刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 第263条(災害時の避難及び解放)
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- 海上保安留置業務管理者は、地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設内において避難の方法がないときは、海上保安被留置者を適当な場所に護送しなければならない。
- 2.前項の場合において、海上保安被留置者を護送することができないときは、海上保安留置業務管理者は、その者を海上保安留置施設から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設の外にある海上保安被留置者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。
- 3.前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなった後速やかに、海上保安留置施設又は海上保安留置業務管理者が指定した場所に出頭しなければならない。
この条文の基本情報
災害時の避難及び解放とは何ですか?
定義災害時の避難及び解放とは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条に定められた規定で、「海上保安留置業務管理者は、地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設内において避難の方法がないときは、海上保安被留置者を適当な場所に護送しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条(災害時の避難及び解放)は、日本の刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に含まれる条文です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条の条文原文は「海上保安留置業務管理者は、地震、火災その他の災害に際し、海上保安留置施設内において避難の方法がないときは、海上保安被留置者を適当な場所に護送しなければならない。」で始まります。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条は第九節 規律及び秩序の維持に置かれています。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の公布日は平成17年5月25日です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条の前の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第262条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条の次の条は刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第264条です。
- 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第263条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000050 - 本サイト収録
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成十七年法律第五十号)第263条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000050/263
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事収容施設法263条は、災害時に避難方法がなければ海上保安被留置者を護送する義務を定め、護送できなければ解放を認める。解放された者は危険解消後、速やかに出頭する義務を負う。
Q · 災害で海上保安庁の留置場から解放されたら、もう戻らなくていいの?
戻る義務があり、出頭しなければ罰則の対象になりうる
刑事収容施設法263条2項により、災害時に護送ができない場合、海上保安留置業務管理者は被留置者を解放できます。ただし同条3項により、解放された者は避難の必要がなくなった後速やかに、海上保安留置施設または管理者が指定した場所へ出頭しなければなりません。解放は釈放ではなく、身柄拘束の一時停止にすぎません。出頭しない場合の罰則は令和5年(2023年)の刑法等改正で見直されているため、最新の条文を確認してください。
解説
鉄格子の内側にいる人は、火が迫っても自分で逃げられない。本条は海上保安庁の留置施設について、その現実に向き合っている。密漁、密航、船の事故などで海上保安官に逮捕された人が一時的に入る海上保安留置施設で、地震や火災が起きたとき、海上保安留置業務管理者(施設の責任者)が負う義務は三段階ある。まず、施設内で避難する方法がなければ、安全な場所へ護送(監視を付けて移動させること)しなければならない。これは努力目標ではなく「しなければならない」という義務である。次に、護送もできないときは、被留置者を施設から解放してよい。命を閉じ込めたまま死なせることを、法律は認めていない。ただし解放は釈放ではない。第3項により、避難の必要がなくなったら速やかに施設か、管理者が指定した場所へ出頭しなければならない。逮捕の効力が消えたわけではなく、身柄の拘束が一時的に止まっているだけである。戻らなければ新たな罪に問われうる。解放されたという事実と、自由になったという思い込みは別物だ。
法的な位置づけ
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第263条は、海上保安留置施設における災害時の避難措置を定める規定である。海上保安留置業務管理者に護送義務を課し、護送が不可能な場合に限って解放を許容する。そのうえで、解放された者に対し、避難の必要が消滅した後の速やかな出頭義務を課す三段階構造をとる。
手順
- 1.解放時に出頭先を確認して記録する 管理者から解放を告げられたら、まず自分の身の安全を確保し、指定された出頭先(元の施設または指定場所)を確認してメモに残す
- 2.避難しつつ弁護人に連絡する 安全な避難先に着いたら、弁護人に連絡して解放された事実と現在地を伝え、出頭への付き添いを依頼する
- 3.危険解消を確認したら速やかに出頭する 警報解除などで避難の必要がなくなったら、ためらわずに指定場所または海上保安留置施設へ出頭する
- 4.出頭できない事情を記録し連絡する 交通途絶などで戻れない場合は、状況を写真やメモで記録し、海上保安部署と弁護人に連絡を入れて、遅れの正当な理由を説明できるようにしておく
よくある質問 AI による整理
Q1海上保安留置施設とは何ですか?
海上保安官が逮捕した被疑者などを一時的に留置するため、海上保安庁に置かれる施設です。密漁・密航・海難事件などの被疑者が収容されます。
Q2留置場で地震が起きたらどうなる?
施設内に避難の方法がなければ、管理者は被留置者を安全な場所へ護送しなければなりません(刑事収容施設法263条1項)。護送は裁量ではなく義務です。
Q3災害時の解放と釈放の違いは?
釈放は身柄拘束の終了ですが、災害時の解放は拘束の一時停止にすぎません。逮捕・勾留の効力は続き、危険解消後に出頭する義務があります。
Q4解放後の出頭はいつまで?
日数の定めはなく、「避難を必要とする状況がなくなった後速やかに」です。起算点は危険が去った時点で、遅れる場合は正当な理由の説明が重要です。
Q5解放後に出頭しないと違法?
出頭義務違反として刑事罰の対象となりえます。罰則の内容は令和5年(2023年)の刑法等改正で見直されているため、最新の条文を確認してください。
Q6出頭先はどこになりますか?
元の海上保安留置施設か、海上保安留置業務管理者が指定した場所です(263条3項)。解放時に指定場所を必ず確認し、メモに残しておくことが大切です。
Q7施設外にいる被留置者も解放される?
されえます。263条2項後段は、護送中など施設外にいる被留置者を避難させるための護送ができない場合にも、解放を認めています。
Q8留置中の家族の安否はどこに聞く?
担当の弁護人と、身柄を管理している海上保安部署に問い合わせます。避難先や解放の有無、出頭先の指定状況をあわせて確認しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1災害で留置場から出されたら、そのまま家に帰ってもいいんですか?
いけません。本条3項により、避難の必要がなくなった後、速やかに海上保安留置施設か、管理者が指定した場所に出頭しなければなりません。解放は釈放ではなく、逮捕の効力は続いています。実務のポイント:自分から戻ったという事実は、その後の勾留や保釈の判断で「逃げない人間」であることの強い証拠になります。災害を危機ではなく、信頼を示す機会にすることもできます
Q2施設が避難させてくれずに怪我をしたら、誰かに責任を問えますか?
本条1項は、避難の方法がないときの護送を管理者の義務として定めています。義務を怠って損害が生じた場合、国家賠償法1条に基づき国に賠償を求める余地があります。実務のポイント:争点になりやすいのは「避難の方法がなかったか」「護送が本当に不可能だったか」という当時の判断です。災害時の記録は後から整理されがちなので、早い段階で弁護人に証拠保全を相談することが結果を分けます
Q3逃げるチャンスだと思って戻らなかったら、どうなるんですか?
元の容疑とは別に、刑事罰の対象となりえます。令和5年(2023年)の刑法等改正で、逃走罪(刑法97条)や解放後に出頭しない行為への罰則が見直されました(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:戻らなければ、新たな罪に加えて逃亡のおそれありと判断され、元の事件でも保釈や執行猶予の見込みが大きく下がります。軽い密漁容疑だった人が、出頭しなかった一日のせいで長期の身柄拘束を招くことになりかねません
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害で解放されたなら、それで事件は終わり」と考える人がいるが、逆である。解放は拘束の一時停止にすぎず、逮捕・勾留の手続はそのまま生きている。出頭しなければ、元の容疑とは別に罰則の対象となりうる(罰則の内容は令和5年(2023年)の刑法等改正で見直されている。最新の改正状況をご確認ください)
- 避難義務があることは知っていても、その重さを知らない人は多い。第1項は「護送しなければならない」と定める義務規定であり、施設側の裁量ではない。避難させずに負傷者や死者が出れば、国家賠償法1条による国の賠償責任が問題になりうる。拘禁されている人の命について、国は重い責任を負っている
- 「留置されている人を逃がすなんて危険だ」と外から見る人は思う。だが法律から見ると、逃げる手段のない人を炎の中に閉じ込めておく方がはるかに重大な人権侵害である。解放を定めた本条は治安の抜け穴ではなく、生命を守る最後の非常口として設計されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象施設 | 263条:海上保安留置施設 | 83条:刑事施設(刑務所・拘置所) 215条:留置施設(警察の留置場)※現行条番号要確認 |
| 義務を負う者 | 海上保安留置業務管理者 | 刑事施設の長 留置業務管理者 |
| 措置の構造 | 護送義務 → 護送不能なら解放可 → 出頭義務 | 同様の三段階構造 同様の三段階構造 |
| 主に収容される人 | 密漁・密航・海難事件などで海上保安官に逮捕された者 | 受刑者・未決拘禁者など 警察に逮捕・勾留された被疑者など |
他国ではどう定めているか 2 か国
天災事変時に受刑者・被告人を護送し、護送できなければ暫行釈放を認め、一定時間内の報到を義務付ける仕組みがあり、日本と構造が近い
災害時の護送・一時釈放と出頭義務を定める規定があり、段階構造は日本と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 漁港近くの海上保安部で、密漁の容疑で留置されていた夜に震度6強の地震が起きた。建物にひびが入り、廊下に煙が流れてくる。職員が鍵を開けて護送車へ誘導する。これが第1項の護送義務の発動である
- もし津波警報が出て、護送車も道路も使えなくなったら、留置されている人はどうなる? 管理者は第2項で解放を選べる。ただし「自由の身になった」と勘違いして実家へ帰ると、後で重い代償を払うことになる
- 解放されたあなたは高台の避難所で一夜を明かした。翌朝、警報は解除された。出頭先は指定されている。ここで半日迷うかどうかで、裁判官の目に映るあなたの姿が決まる
- 外国漁船の船長として拿捕された夫が、台風の高潮で浸水した施設から解放されたと聞いた。連絡が取れない。家族として何をすべきか分からない。まず担当の弁護人と海上保安部に連絡し、出頭先の確認を急ぐべきだ
- 現場で護送の判断を迷った職員の視点では、「逃げられたら責任を問われる」という恐れが、「避難させなければ命に関わる」という義務より重く感じられることがある。だが法律の順番ははっきりしている。第1項の護送義務が最初にくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 家族が留置中に災害が起きたら、担当弁護人と所管の海上保安部に連絡し、避難先と本人の安否を確認する2. 避難が遅れて負傷した疑いがあれば、診断書、当時の状況のメモ、報道記録を集める3. 施設側が護送義務を怠った疑いがあれば、弁護士と国家賠償法1条による請求を検討する4. 解放された場合は、本人に出頭義務があることを家族からも伝え、戻るよう促す
訴えられた側:1. 解放されたら、まず自分の身の安全を確保する。命が最優先2. 管理者から指定された出頭場所を必ず確認し、記憶できなければメモに書く3. 避難の必要がなくなったら、ためらわずに指定場所か海上保安留置施設へ戻る。弁護人に連絡し、付き添いを頼むのも有効4. 交通が途絶えて戻れない事情があれば、その状況を記録し、できる限り連絡を入れる。戻らない理由を説明できるかどうかが決定的に重要になる
時効(請求できる期限):法律上の日数は定められておらず、「避難を必要とする状況がなくなった後速やかに」出頭しなければならない。起算点は危険が去った時点であり、数時間の遅れでも正当な理由を説明できるようにしておくべきである。刑事罰に問われうる不出頭の範囲と刑罰の内容は令和5年(2023年)改正で見直されている(最新の改正状況をご確認ください)
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