出入国管理及び難民認定法 第55条の35(逃走者等の遺留物)
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- 被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する費用の提供がないときは、その遺留物は、国庫に帰属する。
- 一逃走したとき逃走した日
- 二第五十五条の五十四第二項の規定により解放された場合において、同条第三項に規定する避難を必要とする状況がなくなつた後速やかに同項に規定する場所に出頭しなかつたとき当該避難を必要とする状況がなくなつた日
- 2.前条第二項の規定は、前項の遺留物について準用する。
この条文の基本情報
逃走者等の遺留物とは何ですか?
定義逃走者等の遺留物とは、出入国管理及び難民認定法第55条の35に定められた規定で、「被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35(逃走者等の遺留物)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35の条文原文は「被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに、その者から引渡しを求める申出がなく、又は引渡しに要する…」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35は第三節 金品の取扱い等に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35の前の条は出入国管理及び難民認定法第55条の34です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35の次の条は出入国管理及び難民認定法第55条の36です。
- 出入国管理及び難民認定法第55条の35には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の35 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第55条の35(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/55_35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法55条の35は、逃走や不出頭の日から六か月以内に本人の引渡し申出と費用提供がない場合、被収容者の遺留物が国庫に帰属すると定める。
Q · 入管の施設から逃げた人の荷物は、あとから返してもらえるの?
六か月内に申出と費用提供の両方がなければ国庫帰属します
出入国管理及び難民認定法55条の35により、被収容者が逃走した場合は逃走した日から、災害時に解放された後に速やかに出頭しなかった場合は避難の必要がなくなった日から、六か月を経過するまでに本人から引渡しの申出がないか、引渡しに要する費用の提供がないとき、遺留物は国庫に帰属します。申出だけでは足りず、費用の提供まで必要です。起算点は公告の日ではないため、本人が知らないうちに期間が進む点に注意が必要です。
解説
入管の収容施設から逃走した人が置いていった荷物は、六か月で国のものになる。ここまでは想像がつくかもしれない。だが条文を一字ずつ追うと、二つの仕掛けが見えてくる。第一に、六か月の起算点は「公告の日」ではなく「逃走した日」である。本人に通知が届くことを前提にしていない。第二に、期限内に「返してほしい」と申し出ても、それだけでは足りない。「引渡しに要する費用の提供」まで済ませなければ、結果は同じく国庫帰属だ。送料を用意できなかったという理由だけで、私物がまるごと消える。さらに第一項二号は逃走者だけの話ではない。災害で一時解放され、避難の必要がなくなった後に速やかに出頭しなかった人も、同じ土俵に立たされる。
法的な位置づけ
出入国管理及び難民認定法55条の35は、入管収容施設の被収容者が逃走した場合、または災害時に解放された後に避難の必要がなくなっても速やかに指定場所へ出頭しなかった場合に、所定の起算日から六か月を経過するまでに本人からの引渡しの申出または引渡しに要する費用の提供がないとき、その遺留物を国庫に帰属させる旨を定める規定である。
手順
- 1.起算日を特定する 逃走なら逃走した日、災害時の解放後の不出頭なら「避難を必要とする状況がなくなった日」が起算日。後者は行政側の判断日なので、施設に書面で確認する
- 2.期限日を固定し、委任関係を整える 起算日から六か月を経過する日を日単位で計算して固定する。本人以外が動く場合は、本人の委任状と本人確認資料を早めにそろえる
- 3.引渡しの申出を先に書面で出す 費用の準備を待たず、引渡しを求める申出を書面で提出し、受理の記録(受付印・控え・送付記録)を残す
- 4.期限前に費用の提供まで完了させる 引渡しに要する費用の額と支払方法を施設に確認し、期限前に提供を終える。領置金がある場合は、そこからの充当が可能かも確認する
よくある質問 AI による整理
Q1入管法55条の35とは?
入管施設から逃走した被収容者や、災害時の解放後に出頭しなかった被収容者の遺留物の行方を定める規定です。六か月で国庫に帰属する仕組みです。
Q2入管 遺留物 国庫帰属 いつまで?
逃走した日、または避難を必要とする状況がなくなった日から起算して六か月を経過する日までです。この日までに申出と費用提供を済ませる必要があります。
Q3入管 収容 私物 返還 方法は?
本人(または委任を受けた代理人)が施設に引渡しを求める申出をし、あわせて引渡しに要する費用を提供します。両方が期限内にそろわなければ返還されません。
Q4引渡し費用を払わないとどうなる?
申出をしていても費用の提供がなければ、六か月の経過で遺留物は国庫に帰属します。条文は申出と費用提供を別々の要件として並べています。
Q5災害で解放された被収容者の荷物も対象?
対象になり得ます。55条の54第2項で解放され、避難の必要がなくなった後に速やかに指定場所へ出頭しなかった場合、その日から六か月で国庫帰属の対象となります。
Q6入管の遺留物は没収なの?
刑罰としての没収ではなく、期間経過による国庫帰属です。刑事手続の有無や結果とは別に、六か月の経過と要件の欠落で所有が国に移ります。
Q7遺留物の期限は延長できる?
条文には期間を延長する規定も、期限後に返還を求める手続もありません。実務上争う余地があるのは、主に起算日の認定です。
Q8入管の遺留物は誰が申し出できる?
条文上の申出主体は「その者」、つまり本人です。家族などが動く場合は、本人の委任状を整えて代理として申し出る形が一般的とされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1本人が逃げたあとに残した荷物、家族が代わりに受け取れますか?
本条一項の主体は「その者」、つまり本人です。家族が直接請求できるかは実務上、解釈が分かれており、通常は本人の委任状を整えて代理申出という形を取ります。実務のポイント:一番時間を食うのは委任状の翻訳と本人確認です。先に申出の意思を示す書面だけを出し、費用と委任関係の整備を後追いさせる。この順番を知らないだけで半月を失います
Q2預けていた現金も、まとめて国のものになるんですか?
遺留物の範囲は前条(五十五条の三十四)の定めに従い、施設に領置されていた金銭を含むのが通例です。そのうえで本条は、申出があっても引渡しに要する費用の提供がなければ国庫帰属と定めます。実務のポイント:領置金がある場合、そこから引渡し費用を差し引いて処理できないか窓口に確認する価値があります。費用の出し方は条文に書かれておらず、運用に幅が残っています
Q3六か月を一日でも過ぎたら、もう絶対に戻らないんですか?
条文は期間経過で国庫帰属と定め、期限後の返還手続を用意していません。刑罰としての没収ではないため、逃走について刑事責任を問われなかった場合でも結論は変わりません。実務のポイント:争えるのは期限ではなく起算日です。一項二号は「避難を必要とする状況がなくなつた日」が起算点なので、その認定根拠を早めに開示請求しておくと、後から期間計算を争う材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 逃げた人の荷物だから没収されて当然、と受け取られがちだが、法的には没収(刑罰)ではなく国庫帰属(期間経過による権利の喪失)である。刑事責任を問われなかったとしても、六か月を過ぎた私物は戻らない。刑事の勝敗と財産の行方は、はじめから別の軌道を走っている
- 六か月という期限そのものは、条文を読めば誰でも分かる。知られていないのはその重さだ。起算点は逃走した日であり、公告の日ではない。つまり本人が「いつから数え始まったか」を知る手段が、制度上は保障されていない。期限を知らないまま期限が切れる構造になっている
- 「どうすれば取り戻せるか」という問いの立て方自体がずれている。条文が求めているのは申出と費用提供の二つであって、正当な理由でも、やむを得ない事情でもない。病気でも被災でも、二つを満たさなければ結論は同じだ。問うべきは理由ではなく、二つの要件を期限内にどう満たすかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 入管法55条の35:逃走・不出頭の被収容者の遺留物の国庫帰属 | 入管法55条の34:遺留物の取扱いの基本規定(本条2項が同条2項を準用) 入管法55条の54:災害時の一時解放と出頭(本条1項2号の前提) |
| 本条との関係 | 起算日と六か月の期限、申出と費用提供の二要件を定める | 本条の遺留物にも同条2項の取扱いが及ぶ 解放後に速やかに出頭しないことが本条1項2号の発動要件になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も外国人の暫予收容制度を持つ。收容人財物の保管・返還の具体的な期限規定は規則レベルで確認が必要
韓国は外国人保護室での物品管理を法務部令で定める。逃走時の物品帰属の規律は一次資料で要確認
ドイツは退去強制のための拘禁を連邦法で定め、執行の細目は州法に委ねる
米国は被拘禁者の金銭・所持品の取扱いを行政の拘禁基準で定める運用型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、災害で一時解放された人が被災して交通が途絶え、指定された場所に戻るのが三日遅れたとしたら? 条文はその人を第一項二号に置く。起算日は本人が戻れなかった日ではなく、行政が「避難を必要とする状況がなくなつた」と判断した日だ。その判断日を後から争う材料は、当日の交通情報や自治体の避難指示解除記録くらいしか残らない
- 逃走から五か月と二週間。支援団体にようやく連絡がついた。残りは半月、申出書と費用の両方を期限内に届けきれるかどうかの勝負になる
- あなたが施設の担当職員だったとする。期限の翌日に本人の代理人から電話が来る。「昨日まででしたね」と答えるしかない。条文は職員に裁量を与えていないからだ。交渉相手と交渉時期を間違えると、誰にも止められないまま期限が過ぎていく
- 収容されている間、家族が差し入れた現金や衣類が施設に預けられていた。本人がいなくなったあと、家族は「自分たちが渡したものだから返してほしい」と申し出る。だが条文が想定する申出の主体は「その者」、つまり本人である。家族名義の申出がそのまま通るかは実務上、解釈が分かれている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 起算日を特定する。一号なら逃走した日、二号なら「避難を必要とする状況がなくなつた日」で、後者は行政側の判断日なので書面で確認を取る2. 残り期間を日単位で計算し、期限日をカレンダーに固定する3. 費用の準備を待たず、まず引渡しを求める申出を書面で提出して受理記録を残す4. 並行して費用の額と支払方法を窓口に確認し、期限前に提供まで完了させる5. 施設に領置された金銭がある場合、そこからの充当が可能かも確認する
訴えられた側:施設・管理側の立場なら:1. 起算日の認定根拠(逃走の確認記録、避難指示の解除日)を保存する。後日の争点はほぼここに集中する2. 六か月の経過と国庫帰属の処理を記録化し、申出の有無を明確に残す3. 費用提供の方法を申出者に具体的に示さなければ、提供の機会を与えなかったとして処理の適法性を争われうる4. 本条二項により準用される前条二項の手続を省略しない
時効(請求できる期限):一号は逃走した日、二号は避難を必要とする状況がなくなつた日から起算して六か月。この期間内に、引渡しを求める申出と引渡しに要する費用の提供の両方を完了させる必要がある。いずれか一方でも欠ければ国庫に帰属する。公告の日を起算点とする仕組みではないため、本人への通知を待っている間も期間は進む
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正(要検証) 被収容者の処遇に関する章の整備に伴い新設されたものと見られるが、新設年・新設か改正かの区別について確証がないため、人的検証を要する
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