自動車損害賠償保障法 第71条
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政府は、この法律の規定により、自動車事故対策事業として、次条第一項に規定する自動車損害賠償保障事業及び第七十七条の二第一項に規定する被害者保護増進等事業を行う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自動車損害賠償保障法第71条は、日本の自動車損害賠償保障法に含まれる条文です。
- 自動車損害賠償保障法第71条の条文原文は「政府は、この法律の規定により、自動車事故対策事業として、次条第一項に規定する自動車損害賠償保障事業及び第七十七条の二第一項に規定する被害者保護増進等事業を行う。」で始まります。
- 自動車損害賠償保障法第71条は第一節に置かれています。
- 自動車損害賠償保障法の公布日は昭和30年7月29日です。
- 自動車損害賠償保障法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 自動車損害賠償保障法第71条の前の条は自動車損害賠償保障法第40〜70条です。
- 自動車損害賠償保障法第71条の次の条は自動車損害賠償保障法第72条です。
- 自動車損害賠償保障法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000097 - 本サイト収録
自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/330AC0000000097/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自賠法71条は、政府が自動車事故対策事業として、72条の政府保障事業と77条の2の被害者保護増進等事業を行うと定める。補てんは他の給付分が控除される。
Q · ひき逃げや無保険車の事故で、国が補償してくれる制度の根拠は何条?
自賠法71条と、具体的内容を定める72条です
自動車損害賠償保障法71条は、政府が「自動車事故対策事業」として、72条の政府保障事業と77条の2の被害者保護増進等事業を行うと定めています。加害者が分からない事故や無保険車の事故では、72条に基づき自賠責保険と同じ限度額まで損害が補てんされます。健康保険や労災保険の給付分は差し引かれ(73条)、政府は支払った額を加害者に求償します(76条)。請求窓口は損害保険会社や JA 共済です。
解説
ひき逃げされて相手が分からない。はねた車が自賠責保険に入っていなかった。そんなとき、被害者が手ぶらで泣き寝入りするとは限らない。自動車損害賠償保障法(以下、自賠法)71条は、政府が自ら「自動車事故対策事業」を行うと宣言している。この事業には二つの柱がある。一つ目は72条の自動車損害賠償保障事業(通称「政府保障事業」)。加害者が分からない事故や無保険車の事故で、自賠責保険から支払いを受けられない被害者の損害を、政府が自賠責保険と同じ水準まで補てんする。二つ目は77条の2の被害者保護増進等事業。重い後遺障害を負った人の介護や専門病院での治療、交通遺児への支援、事故防止対策がこれにあたる。この二本の柱のお金は、あなたが毎回払っている自賠責保険料に上乗せされた賦課金などでまかなわれている。つまり、あなたはすでに保険料を通じてこの制度の資金を出している。加害者が行方不明でも、窓口は近くの損害保険会社にある。この事実を知っているかどうかで、被害者の次の一手が変わる。
法的な位置づけ
自動車損害賠償保障法71条は、政府が行う自動車事故対策事業の範囲を定める規定である。同事業は、加害者不明事故や無保険車事故の被害者に自賠責保険と同水準の補てんを行う自動車損害賠償保障事業(72条)と、重度後遺障害者の治療・介護支援や事故防止対策を行う被害者保護増進等事業(77条の2)の二つから構成される。
よくある質問 AI による整理
Q1政府保障事業とは何ですか?
加害者不明のひき逃げや無保険車の事故で、自賠責保険から支払いを受けられない被害者に、政府が自賠責保険と同じ限度額まで損害を補てんする制度です(自賠法72条)。
Q2政府保障事業の請求窓口はどこですか?
役所ではなく、全国の損害保険会社や JA 共済の窓口です。政府から業務委託を受けた民間会社が受付と審査の実務を担っています。
Q3政府保障事業で物損(車の修理代)は出ますか?
出ません。政府保障事業は自賠責保険と同じく人身損害(死亡・後遺障害・傷害)のみが対象です。車の修理代などの物損は自分の車両保険などで対応します。
Q4政府保障事業の請求期限はいつまで?
原則として3年で時効にかかります(自賠法75条)。起算点は損害の種類によって異なるため、事故後は早めに窓口へ相談するのが安全です。
Q5盗難車にはねられた場合も補償されますか?
車の保有者が賠償責任を負わない泥棒運転の事故では自賠責保険が使えないため、政府保障事業の対象になり得ます(自賠法72条1項)。
Q6政府保障事業に仮渡金はありますか?
ありません。自賠責保険と異なり仮渡金の制度がないため、支払いまで数か月かかることがあります。当面の治療費は健康保険の利用で負担を抑えるのが一般的です。
Q7被害者保護増進等事業とは何ですか?
自賠法77条の2に基づき、重度後遺障害者の専門病院での治療や介護料の支給、交通遺児への支援、事故防止対策などを政府の事業として行うものです。
Q8自動車事故対策事業の財源は税金ですか?
主な財源は一般税ではなく、自賠責保険料に上乗せされる賦課金など自動車ユーザーの負担です(自賠法78条)。車の所有者全体で支える仕組みです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ひき逃げされて犯人が捕まらないんですけど、治療費ってどこからも出ないんですか?
出る可能性があります。自賠法71条・72条に基づく政府保障事業で、自賠責保険と同じ限度額(傷害120万円、死亡3,000万円など)まで補てんされます。請求は損害保険会社や JA 共済の窓口で行い、期限は原則3年です(75条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:自分の自動車保険に無保険車傷害特約や人身傷害保険が付いていれば、そちらと組み合わせることで限度額を超える部分をカバーできる場合がある。まず自分の保険証券を確認する
Q2政府保障事業って、自賠責保険と全く同じ扱いなんですか?
限度額は同水準ですが、違いがあります。健康保険や労災保険の給付分は差し引かれ(自賠法73条)、加害者本人が分かっている無保険事故では政府が後から加害者に求償します(76条)。実務のポイント:自賠責と違って仮渡金の制度がないため、支払いまでに数か月かかることが多い。治療費の立て替えが苦しい場合は、健康保険を使って自己負担を抑えるのが実務上の定石である
間違えやすい点 AI による整理
- 多くの人は「ひき逃げや無保険車にやられたら、自分の保険で何とかするしかない」と思い込んでいる。これは誤りである。自分の人身傷害保険や無保険車傷害保険とは別に、政府保障事業という公的な受け皿がある。ただし健康保険や労災保険から給付を受けられる分はその額が差し引かれる(自賠法73条)ので、二重取りはできない
- 「政府がやる事業なら、役所に申請するんでしょう?」という問いの立て方自体がずれている。実際の請求窓口は全国の損害保険会社や JA 共済で、手続きの実務は業務委託の形で民間が担っている。役所の窓口を探して時間を失う被害者は少なくない
- 被害者の目には「政府が払ってくれる福祉」に見える。しかし法律の設計では、政府はあくまで一時的に立て替える存在で、支払った分は加害者に求償する(自賠法76条)。無保険で事故を起こした側にとって、政府は民間保険会社より手ごわい取り立て役になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 自賠法71条:自動車事故対策事業の全体像(二本柱)を宣言 | 自賠法72条:政府保障事業の対象と補てん内容を具体化 自賠法77条の2:被害者保護増進等事業の内容を具体化 |
| 対象となる人 | 自動車事故の被害者全般(二つの事業の対象を包括) | 加害者不明・無保険車・泥棒運転等で自賠責から支払いを受けられない被害者 重度後遺障害者、交通遺児など長期支援が必要な被害者とその家族 |
| 支援の形 | 事業の枠組みを定めるのみで、個別の給付は定めない | 自賠責保険と同じ限度額による金銭補てん 療護施設での治療、介護料支給、事故防止対策など |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では財団法人汽車交通事故特別補償基金が、加害車両不明・無保険車などの事故の被害者に補償する。公的基金が最後の受け皿となる点で日本の政府保障事業と同じ発想である
韓国も政府が보장사업としてひき逃げ・無保険車事故の被害者に補償し、その後加害者に求償する。構造は日本とよく似ている
ドイツでは Verkehrsopferhilfe e.V. が補償基金を運営する。国直営ではなく保険業界の共同組織が担う点が日本と異なる
米国には連邦統一の公的補償事業はなく、被害者は自分の無保険車保険で自衛するのが基本となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜の帰り道、後ろから来た車に接触され、車は止まらずに走り去った。ナンバーも見えなかった。もし加害者が最後まで見つからなかったら、治療費は全部自分持ちになるのか? そうはならない。警察に事故として届け出て交通事故証明書を取れば、損害保険会社の窓口から政府保障事業に請求できる。ただし請求期限は原則3年(自賠法75条)で、証拠が薄れるほど立証は難しくなる
- あなたが車検切れのまま自賠責保険も切らしていた車で人をはねてしまった。政府が被害者に補てんしたら話は終わりだと思うかもしれないが、そうではない。政府は支払った額をあなたに求償してくる(自賠法76条)。加えて、無保険運行そのものが刑事罰の対象になる
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年)4月施行(要確認) 従来の自動車損害賠償保障事業に加え、被害者保護増進等事業を政府の事業として位置付ける形に改正されたとみられる。改正年・施行日・文言は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和30年(1955年) 新設:自動車損害賠償保障法の制定に伴い、政府が自動車損害賠償保障事業を行う旨の規定として設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:自賠法と特別会計に関する法律の一部改正により、被害者保護増進等事業を政府の事業として位置付け、72条の事業と併せて「自動車事故対策事業」とする形に改められたとみられる(施行日と文言は要確認)
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