地方住宅供給公社法
昭和四十年法律第百二十四号
公布日:1965-06-10
地方住宅供給公社は、住宅の不足の著しい地域において、住宅を必要とする勤労者の資金を受け入れ、これをその他の資金とあわせて活用して、これらの者に居住環境の良好な集団住宅及びその用に供する宅地を供給し、もつて住民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。
地方住宅供給公社(以下「地方公社」という。)は、法人とする。
地方公社は、その名称中に住宅供給公社という文字を用いなければならない。
②地方公社でない者は、その名称中に住宅供給公社という文字を用いてはならない。
地方公共団体でなければ、地方公社に出資することができない。
②設立団体(地方公社を設立する地方公共団体をいう。以下同じ。)は、地方公社の基本財産の額の二分の一以上に相当する資金その他の財産を出資しなければならない。
地方公社は、定款をもつて、次の事項を規定しなければならない。
②定款の変更は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
地方公社は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
②前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条及び第七十八条の規定は、地方公社について準用する。
地方公社は、都道府県又は政令で指定する人口五十万以上の市でなければ、設立することができない。
地方公社を設立するには、議会の議決を経、かつ、定款及び業務方法書を作成して、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
地方公社は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。
地方公社に、役員として、理事長、理事及び監事を置く。
理事長は、地方公社を代表し、その業務を総理する。
②理事は、定款で定めるところにより、理事長を補佐して地方公社の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠けたときはその職務を行なう。
③監事は、地方公社の業務を監査する。
④監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は国土交通大臣若しくは設立団体の長に意見を提出することができる。
理事長及び監事は、設立団体の長が任命する。
②理事は、理事長が任命する。
役員の任期は、四年をこえることができない。
②役員は、再任されることができる。
次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
設立団体の長又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
②設立団体の長又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。
地方公社と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事が地方公社を代表する。
理事長は、理事又は地方公社の職員のうちから、地方公社の主たる事務所又は従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。
地方公社の職員は、理事長が任命する。
役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
地方公社は、第一条の目的を達成するため、住宅の積立分譲及びこれに附帯する業務を行う。
②前項の住宅の積立分譲とは、一定の期間内において一定の金額に達するまで定期に金銭を受け入れ、その期間満了後、受入額を超える一定額を代金の一部に充てて住宅及びその敷地を売り渡すことをいうものとし、その受入額を超える一定額の算出方法については、国土交通省令で定める。
③地方公社は、第一条の目的を達成するため、第一項の業務のほか、次の業務の全部又は一部を行うことができる。
④地方公社は、公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第四十七条第一項の規定により、設立団体以外の地方公共団体が事業主体(同法第二条第十六号の事業主体をいう。)である公営住宅(同法第二条第二号の公営住宅をいう。)又は共同施設(同法第二条第九号の共同施設をいう。)の管理を行おうとするときは、あらかじめ、設立団体の長の認可を受けなければならない。
地方公社は、住宅の建設又は宅地の造成に関する業務を行なうには、勤労者が健康で文化的な生活を営むに足りる良好な環境の住宅又は宅地が確保されるように努め、住宅又は宅地の賃貸その他の管理及び譲渡に関する業務を行なうには、住宅を必要とする勤労者の適正な利用が確保され、かつ、賃貸料又は譲渡価格が適正なものとなるように努めなければならない。
地方公社は、住宅の積立分譲に関する契約をするには、契約の相手方の資格及び選定方法並びに契約の内容に関し国土交通省令で定める基準に従つてしなければならない。
②住宅の積立分譲に関する契約をした者は、その契約の解除により地方公社から受けるべき金額につき地方公社の総財産の上に先取特権を有する。
③前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。
地方公社は、住宅の建設、賃貸その他の管理及び譲渡、宅地の造成、賃貸その他の管理及び譲渡並びに第二十一条第三項第三号及び第五号の施設の建設、賃貸その他の管理及び譲渡を行なうときは、他の法令により特に定められた基準がある場合においてその基準に従うほか、国土交通省令で定める基準に従つて行なわなければならない。
地方公社は、国土交通省令で定めるところにより、住宅の積立分譲に関する契約に基づく金銭の受入れに関する業務の一部を銀行その他の金融機関に委託するものとする。
地方公社の業務方法書に記載しなければならない事項は、国土交通省令で定める。
②地方公社は、業務方法書を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
地方公社は、毎事業年度、事業計画及び資金計画を作成し、事業年度開始前に、設立団体の長の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
地方公社は、住宅の建設又は宅地の造成をしようとするときは、当該住宅の建設計画又は宅地の造成計画について、あらかじめ、当該住宅の建設又は宅地の造成をしようとする地域をその区域に含む地方公共団体の長の意見をきかなければならない。
地方公社の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
ただし、設立後最初の事業年度は、設立の日に始まり、その後最初の三月三十一日に終わる。
地方公社は、住宅の積立分譲に関する契約に基づく受入金に係る会計を他の会計と区分して経理しなければならない。
②住宅の積立分譲に関する契約に基づく受入金に係る会計においては、国土交通省令で定めるところにより、契約の解除による債務の支払に充てるために必要な引当金を保有しなければならない。
地方公社は、毎事業年度の決算を翌年度の五月三十一日までに完結しなければならない。
地方公社は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、決算完結後二月以内に設立団体の長に提出しなければならない。
②地方公社は、前項の規定により財務諸表を提出するときは、これに、国土交通省令で定める事項を記載した当該事業年度の業務報告書を添附し、並びに財務諸表及び業務報告書に関する監事の意見をつけなければならない。
地方公社は、第三十条第一項の会計区分に従い、毎事業年度の損益計算上利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、準備金として整理しなければならない。
②地方公社は、第三十条第一項の会計区分に従い、毎事業年度の損益計算上損失を生じたときは、前項の規定による準備金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
地方公社は、債券を発行することができる。
地方公社は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
この法律に規定するもののほか、地方公社の財務及び会計に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
地方公社は、次の事由によつて解散する。
②地方公社は、前項各号の事由によるほか、設立団体がその議会の議決を経て国土交通大臣の認可を受けたときに、解散する。
解散した地方公社は、清算の目的の範囲内において、その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなす。
地方公社が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、理事長及び理事がその清算人となる。
②理事長であつた清算人には第十二条第一項の規定を、理事であつた清算人には同条第二項の規定を準用する。
前条第一項の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を選任することができる。
重要な事由があるときは、裁判所は、利害関係人若しくは検察官の請求により又は職権で、清算人を解任することができる。
清算中に就職した清算人は、その氏名及び住所を国土交通大臣に届け出なければならない。
清算人の職務は、次のとおりとする。
②清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
清算人は、その就職の日から二月以内に、少なくとも三回の公告をもつて、債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。この場合において、その期間は、二月を下ることができない。
②前項の公告には、債権者がその期間内に申出をしないときは清算から除斥されるべき旨を付記しなければならない。
ただし、清算人は、知れている債権者を除斥することができない。
③清算人は、知れている債権者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
④第一項の公告は、官報に掲載してする。
前条第一項の期間の経過後に申出をした債権者は、地方公社の債務が完済された後まだ権利の帰属すべき者に引き渡されていない財産に対してのみ、請求をすることができる。
清算中に地方公社の財産がその債務を完済するのに足りないことが明らかになつたときは、清算人は、直ちに破産手続開始の申立てをし、その旨を公告しなければならない。
②清算人は、清算中の地方公社が破産手続開始の決定を受けた場合において、破産管財人にその事務を引き継いだときは、その任務を終了したものとする。
③前項に規定する場合において、清算中の地方公社が既に債権者に支払い、又は権利の帰属すべき者に引き渡したものがあるときは、破産管財人は、これを取り戻すことができる。
④第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。
清算人は、地方公社の債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを地方公社に出資した地方公共団体に、出資の額に応じて分配しなければならない。
地方公社の解散及び清算は、裁判所の監督に属する。
②裁判所は、職権で、いつでも前項の監督に必要な検査をすることができる。
③地方公社の解散及び清算を監督する裁判所は、国土交通大臣に対し、意見を求め、又は調査を嘱託することができる。
④国土交通大臣は、前項に規定する裁判所に対し、意見を述べることができる。
清算が結了したときは、清算人は、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
地方公社の解散及び清算の監督並びに清算人に関する事件は、地方公社の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。