時効ノ完成猶予又ハ更新ハ其ノ事由ガ生ジタル者ニ対シテノミ其ノ効力ヲ生ズ
要点小切手法52条は、時効の完成猶予や更新の効力が、その事由が生じた者に対してのみ及ぶ(相対効)と定める。振出人への請求では裏書人の時効は止まらない。
Q · 小切手の振出人に請求すれば、裏書人への時効も一緒に止まるの?
いいえ、一人を押さえても他の義務者の時効は止まりません
小切手法52条により、時効の完成猶予や更新は、その事由が生じた者に対してのみ効力を生じます(相対効)。たとえば振出人に請求したり承認(必ず払うとの一筆)を取っても、その効力は振出人だけに及び、裏書人や保証人の6箇月の時効はそのまま進行します(小切手法51条)。複数の遡求義務者がいる場合は、それぞれに対し別個に催告・訴え提起・承認取得などの手を打たなければ、半年後に一部の義務者への遡求権だけが静かに消滅します。
取引先から受け取った小切手が不渡りになった。あなたには振出人にも、裏書人にも遡求できる権利がある。期限は呈示期間経過後わずか6箇月(小切手法51条)。あなたは振出人に内容証明を送り、相手は「必ず払う」と一筆書いた。これで安心、と思った瞬間が落とし穴だ。52条はこう告げる。時効の完成猶予や更新は、その事由が生じた者に対してのみ効力を生ずる。つまり振出人が承認しても、裏書人の6箇月時計は止まらない。あなたが裏書人に対して別途手を打たなければ、半年後、裏書人への請求権だけが静かに消える。複数の責任者がいるとき、1人を押さえたつもりで、ほかの全員を取り逃がす。小切手の世界では、請求は一人ずつが鉄則だ。
小切手法52条は時効の相対効を定める規定であり、時効の完成猶予又は更新は、その事由が生じた者に対してのみ効力を生ずる旨を規律する。複数の遡求義務者が存在する場合、一人に対する請求・承認等の効力は他の義務者に及ばず、各人の時効は独立して進行する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
時効を止める事由(請求・承認など)の効力が、その事由が生じた当事者にだけ及び、他の義務者には及ばないという原則です。小切手法52条が根拠です。
所持人は振出人・裏書人・保証人といった遡求義務者全員に請求できます。ただし各人の時効は別々に進むため、全員へ個別に手を打つ必要があります。
その裏書人個人に対して催告(内容証明)、支払督促、訴え提起、または承認取得を行います。振出人を押さえても裏書人の時効は止まりません。
催告として6箇月の完成猶予が生じます(民法150条)。ただし効力は送った相手だけ。その間に訴え提起等の本格的な手続を準備する必要があります。
各裏書人ごとに6箇月の時効が別々に走ります。全員へ同時に催告し、共同被告として一括提訴するのが取りこぼしを防ぐ鉄則です。
承認した者については更新され新たに進行します(民法152条)。しかし相対効により、他の義務者の時効はそのまま進行します。
あります。手形法71条が小切手法52条と同趣旨の相対効を定めています。約束手形・為替手形を裏書で受け取った場合も同じ管理が必要です。
遡求義務者全員を共同被告にして提訴すれば、提訴の瞬間に全員の時効更新事由が同時に発生します。単独訴訟だと訴えた相手しか止まりません。
本当です。所持人の遡求権は呈示期間経過後6箇月で時効消滅します(小切手法51条)。決済道具として早期に法律関係を確定させる趣旨です。業界裏話ヒント:この6箇月は、振出人への請求を止めても52条の相対効で裏書人には及びません。実務では不渡りを知った瞬間に全員へ動くのが鉄則で、ここで動きが遅れた所持人が、取れたはずの裏書人を逃すケースが後を絶ちません
振出人については承認による時効更新が成立し、そこから新たに進行します(民法152条)。ただし52条の相対効により、その効力は振出人だけ。裏書人や保証人の時効はそのまま進みます。業界裏話ヒント:弁護士が回収案件で最初にやるのは、誰の時効がいつ切れるかの一覧化です。承認を取れた相手に安心して、ほかの義務者の期限を見落とすのが典型的な失敗。一筆は万能薬ではなく、その人専用の薬です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 52条:完成猶予・更新の効力範囲(相対効) | — |
| 効力の及ぶ範囲 | 事由が生じた者のみ(他の義務者に及ばない) | — |
| 実務上の帰結 | 義務者全員へ個別に手を打つ必要 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。