外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第80条(役員及び職員の秘密保持義務)
クイックジャンプ
機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なく、その職務上知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
この条文の基本情報
役員及び職員の秘密保持義務とは何ですか?
定義役員及び職員の秘密保持義務とは、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条に定められた規定で、「機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なく、その職務上知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条(役員及び職員の秘密保持義務)は、日本の外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律に含まれる条文です。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条の条文原文は「機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、正当な理由なく、その職務上知ることができた秘密を漏らし、又は盗用してはならない。」で始まります。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条は第三節 役員等に置かれています。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の公布日は平成28年11月28日です。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条の前の条は外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第79条です。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条の次の条は外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第81条です。
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第80条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成二十八年法律第八十九号)第80条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/428AC0000000089 - 本サイト収録
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成二十八年法律第八十九号)第80条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/428AC0000000089/80
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点技能実習法第80条は、外国人技能実習機構の役職員と元役職員が、正当な理由なく職務上知った秘密を漏らすことや盗用することを禁じる。退職後も義務は続く。
Q · 技能実習機構に相談したら、その内容は会社に伝わってしまうの?
原則伝わらない。職員には退職後も続く守秘義務がある
技能実習法第80条により、外国人技能実習機構の役員・職員は、正当な理由なく職務上知った秘密を漏らすことも盗用することも禁じられており、この義務は退職後も続きます。ただし、違反の有無を調べるために会社へ事実確認を行う過程で、状況から相談者が推測されるおそれはあります。相談時に匿名での扱いや調査方法の配慮を具体的に求めることが有効です。
解説
外国人技能実習機構の職員は、受入れ企業の帳簿や賃金台帳を確認し、実習生本人から母国語で相談を受ける。どの会社で残業代が払われていないか、どの実習生が逃げたいと打ち明けたか、どの監理団体が検査で指摘を受けたか。そうした情報が一つの組織に集まっている。第80条は、機構の役員・職員が正当な理由なく、職務上知った秘密を漏らすことも、自分のために使うこと(盗用)も禁じている。この義務は退職した後も続く。あなたが実習生であれば、機構の相談窓口で話した内容が、そのまま雇い主に伝わることは法律上許されていない。あなたが企業側であれば、検査で見せた経営情報を元職員が転職先の営業材料に使えば、それは違法である。法律を知らない人は相談をあきらめる。知っている人は、どこまでなら話しても守られるかを見極めたうえで動き出す。
法的な位置づけ
技能実習法第80条は、外国人技能実習機構の役員若しくは職員又はこれらの職にあった者に課される守秘義務を定める規定である。禁止される行為は、職務上知ることができた秘密の「漏えい」と「盗用」の二つであり、正当な理由がある場合を除き許されない。義務の主体には退職者も含まれ、在職期間に限定されない。
よくある質問 AI による整理
Q1技能実習機構の守秘義務とは?
機構の役員・職員と元役職員が、職務上知った秘密を正当な理由なく漏らしたり盗用したりしてはならない義務です。技能実習法第80条が根拠です。
Q2技能実習機構 職員 守秘義務 違反 罰則は?
技能実習法の罰則規定により刑事罰の対象となります。具体的な法定刑は同法の罰則章と最新の改正状況(拘禁刑への移行など)で確認してください。
Q3守秘義務 退職後 いつまで続く?
期限はありません。条文は「これらの職にあった者」を対象としており、退職から何年たっても、機構で知った秘密の漏えい・盗用は禁止されます。
Q4秘密の「盗用」とはどういう意味?
第三者に話さなくても、職務上知った秘密を自分や転職先などの利益のために使う行為です。例えば検査で知った他社の違反歴を営業に使うことが該当しえます。
Q5技能実習機構に匿名で相談できる?
相談時に名前を伏せた扱いを求めることは可能です。調査の段階で相談者が推測されないよう、調査方法の工夫を具体的に依頼することが重要です。
Q6守秘義務の「正当な理由」とは何?
法令に基づく報告や捜査への協力など、開示に法的な根拠や必要性がある場合が典型です。どこまで該当するかは個別事案ごとに判断されます。
Q7機構職員はみなし公務員?
技能実習法には、機構の役職員を刑法などの罰則の適用について公務員とみなす規定が置かれています。収賄罪などが適用されうる点が民間組織と異なります。
Q8相談内容が会社に漏れたらどこに申し出る?
機構本部のほか、主務官庁である出入国在留管理庁や厚生労働省に書面で申し出られます。解雇や帰国の圧力がある場合は弁護士にも並行して相談を。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機構に相談したら、会社に私の名前は伝わりますか?
機構の職員には第80条の守秘義務があり、正当な理由なく相談内容を漏らすことは禁じられています。ただし、違反を調べるために会社へ事実確認をすれば、状況から相談者が推測される場合があります。実務のポイント:相談の最初に「匿名で扱ってほしい」「調査は複数の実習生に聞く形にしてほしい」と具体的に頼むと、調査方法を工夫してもらえることがある。頼まなければ、標準的な手順で動くだけである
Q2機構を辞めた人が、前職の話をしたら違法になりますか?
なりえます。第80条は「これらの職にあった者」を対象にしており、退職後も秘密を漏らすこと・盗用することが禁じられています。一般論や公表済みの統計を話すことは問題になりにくいものの、特定の会社や実習生がわかる話は危険です。実務のポイント:転職先の面接で「どの会社が危ないか知っている」と売り込むのは典型的な地雷である。採用する側も、その情報を使えば共犯を疑われる
間違えやすい点 AI による整理
- 「公的機関に相談すると、結局は会社にばれる」と考えて口を閉ざす実習生は多い。機構の職員には法律上の守秘義務があり、違反すれば刑罰の対象になる。もっとも、調査のために事実を会社に確認する段階で、相談者が推測されてしまうリスクはゼロではない。だから、相談時に「自分の名前を出さずに調べてほしい」とはっきり伝えることに意味がある
- 「守秘義務は在職中だけの話」と思われがちだが、条文は「これらの職にあった者」も対象にしている。退職から何年たっても、機構で知った秘密を漏らせば違反である。転職市場で機構出身者が重宝されるほど、このリスクは大きくなる
- 秘密を「漏らすこと」だけが禁じられていると考える人は、もう一つの禁止行為を見落としている。「盗用」、つまり他人に話さなくても、自分や転職先の利益のために使えば違反になる。誰にも話していないことは、身の潔白を証明しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象者 | 技能実習法80条:機構の役員・職員とその職にあった者 | 技能実習法49条:技能実習生(申告する側)と実習実施者・監理団体等(不利益取扱いを禁じられる側) 国家公務員法100条:国家公務員(退職後を含む) |
| 保護する利益 | 相談・検査で機構に集まる実習生や企業の秘密 | 法令違反を主務大臣に申告する実習生の地位 職務上知り得た行政上の秘密 |
| 実習生にとっての使い方 | 相談内容の流出を職員の法的責任として追及する根拠 | 申告を理由とした解雇・不利益扱いに対抗する根拠 官庁(入管・労基署等)に相談した場合の守秘の根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では公務員の秘密漏えいを刑法で処罰し、服務法でも保密義務を定める。移工の相談窓口(1955専線)の担当者も守秘が前提となる
韓国も公務員に在職中・退職後の秘密厳守義務を課す。外国人労働者の雇用許可制を運用する機関の職員も同様の規律を受ける
ドイツは公務員の職務上の秘密漏えいを刑法で処罰し、公共の重要な利益を危険にさらした場合を要件とする点で日本より構成要件が狭い
米国は連邦職員が職務上得た企業の機密情報を権限なく開示することを処罰する。企業情報の保護に重点がある点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 機構の母国語相談で、ベトナム人実習生が「社長にパスポートを取り上げられている」と打ち明けた。翌週、社長から「余計なことを言ったな」と詰め寄られた。相談内容が機構から漏れたのであれば、職員は第80条違反に問われうる。漏れた経路を特定することが、反撃の出発点になる
- 実地検査を担当していた元職員が退職し、監理団体に転職した。在職中に見た各社の違反歴をリストにして、「御社は前回指摘を受けていますよね」と営業をかけ始めた。退職後であっても、これは秘密の盗用にあたる。在職中に限った義務だという思い込みが、身を滅ぼす
- もし機構の職員が、飲み会で「あの会社、今度の検査でアウトらしいよ」と口を滑らせ、それが取引先に伝わったら、どうなる? 本人にとっては雑談でも、法律上は秘密を漏らしたことになりうる
- 受入れ企業が「同業他社に検査内容が筒抜けになっている」と気付いた。次の検査まであと2週間。情報の流出元を推測ではなく記録で押さえておかなければ、機構への苦情申立ても刑事告発も空振りに終わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相談した日時、相手の部署・名前、話した内容を自分でメモしておく2. 会社の態度が急に変わったら、その日時と発言を録音・記録する3. 機構の本部または出入国在留管理庁・厚生労働省に、情報が漏れた疑いを書面で申し出る4. 解雇・強制帰国の圧力を伴う場合は、弁護士会の外国人相談や労働基準監督署にも並行して相談し、在留資格への影響を先に確認する
訴えられた側:1. 漏えいしたとされる情報が本当に「職務上知ることができた秘密」か、すでに公表されていた情報ではないかを確認する2. 開示した理由が法令に基づく報告や捜査への協力など「正当な理由」にあたるかを整理する3. 自分の端末やメールの記録を消さずに保全する(消すと証拠隠滅を疑われる) 4. 刑事責任が問われうる段階に入ったら、取調べの前に弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条違反の罪について、公訴時効は法定刑に応じて決まる(刑事訴訟法250条。法定刑の上限が拘禁刑5年未満の罪であれば3年。罰則の内容は最新の改正状況をご確認ください)。損害賠償を求める場合は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)
学説
通説(公務員守秘義務の解釈の類推):本条の「秘密」は、非公知であり実質的に秘密として保護に値する事実をいうと解される。公表済みの統計や一般論は秘密にあたりにくいが、特定の企業や実習生を識別できる情報は秘密に該当しやすい。
改正沿革 AI による整理
- 平成28年(2016年)制定、平成29年(2017年)11月施行 技能実習法の制定に伴い、外国人技能実習機構の役職員の守秘義務として新設
- 令和6年(2024年)改正 技能実習制度を育成就労制度へ移行させる改正法が成立し、機構は外国人育成就労機構へ改組される予定。本条の扱いと施行日は要確認(最新の改正状況をご確認ください)
改正の年表
- 1.平成28年(2016年) 新設:技能実習法の制定(平成28年法律第89号)に伴い、外国人技能実習機構の役職員の守秘義務として新設。平成29年(2017年)11月施行
- 2.令和6年(2024年) 改正:技能実習制度を育成就労制度に移行させる改正法が成立。機構は外国人育成就労機構へ改組される予定で、本条の扱いと施行日は要確認
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。