出入国管理及び難民認定法 第55条の32(差入れ等に関する制限)
クイックジャンプ
入国者収容所長等は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限をすることができる。
この条文の基本情報
差入れ等に関する制限とは何ですか?
定義差入れ等に関する制限とは、出入国管理及び難民認定法第55条の32に定められた規定で、「入国者収容所長等は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、入…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32(差入れ等に関する制限)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32の条文原文は「入国者収容所長等は、この節に定めるもののほか、法務省令で定めるところにより、差入人による被収容者に対する金品の交付及び被収容者による自弁物品等の購入について、入…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32は第三節 金品の取扱い等に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の31です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の33です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の32には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の32 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の32(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法第55条の32は、入国者収容所長等が法務省令に従い、被収容者への金品の差入れと自弁購入に管理運営上必要な制限をできると定める。
Q · 入管に収容された家族への差入れって、施設が勝手に制限していいの?
管理運営上必要な範囲でのみ、所長が制限できる
出入国管理及び難民認定法第55条の32により、入国者収容所長等は、法務省令の定めるところに従い、差入人から被収容者への金品の交付と、被収容者による自弁物品等の購入について制限をすることができます。ただし、その制限は入国者収容所等の「管理運営上必要な」範囲に限られます。保安や管理運営の必要と結びつかない制限は、違法と評価される余地があります。具体的な品目や数量は、法律本体ではなく法務省令と各施設の運用で決まります。
解説
差入れ窓口では、持参した紙袋の中身が一つずつ台の上に並べられる。菓子は不可、下着は数枚まで、本は冊数制限、電池が入っているものは駄目。その線引きがどこに書いてあるのかと入管法の本文を探しても、具体的な品目リストは出てこない。本条が定めているのは、この節の個別規定のほかに、入国者収容所長等が法務省令の範囲で「管理運営上必要な制限」をできるという授権だけである。つまりあなたが窓口でぶつかる線引きは、法律本体ではなく法務省令とその下の運用で決まっている。ここで効くのが、制限は「管理運営上必要」の範囲に限られるという歯止めだ。保安や管理運営の必要と結びつかない扱いは、違法と評価される余地がある。だからあなたが持つべき道具は抗議の声量ではなく、いつ、誰に、どの品目を、どんな理由で断られたかという一枚の記録である。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法第55条の32は、入国者収容所長等に対し、同節の個別規定を補充するものとして、法務省令の定めるところにより、差入人から被収容者への金品の交付および被収容者による自弁物品等の購入について、入国者収容所等の管理運営上必要な制限を課す権限を付与する規定である。
手順
- 1.訪問前に施設へ電話で確認 差入れ可能な品目、数量、現金の方法(窓口・現金書留・振込)と上限、受付時間を施設に電話で確認し、答えた担当者の名前と日付を控える
- 2.品目リストを作って持参 確認した内容をもとに持参品のリストを作り、禁止されやすい食品や電池入りの物は外す。書籍はネット書店からの直送が使えるかも確認しておく
- 3.断られたらその場で記録 受付を断られた品目があれば、日時、担当者の氏名または職名、口頭で示された理由をその場で書き留める。持ち帰るか領置されるかの扱いも確認する
- 4.苦情申出と視察委員会への提案 納得できない場合は施設長へ苦情を申し出て、並行して入国者収容所等視察委員会に書面で提案する。違法性が明らかなら、入管案件の経験がある弁護士や支援団体に国家賠償請求を相談する
よくある質問 AI による整理
Q1入管の差入れで持っていけるものは?
品目と数量は法律本体ではなく、法務省令と各施設の運用で決まります。施設ごとに異なるため、訪問前に電話で確認するのが確実です。
Q2入管 差し入れ 本は何冊まで?
冊数の上限は入管法に書かれておらず、施設の運用で決まります。ネット書店からの直送なら受け付ける施設もあるため、事前確認が有効です。
Q3入管の被収容者に現金書留で送れる?
現金の差入れ方法(窓口・現金書留・振込)は施設ごとに異なります。現金は本人に直接渡らず施設が領置し、自弁購入の代金に充てられます。
Q4自弁物品とは何ですか?
被収容者が自分のお金で購入して使う日用品や食品などです。入管法55条の32は、この購入についても管理運営上必要な制限を認めています。
Q5入管の差入れ制限は違法になる?
制限は「管理運営上必要」な範囲に限られます。保安や管理運営の必要と結びつかない制限は、国家賠償法1条の違法と評価される余地があります。
Q6差入れを断られた理由を書面でもらえる?
入管法上の処分は行政手続法の適用除外の範囲が広く、書面の理由提示は当然には期待できません。日時・担当者・理由を自分でメモに残すのが現実的です。
Q7入管の差入れは誰でもできる?
家族に限らず、友人や支援団体のボランティアも差入れできます。ただし受付時間、書式、身分確認の方法は施設ごとの運用に従います。
Q8収容中の従業員に給料を届けるには?
未払賃金も現金の差入れ窓口ルールを通ることになります。施設に方法と上限を確認し、支払った記録(受領書・振込控え)を必ず保存しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1現金って、いくらまで差し入れられるんですか?
法律本体に金額の上限はなく、法務省令と各施設の運用で決まる(本条の委任)。現金は本人に直接渡らず施設が領置し、自弁物品の購入代金などに充てられる。方法も窓口、現金書留、振込と施設で異なる(最新の運用状況をご確認ください)。実務のポイント:自弁購入は指定業者と注文日が決まっているため、注文日の直前に届くかどうかで、その週に買えるかが変わる。金額より到着タイミングが効く
Q2食べ物は差し入れできますか?
保安と衛生の理由から、食品の差入れを原則認めない運用の施設が多い。現実的な代替は現金を差し入れ、本人が自弁物品として購入する形である。根拠は本条と被収容者処遇規則にある。実務のポイント:前回受け付けられた品目と日付を控えておくと、窓口担当によって判断がぶれたときに「前回はこの扱いだった」と具体的に確認を求められる。記録がない抗議は、その場の押し問答で終わる
Q3差入れを断られたら、どこに文句を言えばいいんですか?
経路は三つある。施設長への苦情申出、入国者収容所等視察委員会への提案(入管法61条の7の2、令和5年改正による条文配置は要確認)、そして違法性が明白な場合の国家賠償請求(国家賠償法1条)である。実務のポイント:委員会あての書面は職員が内容を確認しない取扱いとされており、他の経路より率直に書ける。委員会の意見と施設の対応は取りまとめて公表されるため、個別の苦情が制度の記録として残る
Q4支援団体を通した方がいいんですか、自分で行った方が早いですか?
差入れ自体は家族でも友人でも誰でもできる。ただし各施設で通る品目、数量、時間帯、書式は運用の集積であり、支援団体はその蓄積を持っている。実務のポイント:初回だけ団体経由または経験者同行で行き、実際に通った品目リストを自分の手元に作る。二回目以降の成功率と所要時間が明確に変わる。弁護士に依頼する価値が出るのは、制限を争う段階からである
間違えやすい点 AI による整理
- 差入れに制限があること自体は誰でも知っている。知られていないのは、その深刻度の方だ。品目も数量も法律本体ではなく法務省令とその下の運用で決まり、しかも入管法上の処分は行政手続法の適用除外とされる範囲が広い(行政手続法3条1項10号)。拒否の理由を書面で出させる一般的な手続が乏しいという構造まで理解して、初めて「記録を自分で取る」という行動に意味が出る
- あなたから見れば「家族に下着を届ける」だけの行為だが、施設から見れば「検査対象物が施設内に持ち込まれる」事象である。この視角の落差が、善意の差入れが機械的に弾かれる理由をほぼすべて説明する。感情で押しても動かないのは、担当者が冷たいからではなく、判断の土俵が違うからだ
- 「断られたら捨てられてしまうのか」と心配する人が多いが、問いの立て方が違う。多くの場合、その場で持ち帰るか施設に領置(保管)されるかの扱いになる。本当に問うべきなのは廃棄されるかどうかではなく、受付を断られた事実と理由を記録に残したかどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 入管法55条の32:金品の差入れと自弁購入の制限 | 入管法54条:仮放免(収容状態から出る手段) 入管法61条の7の2:入国者収容所等視察委員会(外部監視) |
| 権限を持つ者 | 入国者収容所長等 | 入国者収容所長または主任審査官 視察委員会(施設から独立した第三者) |
| 被収容者・家族側の使い方 | 制限が管理運営上必要な範囲かを問い、記録を残す | 収容そのものを解くよう請求する 処遇の問題を書面で提案し、意見の公表を通じて改善を促す |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も外国人の暫予収容における処遇の細目を下位規則に委ねており、差入れ物品の検査や保管の扱いは規則と施設の運用で決まる構造が日本と似ている
ドイツは送還のための収容を原則として専用施設で行い、刑事受刑者と分離することを法律で定める。処遇の細目は州法と施設規則に委ねられる
米国は法律ではなく ICE の収容基準で所持品・差入れ・売店購入を詳細に定める。基準の遵守は監査で確認される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 弟が収容されて三週間、次の面会枠は四日後、送還の可能性を告げられるまでの残り日数は誰にも分からない。冬物の下着と現金を届けたいが、何が通るかは施設ごとに違う。事前に電話で品目と数量を確認せずに向かえば、片道二時間と当日の休みがそのまま消える
- もし窓口で「この品目は受け付けられません」と言われたら、その場で根拠を示してもらえるのか。入管法上の処分は行政手続法の適用除外とされる範囲が広く(行政手続法3条1項10号)、理由提示の手続保障が当然には及ばない。差入れ制限がその適用除外に含まれるかは実務上解釈が分かれるが、現場で書面の理由が出てこない前提で動く方が現実的である
- 支援団体のボランティアとして毎週通っている。ある週から本の差入れ上限が黙って減った。掲示は紙一枚だけだった
- あなたが処遇部門の職員として制限の運用を任されたとする。保安上の必要性を説明できない線引きを続ければ、視察委員会の意見と国家賠償請求の両方が後から飛んでくる。「前からこの扱いだった」は、管理運営上の必要性の根拠にはならない
- 雇っていた外国人従業員が在留資格を失って収容された。未払賃金を現金で届けたいが、現金の差入れ方法も上限も施設の運用に従う。労働債権の支払いという当たり前の行為が、会社の総務にとって最初の壁になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 訪問前に施設へ電話し、差入れ可能な品目、数量、現金の方法(窓口・現金書留・振込)と上限を確認、答えた担当者名と日付を控える2. 当日断られた品目は、理由の説明をその場でメモ化3. 納得できない場合は施設長への苦情申出、並行して入国者収容所等視察委員会あてに書面で提案4. 保安上の必要性と無関係な扱いが続くなら、国家賠償請求(国家賠償法1条)を視野に、支援団体または入管案件の経験がある弁護士へ相談
訴えられた側:1. 制限の根拠を法務省令のどの規定に置くかを特定し、「管理運営上必要」といえる保安上の理由を事案ごとに文書化2. 一律禁止ではなく、数量制限や検査方法の工夫で目的を達成できないかを検討、手段の相当性が争点になる3. 運用変更は事前掲示と説明を残す4. 苦情申出や視察委員会の意見が出た場合、対応の経緯を時系列で保存、後の訴訟で「必要性の説明がない」と評価される空白を作らない
時効(請求できる期限):本条の制限自体に固有の時効はない。制限を行政処分と構成する場合、取消訴訟の出訴期間は処分があったことを知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。違法な制限による損害賠償は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命または身体を害する場合は5年)、行為時から20年(民法724条、724条の2、国家賠償法4条)。実務上の本当の期限は送還日で、本人が国外に出た後は事実上争う手段が細る
学説
通説:入管収容は刑罰ではなく退去強制手続のための身柄確保であり、被収容者の自由の制限は収容目的と施設の保安・管理運営に必要かつ合理的な範囲に限られる。必要性を説明できない制限は、本条の授権の範囲を超える。
- 出入国管理及び難民認定法 第39条収容令書による収容、被収容者の発生根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第52条退去強制令書執行に伴う収容の根拠
- 出入国管理及び難民認定法 第54条仮放免、収容状態からの離脱手段
- 出入国管理及び難民認定法 第61条の7の2入国者収容所等視察委員会、処遇への外部監視(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第3条外国人の出入国に関する処分を適用除外とする
- 国家賠償法 第1条違法な処遇措置に対する賠償責任
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第30条被収容者処遇法制の立法モデル
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める