農業保険法
昭和二十二年法律第百八十五号
公布日:1947-12-15
この法律は、農業経営の安定を図るため、災害その他の不慮の事故によつて農業者が受けることのある損失を補塡する共済の事業並びにこれらの事故及び農産物の需給の変動その他の事情によつて農業者が受けることのある農業収入の減少に伴う農業経営への影響を緩和する保険の事業を行う農業保険の制度を確立し、もつて農業の健全な発展に資することを目的とする。
農業保険は、農業共済組合若しくは農業共済組合連合会又は市町村(特別区のある地にあつては、特別区。以下同じ。)の行う農業共済事業若しくは農業共済責任保険事業又は農業経営収入保険事業及び政府の行う再保険事業又は保険事業とする。
②国は、農業者の農業保険への加入が促進されるよう、農業者の適切な選択に資する情報の提供等に努めるものとする。
農業共済組合及び農業共済組合連合会(以下「農業共済団体」という。)は、法人とする。
農業共済組合又は農業共済組合連合会の名称中には、農業共済組合又は農業共済組合連合会という文字を用いなければならない。
②農業共済団体でない者は、その名称中に農業共済組合又は農業共済組合連合会という文字を用いてはならない。
農業共済組合の区域は、第七十三条第四項に規定する特定組合以外の農業共済組合にあつては一又は二以上の市町村の区域、同項に規定する特定組合にあつては一又は二以上の都道府県の区域による。
ただし、特別の事由があるときは、この区域によらないことができる。
②農業共済組合連合会の区域は、都道府県又は全国の区域による。
農業共済団体の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
農業共済団体は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
②前項の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
農業共済団体の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。
農業保険に関する書類には、印紙税を課さない。
国庫は、農作物共済につき、水稲及び第九十八条第一項第一号の政令で指定する食糧農作物に係るものにあつては、第百三十六条第一項に規定する共済目的の種類ごとに、農業共済組合の組合員、第二十条第四項の規定による全国連合会(全国の区域をその区域とする農業共済組合連合会をいう。以下同じ。)の組合員又は第百七条第一項に規定する共済事業を行う市町村との間に当該共済事業に係る共済関係の存する者(以下「組合員等」という。)の支払うべき共済掛金のうち、当該組合員等に係る共済金額に、当該組合員等に係る第百三十七条第一項の基準共済掛金率を乗じて得た金額の二分の一に相当する金額を負担する。
②国庫は、農作物共済につき、麦に係るものにあつては、第百三十六条第一項に規定する共済目的の種類ごとに、組合員等の支払うべき共済掛金のうち、当該組合員等に係る共済金額に、当該組合員等に係る第百三十七条第一項の基準共済掛金率及び農作物共済掛金国庫負担割合を乗じて得た金額に相当する金額を負担する。
③前項の農作物共済掛金国庫負担割合は、第百三十七条第一項に規定する共済掛金区分ごとに、同条第二項の共済掛金標準率を次の表の上欄に掲げる部分に区分し、それぞれ同表の下欄に掲げる割合を乗じて得た率を合計して得た率を同項の共済掛金標準率で除して得た数とする。
④第一項又は第二項の規定による負担金に相当する金額は、毎会計年度予算で定めるところにより、一般会計から食料安定供給特別会計に繰り入れる。
前条第一項又は第二項の規定による負担金は、組合員等が農業共済組合、第百条第一項から第三項までの規定により共済事業を行う全国連合会又は第百七条第一項に規定する共済事業を行う市町村(以下「組合等」という。)に支払うべき共済掛金の一部に充てるため、政令で定めるところにより当該組合等にこれを交付する。
②前項の規定により組合等(第七十三条第四項に規定する特定組合及び全国連合会を除く。以下この項において同じ。)に交付すべき交付金は、組合等に交付するのに代えて、当該組合等がその属する都道府県連合会(全国連合会以外の農業共済組合連合会をいう。以下同じ。)に支払うべき保険料の全部若しくは一部に充てるため、当該都道府県連合会にこれを交付し、又は当該都道府県連合会が支払うべき再保険料の全部若しくは一部に充てて、食料安定供給特別会計の再保険料収入にこれを計上することができる。
③第一項の規定により第七十三条第四項に規定する特定組合又は全国連合会に交付すべき交付金は、当該特定組合又は全国連合会に交付するのに代えて、当該特定組合又は全国連合会が支払うべき保険料の全部又は一部に充てて、食料安定供給特別会計の保険料収入にこれを計上することができる。
国庫は、家畜共済につき、組合員等の支払うべき共済掛金の二分の一(豚に係るものにあつては、五分の二)に相当する金額(その金額が農林水産大臣の定める金額を超える場合にあつては、その農林水産大臣の定める金額)を負担する。
国庫は、果樹共済につき、収穫共済にあつては第百四十八条第一項に規定する収穫共済の共済目的の種類ごとに、樹体共済にあつては同条第六項に規定する樹体共済の共済目的の種類ごとに、組合員等の支払うべき共済掛金のうち、当該組合員等に係る共済金額に、当該組合員等に係る第百四十九条第一項の基準共済掛金率を乗じて得た金額の二分の一に相当する金額を負担する。
国庫は、畑作物共済につき、第百五十三条第一項に規定する共済目的の種類ごとに、組合員等の支払うべき共済掛金のうち、当該組合員等に係る共済金額に、当該組合員等に係る第百五十四条第一項の基準共済掛金率を乗じて得た金額の百分の五十五(蚕繭に係るものにあつては、二分の一)に相当する金額を負担する。
国庫は、園芸施設共済につき、組合員等の支払うべき共済掛金の二分の一に相当する金額(その金額が農林水産大臣の定める金額を超える場合にあつては、その農林水産大臣の定める金額)を負担する。
国庫は、農業経営収入保険につき、被保険者の支払うべき保険料のうち、当該被保険者に係る保険金額に、当該被保険者に係る第百八十条第一項の基準保険料率を乗じて得た金額の二分の一に相当する金額を負担する。
第十二条から前条までの規定による負担金には、第十条第四項及び第十一条の規定(前条の規定による負担金にあつては、第十一条第二項の規定を除く。)を準用する。
国庫は、政令で定めるところにより、全国連合会に対し、第百八十二条第一項第二号の特約補塡金の交付に要する費用に充てるため、交付金を交付する。
国庫は、政令で定めるところにより、毎会計年度予算の範囲内において、農業共済団体及び第百七条第一項に規定する共済事業を行う市町村の事務費を負担する。
農業共済組合の組合員たる資格を有する者は、当該農業共済組合が行う次の各号に掲げる共済事業の種類に応じ、当該各号に定める者で、当該農業共済組合の区域内に住所を有するもの(農林水産省令で定める基準に従い定款で定める者を除く。)とする。
②前項第一号、第三号又は第四号に定める者のみが構成員となつている団体(法人を除くものとし、共済掛金の分担及び共済金の配分の方法、代表者その他の農林水産省令で定める事項について農林水産省令で定める基準に従つた規約を定めているものに限る。以下「農業共済資格団体」という。)で、その構成員の全てが一の農業共済組合の区域内に住所を有するものについては、当該農業共済資格団体を同項第一号、第三号又は第四号に定める者で当該農業共済組合の区域内に住所を有する者と、当該農業共済資格団体の構成員が営む同項第一号、第三号又は第四号に規定する業務を当該農業共済資格団体の業務とそれぞれみなして、この法律の規定を適用する。
③農業共済組合連合会の組合員たる資格を有する者は、都道府県連合会にあつては当該都道府県連合会の区域の一部をその区域とする組合等とし、全国連合会にあつては第七十三条第四項に規定する特定組合及び都道府県連合会とする。
④第百条第一項から第三項までの規定により共済事業を行う全国連合会の組合員たる資格を有する者は、前項の規定により組合員たる資格を有する者のほか、当該全国連合会が行う第一項各号に掲げる共済事業の種類に応じ、当該各号に定める者で、当該共済事業の実施区域内に住所を有するもの(農林水産省令で定める基準に従い定款で定める者を除く。)とする。
⑤前項の規定により同項の全国連合会の組合員たる資格を有する者については、第二項の規定を準用する。この場合において、同項中「農業共済組合の区域」とあるのは、「共済事業の実施区域」と読み替えるものとする。
都道府県連合会が成立したときは、当該都道府県連合会の区域の一部をその区域とする組合等は、その時に、全て、当該都道府県連合会の組合員となる。都道府県連合会が成立した後に、当該都道府県連合会の区域の一部をその区域とする農業共済組合が成立したとき、及び当該都道府県連合会の区域の一部をその区域とする市町村が第百二条第一項の規定により共済事業を行うこととなつたときは、当該組合等についても、同様とする。
②全国連合会が成立したときは、第七十三条第四項に規定する特定組合及び都道府県連合会は、その時に、全て、当該全国連合会の組合員となる。全国連合会が成立した後に、同項に規定する特定組合又は都道府県連合会が成立したときは、当該特定組合又は都道府県連合会についても、同様とする。
③農業共済組合及び全国連合会は、前条第一項又は第四項の規定により組合員たる資格を有する者でこれらの組合員になろうとするものから加入の申込みを受けたときは、正当な理由がなければ、その加入を拒んではならない。
農業共済団体の組合員は、各一個の議決権及び役員(農業共済組合及び全国連合会の組合員にあつては、役員及び総代)の選挙権を有する。
②都道府県連合会は、前項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い定款で定めるところにより、その組合員に対して、当該組合員の組合員等の数に基づき、二個以上の議決権及び役員の選挙権を与えることができる。
③全国連合会は、第一項の規定にかかわらず、政令で定める基準に従い定款で定めるところにより、その組合員に対して、当該組合員たる第七十三条第四項に規定する特定組合の組合員の数又は当該組合員たる都道府県連合会の組合員たる組合等の組合員等の数に基づき、二個以上の議決権並びに役員及び総代の選挙権を与えることができる。
農業共済団体の組合員は、定款で定めるところにより、第五十一条第三項の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、書面又は代理人をもつて議決権又は選挙権を行うことができる。
②農業共済団体の組合員は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、議決権を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて農林水産省令で定めるものをいう。以下同じ。)により行うことができる。
③前二項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、これを出席者とみなす。
④代理人は、代理権を証する書面を農業共済団体に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。
農業共済団体と特定の組合員との関係について議決をする場合には、その組合員は、議決権を有しない。
農業共済団体の組合員は、次に掲げる事由によつて脱退する。
②農業共済組合の組合員又は第二十条第四項の規定による全国連合会の組合員は、前項各号に掲げる事由によるほか、共済関係の全部の消滅(第六十六条第一項の規定による場合を除く。)によつて脱退する。
ただし、農林水産省令で定める基準に従い定款で特別の定めをしたときは、この限りでない。
③農業共済組合の組合員又は第二十条第四項の規定による全国連合会の組合員で、前項ただし書の規定により共済関係の全部の消滅があつても脱退をしないものその他当該農業共済組合又は全国連合会との間に共済関係の存しないもの(農林水産省令で定めるものを除く。)は、定款で定めるところにより脱退することができる。
農業共済組合を設立するには、第二十条第一項に規定する者で農業共済組合を設立しようとするもの十五人以上が、農業共済組合連合会を設立するには、同条第三項の規定によりその組合員たる資格を有する者で農業共済組合連合会を設立しようとするもの二以上が発起人とならなければならない。
農業共済組合を設立する場合には、発起人は、あらかじめ農業共済組合の区域及び組合員たる資格に関する目論見書を作り、一定の期間前までにこれを設立準備会の日時及び場所とともに公告して、設立準備会を開かなければならない。
②農業共済組合連合会を設立する場合には、発起人は、一定の期間前までに設立準備会の日時及び場所を公告して、設立準備会を開かなければならない。
③前二項の一定の期間は、二週間を下つてはならない。
設立準備会においては、出席した組合員たる資格を有する者(農業共済組合を設立する場合にあつては法人及び農業共済資格団体(以下「法人等」という。)を除き、出席した組合員たる資格を有する法人等の業務を執行する役員を含むものとし、農業共済組合連合会を設立する場合にあつては出席した組合員たる資格を有する農業共済団体の業務を執行する役員又は出席した組合員たる資格を有する市町村の職員とする。)の中から定款及び事業規程(以下「定款等」という。)の作成に当たるべき者(以下「定款等作成委員」という。)を選任し、かつ、区域、組合員たる資格その他定款作成の基本となるべき事項及び共済掛金又は保険料その他事業規程作成の基本となるべき事項を定めなければならない。
②前項の定款等作成委員は、十五人以上でなければならない。
③設立準備会の議事は、出席した組合員たる資格を有する者(農業共済組合を設立する場合にあつては、前条第一項の目論見書に定める組合員たる資格を有する者)の過半数の同意をもつてこれを決する。
定款等作成委員が定款等を作成したときは、発起人は、一定の期間前までにこれを創立総会の日時及び場所とともに公告して、創立総会を開かなければならない。
②前項の一定の期間は、二週間を下つてはならない。
③定款等作成委員が作成した定款等の承認、事業計画の設定その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の議決によらなければならない。
④創立総会においては、前項の定款等を修正することができる。
ただし、区域及び組合員たる資格に関する定款の規定については、この限りでない。
⑤創立総会の議事は、組合員たる資格を有する者でその会日までに発起人に対し設立の同意を申し出たものの半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上でこれを決する。
⑥前項の者は、書面又は代理人をもつて議決権又は選挙権を行うことができる。
⑦創立総会については、第二十二条第一項、第二十三条第二項から第四項まで及び第二十四条の規定を準用する。この場合において、第二十三条第二項中「前項」とあるのは「第二十九条第六項」と、同条第三項中「前二項」とあるのは「第二十九条第六項又は前項」と読み替えるものとする。
発起人は、創立総会終了の後遅滞なく、定款等及び事業計画書を行政庁に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
②発起人は、行政庁の要求があるときは、農業共済団体の設立に関する報告書を提出しなければならない。
行政庁は、前条第一項の規定による申請があつた場合において、設立の手続又は定款等若しくは事業計画の内容が法令又は法令に基づいてする行政庁の処分に違反せず、かつ、その事業が健全に行われ、公益に反しないと認められるときには、設立の認可をしなければならない。
第三十条第一項の規定による申請があつたときは、行政庁は、申請書を受理した日から二月以内に、発起人に対し、認可又は不認可の通知を発しなければならない。
②行政庁が前項の期間内に同項の通知を発しなかつたときは、その期間満了の日に第三十条第一項の認可があつたものとみなす。この場合には、発起人は、行政庁に対し、認可に関する証明をすべきことを請求することができる。
③行政庁が第三十条第二項の規定により報告書提出の要求を発したときは、その日からその報告書が行政庁に到達するまでの期間は、これを第一項の期間に算入しない。
④行政庁は、不認可の通知をするときは、その理由を通知書に記載しなければならない。
⑤発起人が不認可の取消しを求める訴えを提起した場合において、裁判所がその取消しの判決をしたときは、その判決確定の日に第三十条第一項の認可があつたものとみなす。この場合には、第二項後段の規定を準用する。
第三十条第一項の設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事に引き渡さなければならない。
農業共済団体は、主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることによつて成立する。
農業共済団体の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
②農業共済団体の定款には、前項各号に掲げる事項のほか、総代会を設ける場合には、総代の定数及び選挙に関する規定を記載しなければならない。
③第一項第七号の役員の選挙に関する規定及び前項の総代の選挙に関する規定には、選挙期日、選挙に関する通知、候補者の推薦又は立候補、選挙管理者、選挙立会人、投票、開票及び当選に関する事項並びに役員又は総代を総会外において選挙することとしたときはその旨、総代の選挙につき選挙区を設けることとしたときは選挙区に関する事項を定めなければならない。
④行政庁は、模範定款例を定めることができる。
農業共済組合は、事業規程をもつて、次に掲げる事項(第七号に掲げる事項にあつては、第七十三条第四項に規定する特定組合に限る。)を規定しなければならない。
②都道府県連合会は、事業規程をもつて、次に掲げる事項を規定しなければならない。
③全国連合会は、事業規程をもつて、次に掲げる事項を規定しなければならない。
④行政庁は、模範事業規程例を定めることができる。
農業共済団体に、役員として理事及び監事を置く。
②理事の定数は、五人以上とし、監事の定数は、二人以上とする。
③役員は、定款で定めるところにより、組合員が総会(設立当時の役員にあつては、創立総会)においてこれを選挙する。
ただし、農業共済組合又は全国連合会の役員(設立当時の役員を除く。)は、定款で定めるところにより、総会外においてこれを選挙することができる。
④役員の選挙は、無記名投票によつてこれを行う。
ただし、役員候補者が選挙すべき役員の定数以内であるときは、定款で定めるところにより、投票を省略することができる。
⑤投票は、一人(第二十二条第二項又は第三項の規定によりその組合員に対して二個以上の選挙権を与える農業共済組合連合会にあつては、選挙権一個)につき一票とする。
⑥定款で定める投票方法による選挙の結果投票の多数を得た者(第四項ただし書の規定により投票を省略した場合は、当該候補者)を当選人とする。
⑦役員の選挙においては、選挙ごとに選挙管理者、投票所ごとに投票管理者、開票所ごとに開票管理者を置かなければならない。
⑧役員の選挙をしたときは、選挙管理者は選挙録、投票管理者は投票録、開票管理者は開票録を作り、それぞれこれに署名しなければならない。
⑨総会外において役員の選挙を行うときは、投票所は、組合員の選挙権の適正な行使を妨げない場所に設けなければならない。
⑩役員は、第三項の規定にかかわらず、定款で定めるところにより、組合員が総会(創立当時の役員にあつては、創立総会)において選任することができる。
⑪農業共済団体の理事の定数の少なくとも四分の三は、組合員(農業共済組合にあつては法人等たる組合員を除き、組合員たる法人等の業務を執行する役員を含むものとし、都道府県連合会にあつては組合員たる農業共済組合の役員又は組合員たる市町村の職員とし、全国連合会にあつては組合員たる農業共済団体の役員又は組合員たる個人若しくは組合員たる法人等(農業共済団体を除く。)の業務を執行する役員とする。)でなければならない。
ただし、設立当時の理事の定数の少なくとも四分の三は、設立の同意者(農業共済組合にあつては法人等たる同意者を除き、同意者たる法人等の業務を執行する役員を含むものとし、農業共済組合連合会にあつては同意者たる農業共済団体の役員又は同意者たる市町村の職員とする。)でなければならない。
役員の任期は、三年以内において定款で定める。
②設立当時の役員の任期は、前項の規定にかかわらず、創立総会(農業共済組合の合併による設立の場合にあつては、設立委員)において定める。
ただし、その期間は、一年を超えてはならない。
③定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(第四十五条の仮理事を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
役員は、法令、法令に基づいてする行政庁の処分、定款等及び総会の議決を遵守し、農業共済団体のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
②役員がその任務を怠つたときは、その役員は、農業共済団体に対し連帯して損害賠償の責任を負う。
③役員がその職務を行うにつき悪意又は重大な過失があつたときは、その役員は、第三者に対し連帯して損害賠償の責任を負う。重要な事項につき、第五十三条第一項に規定する書類に虚偽の記載をし、又は虚偽の登記若しくは公告をしたときも、同様とする。
理事は、監事又は農業共済団体の使用人と、監事は、理事又は農業共済団体の使用人と兼ねてはならない。
農業共済団体の業務は、定款に特別の定めがないときは、理事の過半数で決する。
理事は、農業共済団体の全ての業務について、農業共済団体を代表する。
ただし、定款の規定に反することはできず、また、総会又は総代会の議決に従わなければならない。
理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
理事は、定款又は総会若しくは総代会の議決によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
理事が欠けた場合において、業務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、行政庁は、利害関係人又は検察官の請求により、仮理事を選任しなければならない。
農業共済団体が理事と契約をするときは、監事が、農業共済団体を代表する。農業共済団体と理事との訴訟についても、同様とする。
監事の職務は、次のとおりとする。
理事は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
②理事は、必要があると認めるときは、いつでも臨時総会又は総代会を招集することができる。
組合員が総組合員の五分の一以上の同意をもつて、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総会の招集を請求したときは、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に総会を招集しなければならない。総代が総代総数の五分の一以上の同意を得て、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事に提出して総代会の招集を請求したときも、同様とする。
②前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。
③前項前段の電磁的方法(農林水産省令で定める方法を除く。)により行われた当該書面に記載すべき事項及び理由の提供は、理事の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該理事に到達したものとみなす。
理事の職務を行う者がないとき、又は前条第一項の請求があつた場合において理事が正当な理由がないのに総会又は総代会の招集の手続をしないときは、監事は、総会又は総代会を招集しなければならない。