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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

出入国管理及び難民認定法 第55条の43(指名医による診療)

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  1. 入国者収容所長等は、負傷し、又は疾病にかかつている被収容者が、医師等(医師等職員及び入国者収容所長等が委嘱する医師等を除く。)を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、入国者収容所等に収容される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被収容者の医療上適当であると認めるときは、入国者収容所等内又は入国者収容所長等が適当と認める病院若しくは診療所において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。
  2. 2.入国者収容所長等は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被収容者に対して入国者収容所等において診療を行うため必要があるときは、入国者収容所等の職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。
  3. 3.指名医は、その診療に際し、入国者収容所長等が法務省令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。
  4. 4.入国者収容所長等は、第一項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第二項の規定により入国者収容所長等が行う措置に従わないとき、前項の規定により入国者収容所長等が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。

この条文の基本情報

指名医による診療とは何ですか?

定義指名医による診療とは、出入国管理及び難民認定法第55条の43に定められた規定で、「入国者収容所長等は、負傷し、又は疾病にかかつている被収容者が、医師等(医師等職員及び入国者収容所長等が委嘱する医師等を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 出入国管理及び難民認定法第55条の43(指名医による診療)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
  2. 出入国管理及び難民認定法第55条の43の条文原文は「入国者収容所長等は、負傷し、又は疾病にかかつている被収容者が、医師等(医師等職員及び入国者収容所長等が委嘱する医師等を除く。」で始まります。
  3. 出入国管理及び難民認定法第55条の43は第四節 保健衛生及び医療に置かれています。
  4. 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
  5. 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 出入国管理及び難民認定法第55条の43の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の42です。
  7. 出入国管理及び難民認定法第55条の43の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の44です。
  8. 出入国管理及び難民認定法第55条の43には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の43
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319
  • 本サイト収録出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の43(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_43

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点入管法55条の43は、負傷・疾病の被収容者が自ら医師を指名し自弁で診療を受ける申請を定める。所長が医療上適当と認めれば、施設内または指定病院で受診を許すことができる。

Q · 入管に収容されていても、自分で選んだお医者さんに診てもらえるの?

申請はできるが、許可は所長の裁量で費用は自己負担

出入国管理及び難民認定法55条の43第1項により、負傷や病気の被収容者は施設職員以外の医師を指名し、自弁で診療を受けることを申請できます。所長は傷病の種類・程度や収容前にその医師の診療を受けていたこと等を考慮し、医療上適当と認めれば、施設内または所長が適当と認める病院等での受診を許すことができます。許可後も職員の立会いや診療録の写しの提出要求があり、指示違反があれば診療は中止されえます(同条2項〜4項)。

解説

収容施設の中で体調を崩したとき、そこで働く医師に診てもらうしか道はない、と多くの人が思い込んでいる。入管法55条の43は、その思い込みを崩す。被収容者は「この医師に診てほしい」と自分で医師を指名し、自費でその診療を受けることを申請できる。所長が医療上適当と認めれば、施設内でも、所長が適当と認める外部の病院でも受診が許される。ここで効いてくるのが条文が並べた判断材料だ。傷病の種類と程度、そして「収容される前にその医師の診療を受けていたこと」。持病を抱えたまま収容された人にとって、主治医の継続診療は単なる希望ではなく、条文に明記された考慮要素である。ただし無条件ではない。所長は職員を診察に立ち会わせ、指名医に質問し、診療録の写しを求めることができ、指示に従わない指名医の診療は中止できる。あなたが握るのは「選ぶ申請権」であり、選択の帰結を管理する権限は施設側に残る。この非対称を理解した申請と、知らずに出す申請では、通る確率がまるで違う。

法的な位置づけ

出入国管理及び難民認定法55条の43は、指名医による診療を定める規定である。負傷し又は疾病にかかった被収容者が施設職員以外の医師等を指名して診療を申請した場合、入国者収容所長等は傷病の種類・程度や収容前の診療歴等に照らし医療上適当と認めるとき、施設内または適当と認める病院等で自弁による受診を許すことができる。

手順

  1. 1.収容前の診療記録を集める 家族や支援者に依頼し、収容前のカルテ、診断書、処方箋、お薬手帳の写しを集める。1項が明示する「収容前にその医師等による診療を受けていたこと」を裏付ける中心資料になる
  2. 2.指名する医師と費用負担を決める 主治医または収容施設での診療経験がある医師に打診し、診療料・交通費等を誰が負担するかを事前に合意しておく。診療費は自弁のため、資金の目処がないと申請が実を結ばない
  3. 3.入国者収容所長等へ申請する 症状の経過、現在の悪化状況、継続診療の医学的必要性、指名する医師と希望する診療場所を具体的に記載して申請する。「不安だから」だけでは裁量判断の材料にならない
  4. 4.指名医が遵守事項と立会い条件を確認する 許可後、指名医は所長の指示事項(3項)と、職員の立会い・質問・診療録の写しの提出要求(2項)の範囲を書面で確認し、患者本人に説明しておく。やり取りは時系列で記録する
  5. 5.回答が遅い・不許可の場合は並行ルートを動かす 回答期限の定めはないため、健康状態が悪化している場合は弁護士を通じた申入れ、処遇に関する不服申出、健康上の理由による仮放免許可申請を並行して検討する

よくある質問 AI による整理

Q1指名医とは何ですか?

被収容者が自ら指名し、所長の許可を得て自弁で診療を行う外部の医師等のことです。入管法55条の43第2項が「指名医」と定義しています。

Q2入管の収容中に主治医に診てもらう方法は?

入国者収容所長等に対し、主治医を指名して診療を受けたい旨を申請します。収容前からの診療歴を示す診断書やお薬手帳の写しを添えると判断材料になります。

Q3指名医の申請 いつまでに出せばいい?

条文上の申請期限はありません。ただし収容中しか使えない制度のため、持病がある場合は収容直後、症状が悪化する前に出すのが実務上の目安です。

Q4指名医の診療は施設の外の病院でも受けられる?

受けられる場合があります。所長が適当と認める病院または診療所での受診が許されうる一方、場所の決定は所長の判断に委ねられています。

Q5指名医の診療費は誰が払う?

条文は「自弁により」と定めており、施設側は負担しません。本人のほか、家族や支援団体が費用を負担する形で申請する例もあります。

Q6指名医の申請が不許可になるのはどんな場合?

所長が傷病の種類・程度や収容前の診療歴等から医療上適当と認めない場合です。裁量判断のため、医学的必要性を裏付ける資料が乏しいと通りにくくなります。

Q7指名医は所長の指示に従う義務がある?

あります。3項により、指名医は所長が法務省令に従って指示する事項を遵守しなければならず、違反すると4項で診療が中止されうることになります。

Q8指名医診療の不許可に不服を申し立てられる?

処遇に関する不服申出や弁護士を通じた申入れが考えられます。行政不服審査・取消訴訟の対象となるかは処分性の解釈が分かれるため、専門家への相談が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1収容所の中のお医者さんが信用できないんですが、変えてもらえますか?

施設側の医師を交代させる制度ではないが、55条の43第1項により自分で医師を指名し自費で診療を受ける申請ができる。所長が傷病の種類・程度、収容前の診療歴などから医療上適当と認めれば許可される。実務のポイント:申請が通るかどうかは、収容前の通院記録があるかで大きく変わる。収容される可能性がある人ほど、普段の通院をきちんと記録に残しておく価値がある

Q2診察に職員が立ち会うって、プライバシーはどうなるんですか?

2項が、診療方法の確認や施設内での後続診療に必要な場合に、職員の立会い、指名医への質問、診療録の写しの提出要求を所長の権限として認めている。通常の医師患者間の秘密性は構造的に制限される。実務のポイント:立会いの範囲や態様は条文上一義的でなく、運用に幅がある。診察前に医師から施設側へ、立会い位置や質問のタイミングについて確認を入れておくと、実際の運用が変わることがある

Q3お金がない場合、この制度は使えないということですか?

1項が「自弁により」と定めているため診療費は本人負担であり、資力がなければ事実上使えない。ただし施設側が行う一般の診療は55条の42に基づき提供される。実務のポイント:支援団体や宗教団体が医療費を負担する例は実際にある。「自弁」は本人自身が払う意味に限られないため、第三者が費用を出す形で申請することは実務上行われている

Q4指名医が許可されたのに、途中で打ち切られることはありますか?

ある。4項により、指名医が2項の措置に従わないとき、3項の指示事項を遵守しないとき、その他診療継続が不適当なときは、所長は診療を中止し以後の受診を許さないことができる。実務のポイント:中止の判断は所長の裁量であり、事前告知の手続が条文上明示されていない。だからこそ医師側は、施設側とのやり取りを書面で残しておくことが、後に争う際の唯一の材料になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「申請すれば認められる」と読みがちだが、1項の語尾は「許すことができる」であり、所長の裁量である。逆に言えば、裁量を動かすのは申請書に書かれた事情の質だ。傷病の種類と程度、収容前の診療歴という条文が挙げた考慮要素を、診断書や処方箋の写しで裏付けた申請と、「主治医に診てほしい」とだけ書いた申請では、同じ制度でも結果が変わる
  • 指名医の診察は医師と患者だけの密室だと考えると、2項で足をすくわれる。職員の立会い、医師への質問、診療録の写しの提出要求。いずれも所長の権限として明文化されている。通常の医師患者関係で当然とされる秘密性が、ここでは構造的に制限されている。この落差を知らずに診察に臨むと、話すつもりのなかったことが記録に残る
  • 「自弁」という二文字を読み飛ばす人が多いが、これは費用が本人負担という意味である。収容中の人は就労できず、所持金も限られる。制度上の権利が実際に使えるかどうかは、外部に費用を出せる家族や支援団体がいるかどうかで決まる。条文が認めた道と、その道を歩ける人の範囲は一致していない
  • この規定を「入管独自の特別な配慮」と受け取ると全体像を見誤る。刑事施設被収容者処遇法63条にほぼ同じ構造の指名医診療の規定があり、入管の規定はその系譜に連なる。つまりこれは恩恵ではなく、身体を拘束される人に共通して認められてきた処遇上の仕組みである
比較の観点この条文ほかの条文
誰が診療するか入管法55条の43:被収容者が指名した外部の医師等(指名医)入管法55条の42:施設の医師等職員または所長が委嘱する医師等
刑事収容施設法63条:刑事施設の被収容者が指名した医師
費用負担自弁(本人側負担)施設側の措置として提供
自弁(本人側負担)
開始のきっかけ被収容者の申請+所長の許可(裁量)施設側の判断で実施
被収容者の申請+刑事施設の長の許可

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
入出國及移民法第38条以下・外國人收容管理規則

台湾も収容中の外国人に対する医療処遇を規則レベルで定める。日本のように指名医制度を法律本文で段階的に規律する構造かは個別確認が必要

ドイツ
AufenthG § 62a

ドイツは退去強制のための収容の執行方法を滞在法で定め、医療を含む処遇は州の執行規定に委ねられる部分が大きい

アメリカ
ICE Performance-Based National Detention Standards 2011

米国では法律ではなく移民税関執行局の収容基準が医療ケアを定めており、法的拘束力の性質が日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 在留資格を失い収容された50代の人が、十年来の糖尿病でインスリン管理を受けていた。施設の常勤医は週に数回しか来ない。ここで主治医を指名する申請を出す際、「前から診てもらっていた」という事実は条文1項が明示的に挙げる考慮要素であり、単なるお願いではなく法的な足場になる
  • 面会に行った家族が「顔色が悪い、痩せた」と気付いた。本人は日本語で症状をうまく説明できず、施設内の診察では通訳も十分でない。家族側から医師を探し、本人に指名医申請をさせる。この場合、診療費は自弁、つまり本人または家族の負担になる点を最初に押さえておく必要がある
  • 指名医の診察に職員が立ち会うと聞いて、患者側が「話しにくい」と感じたとしたら? 2項は立会い、質問、診療録の写しの提出要求を所長の権限として定めている。守秘義務との緊張を理解したうえで、何を話すかを事前に医師と整理しておく方が現実的である
  • 申請から一週間、返事がない。健康状態は日々悪化している。この条文には所長の回答期限が書かれていない。待つ以外に、弁護士を通じた申入れ、入管庁への苦情申出、仮放免許可申請といった並行ルートを同時に走らせるかどうかが、この数日で決まる
  • 指名医の側から見るとどうか。あなたが医師で、支援団体から収容中の患者の診察を依頼された。3項により、あなたは所長が法務省令に従って指示する事項を遵守する義務を負う。従わなければ4項で診療継続を打ち切られ、患者は主治医を失う。患者のために闘う姿勢と、診療を続けられる立場の維持、その両方を計算する必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 収容前のカルテ、診断書、お薬手帳、処方箋の写しを家族や支援者に集めてもらう。1項が挙げる「収容前にその医師による診療を受けていた」事実の立証材料になる2. 申請書には症状の経過、現在の悪化、継続診療の医学的必要性を具体的に書く。「不安だから」では裁量は動かない3. 費用は自弁なので、診察料・交通費を誰がどう負担するかを事前に医師側と合意しておく4. 回答が遅い、あるいは不許可の場合は、入管庁への苦情申出、弁護士を通じた申入れ、健康上の理由による仮放免許可申請を並行して検討する

訴えられた側:1. 指名医として依頼を受けたら、まず3項に基づき所長が法務省令に従って指示する事項の内容を書面で確認する。口頭の了解だけで診療を始めると、後に「遵守しなかった」と評価されうる2. 2項の立会い、質問、診療録の写し提出について、守秘義務との関係を事前に整理し、患者本人に説明と同意を得ておく3. 施設の医療体制への意見と、診療そのものの継続を切り分ける。批判は必要だが、4項による中止は患者が主治医を失うことを意味する4. 診療内容と施設側とのやり取りを時系列で記録しておく

時効(請求できる期限):本条に申請期限や所長の回答期限の定めはない。ただし収容期間中しか行使できない権利であり、退去強制手続の進行、仮放免の可否、送還の時期によって実際に使える窓は短い。健康状態は待ってくれないため、収容直後の申請が実務上の期限と考えるべきである。不許可処分を争う場合は行政不服審査法の審査請求期間(処分を知った日の翌日から3か月)や行政事件訴訟法の出訴期間(6か月)が問題になりうるが、本条の措置の処分性については実務上、解釈が分かれている

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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