一国ニ於テ振出シ他ノ国ニ於テ若ハ振出国ノ海外領土ニ於テ支払フベキ小切手、一国ノ海外領土ニ於テ振出シ其ノ国ニ於テ支払フベキ小切手、一国ノ同一海外領土ニ於テ振出シ且支払フベキ小切手又ハ一国ノ一海外領土ニ於テ振出シ其ノ国ノ他ノ海外領土ニ於テ支払フベキ小切手ハ持参人払ノモノヲ除クノ外同一内容ノ数通ヲ以テ之ヲ振出スコトヲ得数通ヲ以テ小切手ヲ振出シタルトキハ其ノ証券ノ文言中ニ番号ヲ附スルコトヲ要ス之ヲ欠クトキハ各通ハ之ヲ各別ノ小切手ト看做ス
要点小切手法 48 条は、国境をまたぐ国際小切手に限り、持参人払を除いて同一内容の複本を数通発行できると定める。各通には番号を付す必要があり、欠くと各通が別個の小切手とみなされる。
Q · 海外取引の小切手を「複本で送ります」と言われたけど、同じ小切手が何枚もあって大丈夫なの?
国際小切手のみ複本可、番号がなければ各通が別の小切手扱い
小切手法 48 条により、国境をまたぐ国際小切手に限り、持参人払のものを除いて同一内容の複本を数通発行できます。郵便事故に備えて別ルートで送るための制度です。ただし複本を出すときは各証券の文言中に番号を付さなければならず、これを欠くと各通は別個の独立した小切手とみなされます。その結果、振出人が同じ金額を複本の枚数分だけ二重に負わされる危険が生じます。受け取った側は、証券に番号と「複本」表示があるかをその場で確認することが重要です。
貿易の決済で、海を越えてくる小切手を受け取ったことはあるだろうか。第48条は、こうした国境をまたぐ小切手に限って「複本」という特殊な仕組みを許す。一国で振り出し別の国で支払う小切手、海外領土が絡む小切手は、持参人払のものを除き、まったく同じ内容の証券を数通発行できる。郵送中に一通が紛失しても別ルートの一通が届くようにする、国際送付の知恵だ。ところが、ここに見落とされがちな落とし穴がある。数通を振り出すときは、各証券の文言の中に番号を付さなければならない。これを怠ると、各通はそれぞれ別個の独立した小切手とみなされる。本来は一つの支払を保証するはずの数枚が、番号一つを欠いただけで、振出人が同じ金額を何通分も負わされる危険な証券の束に変わる。一枚を安全に届けるための制度が、番号の欠落で振出人を多重支払のリスクに突き落とす。
小切手法 48 条は国際小切手の複本を定める規定であり、一国で振り出し他国または海外領土で支払う小切手につき、持参人払のものを除き同一内容の証券を数通発行できる旨を規定する。数通を振り出す場合は各証券の文言中に番号を付すことを要し、これを欠く各通は別個の小切手とみなされる。
同一内容の正本が複数存在する状態を指します。各通がそれぞれ支払請求できる正規の証券で、単なるコピー(写し)とは異なります。小切手法 48 条が根拠です。
条文上、通数の上限はありません。実務では郵送ルートに応じて二通程度が一般的です。発行する全通に通し番号を付すことが要件となります。
小切手法 48 条後段により、番号を欠く各通は別個の独立した小切手とみなされます。結果として振出人が複本の枚数分の支払を求められる危険が生じます。
作れません。複本が認められるのは一国で振り出し他国や海外領土で支払う国際小切手に限られます。国内完結の小切手では複本制度は使えません。
番号付き複本なら、一通の支払によって他の複本は効力を失います(小切手法 49 条)。番号を欠く場合はこの安全弁が働きません。
証券の文言中に番号と「複本」の表示があるかをまず確認します。表示があれば一体管理された複本、なければ各通が独立して動くため二重流通のリスクがあります。
別ルートで届いた控えの一通で支払を求められるのが複本制度の利点です。番号と複本表示を根拠に自分の権利を主張できます。詳細は振出人や取次銀行に照会します。
持参人払は所持人が誰でも権利者になるため、複数通を出すと二重支払の危険が制御できません。そこで小切手法 48 条は持参人払のものを明文で除外しています。
コピーは単なる写しで支払請求の効力を持ちません。複本は同一内容の正本が複数存在する状態で、各通がそれぞれ支払請求できる証券です。だからこそ番号を付して一体管理し、一通の支払で他を無効にする(小切手法 第49条)仕組みが要る。業界裏話ヒント:複本が認められるのは国境をまたぐ国際小切手に限られ、国内の普通の小切手では使えません。実務で複本に出会うのは貿易決済の現場くらいで、銀行員でも扱った経験のない人が多い。だから受領側が制度を理解しているだけで、相手より一歩先に立てる
条文上、番号を欠く各通は別個の小切手とみなされます(第48条後段)。理屈の上では、それぞれが善意の所持人の手に渡れば、振出人が複数通分の支払を求められる危険が生じます。業界裏話ヒント:実際に二重支払が確定するかは、各通が善意取得されたか、呈示期間内に呈示されたかなど個別事情で決まります。ただ重要なのは『番号を欠いた時点でその争いの土俵に上げられてしまう』こと。番号一つで、争う必要すらなかったはずのリスクを自ら招く
持参人払は証券を持っている人が誰でも権利者になる仕組みです。これを複数通発行すると、同一の支払を主張できる持参人が複数生まれ、二重支払の危険が制御不能になる。だから第48条は持参人払のものを明文で除外しています。業界裏話ヒント:記名式や指図式なら誰が権利者かを証券上たどれるので複本でも管理できる。持参人払を複本から外したのは、流通の自由度が高い証券ほど複本との相性が悪いという、有価証券設計の根本思想の表れです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 48 条:国際小切手の複本の発行と番号付与 | — |
| 適用範囲 | 一国で振出・他国/海外領土で支払う国際小切手、持参人払を除く | — |
| 番号の有無による効果 | 番号あり=複本として一体管理、番号なし=各通が別個の小切手 | — |
| 振出人のリスク | 番号欠落で複本枚数分の二重支払を負う危険 | — |
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