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非訟事件手続法
平成二十三年法律第五十一号
公布日:2011-05-25
この法律は、非訟事件の手続についての通則を定めるとともに、民事非訟事件、公示催告事件及び過料事件の手続を定めるものとする。
この法律に定めるもののほか、非訟事件の手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
非訟事件の手続については、次編から第五編まで及び他の法令に定めるもののほか、この編の定めるところによる。
裁判所は、非訟事件の手続が公正かつ迅速に行われるように努め、当事者は、信義に従い誠実に非訟事件の手続を追行しなければならない。
非訟事件は、管轄が人の住所地により定まる場合において、日本国内に住所がないとき又は住所が知れないときはその居所地を管轄する裁判所の管轄に属し、日本国内に居所がないとき又は居所が知れないときはその最後の住所地を管轄する裁判所の管轄に属する。
②非訟事件は、管轄が法人その他の社団又は財団(外国の社団又は財団を除く。)の住所地により定まる場合において、日本国内に住所がないとき、又は住所が知れないときは、代表者その他の主たる業務担当者の住所地を管轄する裁判所の管轄に属する。
③非訟事件は、管轄が外国の社団又は財団の住所地により定まる場合においては、日本における主たる事務所又は営業所の所在地を管轄する裁判所の管轄に属し、日本国内に事務所又は営業所がないときは日本における代表者その他の主たる業務担当者の住所地を管轄する裁判所の管轄に属する。
この法律の他の規定又は他の法令の規定により二以上の裁判所が管轄権を有するときは、非訟事件は、先に申立てを受け、又は職権で手続を開始した裁判所が管轄する。
ただし、その裁判所は、非訟事件の手続が遅滞することを避けるため必要があると認めるときその他相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、非訟事件の全部又は一部を他の管轄裁判所に移送することができる。
管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより又は職権で、管轄裁判所を定める。
②裁判所の管轄区域が明確でないため管轄裁判所が定まらないときは、関係のある裁判所に共通する直近上級の裁判所は、申立てにより又は職権で、管轄裁判所を定める。
③前二項の規定により管轄裁判所を定める裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
④第一項又は第二項の申立てを却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
この法律の他の規定又は他の法令の規定により非訟事件の管轄が定まらないときは、その非訟事件は、裁判を求める事項に係る財産の所在地又は最高裁判所規則で定める地を管轄する裁判所の管轄に属する。
裁判所の管轄は、非訟事件の申立てがあった時又は裁判所が職権で非訟事件の手続を開始した時を標準として定める。
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第十六条(第二項ただし書を除く。)、第十八条、第二十一条及び第二十二条の規定は、非訟事件の移送等について準用する。
②非訟事件の移送の裁判に対する即時抗告は、執行停止の効力を有する。
裁判官は、次に掲げる場合には、その職務の執行から除斥される。
ただし、第六号に掲げる場合にあっては、他の裁判所の嘱託により受託裁判官としてその職務を行うことを妨げない。
②前項に規定する除斥の原因があるときは、裁判所は、申立てにより又は職権で、除斥の裁判をする。
裁判官について裁判の公正を妨げる事情があるときは、当事者は、その裁判官を忌避することができる。
②当事者は、裁判官の面前において事件について陳述をしたときは、その裁判官を忌避することができない。
ただし、忌避の原因があることを知らなかったとき、又は忌避の原因がその後に生じたときは、この限りでない。
合議体の構成員である裁判官及び地方裁判所の一人の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判官の所属する裁判所が、簡易裁判所の裁判官の除斥又は忌避についてはその裁判所の所在地を管轄する地方裁判所が、裁判をする。
②地方裁判所における前項の裁判は、合議体でする。
③裁判官は、その除斥又は忌避についての裁判に関与することができない。
④除斥又は忌避の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで非訟事件の手続を停止しなければならない。
ただし、急速を要する行為については、この限りでない。
⑤次に掲げる事由があるとして忌避の申立てを却下する裁判をするときは、第三項の規定は、適用しない。
⑥前項の裁判は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、忌避された受命裁判官等(受命裁判官、受託裁判官又は非訟事件を取り扱う地方裁判所の一人の裁判官若しくは簡易裁判所の裁判官をいう。次条第三項ただし書において同じ。)がすることができる。
⑦第五項の裁判をした場合には、第四項本文の規定にかかわらず、非訟事件の手続は停止しない。
⑧除斥又は忌避を理由があるとする裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
⑨除斥又は忌避の申立てを却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
裁判所書記官の除斥及び忌避については、第十一条、第十二条並びに前条第三項、第五項、第八項及び第九項の規定を準用する。
②裁判所書記官について除斥又は忌避の申立てがあったときは、その裁判所書記官は、その申立てについての裁判が確定するまでその申立てがあった非訟事件に関与することができない。
ただし、前項において準用する前条第五項各号に掲げる事由があるとして忌避の申立てを却下する裁判があったときは、この限りでない。
③裁判所書記官の除斥又は忌避についての裁判は、裁判所書記官の所属する裁判所がする。
ただし、前項ただし書の裁判は、受命裁判官等(受命裁判官又は受託裁判官にあっては、当該裁判官の手続に立ち会う裁判所書記官が忌避の申立てを受けたときに限る。)がすることができる。
非訟事件の手続における専門委員の除斥及び忌避については、第十一条、第十二条、第十三条第八項及び第九項並びに前条第二項及び第三項の規定を準用する。この場合において、同条第二項ただし書中「前項において準用する前条第五項各号」とあるのは、「第十三条第五項各号」と読み替えるものとする。
当事者能力、非訟事件の手続における手続上の行為(以下「手続行為」という。)をすることができる能力(以下この項及び第七十四条第一項において「手続行為能力」という。)、手続行為能力を欠く者の法定代理及び手続行為をするのに必要な授権については、民事訴訟法第二十八条、第二十九条、第三十一条、第三十三条並びに第三十四条第一項及び第二項の規定を準用する。
②被保佐人、被補助人(手続行為をすることにつきその補助人の同意を得ることを要するものに限る。次項において同じ。)又は後見人その他の法定代理人が他の者がした非訟事件の申立て又は抗告について手続行為をするには、保佐人若しくは保佐監督人、補助人若しくは補助監督人又は後見監督人の同意その他の授権を要しない。職権により手続が開始された場合についても、同様とする。
③被保佐人、被補助人又は後見人その他の法定代理人が次に掲げる手続行為をするには、特別の授権がなければならない。
裁判長は、未成年者又は成年被後見人について、法定代理人がない場合又は法定代理人が代理権を行うことができない場合において、非訟事件の手続が遅滞することにより損害が生ずるおそれがあるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、特別代理人を選任することができる。
②特別代理人の選任の裁判は、疎明に基づいてする。
③裁判所は、いつでも特別代理人を改任することができる。
④特別代理人が手続行為をするには、後見人と同一の授権がなければならない。
⑤第一項の申立てを却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
法定代理権の消滅は、本人又は代理人から裁判所に通知しなければ、その効力を生じない。
法人の代表者及び法人でない社団又は財団で当事者能力を有するものの代表者又は管理人については、この法律中法定代理及び法定代理人に関する規定を準用する。
当事者となる資格を有する者は、当事者として非訟事件の手続に参加することができる。
②前項の規定による参加(次項において「当事者参加」という。)の申出は、参加の趣旨及び理由を記載した書面でしなければならない。
③当事者参加の申出を却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
裁判を受ける者となるべき者は、非訟事件の手続に参加することができる。
②裁判を受ける者となるべき者以外の者であって、裁判の結果により直接の影響を受けるもの又は当事者となる資格を有するものは、裁判所の許可を得て、非訟事件の手続に参加することができる。
③前条第二項の規定は、第一項の規定による参加の申出及び前項の規定による参加の許可の申立てについて準用する。
④第一項の規定による参加の申出を却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
⑤第一項又は第二項の規定により非訟事件の手続に参加した者(以下「利害関係参加人」という。)は、当事者がすることができる手続行為(非訟事件の申立ての取下げ及び変更並びに裁判に対する不服申立て及び裁判所書記官の処分に対する異議の取下げを除く。)をすることができる。
ただし、裁判に対する不服申立て及び裁判所書記官の処分に対する異議の申立てについては、利害関係参加人が不服申立て又は異議の申立てに関するこの法律の他の規定又は他の法令の規定によりすることができる場合に限る。
法令により裁判上の行為をすることができる代理人のほか、弁護士でなければ手続代理人となることができない。
ただし、第一審裁判所においては、その許可を得て、弁護士でない者を手続代理人とすることができる。
②前項ただし書の許可は、いつでも取り消すことができる。
手続代理人は、委任を受けた事件について、参加、強制執行及び保全処分に関する行為をし、かつ、弁済を受領することができる。
②手続代理人は、次に掲げる事項については、特別の委任を受けなければならない。
③手続代理人の代理権は、制限することができない。
ただし、弁護士でない手続代理人については、この限りでない。
④前三項の規定は、法令により裁判上の行為をすることができる代理人の権限を妨げない。
第十八条並びに民事訴訟法第三十四条(第三項を除く。)及び第五十六条から第五十八条まで(同条第三項を除く。)の規定は、手続代理人及びその代理権について準用する。
非訟事件の手続における補佐人については、民事訴訟法第六十条の規定を準用する。
非訟事件の手続の費用(以下「手続費用」という。)は、特別の定めがある場合を除き、各自の負担とする。
②裁判所は、事情により、この法律の他の規定(次項を除く。)又は他の法令の規定によれば当事者、利害関係参加人その他の関係人がそれぞれ負担すべき手続費用の全部又は一部を、その負担すべき者以外の者であって次に掲げるものに負担させることができる。
③前二項又は他の法令の規定によれば法務大臣又は検察官が負担すべき手続費用は、国庫の負担とする。
事実の調査、証拠調べ、呼出し、告知その他の非訟事件の手続に必要な行為に要する費用は、国庫において立て替えることができる。
民事訴訟法第六十七条から第七十四条までの規定(裁判所書記官の処分に対する異議の申立てについての決定に対する即時抗告に関する部分を除く。)は、手続費用の負担について準用する。この場合において、同法第七十三条第一項中「補助参加の申出の取下げ又は補助参加についての異議の取下げ」とあるのは「非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第二十条第一項若しくは第二十一条第一項の規定による参加の申出の取下げ又は同条第二項の規定による参加の許可の申立ての取下げ」と、同条第二項中「第六十一条から第六十六条まで及び」とあるのは「非訟事件手続法第二十八条第一項において準用する」と読み替えるものとする。
②前項において準用する民事訴訟法第六十九条第三項の規定による即時抗告並びに同法第七十一条第四項(前項において準用する同法第七十二条後段において準用する場合を含む。)、第七十三条第二項及び第七十四条第二項の異議の申立てについての裁判に対する即時抗告は、執行停止の効力を有する。
非訟事件の手続の準備及び追行に必要な費用を支払う資力がない者又はその支払により生活に著しい支障を生ずる者に対しては、裁判所は、申立てにより、手続上の救助の裁判をすることができる。
ただし、救助を求める者が不当な目的で非訟事件の申立てその他の手続行為をしていることが明らかなときは、この限りでない。
②民事訴訟法第八十二条第二項及び第八十三条から第八十六条まで(同法第八十三条第一項第三号を除く。)の規定は、手続上の救助について準用する。この場合において、同法第八十四条中「第八十二条第一項本文」とあるのは、「非訟事件手続法第二十九条第一項本文」と読み替えるものとする。
非訟事件の手続は、公開しない。
ただし、裁判所は、相当と認める者の傍聴を許すことができる。
裁判所書記官は、非訟事件の手続の期日について、調書を作成しなければならない。
ただし、証拠調べの期日以外の期日については、裁判長においてその必要がないと認めるときは、その経過の要領を記録上明らかにすることをもって、これに代えることができる。
当事者又は利害関係を疎明した第三者は、裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、非訟事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は非訟事件に関する事項の証明書の交付(第百十二条において「記録の閲覧等」という。)を請求することができる。
②前項の規定は、非訟事件の記録中の録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、当事者又は利害関係を疎明した第三者は、裁判所の許可を得て、裁判所書記官に対し、これらの物の複製を請求することができる。
③裁判所は、当事者から前二項の規定による許可の申立てがあった場合においては、当事者又は第三者に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときを除き、これを許可しなければならない。
④裁判所は、利害関係を疎明した第三者から第一項又は第二項の規定による許可の申立てがあった場合において、相当と認めるときは、これを許可することができる。
⑤裁判書の正本、謄本若しくは抄本又は非訟事件に関する事項の証明書については、当事者は、第一項の規定にかかわらず、裁判所の許可を得ないで、裁判所書記官に対し、その交付を請求することができる。裁判を受ける者が当該裁判があった後に請求する場合も、同様とする。
⑥非訟事件の記録の閲覧、謄写及び複製の請求は、非訟事件の記録の保存又は裁判所の執務に支障があるときは、することができない。
⑦第三項の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
⑧前項の規定による即時抗告が非訟事件の手続を不当に遅滞させることを目的としてされたものであると認められるときは、原裁判所は、その即時抗告を却下しなければならない。
⑨前項の規定による裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
裁判所は、的確かつ円滑な審理の実現のため、又は和解を試みるに当たり、必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、専門的な知見に基づく意見を聴くために専門委員を非訟事件の手続に関与させることができる。この場合において、専門委員の意見は、裁判長が書面により又は当事者が立ち会うことができる非訟事件の手続の期日において口頭で述べさせなければならない。
②裁判所は、当事者の意見を聴いて、前項の規定による専門委員を関与させる裁判を取り消すことができる。
③裁判所は、必要があると認めるときは、専門委員を非訟事件の手続の期日に立ち会わせることができる。この場合において、裁判長は、専門委員が当事者、証人、鑑定人その他非訟事件の手続の期日に出頭した者に対し直接に問いを発することを許すことができる。
④裁判所は、専門委員が遠隔の地に居住しているときその他相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が専門委員との間で音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、専門委員に第一項の意見を述べさせることができる。この場合において、裁判長は、専門委員が当事者、証人、鑑定人その他非訟事件の手続の期日に出頭した者に対し直接に問いを発することを許すことができる。
⑤民事訴訟法第九十二条の五の規定は、第一項の規定により非訟事件の手続に関与させる専門委員の指定及び任免等について準用する。この場合において、同条第二項中「第九十二条の二」とあるのは、「非訟事件手続法第三十三条第一項」と読み替えるものとする。
⑥受命裁判官又は受託裁判官が第一項の手続を行う場合には、同項から第四項までの規定及び前項において準用する民事訴訟法第九十二条の五第二項の規定による裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。
ただし、証拠調べの期日における手続を行う場合には、専門委員を手続に関与させる裁判、その裁判の取消し及び専門委員の指定は、非訟事件が係属している裁判所がする。
非訟事件の手続の期日は、職権で、裁判長が指定する。
②非訟事件の手続の期日は、やむを得ない場合に限り、日曜日その他の一般の休日に指定することができる。
③非訟事件の手続の期日の変更は、顕著な事由がある場合に限り、することができる。
④民事訴訟法第九十四条から第九十七条までの規定は、非訟事件の手続の期日及び期間について準用する。
裁判所は、非訟事件の手続を併合し、又は分離することができる。
②裁判所は、前項の規定による裁判を取り消すことができる。
③裁判所は、当事者を異にする非訟事件について手続の併合を命じた場合において、その前に尋問をした証人について、尋問の機会がなかった当事者が尋問の申出をしたときは、その尋問をしなければならない。
当事者が死亡、資格の喪失その他の事由によって非訟事件の手続を続行することができない場合には、法令により手続を続行する資格のある者は、その手続を受け継がなければならない。
②法令により手続を続行する資格のある者が前項の規定による受継の申立てをした場合において、その申立てを却下する裁判がされたときは、当該裁判に対し、即時抗告をすることができる。
③第一項の場合には、裁判所は、他の当事者の申立てにより又は職権で、法令により手続を続行する資格のある者に非訟事件の手続を受け継がせることができる。
非訟事件の申立人が死亡、資格の喪失その他の事由によってその手続を続行することができない場合において、法令により手続を続行する資格のある者がないときは、当該非訟事件の申立てをすることができる者は、その手続を受け継ぐことができる。
②前項の規定による受継の申立ては、同項の事由が生じた日から一月以内にしなければならない。
送達及び非訟事件の手続の中止については、民事訴訟法第一編第五章第四節及び第百三十条から第百三十二条まで(同条第一項を除く。)の規定を準用する。この場合において、同法第百十三条中「その訴訟の目的である請求又は防御の方法」とあるのは、「裁判を求める事項」と読み替えるものとする。
裁判所書記官の処分に対する異議の申立てについては、その裁判所書記官の所属する裁判所が裁判をする。
②前項の裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
検察官は、非訟事件について意見を述べ、その手続の期日に立ち会うことができる。
②裁判所は、検察官に対し、非訟事件が係属したこと及びその手続の期日を通知するものとする。
裁判所その他の官庁、検察官又は吏員は、その職務上検察官の申立てにより非訟事件の裁判をすべき場合が生じたことを知ったときは、管轄裁判所に対応する検察庁の検察官にその旨を通知しなければならない。
非訟事件の手続における申立てその他の申述(次項及び次条において「申立て等」という。)については、民事訴訟法第百三十二条の十第一項から第五項までの規定(支払督促に関する部分を除く。)を準用する。
②前項において準用する民事訴訟法第百三十二条の十第一項本文の規定によりされた申立て等に係るこの法律その他の法令の規定による非訟事件の記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付は、同条第五項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。
非訟事件の手続における申立て等については、民事訴訟法第百三十三条、第百三十三条の二第一項並びに第百三十三条の四第一項から第三項まで、第四項(第一号に係る部分に限る。)及び第五項から第七項までの規定を準用する。この場合において、同法第百三十三条第一項中「当事者」とあるのは「当事者若しくは利害関係参加人(非訟事件手続法第二十一条第五項に規定する利害関係参加人をいう。第百三十三条の四第一項、第二項及び第七項において同じ。)又はこれらの者以外の裁判を受ける者となるべき者(同法第十一条第一項第一号に規定する裁判を受ける者となるべき者をいう。)」と、同法第百三十三条の四第一項中「者は、訴訟記録等」とあるのは「当事者又は利害関係参加人は、非訟事件の記録」と、同条第二項中「当事者」とあるのは「当事者又は利害関係参加人」と、「訴訟記録等」とあるのは「非訟事件の記録」と、同条第七項中「当事者」とあるのは「当事者若しくは利害関係参加人」と読み替えるものとする。
非訟事件の申立ては、申立書(以下この条及び第五十七条第一項において「非訟事件の申立書」という。)を裁判所に提出してしなければならない。
②非訟事件の申立書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
③申立人は、二以上の事項について裁判を求める場合において、これらの事項についての非訟事件の手続が同種であり、これらの事項が同一の事実上及び法律上の原因に基づくときは、一の申立てにより求めることができる。
④非訟事件の申立書が第二項の規定に違反する場合には、裁判長は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない。民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)の規定に従い非訟事件の申立ての手数料を納付しない場合も、同様とする。
⑤前項の場合において、申立人が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、非訟事件の申立書を却下しなければならない。
⑥前項の命令に対しては、即時抗告をすることができる。
申立人は、申立ての基礎に変更がない限り、申立ての趣旨又は原因を変更することができる。
②申立ての趣旨又は原因の変更は、非訟事件の手続の期日においてする場合を除き、書面でしなければならない。
③裁判所は、申立ての趣旨又は原因の変更が不適法であるときは、その変更を許さない旨の裁判をしなければならない。
④申立ての趣旨又は原因の変更により非訟事件の手続が著しく遅滞することとなるときは、裁判所は、その変更を許さない旨の裁判をすることができる。
非訟事件の手続の期日においては、裁判長が手続を指揮する。
②裁判長は、発言を許し、又はその命令に従わない者の発言を禁止することができる。
③当事者が非訟事件の手続の期日における裁判長の指揮に関する命令に対し異議を述べたときは、裁判所は、その異議について裁判をする。
裁判所は、受命裁判官に非訟事件の手続の期日における手続を行わせることができる。
ただし、事実の調査及び証拠調べについては、第五十一条第三項の規定又は第五十三条第一項において準用する民事訴訟法第二編第四章第一節から第六節までの規定により受命裁判官が事実の調査又は証拠調べをすることができる場合に限る。
②前項の場合においては、裁判所及び裁判長の職務は、その裁判官が行う。
裁判所は、当事者が遠隔の地に居住しているときその他相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、非訟事件の手続の期日における手続(証拠調べを除く。)を行うことができる。
②非訟事件の手続の期日に出頭しないで前項の手続に関与した者は、その期日に出頭したものとみなす。
非訟事件の手続の期日における通訳人の立会い等については民事訴訟法第百五十四条の規定を、非訟事件の手続関係を明瞭にするために必要な陳述をすることができない当事者、利害関係参加人、代理人及び補佐人に対する措置については同法第百五十五条の規定を準用する。
裁判所は、職権で事実の調査をし、かつ、申立てにより又は職権で、必要と認める証拠調べをしなければならない。
②当事者は、適切かつ迅速な審理及び裁判の実現のため、事実の調査及び証拠調べに協力するものとする。
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