保険業法 第53条の17(会計参与の権限等)
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会社法第二編第四章第六節(第三百七十八条第一項第二号及び第三項を除く。)(会計参与)の規定は、相互会社の会計参与について準用する。この場合において、同法第三百七十四条第一項(会計参与の権限)中「第四百三十五条第二項」とあるのは「保険業法第五十四条の三第二項」と、「附属明細書、臨時計算書類(第四百四十一条第一項に規定する臨時計算書類をいう。以下この章において同じ。)」とあるのは「附属明細書」と、「第四百四十四条第一項」とあるのは「保険業法第五十四条の十第一項」と、同条第五項中「第三百三十三条第三項第二号又は第三号」とあるのは「保険業法第五十三条の四において準用する第三百三十三条第三項第二号又は第三号」と、同法第三百七十六条第一項(取締役会への出席)中「第四百三十六条第三項、第四百四十一条第三項又は第四百四十四条第五項」とあるのは「保険業法第五十四条の四第三項又は第五十四条の十第五項」と、同条第三項中「第三百六十八条第二項」とあるのは「保険業法第五十三条の十六において準用する第三百六十八条第二項」と、同法第三百七十八条第一項第一号(会計参与による計算書類等の備置き等)中「第三百十九条第一項」とあるのは「保険業法第四十一条第一項において準用する第三百十九条第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
会計参与の権限等とは何ですか?
定義会計参与の権限等とは、保険業法第53条の17に定められた規定で、「会社法第二編第四章第六節(第三百七十八条第一項第二号及び第三項を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第53条の17(会計参与の権限等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第53条の17の条文原文は「会社法第二編第四章第六節(第三百七十八条第一項第二号及び第三項を除く。」で始まります。
- 保険業法第53条の17は第五目 会計参与に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第53条の17の前の条は保険業法第53条の16です。
- 保険業法第53条の17の次の条は保険業法第53条の18です。
- 保険業法第53条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第53条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/53_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法53条の17は、会社法の会計参与規定を相互会社に準用する。会計参与は取締役と共同で計算書類を作成し、自ら定めた場所に備え置いて社員の閲覧請求に応じる義務を負う。
Q · 相互会社に会計参与を置いたら、税理士や会計士は何をすることになるんですか?
税理士・公認会計士だけが就任でき、書類は自分の事務所に備え置く
保険業法53条の17は、会社法の会計参与規定を相互会社に準用します。会計参与になれるのは公認会計士(監査法人)または税理士(税理士法人)に限られ(保険業法53条の4において準用する会社法333条)、就任すると取締役と共同で計算書類を作成する立場になります(会社法374条1項準用、保険業法54条の3第2項に読替え)。作成した計算書類と会計参与報告は会社の本店ではなく会計参与が定めた場所に備え置き、営業時間内は社員(保険契約者)の閲覧・謄本交付請求に応じる義務を負います(会社法378条準用)。
解説
読替えの羅列にしか見えないこの条文は、税理士と公認会計士にとっては職業上の分岐点である。会計参与になれるのは公認会計士(監査法人を含む)か税理士(税理士法人を含む)だけで、就任した瞬間、外部のアドバイザーではなく相互会社の役員になる。仕事の中身は取締役と共同で計算書類を作ること。しかも作った計算書類と会計参与報告は、会社の本店ではなく会計参与自身が定めた場所に備え置き、社員(保険契約者)の閲覧請求に営業時間内は応じる義務を負う。あなたの事務所が、相互会社の情報開示の窓口になるという意味だ。さらに読むべきは準用から外された部分で、会社法378条1項2号(臨時計算書類)と同条3項(親会社社員の請求)が落とされている。相互会社には臨時決算も親会社株主も存在しないからだ。
法的な位置づけ
保険業法53条の17は、相互会社の会計参与について会社法第二編第四章第六節の規定を準用し、その読替えを定める規定である。会計参与は公認会計士または税理士から選任され、取締役と共同で計算書類を作成する機関であり、作成した計算書類および会計参与報告を自ら定めた場所に備え置き、社員の閲覧・謄本交付請求に応じる義務を負う。臨時計算書類および親会社社員の請求に関する規定は準用されない。
手順
- 1.就任打診の段階で欠格事由と保険を確認 承諾書にサインする前に、保険業法53条の4において準用する会社法333条3項の欠格事由に該当しないかを確認する。同時に、自分が加入する賠償責任保険が「役員としての責任」までカバーするかを保険会社に照会する
- 2.備置場所と来訪対応の体制を設計 会計参与が備え置く計算書類等の場所は会社の本店ではなく会計参与が定めた場所である(会社法378条1項準用)。事務所を備置場所とする場合、社員(保険契約者)の来訪を営業時間内に受ける動線、本人確認、謄本交付の実費運用を就任前に決めておく
- 3.取締役から資料を受領し、日付とともに記録 計算書類の共同作成者として、取締役側から受領した資料を受領日つきで時系列に整理する。会計帳簿の閲覧・報告徴収の権限(会社法374条準用)を行使した場合は、いつ何を求めたかも併せて残す
- 4.見解が割れたら承認前に書面化 取締役と会計処理で見解が分かれた場合、計算書類が承認される取締役会の前に会計参与報告の草案で自らの見解を書面化する。取締役会では出席して意見を述べる(会社法376条1項準用)
- 5.備置きを起算日から逆算して実行 備置きの起算日は総会の日(または保険業法41条1項において準用する会社法319条1項の提案があった日)から逆算して決まり、動かせない。備え置く義務を負うのは会社ではなく会計参与本人であるため、期限管理を自分のカレンダーで行う
よくある質問 AI による整理
Q1会計参与とは何ですか?
取締役と共同で計算書類を作成する機関です。公認会計士(監査法人)または税理士(税理士法人)だけが就任でき、外部の検証者ではなく会社の役員として責任を負います。
Q2相互会社とは何ですか?
保険契約者が同時に社員(構成員)となる保険会社の組織形態です。株主が存在せず、株式会社とは別の機関設計が保険業法で定められています。
Q3保険業法53条の17で準用されない規定は?
会社法378条1項2号(臨時計算書類の備置き)と同条3項(親会社社員の請求)です。相互会社には臨時決算も親会社株主も存在しないためです。
Q4会計参与が備え置く書類の保存期間は?
会社法378条1項1号の準用により5年です。起算点は総会の日(または保険業法41条1項において準用する会社法319条1項の提案があった日)の一定期間前です。
Q5会計参与報告とは何ですか?
会計参与が計算書類の作成に関する職務の内容を記載する書類です。計算書類とともに備置きの対象となり、見解の相違を記録する場としても機能します。
Q6会計参与になれない人は?
保険業法53条の4において準用する会社法333条3項の欠格事由に該当する者です。税理士・公認会計士としての業務停止処分を受けた場合も地位を失います。
Q7会計参与は取締役会に出席する義務がありますか?
計算書類の承認を行う取締役会には出席し、必要があるときは意見を述べる義務があります(会社法376条1項準用、保険業法54条の4第3項・54条の10第5項に読替え)。
Q8相互会社の社員は計算書類を閲覧できますか?
できます。会計参与が置かれていれば、営業時間内に会計参与が定めた場所で閲覧または謄本・抄本の交付を請求できます(会社法378条2項準用)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税理士でも保険会社の役員になれるんですか?
会計参与に限れば就任できる。会計参与になれるのは公認会計士(監査法人)または税理士(税理士法人)だけで(保険業法53条の4において準用する会社法333条)、相互会社についても本条が会社法の会計参与規定を丸ごと準用している。実務のポイント:会計参与は登記事項であり、氏名が公示される。顧問業務と違い、外から見える立場になるという点が、引き受け判断で最初に効いてくる。
Q2決算書類、うちの事務所に置かないといけないんですか?
会計参与が備え置く分は、会社の本店ではなく会計参与が定めた場所である(会社法378条1項1号準用)。社員から請求があれば営業時間内は閲覧等に応じる義務がある。実務のポイント:法務省令には「会計参与が請求に応ずることが困難な場合」の除外があり、事務所の運用体制を就任前に設計しておくかどうかで、来訪対応の負担がまったく変わる(最新の省令内容をご確認ください)。
Q3会計監査人がいるのに、会計参与も要るんですか?
役割が違う。会計監査人は出来上がった計算書類を外から監査する立場、会計参与は取締役と共同で計算書類を作成する立場である(会社法374条1項準用、保険業法54条の3第2項に読替え)。実務のポイント:会計監査人を置く大規模な相互会社で会計参与を重ねて置く例は一般的ではないが、定款で置いた瞬間に本条の読替えが全部生きる。使われる頻度が低い条文ほど、実際に使う場面で参照できる人が少ない。
Q4条文を読んでも読替えが最後まで追いきれません。どこまで見ればいいですか?
本条の末尾は「必要な技術的読替えは、政令で定める」で終わっている。つまり条文本文に列挙された読替えだけでは完結せず、政令側の読替え規定まで確認して初めて適用形が確定する。実務のポイント:準用条文で紛争になったとき、相手方が本文の読替えしか見ていないケースは珍しくない。政令の読替え表まで当たっておくと、議論の前提を一段先に置ける。
間違えやすい点 AI による整理
- 会計参与は会計監査人の簡易版だと知っている人は多いが、責任の重さの違いまで把握している人は少ない。監査人は外から検証する立場だが、会計参与は取締役と共同で計算書類を作成する立場であり(会社法374条1項準用、保険業法54条の3第2項に読替え)、作成者そのものである。誤りがあったとき、検証を尽くしたかではなく、作った内容そのものが問われる
- 「相互会社に会計参与を置けるのか」という問いの立て方自体がずれている。本条は置けるかどうかを決める条文ではなく、置いた場合に会社法の会計参与規定がどの保険業法条文に読み替わるかを定める条文である。設置の可否は定款と機関設計の問題で、本条はその後に効いてくる
- 計算書類は会社の本店に置くものだと思われているが、会計参与が備え置く分は会計参与が定めた場所である。社員から見れば、会社に行かなくても専門家の事務所で書類にたどり着ける経路が一本増えている。専門家から見れば、自分の事務所が第三者の来訪先になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 本条が扱う主題 | 保険業法53条の17:会計参与に関する会社法規定の準用と読替え | 保険業法53条の4:会計参与の資格・欠格事由(会社法333条の準用元) 保険業法54条の3:相互会社の計算書類等の作成 |
| 備置き・開示の名宛人 | 会計参与本人(自ら定めた場所で社員の閲覧請求に対応) | 規定なし(就任資格の問題) 会社(本店・支店での備置きと社員の閲覧) |
| 取締役会承認との関係 | 会計参与は承認を行う取締役会に出席し意見陳述(376条1項準用、54条の4第3項・54条の10第5項に読替え) | 関係しない 計算書類の作成義務の根拠(374条1項の読替え先) |
| 実務上の確認先 | 条文本文の読替えに加え、政令の技術的読替え規定まで確認が必要 | 会社法333条3項各号と税理士法・公認会計士法の処分状況 保険業法54条の4・54条の10(承認手続)と連結計算書類 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には会計参与に相当する機関がなく、計算書類の信頼性は外部の会計士による査核簽證(監査証明)で担保する。作成者と検証者を分離する設計であり、日本の会計参与のように専門家を内部の役員に取り込む発想はない
韓国も商法上に会計参与に相当する機関を置かず、一定規模以上の会社に外部監査人の選任を義務づける方式をとる。専門家は一貫して外部の検証者にとどまる
ドイツの相互保険組織(VVaG)は日本の相互会社の淵源に連なるが、計算書類の質は Abschlussprüfer(決算監査人)による外部監査で確保する。会計参与型の共同作成者は存在しない
米国の相互保険会社は州の保険監督当局への法定財務報告と独立監査人による監査を軸とし、会計専門家を役員として内部に取り込む制度設計は採用していない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし定時の総代会まで2週間を切っても取締役から数字が上がってこなかったら、どうなる? 備置きの起算日は総会の日から逆算して決まり、動かせない(会社法378条1項1号準用)。間に合わなかったとき、備え置く義務を負っているのは会社ではなく会計参与であるあなた自身である
- 相互会社の生命保険に入っている人が、決算の中身を見たいと言って税理士事務所のドアを開ける。営業時間内であれば、会計参与は閲覧と謄本交付の請求に応じる義務がある(会社法378条2項準用)。顧問先の書類だから見せられません、は通らない
- 取締役会の招集通知が届かない。全員の同意があれば招集手続は省ける(保険業法53条の16において準用する会社法368条2項)。その全員には会計参与も入る
- 計算書類の数字について取締役と見解が割れた。会計参与は取締役会に出席し、必要があるときは意見を述べなければならない(会社法376条1項準用。承認の場面は保険業法54条の4第3項と54条の10第5項に読み替えられる)。その場で黙って承認を見送った事実は、後日責任を問われる側の弱点に変わる
- 税理士としての業務停止処分を受けた。保険業法53条の4において準用する会社法333条3項2号または3号の欠格事由に触れれば、会計参与としての地位も失う。処分の効果は本業だけで止まらない
取るべき行動
被害を受けた側:相互会社の社員(保険契約者)として計算書類を確認したい場合、まず会計参与が置かれているかを登記で確認する。置かれていれば、営業時間内に会計参与に対して閲覧または謄本・抄本の交付を請求できる(会社法378条2項準用)。請求時は対象事業年度と書類名を特定して書面で出す。応じない場合は理由を書面で求め、会社側の窓口(保険業法54条の3、54条の10関係の書類)と並行して当たる
訴えられた側:会計参与として責任を追及された場合、防御の中心は記録である。会計参与報告に記載した見解、取締役会での発言が議事録に残っているか、備置きを期間内に実施した記録、取締役から受領した資料と受領日を時系列で整理する。取締役と見解が分かれた論点については、承認前に意見を述べた事実(会社法376条1項準用)を示せるかが分岐点になる。就任時期と欠格事由の有無も併せて確認する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の時効はない。備置期間は会社法378条1項1号の準用により5年で、起算点は総会の日(または保険業法41条1項において準用する会社法319条1項による書面決議の提案があった日)の一定期間前である。会計参与の責任追及は債権の一般消滅時効(民法166条1項、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)による(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備 会計参与制度が会社法により新設されたことを受け、相互会社にも同制度を適用するための準用・読替え規定として置かれた条文である。以後の会社法改正に伴う読替えの調整については人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:会社法の制定により会計参与制度が新設されたことを受け、相互会社にも同制度を適用するための準用・読替え規定として置かれた。以後の会社法改正に伴う読替えの調整については人的検証が必要
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