設の総称です。監査はこれらの施設それぞれが対象です。
Q5入管の収容は刑務所と同じですか?
違います。入管の収容は刑罰ではなく行政上の身体拘束で、裁判官の令状ではなく主任審査官の収容令書などで行われます。
Q6実地監査で収容期間の長さは審査されますか?
されません。監査の対象は処遇に関する章の規定の施行状況です。収容を解く手段は仮放免(入管法54条)など別の制度になります。
Q7入管の実地監査はいつから始まりましたか?
令和5年(2023年)の入管法改正で明文化され、令和6年(2024年)6月10日に施行されました。刑事施設では2006年から同様の監査義務があります。
Q8実地監査が行われなかったら違法ですか?
法律上の義務なので、施設ごとに年一回以上の監査がなければ本条違反の状態になります。実施の有無は開示請求で確認できる事実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1監査の結果って、一般人でも見られるんですか?
行政機関の保有する情報の公開に関する法律3条により、誰でも開示請求できる。国籍も在留資格も問われず、手数料は1件300円(開示実施手数料は別途)。被収容者個人が特定される部分は不開示になる。実務のポイント:件名を「監査結果」とだけ書くと文書が特定できないとして補正を求められる。「出入国管理及び難民認定法55条の9に基づく実地監査に係る一切の文書(復命書、指摘事項、改善措置を含む)」と根拠条文まで書くと、担当課が探す先が一つに決まる
Q2入管の収容施設に、刑務所みたいな外部からのチェックはないんですか?
ある。入国者収容所等視察委員会が外部委員で構成され、施設を視察して意見を述べる(出入国管理及び難民認定法61条の7の2以下。令和5年改正で条番号が動いている可能性があるため最新の条文を確認)。本条の実地監査は庁の内部、視察委員会は外部で、役割が違う。実務のポイント:被収容者が委員会あてに出す書面は施設側に内容を検査されない扱いが置かれている。面会で外へ伝えるより、この経路の方が記録として残りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「国が監査するなら第三者の目が入る」に見える。だが条文が指名しているのは出入国在留管理庁長官が選んだ庁の職員であって、外部の人間ではない。外部性を担うのは別制度の入国者収容所等視察委員会である。この二つを一つだと思い込んでいると、外に届けるべき訴えを内部の箱に入れて終わらせてしまう
- 「監査があるのに、なぜ収容が何年も続くのか」という問いの立て方自体がずれている。本条の監査対象は「この章の規定」、つまり被収容者の処遇が適正かどうかであって、収容を続けるべきかどうかの判断ではない。収容状態そのものを動かすのは仮放免(54条)や収容に代わる措置であり、監査ではない
- 「毎年一回以上」という文言は誰でも読めるが、その重さを見落としやすい。これは各入国者収容所等ごとの下限であって、全国合計で年一回では足りない。裏を返せば、どの施設でいつ実施されたかは外から検証できる事実になる。制度批判が感情論で終わるか、法律違反の指摘になるかの分かれ目がここにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担い手 | 入管法55条の9:長官が指名した庁の職員(監査官) | 入管法61条の7の2以下:外部委員で構成される入国者収容所等視察委員会 入管法54条:主任審査官が仮放免を判断 |
| 対象 | 被収容者の処遇に関する章の規定の施行状況 | 施設の運営全般を視察し意見を述べる 個々の被収容者の収容を一時的に解くかどうか |
| 頻度・起動 | 各施設につき毎年一回以上(法定義務) | 委員会の判断で視察・面接を実施 被収容者側などの請求または職権 |
| 外部から使う方法 | 監査文書を情報公開法で開示請求 | 被収容者が委員会あての書面を提出 仮放免許可申請 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も移民署が収容施設を管理する。施設ごとの年次実地監査を法律本体で明記した日本型の規定に当たるかどうかは要確認
ドイツは退去強制のための拘禁の執行条件を法律で定め、原則として専用施設での収容を求める。施設の監督は州の所管になる
フランスは独立行政機関の自由剥奪施設総監察官が、行政収容センターを含む拘禁施設を外部から監督する。日本の内部監査より外部性が強い
米国は収容基準を行政規範で定め、監察総監などが検査を行う。法律本体で施設ごとの年次監査頻度を明記した日本の方式とは作りが違う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、面会に行った友人の顔色が明らかに悪く、「薬をくれと言っても三日待たされている」と言われたとしたら? 次の面会は来週。診療体制の不備は処遇の問題であり、この章の射程内にある。個別の苦情申出と、直近の実地監査に係る文書の情報公開請求、この二本を同じ週のうちに走らせる。片方だけでは施設側の応答速度は変わらない
- あなたが地方出入国在留管理局の職員で、収容場の運用を任されているとする。今年度の実地監査はまだ来ていない。法定の義務である以上、来ないことそのものが違法状態として積み上がる
- 国際結婚した配偶者が在留資格を失い、収容された。日本人であるあなたが、弁護士費用も入管への抗議も全部ひとりで抱えている。使える公式の経路は、面会、施設への苦情の申出、入国者収容所等視察委員会あての書面、そして実地監査の記録。どれが処遇を扱い、どれが収容そのものを扱うのかを分けて把握しているかどうかで、動かせる範囲が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 処遇の問題(診療の遅れ、面会や通信の制限、隔離的な措置)は日付と時刻を書き留め、面会のたびにメモを外へ出す2. 施設への苦情の申出と並行して、入国者収容所等視察委員会あての書面を出す3. 直近の実地監査に係る文書を情報公開請求し、同種の指摘が過去に出ていないか確認する4. 弁護士会の人権救済申立ては別軌道で使える。同じ事実を複数の窓口に同時に入れるのが基本形で、一本だけ出して待つのが最も時間を失う
訴えられた側:1. 監査は各施設につき年一回以上が法定の下限、実施記録と指摘事項への対応記録を年度内に整える2. 指摘事項は改善措置まで文書化する。情報公開請求で外に出る前提で書く3. 視察委員会の意見と監査の指摘が同じ論点を指している場合、放置は「知っていた」の証拠になる4. 苦情の申出は監査を待たずに処理する。監査時点で未処理の苦情が積み上がっている状態そのものが指摘対象になる
時効(請求できる期限):監査の頻度は各入国者収容所等につき毎年一回以上(本条)。情報公開請求に対する開示決定等は原則として請求から30日以内、延長されることがある(行政機関の保有する情報の公開に関する法律10条)。処遇をめぐる国家賠償請求を視野に入れる場合、消滅時効は損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体を害する場合は5年(国家賠償法4条、民法724条、724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)6月10日施行 被収容者の処遇に関する章の整備に伴い新設。従来、入管の収容施設には法律上の定期監査義務が置かれておらず、刑事施設が刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律5条で2006年以来負ってきた毎年一回以上の実地監査義務が、入管の収容施設にも初めて明文で課された
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律により、被収容者の処遇に関する章の整備とともに新設。令和6年(2024年)6月10日施行。入管の収容施設に毎年一回以上の実地監査義務が初めて明文化された
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