受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

実用新案法 第48条の3(国際出願による実用新案登録出願)

クイックジャンプ
  1. 千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約(以下この章において「条約」という。)第十一条(1)若しくは(2)(b)又は第十四条(2)の規定に基づく国際出願日が認められた国際出願であつて、条約第四条(1)(ii)の指定国に日本国を含むもの(実用新案登録出願に係るものに限る。)は、その国際出願日にされた実用新案登録出願とみなす。
  2. 2.特許法第百八十四条の三第二項(国際出願による特許出願)の規定は、前項の規定により実用新案登録出願とみなされた国際出願(以下「国際実用新案登録出願」という。)に準用する。

この条文の基本情報

国際出願による実用新案登録出願とは何ですか?

定義国際出願による実用新案登録出願とは、実用新案法第48条の3に定められた規定で、「千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約(以下この章において「条約」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 実用新案法第48条の3(国際出願による実用新案登録出願)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
  2. 実用新案法第48条の3の条文原文は「千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約(以下この章において「条約」という。」で始まります。
  3. 実用新案法第48条の3は第七章 特許協力条約に基づく国際出願に係る特例に置かれています。
  4. 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 実用新案法第48条の3の前の条は実用新案法第48条の2です。
  7. 実用新案法第48条の3の次の条は実用新案法第48条の4です。
  8. 実用新案法第48条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第48条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123
  • 本サイト収録実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第48条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/48_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点実用新案法48条の3は、PCT 国際出願で日本を指定し実用新案登録を狙うものを、国際出願日にされた日本の実用新案登録出願とみなす。これにより出願日と先願順位が国際的に確保される。

Q · PCT で海外に出願したものが、日本でも実用新案登録の対象になるの?

PCT 国際出願が国際出願日に日本でされた実用新案出願とみなされます

実用新案法48条の3により、PCT(特許協力条約)に基づき国際出願日が認められ、指定国に日本国を含む実用新案登録に係る国際出願は、その国際出願日にされた日本の実用新案登録出願とみなされます。これを国際実用新案登録出願と呼びます。第2項は特許法184条の3第2項を準用します。日本で実際に手続を踏むのは後でも、出願日は国際出願日まで巻き戻るため、先願主義の競争で位置が確定します。

解説

あなたが開発した小型の便利グッズ、海外でも売りたい。各国の特許庁に別々の出願書類を出せば、翻訳も費用も膨大になる。そこで使うのが PCT、特許協力条約に基づく国際出願だ。一通出せば、加盟各国に「同じ日に出願した」効果が及ぶ。48条の3が定めるのは、その国際出願のうち日本を指定し実用新案登録を狙うものを、国際出願日にされた日本の実用新案登録出願とみなす、という橋渡しである。ここで効いてくるのが日付だ。あなたが実際に日本の手続を踏むのは何か月も後でも、出願日は国際出願日に巻き戻る。先に似た考案を思いついたライバルが、あなたより後に出願していれば、勝つのはあなただ。一行のみなし規定が、先願主義の世界であなたの位置を確定させる。

法的な位置づけ

実用新案法第48条の3は、特許協力条約(PCT)による国際出願のうち、国際出願日が認められ指定国に日本国を含み実用新案登録に係るものを、その国際出願日にされた実用新案登録出願とみなす規定である。第2項は特許法第184条の3第2項を準用し、これらを国際実用新案登録出願と呼ぶ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.PCT 国際出願で指定国に日本を含める PCT 国際出願の願書で、権利を取得したい指定国に日本国を含め、実用新案登録を狙う旨を整理する。受理官庁(特許庁または WIPO 国際事務局)に提出する
  2. 2.国際出願日を記録する 認められた国際出願日を必ず記録する。48条の3によりこの日が日本での出願日・先願順位の基準日となるため、社内の知財管理台帳に最優先で記載する
  3. 3.優先日から30か月以内に国内移行する 優先日(国際出願日または優先権主張日)から30か月以内に、翻訳文の提出(48条の4)と手数料の納付を行い、日本への国内移行手続を完了する。期限徒過は取下げ擬制を招く
  4. 4.補正命令に対応する 国内移行に係る書面に不備があれば、48条の5に基づく補正命令が出る。指定期間内に補正して手続の瑕疵を解消する
  5. 5.権利行使前に技術評価書を請求する 登録後に権利行使する前に、特許庁へ実用新案技術評価書を請求し、無審査権利の弱点を補強する。評価書を握ってから警告書を出す

よくある質問 AI による整理

Q1国際実用新案登録出願とは何ですか?

PCT 国際出願で日本を指定し、実用新案登録に係るものが、実用新案法48条の3により日本の実用新案登録出願とみなされたものを指します。出願日は国際出願日に巻き戻ります。

Q2みなし規定とはどういう意味ですか?

本来は別の行為(国際出願)を、法的に日本の実用新案登録出願「とみなす」扱いです。実際の国内手続を後で踏んでも、出願日は国際出願日として確定します。

Q3日本へ国内移行するには何が必要ですか?

優先日から30か月以内に、翻訳文の提出(48条の4)、手数料の納付などの国内移行手続を完了する必要があります。期限管理が最優先です。

Q4国際出願で日本を指定するとはどういうことですか?

PCT 第4条の指定国制度に基づき、願書で権利を取得したい国に日本を含めることです。日本を指定することで48条の3のみなし効果が及びます。

Q5実用新案法48条の4の翻訳文提出義務とは?

外国語でされた国際出願を日本で処理するため、明細書・請求の範囲などの日本語翻訳文を所定期間内に特許庁へ提出する義務です。不備があると取下げ擬制の対象になります。

Q6技術評価書はなぜ必要ですか?

実用新案は無審査で登録されるため、権利行使には新規性等を判定した技術評価書の提示が求められます。評価書なしの警告は賠償リスクを伴います。

Q7PCT 国際出願はどこに提出しますか?

日本では受理官庁である特許庁、または WIPO 国際事務局に提出できます。日本国民・居住者は通常、特許庁を受理官庁として出願します。

Q8実用新案権の存続期間は何年ですか?

実用新案権の存続期間は出願日から最長10年です。20年の特許権より短く、ライフサイクルの短い製品向けです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1PCT で出願すれば、世界中で実用新案権が取れるんですか?

取れません。PCT 国際出願は各国で同じ出願日に出願した効果を与えるだけで、権利自体は各国の手続を経て発生します。日本では48条の3で日本の実用新案登録出願とみなされ、その後の国内移行と登録手続を踏んで初めて権利になります。実務のポイント:PCT の本当の価値は権利ではなく時間です。出願日を確保したまま30か月、どの国に本当に出すか市場を見て決められる。この猶予を使い切るのがプロの戦い方です

Q2特許と実用新案、PCT で出すならどっちが得ですか?

実用新案は無審査で早く登録され費用も安いですが、権利行使には技術評価書が必要で存続期間も最長10年と短い。特許は審査があり時間も費用もかかるが権利は強く20年です。ライフサイクルの短い製品なら実用新案が向きます。実務のポイント:日本では実用新案登録に基づく特許出願という変更の道も残されている。まず実用新案で素早く押さえ、市場性が見えたら特許へ切り替える二段構えが、知る人の常套手段です

Q3国内移行の30か月を1日でも過ぎたら本当にアウトですか?

原則アウトです。期限を過ぎると日本では取り下げ擬制となり、出願日も失われます。ただし正当な理由がある場合の救済規定が設けられていることもあるため、徒過に気付いた時点で直ちに弁理士に相談すべきです(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:期限管理は弁理士事務所が二重三重にチェックする最重要事項。自分で手続する場合、優先日から逆算したアラートを複数設定しておかないと、一回の見落としで全てを失います

間違えやすい点 AI による整理

  • 「日本で権利が欲しいなら、日本の特許庁に直接出すしかない」と思い込んでいる人が多い。実際は PCT 国際出願で日本を指定すれば、それが自動的に日本の実用新案登録出願とみなされる。日本の窓口に最初から並ぶ必要はない
  • PCT を使えば国際出願日が確保されることは知っていても、その日付が日本の先願順位をそのまま決める重みを理解している人は少ない。1日の差が、登録できるかライバルに先を越されるかを分ける。出願日は単なる記録日ではなく、競争の生命線だ
  • 「PCT で出願すれば世界中で自動的に権利が取れる」と考えるのは、問いの立て方そのものが違う。PCT が与えるのは出願日の確保と各国移行までの猶予であって、権利そのものは各国の手続を経て初めて生まれる。国際出願は世界特許ではない
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割48条の3:国際出願を日本の実用新案登録出願とみなす(入口)48条の4:国際出願の翻訳文提出義務
48条の5:国内移行に係る書面提出と補正命令
発生する効果出願日が国際出願日に巻き戻り、先願順位が確定翻訳文未提出なら取下げ擬制
書面不備なら補正命令、未補正なら却下
タイミング国際出願日の認定時点優先日から30か月以内
国内移行手続後の方式審査時
特許との対応特許法184条の3(国際特許出願のみなし規定)に対応特許法184条の4(翻訳文)に対応
特許法184条の5に対応

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国専利法第28条(新型準用)

台湾は PCT 非加盟のため、PCT ルートは使えずパリ条約の国際優先権ルートのみ。新型専利の出願に優先権主張が準用される点が日本のみなし規定と機能的に近い。

韓国
대한민국 실용신안법 제34조 이하

韓国も PCT 加盟国であり、国際実用新案登録出願の規定を持つ。国内移行と翻訳文提出を要する構造は日本と類似。

ドイツ
Gebrauchsmustergesetz(GebrMG)

ドイツは Gebrauchsmuster(実用新案)制度を持ち、PCT 国際出願はドイツを指定して国内段階移行できる。特許出願からの分岐(Abzweigung)も特徴的。

アメリカ
35 U.S.C. § 371

米国に実用新案制度はなく、PCT 国内段階移行は通常の特許出願として扱われる。無審査登録という概念がない点で日本と大きく異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 国際出願日から30か月、これが日本へ国内移行できる期限だ。もしこの期限を1日でも過ぎたら、どうなる? あなたの国際出願は日本では取り下げ扱いになり、せっかく確保した出願日も消える。カレンダーに真っ先に刻むべき数字はこの30か月だ
  • あなたの競合が、似た考案を日本で実用新案登録した。だがあなたの PCT 国際出願日の方が早い。48条の3で出願日が国際出願日まで巻き戻るため、先願者はあなたになる。相手の登録は新規性欠如で無効審判にかけられる可能性が出てくる
  • 海外のスタートアップが日本市場に参入を狙う。日本に拠点も窓口もないが、PCT 経由なら日本の実用新案登録出願として扱われる。国境はもう出願の障壁ではない
  • あなたが弁理士に相談したとき、特許で出すか実用新案で出すかを問われる。実用新案は無審査で早く登録されるが、権利を行使するには技術評価書が要る。48条の3はその実用新案ルートの入口だ。どちらを選ぶかで、その後の戦い方が根本から変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. PCT 国際出願をする際、願書の指定国に日本を含め、実用新案を狙う旨を整理する2. 国際出願日を必ず記録、これがあなたの日本での先願順位の基準日になる3. 国際出願日から30か月以内に日本への国内移行手続(翻訳文提出、手数料納付、実用新案法48条の4・48条の5)を完了する4. 登録後に権利行使する前に技術評価書を請求し、無審査権利の弱点を補強する

訴えられた側:1. 相手の PCT 国際出願日を確認し、自社の出願日との先後を比較する2. 相手の日本国内移行が30か月以内に適法に行われたか、翻訳文や手数料に不備がないかを精査、不備があれば取下げ擬制を主張3. 相手が技術評価書なしで警告してきたら、実用新案の無審査性を突き、評価書の提示を求める4. 自社の考案が相手の国際出願日より前に公知・実施されていた証拠を集め、新規性欠如での無効審判を検討する

時効(請求できる期限):日本への国内移行期限は、優先日(国際出願日または優先権主張日)から30か月。この期限を徒過すると、国際出願は日本では取り下げられたものとみなされ、出願日も失われる。期限管理が最優先(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:48条の3は条約実施のためのみなし規定であり、国際出願日の認定(PCT 11条等)と日本指定(PCT 4条)の要件を満たせば、その国際出願は日本の実用新案登録出願として擬制される。権利付与の実体判断は日本の国内制度(無審査登録・技術評価)に委ねられ、出願段階の利便性と権利段階の国内主権を分担させる構造と解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:実用新案法(昭和34年法律第123号)制定。
  2. 2.昭和53年(1978年) 改正:日本の特許協力条約(PCT)加盟・国内実施に伴い、国際出願に関する章を新設。国際出願を日本の実用新案登録出願とみなす規定が設けられた(最新の改正状況をご確認ください)。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

実用新案法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章 特許協力条約に基づく国際出願に係る特例

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›