国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
②前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。
国家賠償法 1 条は、公権力の行使にあたる公務員が職務上、故意または過失で違法に損害を与えたとき、国または公共団体が賠償責任を負うと定める。賠償の相手は公務員個人ではなく国・自治体である。
よくある質問
Q · 無罪になったんだから、誤認逮捕した警察は当然賠償してくれますよね?
そう単純ではありません。無罪判決と捜査の違法は別物で、逮捕時点で相当な理由があったと評価されれば、結果的に無罪でも国賠は認められません(国家賠償法1条の違法性判断)。逮捕や勾留の判断が当時の証拠状況に照らして不合理だったことを、あなたの側が立証する必要があります。業界裏話ヒント: 無罪確定後の救済には、国賠とは別に刑事補償法に基づく刑事補償があります。こちらは捜査の違法を問わず、抑留・拘禁日数に応じて定額が支払われるので、立証のハードルが格段に低い。国賠で違法を争うより、まず刑事補償を確実に取るのが実務の定石です
Q · 市役所の担当者が明らかにミスをしたのに、なぜその人を直接訴えられないんですか?
国家賠償法1条1項は、公権力の行使にあたる公務員の違法行為について、国または公共団体が責任を負うと定めており、最高裁はこれを根拠に公務員個人は被害者に直接責任を負わないとしています(国家賠償法1条)。被害者保護のため、資力のある国や自治体を相手にできる仕組みです。業界裏話ヒント: ただし、公務員が職務とは無関係に私人として加害した場合や、公権力の行使と評価されない行為は、民法709条で個人を直接訴える余地が残ります。「公権力の行使かどうか」の線引きが、相手を誰にするかの分水嶺になります
Q · 役所が『何もしなかった』ことでも、賠償を取れるんですか?
取れる場合があります。規制権限の不行使、いわゆる不作為も、その権限を行使すべき状況で行使しないことが著しく不合理と評価されれば、国家賠償法1条の違法になります。公害規制や危険の放置をめぐる最高裁判例が積み重なっています。業界裏話ヒント: 不作為の国賠は『裁量権の消極的濫用』という枠組みで判断され、行政に広い裁量がある分ハードルは高い。鍵は『行政が危険を具体的に予見できたか』を示す内部文書で、これを情報公開で引き出せるかどうかが、勝てる案件と門前払いの案件を分けます
Q · 公務員ですが、仕事のミスで住民に訴えられそうです。私が自腹で払うんですか?
原則として、あなた個人が被害者へ直接払うことはありません。賠償は国や自治体が負い、あなたへの求償は故意または重大な過失があった場合に限られます(国家賠償法1条2項)。単なる過失なら求償の対象外です。業界裏話ヒント: 実務では、組織が求償権を行使する例は極めて稀で、行使される場合も重大な非違行為に限られる傾向があります。慌てて私費で示談すると、かえって自分に過失があったと認めた形になりかねない。まずは組織の法務・訟務部門を通すのが鉄則です
AIによる参考情報です。原文を優先してください。