出入国管理及び難民認定法 第55条の45(感染症予防上の措置)
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入国者収容所長等は、入国者収容所等内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第五十五条の四十一第二項及び第三項の規定による健康診断又は第五十五条の四十二の規定による診療その他必要な医療上の措置をとるほか、予防接種、当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間の隔離その他法務省令で定める措置をとるものとする。
この条文の基本情報
感染症予防上の措置とは何ですか?
定義感染症予防上の措置とは、出入国管理及び難民認定法第55条の45に定められた規定で、「入国者収容所長等は、入国者収容所等内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第五十五条の四十一第二項及び第…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45(感染症予防上の措置)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45の条文原文は「入国者収容所長等は、入国者収容所等内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第五十五条の四十一第二項及び第…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45は第四節 保健衛生及び医療に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の44です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の46です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の45には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の45 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の45(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_45
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の45は、収容施設内で感染症の予防・まん延防止が必要な場合、所長等が健康診断・診療・予防接種・隔離等の措置をとるよう義務づける規定。
Q · 入管の収容施設で感染症が広がったら、所長は何をしなければならないの?
健康診断・診療・予防接種・隔離などの措置をとる義務がある
出入国管理及び難民認定法55条の45により、入国者収容所長等は、施設内の感染症の発生予防やまん延防止のため必要がある場合、被収容者に対して健康診断や診療などの医療上の措置をとるほか、予防接種、感染させるおそれがなくなるまでの隔離、その他法務省令で定める措置をとるものとされています。「とることができる」ではなく「とるものとする」と規定されているため、必要な場合に何もしないことは義務の不履行と評価されうる点が重要です。
解説
入管施設の中で結核やインフルエンザ、新型コロナが発生したとき、誰がどんな権限で動くのか。その答えがこの条文に書かれている。入国者収容所長等は、感染症の発生予防とまん延防止のために「必要がある場合」、被収容者に健康診断や診療を行うだけでなく、予防接種、そして感染させるおそれがなくなるまでの隔離まで実施する。ここであなたが見落としてはならないのは、条文末尾が「とるものとする」であって「とることができる」ではない点だ。裁量的な権限付与ではなく、要件が満たされれば所長等は措置を義務づけられている。つまりあなたの家族や知人が収容されていて、施設内で感染症が広がっているのに所長が何も手を打たないなら、それは「配慮が足りない」ではなく法が課した作為義務の不履行という話になる。隔離される側から見れば自由の更なる制限だが、放置される側から見れば命に関わる。同じ一文が、立つ位置によって盾にも刃にもなる。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の45は、入国者収容所等における感染症対策を定める規定であり、入国者収容所長等が、感染症の発生予防又はまん延防止のため必要がある場合に、被収容者に対し健康診断、診療その他の医療上の措置に加え、予防接種、感染のおそれが消滅するまでの隔離その他法務省令で定める措置をとる義務を負う旨を規定する。
手順
- 1.施設内の感染状況を日付入りで記録する 面会や電話で聞いた発症者の有無、症状の経過、職員の対応、担当職員の氏名を日付・時刻とともにメモする。後に「入管が状況を認識していた時点」を示す証拠の土台になる
- 2.弁護士・支援団体に相談し、照会の方針を決める 記録を持参して弁護士または支援団体に相談し、55条の45に基づく措置(健康診断・診療・隔離等)の実施状況を照会するか、55条の42の診療規定も併せて援用するかを整理する
- 3.措置の実施状況を書面で照会する 「55条の45に基づく措置の実施状況について書面で回答されたい」と条文番号を明示した照会文を施設宛てに送付する。送付日と送付方法の控えを必ず残す
- 4.隔離が告知されたら根拠と終期を確認する 隔離を告知された場合、医学的根拠と終期の見通しを職員に確認し、回答内容と日時を記録する。感染のおそれが消滅した後も隔離が続いていないかを継続的に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1入管法55条の45とは何ですか?
入国者収容所等で感染症の発生予防・まん延防止が必要なとき、所長等が被収容者に健康診断、診療、予防接種、隔離などの措置をとる義務を定めた条文です。
Q2入管の隔離はいつまで続きますか?
条文上の上限は「当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間」です。おそれが消えた後も隔離が続く場合、本条を根拠とする継続は説明がつかなくなります。
Q3入管施設でコロナが出たら家族は何ができる?
発症状況や症状の経過を日付入りで記録し、弁護士や支援団体を通じて本条に基づく措置の実施状況を書面で照会するのが基本です。記録が後の争いの起点になります。
Q4収容施設の感染症対策は誰の責任ですか?
条文上、措置をとる主体は入国者収容所長等です。所管は法務省(出入国在留管理庁)で、措置の具体的内容の一部は法務省令に委ねられています。
Q5入管の感染症対策が不十分だったら違法?
必要がある場合に措置をとらなければ、本条の義務の不履行と評価されうります。健康被害が生じれば国家賠償法1条に基づく請求が検討対象になります。
Q6入管での隔離を不服として争える?
隔離の必要性や期間の相当性は争点になりえます。行政処分と構成できれば取消訴訟、損害があれば国家賠償という複数ルートが考えられますが、事案ごとの検討が必要です。
Q7入管法の隔離と感染症法の入院勧告は同じ?
別の制度です。感染症法は一般社会での入院勧告等を定め、入管法55条の45は収容施設という閉鎖空間を前提に所長等へ独自の措置権限と義務を与えています。
Q8入管施設で集団感染が起きたら収容は解かれる?
本条自体は収容の解除を定めていません。ただし新型コロナ流行期には仮放免の運用拡大が現実に行われ、施設内の感染対策の限界が収容人数の見直しにつながった経緯があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1収容されてる人が病気になっても、入管は放っておけるんですか?
放っておけない。55条の45は「とるものとする」と規定し、必要がある場合の措置実施を義務づけている。個別の診療請求は55条の42が別途定める。実務のポイント:入管との交渉で効くのは「治療してください」ではなく「55条の45に基づく措置の実施状況を書面で回答されたい」という照会文。前者は要望、後者は義務履行の確認であり、回答書が残ることで後の争いの起点が固定される
Q2感染症を理由に個室に移されたけど、これって罰じゃないんですか?
本条の隔離は懲罰ではなく医療上の措置で、期間の限界は「感染させるおそれがなくなるまで」である。懲戒としての隔離は別の規定に基づき、要件も手続も異なる。実務のポイント:名目が医療でも実態が懲罰であるケースは争点になる。移動の日時、医師の関与の有無、終期の説明があったかを記録しておくと、後で名目のすり替えを立証する材料になる
Q3予防接種って、嫌だって言っても打たれるんですか?
条文は予防接種を措置の一つに挙げるが、身体への侵襲を伴う強制の可否と限界については、実務上、解釈が分かれている。憲法13条の人格的自律との緊張関係が正面から問われる領域である。実務のポイント:拒否するなら、拒否した事実と理由を書面か記録の残る形で伝える。口頭のみだと「説明したが同意した」と整理されやすく、後から争点にできなくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「収容施設の医療は所長の善意と予算次第」と思われがちだが、条文の語尾は「とるものとする」。裁量の余地があるのは措置の選択であって、措置をとるかどうかではない。必要がある場合に何もしないことは、法的には不作為の違法を構成しうる
- 隔離と聞くと「被収容者への不利益処分」と受け取る人が多いが、法律から見ればこれは感染していない他の被収容者の生命・身体を守るための措置でもある。あなたが隔離される側なら制限だが、隣室にいる持病のある人にとっては生命線。この視角の落差を理解していないと、支援の主張も入管への要望も的を外す
- 「感染症対策は感染症法の話で、入管法には関係ない」という前提そのものがずれている。収容施設内という特殊環境では、一般の感染症法上の措置(就業制限、入院勧告)がそのまま機能しないため、入管法が独自の措置体系を置いた。どちらの法が動くかで、不服の申立て先も救済ルートも変わる
- 予防接種が条文に明記されているから強制できる、と読むのは早い。強制接種の可否と限界は実務上、解釈が分かれており、身体への侵襲を伴う措置は憲法13条の人格的自律との緊張関係に立つ。条文に書いてあることと、無制限に実施してよいことは別問題である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 55条の45:施設内の感染症の発生予防・まん延防止のための措置全般 | 55条の41:被収容者の健康診断 55条の42:被収容者に対する診療 |
| 発動の契機 | 感染症の予防・まん延防止のため必要がある場合(集団防衛の視点) | 健康状態の把握(本条は同条2項・3項の健康診断を引用) 個々の被収容者の傷病への対応 |
| 措置の幅 | 健康診断・診療に加え、予防接種、隔離、法務省令で定める措置まで及ぶ | 健康診断に限られる 診療に限られる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は収容処所の管理を移民署の規則で定め、感染症の隔離治療は一般法である傳染病防治法が担う構造。入管法内に独自の感染症措置条文を置く日本とは体系の置き方が異なる
韓国も外国人保護施設の処遇を法務部令レベルで細目化しており、衛生・医療の具体化を下位規範に委ねる点は日本の省令委任と類似する
ドイツは退去強制拘禁の執行を滞在法で定め、隔離(Absonderung)は感染症予防法の一般規定で処理する。拘禁施設固有の感染症条文を持たない点が日本と異なる
米国は移民収容の医療を ICE の拘禁基準で運用し、隔離は連邦・州の公衆衛生法に依拠する。新型コロナ期には収容施設の感染対策をめぐる訴訟が多数提起された
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 収容中の知人から「同室の人が高熱を出して咳き込んでいるのに、誰も隔離されない」と電話が来た。あなたが面会や弁護士を通じて動かすべき根拠がこの条文である。所長等は「必要がある場合」に措置を「とるものとする」以上、放置は義務の不履行になりうる
- 自分が収容され、感染症を理由に単独室へ移された。窓のない部屋で数週間。これは懲罰としての隔離(入管法55条の45とは別の懲戒規定)ではなく医療上の隔離であり、「感染させるおそれがなくなるまで」が上限。期間の根拠と終期の見通しを職員に確認する権利がある。懲罰と医療の名目をすり替えられていないかが分水嶺
- もし収容中に予防接種を拒否したらどうなる? 条文は予防接種を措置の一つとして挙げるが、強制的な身体への侵襲をどこまで許すかは実務上、解釈が分かれている。拒否した記録と理由を書面で残しておくかどうかで、後の争い方が変わる
- 入管職員として着任した初日。あと3日で集団感染の疑い例の検査結果が出る。何を根拠にどの措置を選ぶのか、法務省令の定める措置の範囲を確認しないまま動けば、過剰な隔離は国家賠償請求の対象になり、過少な対応は収容者の生命に直結する
- 支援団体のスタッフとして収容施設の処遇改善を求める要望書を書いている。「人道的配慮を求める」と書くのと、「55条の45が課す作為義務の履行を求める」と書くのとでは、受け取った側の法務担当者の反応が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 施設内の感染状況、発症者の有無、自分や家族の症状の経過を日付入りで記録する。面会時のメモ、電話の日時、職員の氏名まで残す2. 弁護士または支援団体を通じ、55条の45に基づく健康診断・診療・隔離の実施状況を書面で照会する3. 診療を求めたのに実施されない場合は、55条の42の診療規定も併せて援用する4. 措置の不実施により健康被害が生じた場合、国家賠償法1条に基づく請求を検討する。証拠の中心は「入管が状況を認識していた時点」の記録である
訴えられた側:1. 入管側の立場に立つなら、措置の判断過程を都度記録に残す。いつ、どの情報に基づき、どの措置を選択し、なぜ他の措置を選ばなかったかを書面化する2. 隔離を実施する場合、医学的根拠と終期の見通しを本人へ告知し、その記録を残す3. 法務省令の定める措置の範囲を超えた独自運用をしない。省令に根拠のない処遇は違法と評価されうる4. 過少対応も過剰対応も責任を生む構造なので、外部医療機関の判断を介在させることが最も強い防御になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。ただし国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命または身体を害する場合は5年)、行為時から20年(民法724条、724条の2、国家賠償法4条)。隔離処分が行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に当たると構成する場合、取消訴訟は処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
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