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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

会社法 第628条(利益の配当の制限)

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合同会社は、利益の配当により社員に対して交付する金銭等の帳簿価額(以下この款において「配当額」という。)が当該利益の配当をする日における利益額を超える場合には、当該利益の配当をすることができない。この場合においては、合同会社は、第六百二十一条第一項の規定による請求を拒むことができる。

この条文の基本情報

利益の配当の制限とは何ですか?

定義利益の配当の制限とは、会社法第628条に定められた規定で、「合同会社は、利益の配当により社員に対して交付する金銭等の帳簿価額(以下この款において「配当額」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社法第628条(利益の配当の制限)は、日本の会社法に含まれる条文です。
  2. 会社法第628条の条文原文は「合同会社は、利益の配当により社員に対して交付する金銭等の帳簿価額(以下この款において「配当額」という。」で始まります。
  3. 会社法第628条は第三款 利益の配当に関する特則に置かれています。
  4. 会社法の公布日は平成17年7月26日です。
  5. 会社法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社法第628条の前の条は会社法第627条です。
  7. 会社法第628条の次の条は会社法第629条です。
  8. 会社法第628条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社法(平成十七年法律第八十六号)第628条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086
  • 本サイト収録会社法(平成十七年法律第八十六号)第628条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000086/628

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社法628条は、合同会社が配当日の利益額を超える利益配当をすることを禁じる規定。超えて配当すると、受け取った社員に会社への返還義務が生じる。

Q · 合同会社って、利益が出たら社員に好きなだけ配れるんですか?

いいえ、利益額が上限で、超えると返還義務が生じます

できません。会社法628条により、配当額がその日の「利益額」を超える利益配当はできません。利益額は会社法施行規則163条が定める過去からの利益の累積残高で、今年黒字でも累損が残っていれば配れません。超えて配当すると、受け取った社員は会社への返還義務を負い(629条1項)、会社債権者は自己の債権額の範囲で社員へ直接請求できます(629条2項)。業務執行社員も連帯責任を負います。

解説

合同会社を立ち上げて初年度から黒字、社員みんなで利益を山分けしよう、そこまでは自由だと思っている人が多い。だが金庫の中身をどこまで社員の財布へ移せるかには、はっきりした天井がある。会社法628条は、その日の「利益額」を超える配当は一切できないと定める。利益額は単年度の儲けではなく、会社法施行規則163条が計算する過去からの利益の累積残高だ。今年黒字でも、過去の累損を埋めきっていなければ配れない。なぜここまで縛るのか。合同会社の社員は有限責任、つまり会社が潰れても出資額しか失わない。その代わり、会社財産だけが債権者の引き当てになる。社員が利益額を超えて財産を抜けば、貸した側の担保が痩せる。だから法律は、社員への分配の自由を認めつつ、利益額という一線で流出を止めた。そしてこの条文の後段は、社員が621条で配当を請求してきても、財源規制に反するなら会社はそれを適法に拒めると明言している。

法的な位置づけ

会社法628条は合同会社の利益配当の制限を定める規定であり、配当額が配当日における利益額を超える場合には利益の配当を行うことができない旨を規律する。利益額は会社法施行規則163条が算定する利益の累積残高を指し、社員への会社財産の流出を客観的な上限で制約する債権者保護のための財源規制として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.配当決議の前に利益額を計算する 社員総会で配当を決める前に、会社法施行規則163条に沿って配当日時点の利益額を算定する。単年度の黒字額ではなく、過去の累損を控除した利益の累積残高が分配可能額になる
  2. 2.計算根拠を書面で残す 算定した利益額とその計算過程を書面化し、社員総会の議事録に添付する。これを怠ると、後に違法配当を問われた業務執行社員が「注意を怠らなかった」と証明できず、個人責任の逃げ場を失う
  3. 3.配当額が利益額を超えないか最終確認 配当額(交付する金銭等の帳簿価額)が利益額を超えていないかを実行直前に再検証する。超える場合は配当を見送るか、利益額の枠内に減額する。社員から621条で請求されても、628条後段により枠を超える部分は適法に拒める
  4. 4.枠内であることを確認してから実行 利益額の枠内であることを確認のうえで配当を実行し、配当の記録を保存する。記録は将来の債権者対応や税務調査における適法性の立証資料となる

よくある質問 AI による整理

Q1合同会社 配当 できない のはなぜ?

配当額が利益額を超える場合は628条で禁じられているためです。利益額は会社法施行規則163条が定める利益の累積残高で、過去の累損を埋めきっていなければ配れません。

Q2合同会社の利益額とはどう計算しますか?

会社法施行規則163条に従い、過去からの利益剰余の累積残高として算定します。単年度の黒字額ではなく、累損を控除した後に残る分配可能な金額が利益額です。

Q3違法配当を受けた社員はいくら返すの?

受領した配当額に相当する金銭を会社へ支払う義務を負います(629条1項)。会社債権者は自己の債権額の範囲で、社員個人へ直接その支払を請求できます(629条2項)。

Q4合同会社と株式会社で配当規制は違いますか?

思想は同じです。株式会社は剰余金で縛る461条、合同会社は利益額で縛る628条と、根拠条文と計算は異なりますが、いずれも債権者の担保を痩せさせない財源規制です。

Q5業務執行社員も違法配当の責任を負いますか?

負います。ただし職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明できれば免れる余地があり、利益額の計算根拠を文書化しておくことが防御材料になります。

Q6合同会社 利益配当 上限 はいくらですか?

上限は配当日の「利益額」です。固定の金額ではなく、会社法施行規則163条の計算で決まる利益の累積残高が、その時点で配れる総額の天井になります。

Q7利益配当と出資の払戻しは別の規制ですか?

別です。利益配当は628条、出資の払戻しは632条が規律し、それぞれ独立した財源規制がかかります。両者を混同して資金を抜くと二重に違反する恐れがあります。

Q8外資系の合同会社が親会社へ送金できないのはなぜ?

日本法人の利益額が不足すると、利益配当の形での親会社への送金が628条の財源規制で止まるためです。送金可否の法的根拠はこの利益額にあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1合同会社の社員に利益を配るのに、上限なんてあるんですか?

あります。628条で、配当額がその日の「利益額」を超える配当はできません。利益額は会社法施行規則163条で計算され、ざっくり言えば過去からの利益の累積残高です。実務のポイント:株式会社の剰余金配当規制(461条)と同じ債権者保護の思想ですが、合同会社は出資の払戻し(632条)にも別の財源規制がかかる。配当と払戻しを混同して資金を抜くと、二つの規制に同時に引っかかる。

Q2利益額を超えて配当してしまったら、どうなりますか?

配当を受けた社員は、会社に対し配当額に相当する金銭を支払う義務を負います(629条1項)。さらに会社債権者は、自分の債権額の範囲で社員へ直接支払いを請求できます(629条2項)。実務のポイント:業務執行社員も連帯して責任を負うが、「職務を行うについて注意を怠らなかったこと」を証明できれば免れる。つまり利益額の計算根拠を文書で残すことが、自分を守る唯一の盾になる。

Q3621条で社員は配当を請求できるはずなのに、断られることがあるんですか?

あります。628条後段で、財源規制に反する配当の請求を合同会社は拒めます。請求権はあっても、利益額の枠を超える部分は会社が適法に拒否できる。実務のポイント:「請求は権利だから払え」と押し切っても、財源がなければ会社は正当に拒める。むしろ無理に払わせると、受け取ったあなた自身が返還義務を負う側に回る。請求の前に利益額を確認するのが順序です。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「合同会社は出資者の自由な会社だから、利益はいつでも好きに分配できる」と思われがちだが、株式会社と同じく債権者保護の財源規制がかかる。自由なのは内部の損益分配割合(622条)であって、会社財産を外へ出す総額には客観的な天井がある
  • 財源規制があること自体は知っていても、違反したときの責任の重さを知らない人が多い。返還義務は配当を受けた社員にとどまらず、会社債権者が社員個人へ直接請求でき(629条2項)、業務執行社員も連帯責任を負う。「会社の問題」では済まず、個人の財布に飛び火する
  • 「利益が出ているかどうか」で配当の可否を考えるのは、問いの立て方自体が違う。基準は単年度の損益ではなく、会社法施行規則163条が定める『利益額』、つまり過去からの利益の累積残高だ。今年黒字でも、過去の累損が残っていれば配当できないことがある
比較の観点この条文ほかの条文
規制対象628条:合同会社の利益配当(社員への利益分配)632条:合同会社の出資の払戻し
461条:株式会社の剰余金配当
上限の基準配当日における利益額(施行規則163条)剰余金額を基礎とする払戻規制
分配可能額(剰余金から算定)
請求権との関係621条の配当請求を後段で適法に拒否できる624条等の払戻請求に対する制約
株主の剰余金配当を受ける権利(453条)
違反時の返還責任社員の返還義務(629条)+ 債権者の直接請求払戻しに関する632条以下の責任規律
金銭等の交付を受けた者・業務執行者の責任(462条)

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
公司法第232条

台湾も虧損未彌補・法定盈餘公積未提撥前の盈餘分派を禁じ、債権者保護の財源規制として日本の628条と同じ思想に立つ。

ドイツ
GmbHG § 30(Kapitalerhaltung)

ドイツ有限会社法の資本維持原則は、合同会社の財源規制の思想的淵源。出資に相当する財産の社員への返還を禁じる点で共通する。

アメリカ
RULLCA § 405(Limitations on Distributions)

米国の統一LLC法も、分配後に会社が債務超過となる場合の分配を制限し、違法分配を受けた構成員・承認した経営者に責任を課す。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが三人で合同会社を作り、二期目で大きな利益が出た。社員総会で「均等に配ろう」と決議寸前。だが計算してみると、初年度の赤字を埋め切れておらず、利益額はほぼゼロ。ここで配当すれば全額が違法配当になり、受け取った三人全員に会社への返還義務が降りかかる
  • もし、配当を実行したあとに取引先が倒産し、会社が債務超過に陥ったとしたら? その取引先以外の債権者は、過去の配当が利益額を超えていなかったか決算書を洗いに来る。超過分が見つかれば、債権者は自分の債権額の範囲で、配当を受けた社員個人へ直接請求できる
  • あなたが合同会社の業務執行社員で、社員から「早く配当しろ」と突き上げられている。だが利益額の枠が足りない。621条の請求権があっても、628条後段であなたは適法に拒否できる。ここで気弱に払うと、今度はあなた自身が責任を負う側に回る
  • 外資系の日本法人が合同会社の形をとっている。親会社が本国へ利益を吸い上げたいが、日本法人の利益額が足りず送金が止まる。経理担当のあなたは、なぜ送金できないのかの根拠をこの条文に見つける
  • あと一週間で決算配当の社員総会。利益額の計算根拠を文書化していないまま当日を迎えると、後で「注意を怠らなかった」と証明できず、業務執行社員のあなたが連帯責任を負うリスクが残る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 債権者の立場なら、その合同会社が利益額を超える配当をしていないか、計算書類と配当の記録を確認する2. 超過配当があれば、配当を受けた社員に対し629条1項で会社への返還を求められ、債権者は自己の債権額の範囲で社員へ直接請求できる(629条2項) 3. 業務執行社員の任務懈怠責任(596条)も並行して検討4. 計算書類・配当決議の記録を証拠として早期に保全する

訴えられた側:1. まず配当額が本当に利益額を超えていたか、会社法施行規則163条の計算で再検証する2. 超えていなければ責任はない、計算根拠を提示して反論3. 超えていた場合、629条の返還義務が生じる。業務執行社員は『職務を行うについて注意を怠らなかったこと』を証明できれば免れる余地があるので、計算根拠の文書がそのまま防御材料になる4. 社員間の求償関係(630条)を整理する

時効(請求できる期限):特定の時効規定はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。違法配当の返還請求権の起算点は配当時。(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:628条の財源規制は、社員の有限責任に対応して会社債権者の引き当てを確保するための債権者保護規定と解される。社員間の損益分配の自由(622条)を内部関係で認めつつ、会社財産の対外的流出は利益額という客観的上限で制約するという二層構造として理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成17年(2005年)会社法制定 合同会社制度の創設に伴い新設。株式会社の剰余金分配規制(461条)に対応する債権者保護のための財源規制として、利益額を超える利益配当を禁止する規律が導入された

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 新設:会社法制定により合同会社制度が創設され、株式会社の剰余金分配規制(461条)に対応する債権者保護のための財源規制として、利益額を超える利益配当を禁止する本条が導入された。

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会社法の全文を見る所属する編章節を開く:第三款 利益の配当に関する特則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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