建物の区分所有等に関する法律 第91条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人は、二十万円以下の過料に処する。
- 一第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項(これらの規定を第六十六条、第七十三条及び第七十九条において準用する場合を含む。)、第六十六条、第七十三条並びに第七十九条において準用する場合を含む。)又は第四十七条第十二項(第六十六条において準用する場合を含む。)において読み替えて適用される第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)並びに第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、規約、議事録又は第四十五条第四項(第六十六条、第七十三条及び第七十九条において準用する場合を含む。)の書面若しくは電磁的記録の保管をしなかつたとき。
- 二第三十三条第二項(第四十二条第五項及び第四十五条第四項(これらの規定を第六十六条、第七十三条及び第七十九条において準用する場合を含む。)、第六十六条、第七十三条並びに第七十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、正当な理由がないのに、前号に規定する書類又は電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧を拒んだとき。
- 三第四十二条第一項から第四項まで(これらの規定を第六十六条、第七十三条及び第七十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、議事録を作成せず、又は議事録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
- 四第四十三条(第四十七条第十二項(第六十六条において準用する場合を含む。)において読み替えて適用される場合及び第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
- 五第四十七条第三項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に基づく政令に定める登記を怠つたとき。
- 六第四十八条の二第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、財産目録を作成せず、又は財産目録に不正の記載若しくは記録をしたとき。
- 七理事若しくは監事が欠けた場合又は規約で定めたその員数が欠けた場合において、その選任手続を怠つたとき。
- 八第五十五条の七第一項又は第五十五条の九第一項(これらの規定を第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による公告を怠り、又は不正の公告をしたとき。
- 九第五十五条の九第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による破産手続開始の申立てを怠つたとき。
- 十第五十六条の二第二項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定による検査を妨げたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建物の区分所有等に関する法律第91条は、日本の建物の区分所有等に関する法律に含まれる条文です。
- 建物の区分所有等に関する法律第91条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人は、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 建物の区分所有等に関する法律第91条は第五章に置かれています。
- 建物の区分所有等に関する法律の公布日は昭和37年4月4日です。
- 建物の区分所有等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建物の区分所有等に関する法律第91条の前の条は建物の区分所有等に関する法律第90条です。
- 建物の区分所有等に関する法律第91条の次の条は建物の区分所有等に関する法律第92条です。
- 建物の区分所有等に関する法律第91条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第91条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069 - 本サイト収録
建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第91条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000069/91
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点区分所有法91条は、議事録の不作成や規約の閲覧拒否など十類型の義務違反について、管理組合ではなく行為をした管理者・理事・議長・清算人個人に二十万円以下の過料を科す規定である。
Q · マンションの理事長が議事録を作らなかったら、罰があるって本当?
はい。管理組合ではなく理事長個人に過料が科されます
区分所有法91条は、規約・議事録の保管、閲覧請求への応諾、議事録の作成、事務報告、法人の登記、財産目録の作成、役員の選任手続、清算時の公告と破産手続開始の申立て、検査への協力という十類型を挙げ、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人に二十万円以下の過料を科します。名宛人は管理組合という団体ではなく行為者個人です。過料は刑罰ではなく秩序罰のため前科はつきませんが、裁判所の決定で科され、負担するのは役員個人の財布になります。
解説
マンションの理事長を一年間引き受けたとする。総会の議事録を作るのが面倒で、後回しにしたまま任期が終わった。あるいは、うるさい住民から「規約と議事録を見せろ」と言われ、腹が立って「そんな義務はない」と突っぱねた。その瞬間、あなたは二十万円以下の過料の対象になっている。区分所有法91条は、管理組合の役職者個人に対する制裁規定である。管理組合という団体ではなく、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長、清算人という自然人に直接科される。町内会の延長のつもりで無報酬の理事長を引き受けた人が、法律上は帳簿と閲覧義務を負う「役員」として扱われる。しかも過料は前科ではないため刑事弁護人もつかず、裁判所から通知が来て初めて事態を知ることになる。議事録を作らない、閲覧を拒む、財産目録を作らない、理事が欠けたのに選任手続を放置する。どれも「面倒だからやらなかった」で成立する。
法的な位置づけ
区分所有法91条は、管理組合の運営に関する義務違反に対する過料の規定である。規約・議事録・書面の保管、閲覧請求への応諾、議事録の作成、管理者の事務報告、管理組合法人の登記、財産目録の作成、役員の選任手続、清算時の公告と破産手続開始の申立て、検査への協力という各義務に違反した場合に、団体ではなくその行為をした自然人に二十万円以下の過料を科す秩序罰である。
よくある質問 AI による整理
Q1区分所有法91条の過料とは何ですか?
管理組合の役員等が保管・閲覧・作成などの義務に違反した場合に、行為者個人へ二十万円以下を科す秩序罰です。刑罰ではないため前科はつきません。
Q2過料に前科はつきますか?
つきません。過料は刑罰ではない行政上の秩序罰で、裁判所が非訟事件手続により決定で科します。前科調書には記録されず、資格制限も生じません。
Q3管理組合の議事録の保管期間は何年ですか?
区分所有法は保管年数を明示していません。33条は規約・議事録を管理者等が保管すると定めるのみで、実務では組合が存続する限り保管し引き継ぐ前提で運用します。
Q4規約の閲覧を拒めるのはどんなときですか?
33条2項の「正当な理由」があるときだけです。深夜の来訪、短期間の反復大量請求、目的外利用の疑いなどが挙げられ、請求者への感情は理由になりません。
Q5過料は管理組合のお金で払えますか?
過料は行為者個人への制裁です。組合資金から補填すると、他の区分所有者から不当利得や善管注意義務違反として争われる余地があります。
Q6団地の管理組合にも91条は適用されますか?
適用されます。66条が団地に、73条・79条が建替え関係の団体に準用しており、過料の対象となる立場の人の範囲が広がる設計になっています。
Q7管理組合法人の登記を忘れたらどうなりますか?
91条5号により、47条3項に基づく政令所定の登記を怠った場合、その行為をした理事に二十万円以下の過料が科されます。役員変更登記の失念が典型です。
Q8過料の決定に不服があるときはどうしますか?
裁判所の決定に対し、告知を受けた日から1週間以内に即時抗告ができます。その前に、意見を述べる機会を必ず使って事実関係を主張してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無報酬で押し付けられた理事長なのに、本当に個人が過料を払うんですか?
報酬の有無は91条の要件ではない。条文は「その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人」と行為者個人を名指ししており、ボランティアかどうかを区別しない。実務のポイント:管理組合向けの役員賠償責任保険は多くの管理会社が扱っているが、こちらから聞かないと提案されないことが多い。総会で年間数万円の保険料を可決しておけば、役員のなり手不足そのものが緩和される。理事長就任時に真っ先に確認すべきは保険証券の有無である
Q2議事録は管理会社が作ってくれているんですが、それでも理事長の責任ですか?
42条は議事録の作成義務を議長に負わせており、実際の清書を管理会社に委託していても義務の主体は変わらない。管理会社が作らなければ、91条3号の対象になるのは議長側である。実務のポイント:管理委託契約の書式には「議事録案の作成補助」としか書かれていないことが多く、完成・署名・保管の責任は組合に残る設計になっている。契約書のその一語が、責任の所在を分けている
Q3「見せろ」と言ってくる住民が明らかに嫌がらせなんですが、断ったらアウトですか?
33条2項は「正当な理由」があれば拒める。深夜の来訪、短期間の反復大量請求、名簿を営業目的で使う疑いなどは正当な理由として主張の余地がある。ただし請求者の性格や過去の対立は理由にならない。実務のポイント:拒むのではなく、閲覧日時と場所と方法(コピー不可、閲覧のみ、立会あり)を指定して応じるのが実務の定石。指定に応じないのは相手側の事情になり、立場が入れ替わる
Q4任期が終わって引き継いだあとに、前の年の分で呼び出されることはありますか?
ありうる。過料の対象は「その行為をした」者であり、在任中の不作為はその人に帰属し続ける。次期理事長に引き継いだことで前任者の義務違反が消えるわけではない。実務のポイント:退任時に引継書へ「規約原本・議事録◯年分・会計帳簿を引き渡した」と記載し、後任の受領署名をもらっておく。この一枚が、数年後に保管義務違反を問われたときの唯一の防御資料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 過料は前科がつかない軽いものだと知っている人は多い。だが深刻なのは金額でも前科でもなく、標的が個人だという一点である。管理組合の会計から払うのが当然と思われがちだが、過料は行為者個人に科された制裁であり、組合資金からの補填は他の区分所有者から不当利得または善管注意義務違反として争われうる。自分の財布から二十万円が出る可能性がある
- 「理事長がサボったのだから理事長だけの問題だ」という前提そのものがずれている。91条は管理者、理事、規約保管者、議長、清算人を並列に挙げる。総会の議長を務めた区分所有者、規約を預かっているだけの人も名指しされている。役職名ではなく、その行為をしたかどうかで対象が決まる
- 閲覧請求を受けた側から見れば「業務妨害の嫌がらせ」だが、法律から見れば「団体の意思決定に対する構成員の監視権」である。この落差が理事長を潰す。感情的に拒んだ一回が、後の紛争で相手方の最強の武器になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性格 | 91条:義務違反に対する過料(秩序罰)の規定 | 33条:規約・議事録の保管義務と閲覧義務(実体規定) 42条:集会の議事録の作成・署名義務(実体規定) |
| 名宛人 | その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長、清算人(個人) | 管理者(管理者がないときは規約または集会決議で定める区分所有者等) 議長(議事録の作成)+署名する出席区分所有者 |
| 違反したときの効果 | 裁判所の決定で二十万円以下の過料 | 閲覧請求訴訟、損害賠償、91条1号・2号の過料 決議の効力争い、91条3号の過料 |
| 団地・建替え団体への準用 | 66条・73条・79条を通じて対象者が拡張 | 66条・73条・79条で準用 66条・73条・79条で準用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も管理負責人・管理委員会等に対する罰鍰という行政罰型を採る。日本より金額水準は低く、主管機関が科す点で裁判所が決定する日本と手続が異なる
韓国も管理人・議長等の記録作成・보관・열람義務違反を과태료の対象とする。日本の91条と最も構造が近い
ドイツは Verwalter の義務違反を過料ではなく民事責任と解任で処理する。管理者が職業として制度化されており、秩序罰による担保を必要としない設計
米国は記録開示義務違反を区分所有者による民事訴訟(開示命令・弁護士費用負担)で担保する。行政罰ではなく訴訟インセンティブ型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 理事長を引き受けた一年目、総会は開いたが議事録は「後で作る」と言ったきり作らなかった。翌年、管理会社を変える話が出て議事録の提出を求められ、存在しないことが発覚。91条3号は議事録の不作成そのものを対象とする。「作ったが不十分」ではなく「作らなかった」が一番危ない
- 管理組合の会計に不審を持った区分所有者から、規約と議事録の閲覧を請求された。理事長のあなたは「あの人はクレーマーだから」と拒否。33条2項の閲覧義務違反で91条2号に該当しうる。拒否できるのは「正当な理由」がある場合のみで、請求者の人柄が気に入らないことは正当な理由に入らない
- もし、理事が任期途中で二人まとめて辞任し、規約の定める員数を割ったまま半年放置したらどうなる? 7号は選任手続を怠ったこと自体を過料の対象にしている。「なり手がいない」は事実であっても、手続を進めた記録がなければ怠ったと評価される余地がある
- 管理組合法人の清算段階。債務超過なのに破産手続開始の申立てをせず、残った財産を一部の債権者に払ってしまった。清算人個人が9号の対象になる。しかも清算人は、任期を終えた元理事長がそのまま就くケースが多い
- 裁判所から「過料事件」の通知書が届いた。あと二週間で意見を述べる機会が過ぎる。刑事事件ではないので国選弁護人はつかない。何をどう争うか、誰に相談するかを自分で決めなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 閲覧を拒まれた側なら、請求は必ず書面かメールで行い、日付・請求対象(規約か議事録か)・受領者名を残す2. 拒否回答も書面で受け取る。口頭で断られたらその日のうちに「◯日に閲覧を拒否されました」とメールで確認を送る3. それでも応じない場合、裁判所に過料事件としての通知を促すことができる(実務上は管理組合の所在地を管轄する地方裁判所への上申)が、並行して閲覧請求の訴えも検討する4. 議事録が存在しないことが判明した場合は、その事実自体を臨時総会で議題化し、記録を残す
訴えられた側:1. 裁判所から過料事件の通知が来たら、意見を述べる機会(過料は非訟事件手続法により裁判所が決定で科す)を必ず使う。無視すると言い分ぬきで決定が出る2. 事実関係を時系列で整理、特に「怠った」とされる期間中に何をしたか(招集通知、管理会社への依頼メール、他理事への相談履歴)を集める3. 閲覧拒否なら「正当な理由」の主張を組む。業務時間外の突然の来訪、大量反復請求、目的外利用の疑いなどは正当な理由として主張の余地がある4. 決定に不服なら即時抗告ができる。期間が短いので通知を受けた日から数える
時効(請求できる期限):過料に特定の時効規定はないが、非訟事件手続法に基づく裁判所の決定手続で科され、決定に対する即時抗告は告知を受けた日から1週間以内(非訟事件手続法66条、67条)。義務違反そのものは、議事録の不作成のように違反状態が継続する類型では時の経過で消えない。理事の退任後に前任期の違反を問われることもある(最新の改正状況をご確認ください)
- 建物の区分所有等に関する法律 第33条規約の保管義務と閲覧義務、1号・2号の実体規定
- 建物の区分所有等に関する法律 第42条議事録の作成義務、3号の実体規定
- 建物の区分所有等に関する法律 第43条管理者の事務報告義務、4号の実体規定
- 建物の区分所有等に関する法律 第47条管理組合法人の成立と登記、5号の前提
- 建物の区分所有等に関する法律 第66条団地への準用、過料対象者の範囲を拡張
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第342条法人役員の過料規定、同型の秩序罰の先例
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第5条管理組合の適正管理努力義務、行政面からの補完
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の裁判手続、科す側の根拠
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