消費税法 第51条(引取りに係る課税貨物についての納期限の延長)
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- 関税法第六条の二第一項第一号(税額の確定の方式)に規定する申告納税方式(次項において「申告納税方式」という。)が適用される課税貨物を保税地域から引き取ろうとする者(当該課税貨物につき特例申告書を提出する者(第五十八条において「特例申告者」という。)を除く。次項において同じ。)が、第四十七条第一項の規定による申告書を提出した場合において、当該申告書に記載した同項第二号に掲げる消費税額の合計額の全部又は一部の納期限に関し、その延長を受けたい旨の申請書を同項の税関長に提出し、かつ、当該消費税額の合計額の全部又は一部に相当する額の担保を当該税関長に提供したときは、当該税関長は、当該課税貨物に係る消費税については、前条第一項の規定にかかわらず、当該消費税額が当該提供された担保の額を超えない範囲内において、その納期限を三月以内に限り延長することができる。
- 2.申告納税方式が適用される課税貨物を保税地域から引き取ろうとする者が、その月(以下この項において「特定月」という。)において課税貨物を保税地域から引き取るときに課されるべき消費税の納期限に関し、特定月の前月末日までにその延長を受けたい旨の申請書を当該課税貨物に係る第四十七条第一項の規定による申告書を提出する税関長に提出し、かつ、当該課税貨物に係る消費税額の合計額に相当する額の担保を当該税関長に提供したときは、当該税関長は、特定月においてその者が引き取る課税貨物に係る消費税については、前条第一項の規定にかかわらず、特定月における消費税の額の累計額が当該提供された担保の額を超えない範囲内において、その納期限を特定月の末日の翌日から三月以内に限り延長することができる。
- 3.特例輸入者(関税法第七条の二第一項(申告の特例)に規定する特例輸入者をいう。以下この項において同じ。)が、特例申告書をその提出期限までに提出した場合において、当該特例申告書に記載した第四十七条第一項第二号に掲げる消費税額の合計額の全部又は一部の納期限に関し、当該特例申告書の提出期限までにその延長を受けたい旨の申請書を同項の税関長に提出したときは、当該税関長は、当該課税貨物に係る消費税については、前条第一項の規定にかかわらず、その納期限を二月以内に限り延長することができる。この場合において、当該税関長は、消費税の保全のために必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、当該特例輸入者に対し、当該特例申告書に記載した消費税額の全部又は一部に相当する額の担保の提供を命ずることができる。
- 4.関税法第七条の二第一項に規定する特例委託輸入者が、特例申告書をその提出期限までに提出した場合において、当該特例申告書に記載した第四十七条第一項第二号に掲げる消費税額の合計額の全部又は一部の納期限に関し、当該特例申告書の提出期限までにその延長を受けたい旨の申請書を同項の税関長に提出し、かつ、当該消費税額の合計額の全部又は一部に相当する額の担保を当該税関長に提供したときは、当該税関長は、当該課税貨物に係る消費税については、前条第一項の規定にかかわらず、当該消費税額が当該提供された担保の額を超えない範囲内において、その納期限を二月以内に限り延長することができる。
この条文の基本情報
引取りに係る課税貨物についての納期限の延長とは何ですか?
定義引取りに係る課税貨物についての納期限の延長とは、消費税法第51条に定められた規定で、「関税法第六条の二第一項第一号(税額の確定の方式)に規定する申告納税方式(次項において「申告納税方式」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費税法第51条(引取りに係る課税貨物についての納期限の延長)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
- 消費税法第51条の条文原文は「関税法第六条の二第一項第一号(税額の確定の方式)に規定する申告納税方式(次項において「申告納税方式」という。」で始まります。
- 消費税法第51条は第四章 申告、納付、還付等に置かれています。
- 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
- 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 消費税法第51条の前の条は消費税法第50条です。
- 消費税法第51条の次の条は消費税法第52条です。
- 消費税法第51条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第51条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108 - 本サイト収録
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第51条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/51
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費税法51条は、輸入する課税貨物の消費税について、税関長への申請書提出と担保の提供を条件に、納期限を3か月以内(特例輸入者等は2か月以内)延長できると定める。
Q · 輸入した商品の消費税、税関で必ずその場で払わないといけないの?
申請書と担保を出せば最大3か月延ばせます
輸入する課税貨物の消費税は、保税地域からの引取り時に即納が原則です(消費税法50条)。ただし51条により、47条の申告書を提出したうえで税関長に納期限延長の申請書を出し、消費税額に相当する担保を提供すれば、担保の額を超えない範囲で納期限を3か月以内延長できます。月単位でまとめて延長する包括方式は特定月の前月末日が申請期限、特例輸入者・特例委託輸入者は特例申告書の提出期限までに申請すれば2か月以内の延長が可能です。
解説
海外から商品を仕入れて税関で引き取るとき、消費税は原則その場で現金納付だ。輸入額が大きいほど、商品を売って代金を回収する前に多額の消費税を先払いさせられ、資金繰りが一気に苦しくなる。だが消費税法51条を知っていれば話が変わる。税関長に申請書を出し、消費税額に相当する担保を提供すれば、納期限を最大3か月延長できる(1項)。しかも月ごとにまとめて延長する包括方式(2項)もあり、貿易のコンプライアンス優良事業者として認定された特例輸入者なら、担保の提供なしで2か月延長できる場合もある(3項)。同じ商品を同じ量だけ輸入していても、この一枚の申請書を出しているかどうかで、あなたの手元に残るキャッシュは数百万円単位で変わってくる。
法的な位置づけ
消費税法51条は、引取りに係る消費税の納期限延長を定める規定である。申告納税方式が適用される課税貨物の引取者が、税関長へ延長申請書を提出し担保を提供したときは、担保の額を超えない範囲で納期限が3か月以内延長される。月単位の包括延長、特例輸入者・特例委託輸入者の2か月以内の延長も併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自社の輸入パターンから延長類型を選ぶ 単発の大口輸入なら1項の個別延長、毎月継続して輸入するなら2項の月単位包括延長、関税法7条の2の特例輸入者・特例委託輸入者なら3項4項を選択する。延長できる期間(3か月以内か2か月以内か)と担保の要否が類型ごとに異なる
- 2.延長したい消費税額に相当する担保を準備する 延長は提供した担保の額を超えない範囲でしか認められない。金銭のほか国債等の有価証券、銀行等の保証も利用できるため、手元現金を減らしたくない場合は取引銀行に保証を相談する。包括延長では特定月の消費税額の累計見込みをカバーする担保額を設定する
- 3.期限内に税関長へ延長申請書を提出する 個別延長は47条1項の申告書を提出する税関長に対して申請書を提出。包括延長は特定月の前月末日まで、特例輸入者・特例委託輸入者は特例申告書の提出期限までに提出する。期限を1日でも過ぎるとその月分は延長を受けられない
- 4.通関業者への委任範囲に延長申請を明記する 通関を代行業者に委託している場合、納期限延長の申請が委任業務に含まれているかを契約書で確認し、含まれていなければ追加で明記する。含まれていなければ業者は申請せず、引取りのたびに即納となる
- 5.延長後の納期限を資金繰り表に落とし込む 延長された納期限を月次資金繰り表に反映し、売上代金の回収サイトと納税タイミングを重ねる。延長期限を過ぎれば延滞税が発生するため、期限管理をカレンダー化して担当者を明示する
よくある質問 AI による整理
Q1輸入消費税の納期限延長とは?
保税地域から課税貨物を引き取る際の消費税について、税関長への申請と担保提供により納期限を先延ばしできる制度です。根拠は消費税法51条で、即納原則(50条)の例外にあたります。
Q2輸入消費税の納期限延長はいつまでに申請する?
個別延長(1項)は47条1項の申告書を提出する際、月単位の包括延長(2項)は特定月の前月末日まで、特例輸入者・特例委託輸入者(3項4項)は特例申告書の提出期限までです。
Q3輸入消費税の納期限は何か月延ばせる?
1項の個別延長と2項の包括延長は3か月以内、3項の特例輸入者と4項の特例委託輸入者は2か月以内です。包括延長は特定月の末日の翌日から起算して3か月以内となります。
Q4特例輸入者になると何が変わる?
関税法7条の2の特例輸入者は、特例申告書の提出期限までに申請すれば、担保の提供なしに2か月以内の延長を受けられます。ただし税関長が保全上必要と認めれば担保提供を命じられます。
Q5個別延長と包括延長はどちらが有利?
単発の大口輸入なら申告のたびに申請する個別延長(1項)、毎月継続して輸入するなら前月末日までの一括申請で済む包括延長(2項)が有利です。輸入頻度で選び分けます。
Q6通関業者に任せていても延長申請はされる?
自動的にはされません。延長申請は引取者が税関長に対して行う手続で、通関の委任範囲に含まれていなければ実施されません。委任契約書の業務範囲の確認が必要です。
Q7関税の納期限も一緒に延長できる?
関税には関税法9条の2の納期限延長制度が別にあります。消費税法51条とは根拠条文も申請も別ですが、同一の輸入について両方申請すれば資金繰り効果は合算されます。
Q8延長を申請しないとどうなる?
消費税法50条1項の原則どおり、課税貨物を保税地域から引き取る時までに消費税を納付することになります。商品を販売して代金を回収する前に全額を先払いする資金負担が生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1輸入の消費税を延長すると、利子とか手数料を取られて結局損しませんか?
担保の提供による納期限延長は、原則として利子税や手数料はかかりません(51条)。確定申告の延納と違い、担保さえ出せば実質無利息で最大3か月、資金を手元に残せます。実務のポイント:多くの中小輸入業者はこれを知らず、税関で言われるまま即納しています。通関業者は聞かれなければ延長を積極的に提案しないことが多い。自分から「納期限延長を使いたい」と申し出るだけで、運転資金の負担が数か月分軽くなる
Q2担保って現金を積まないといけないんですか?大金がないと使えない制度では?
現金だけではありません。国債・地方債などの有価証券や、銀行等の保証も担保として認められます(51条、担保の種類は国税通則法・関税法の規定による)。保証を使えば手元現金を減らさずに延長を受けられます。実務のポイント:銀行保証を使えば、担保のために現金を寝かせる必要がない。保証料はかかるが、延長で得られる資金繰りメリットの方が大きいケースは多い。取引銀行に『輸入消費税の納期限延長用の保証』を相談してみる価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「輸入の消費税は税関で必ずその場で即納」と信じ込んでいる人が大半だが、申請書の提出と担保の提供という二つの条件さえ満たせば、納期限そのものを税関長が延長してくれる。前条50条の即納原則には、正規の抜け道が用意されている
- 延長できること自体は知っていても、1項の個別延長、2項の月単位の包括延長、3項4項の特例輸入者向け延長で、担保の要否も延長できる期間(3か月か2か月か)も申請の締切も全部違うことまでは押さえていない。自社の輸入パターンに合った類型を選べているかで、手間もコストも変わる
- 「延長を使うと利子を取られて結局損では」という前提でためらう人が多いが、その問いの立て方自体がずれている。担保提供による納期限延長は原則として利子税がつかない。確定申告の延納とは仕組みが違い、担保さえ出せば実質無利息で資金を手元に残せる制度だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 納付のタイミング | 消費税法51条:申請と担保により3か月以内(特例は2か月以内)延長 | 消費税法50条:課税貨物を引き取る時までに即納が原則 関税法9条の2:関税について同種の納期限延長 |
| 手続の前提 | 47条1項の申告書または特例申告書の提出+延長申請書+担保提供 | 申告書の提出のみ、延長申請は不要 輸入(納税)申告+関税についての延長申請と担保 |
| 申請期限 | 個別=申告書提出時、包括=特定月の前月末日、特例=特例申告書の提出期限 | 期限の観念なし(引取り時が納期限) 関税法の定める延長類型ごとの期限 |
| 上限の決まり方 | 提供した担保の額を超えない範囲でのみ延長が認められる | 上限の概念なし 同じく担保額の範囲内 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では輸入貨物の営業税を税関が関税とあわせて代徴する。日本の51条のような消費税単独の納期限延長条文はなく、関税法上の担保提供・先行放行や分割納付の枠組みで資金負担を緩和する
韓国も税関長への納付につき担保提供を条件とする月別納付制度を持ち、月単位でまとめて納期限を後ろ倒しする点は日本の2項の包括延長と発想が近い
ドイツは輸入売上税に関税規定を準用し、EU関税法典110条の Zahlungsaufschub(支払猶予)により担保を条件に月次でまとめて納付する。EU法が上位規範である点が日本と決定的に異なる
米国には連邦付加価値税が存在せず、輸入時に消費課税を行わないため本条に対応する規定はない。関税については Periodic Monthly Statement による月次一括納付が機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし来月まとまった量を輸入する予定なら、いつまでに動けばいい? 包括延長(2項)は特定月の前月末日が申請の締切だ。月末まであと3日、この期限を逃すと、その月の輸入分は先払いに逆戻りする。前月末という一日の壁が、翌月一か月分の資金繰りを左右する
- EC で海外雑貨を輸入販売。商品が売れる前に税関で消費税を全額取られ、運転資金がショート寸前になった。51条の延長を使えば、売上代金が入ってから納税に回せた。知っていたかどうかだけの差だ
- あなたが通関を輸入代行業者に丸投げしていて、その業者が延長申請をしていなかったとしたら? あなたは知らぬ間に即納させられ、本来手元に残せた数か月分のキャッシュを失っている。通関の委任範囲に納期限延長の申請が含まれているか、契約書を今すぐ確認する必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自社の輸入パターンを確認:単発の大口なら個別延長(1項)、毎月継続輸入なら月単位の包括延長(2項)が有利2. 延長したい消費税額に相当する担保(金銭、国債等の有価証券、銀行保証など)を準備3. 47条の申告書と一緒に、包括なら特定月の前月末日までに、税関長へ延長申請書を提出4. AEO認定(特例輸入者)を取れるか検討、取れれば3項で担保なしの延長も視野に入る。通関業者任せにせず、委任範囲に延長申請が含まれているか確認する
訴えられた側:1. 延長が認められなかった原因を特定:担保不足か、申請期限(包括は前月末日、特例は特例申告書の提出期限)の徒過か2. 期限徒過なら翌月分から立て直し、担保不足なら追加担保で延長の範囲を広げる3. すでに納期限を過ぎて延滞税が発生している場合、延長制度とは別枠なので早期納付で延滞税の膨張を止める4. 税関長の判断に不服なら、処分の通知書を確認し、審査請求などの不服申立て(国税通則法)の期限内に動く
時効(請求できる期限):申請期限は類型で異なる:個別延長(1項)は47条の申告書提出時、月単位の包括延長(2項)は特定月の前月末日まで、特例輸入者(3項)・特例委託輸入者(4項)は特例申告書の提出期限まで。延長できる期間は1項2項が3か月以内、3項4項が2か月以内。この申請期限を過ぎると当該月分は延長不可(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法(昭和63年法律第108号)の制定に伴い、前条50条の引取り時即納原則の例外として、担保の提供を条件とする納期限延長制度が設けられた
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