学校教育法 第33条
クイックジャンプ
小学校の教育課程に関する事項は、第二十九条及び第三十条の規定に従い、文部科学大臣が定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 学校教育法第33条は、日本の学校教育法に含まれる条文です。
- 学校教育法第33条の条文原文は「小学校の教育課程に関する事項は、第二十九条及び第三十条の規定に従い、文部科学大臣が定める。」で始まります。
- 学校教育法第33条は第四章 小学校に置かれています。
- 学校教育法の公布日は昭和22年3月31日です。
- 学校教育法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 学校教育法第33条の前の条は学校教育法第32条です。
- 学校教育法第33条の次の条は学校教育法第34条です。
- 学校教育法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第33条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000026 - 本サイト収録
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000026/33
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点学校教育法33条は、小学校の教育課程に関する事項を文部科学大臣が定めると規定する。ただし同法29条の目的と30条の目標に従う必要があり、具体的内容は施行規則と学習指導要領が定める。
Q · 小学校で何を何時間教えるかは、誰が決めているの?
文部科学大臣が施行規則と学習指導要領で定めます
学校教育法33条により、小学校の教育課程に関する事項は文部科学大臣が定めます。ただし同法29条の目的と30条の目標に従う必要があります。これを受けて学校教育法施行規則が教科の構成(50条)と各学年の授業時数(51条・別表第一)を定め、施行規則52条に基づいて告示される小学校学習指導要領が教育内容の基準となります。各学校はこの基準の範囲内で教育課程を編成します。
解説
学校教育法33条はたった一文で、小学校で何を教えるかを決める権限を文部科学大臣に渡している。ただし大臣は好き勝手に決められるわけではない。29条が定める小学校の目的と、30条が定める目標の範囲に縛られる。条文自体には時間割も教科名も出てこない。中身は「学校教育法施行規則」(文部科学大臣が出す省令)と、大臣が告示する「小学校学習指導要領」の二段に書かれている。子どもが5年生から英語を成績のつく教科として学び、1年生の年間授業時数が850単位時間と決まっているのも、すべてこの条文から伸びる委任の糸の先にある。学校に「なぜこの授業をやるのか」と聞きたくなったとき、相手にすべきは担任の先生でも校長でもない。この委任の構造そのものである。それが見えていれば、学校への要望を担任の裁量で済むものと国の基準を動かさなければ変わらないものに仕分けられ、空振りの抗議で消耗しなくて済む。
法的な位置づけ
学校教育法第33条は、小学校の教育課程に関する事項の決定を文部科学大臣に委任する規定である。委任の範囲は同法29条の小学校の目的および30条の教育目標に限定される。これを受けて学校教育法施行規則が教科構成と授業時数を定め、同規則52条に基づき告示される小学校学習指導要領が教育課程の基準となる。
よくある質問 AI による整理
Q1学校教育法33条とは?
小学校の教育課程に関する事項を文部科学大臣が定めるとする委任規定です。29条の目的と30条の目標の範囲内で定める必要があります。
Q2小学校の授業時数は何で決まっている?
学校教育法施行規則51条と別表第一が、各学年・各教科の標準授業時数を定めています。根拠をたどると学校教育法33条の委任に行き着きます。
Q3小学校の英語はいつから教科になった?
2020年度から全面実施の現行学習指導要領で、5・6年生の外国語が成績のつく教科になりました。3・4年生は外国語活動として扱われます。
Q4学習指導要領は誰が決める?
文部科学大臣が告示で定めます。学校教育法33条の委任を受けて、施行規則52条が学習指導要領を教育課程の基準と位置付けています。
Q5学習指導要領の改訂はいつ?
おおむね10年ごとに全面改訂されます。改訂前には中央教育審議会の審議とパブリックコメントの手続きがあります。
Q6学校は授業時数を減らせる?
施行規則別表第一の標準授業時数を下回る運用は原則として認められません。疑問がある場合は教育委員会に根拠条文を示して確認するのが有効です。
Q7中学校の教育課程は誰が決める?
学校教育法48条により、中学校も同じく文部科学大臣が定めます。小学校の33条と同じ形の委任規定です。
Q8教育課程と学習指導要領の違いは?
教育課程は各学校が編成する教育計画の全体です。学習指導要領はその編成の基準として国が定めたもので、両者は基準と実施計画の関係にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1学習指導要領って法律じゃないのに、学校は守らなきゃいけないんですか?
守る必要がある。学校教育法33条が文部科学大臣に教育課程の基準を定める権限を委ね、施行規則52条が学習指導要領を基準として位置付けている。最高裁も法的拘束力を認めた(最判平成2.1.18)。実務のポイント:拘束力が及ぶのは主に大綱的な部分で、細かい指導方法まで縛るものではないとの理解が実務では一般的である。教員の工夫の余地は意外と広い
Q2私立の小学校なら、国のカリキュラムを無視して独自の授業ができるんですか?
無視はできない。私立小学校も学校教育法33条と施行規則の基準に従う。ただし施行規則50条2項により、私立小学校は宗教を加えて道徳に代えることができる。実務のポイント:独自色の強い私立は、基準を満たしたうえで時数を上乗せする形で特色を出している。学校説明会では「何を足しているか」より「どの時間を削って足しているか」を聞くと実態が見える
間違えやすい点 AI による整理
- 学習指導要領は文科省の「お手本」程度のものだと思われがちだが、最高裁は高校学習指導要領の法的拘束力を認めている(最判平成2.1.18、伝習館高校事件)。逸脱した授業を理由とする教員の懲戒処分が適法とされた。根拠をたどると、33条(中学校なら48条、高校なら52条)の委任に行き着く
- 「学習指導要領に載っていない内容を教えるのは違法か」という問いの立て方がずれている。平成15年(2003年)の一部改正以降、学習指導要領は最低基準であり、発展的な内容を加えて教えることは認められている。法的な問題になるのは「足す」ことではなく、決められた内容や時数を「削る」ことである
- 保護者の目には「学校が決めたカリキュラム」に見えるが、法律の上では国の基準、教育委員会の管理(地方教育行政の組織及び運営に関する法律21条)、学校の編成という三層構造になっている。この落差に気付かないまま担任に抗議しても、担任には動かす権限がない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 学校教育法33条:小学校の教育課程 | 学校教育法48条:中学校の教育課程 学校教育法34条:教科用図書の使用義務 |
| 委任の枠 | 29条(目的)・30条(目標)に従う | 45条(目的)・46条(目標)に従う 委任ではなく、検定済教科書等の使用を直接義務付ける |
| 下位規範 | 施行規則50〜52条、小学校学習指導要領 | 施行規則の中学校関係規定、中学校学習指導要領 教科用図書検定規則など |
| 保護者から見た意味 | 何を何時間学ぶかの国の基準 | 中学校での学習内容の国の基準 どの教科書で学ぶかの法的根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も教育部が課程綱要(いわゆる108課綱)を定める中央集権型。日本の学習指導要領に相当する位置付け
韓国は教育部長官が国家教育課程を告示し、市・道教育監が地域の実情に応じて補完する。日本と構造が近い
ドイツは文化高権が州にあり、Lehrplan は州ごとに異なる。全国共通の教育課程基準は州文部大臣会議(KMK)の合意で調整される
米国は連邦に全国カリキュラムを定める権限がなく、州と学区が教育内容を決める分権型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- わが子の小学校が5年生の英語を週2コマから減らすと聞いた。学校が勝手に決められるのか? 施行規則の別表第一が授業時数を定めており、学校が下回る運用をすれば教育委員会への相談材料になる
- あなたは私立小学校の新任教員。校長から「道徳の時間は宗教の時間に代えてよい」と言われ、学習指導要領違反ではないかと不安になった。私立小学校については施行規則50条2項が宗教による道徳の代替を認めており、違反ではない
学説
大綱的基準説:旭川学テ事件判決を踏まえ、学習指導要領の法的拘束力は大綱的な部分に及ぶにとどまり、細かな指導方法までは拘束しないとする理解。教員の創意工夫の余地を確保する。
最低基準説:平成15年(2003年)の学習指導要領一部改正以降の運用として、学習指導要領は全ての児童に指導すべき最低基準であり、発展的内容の上乗せは許容されるとする理解。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 学校教育法の条番号整理により旧20条(「教科に関する事項」を「監督庁」が定めるとしていた規定)が33条に移り、「教育課程に関する事項」を文部科学大臣が定めるとの文言になったとされる。改正経緯の細部は要検証
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:学校教育法制定。小学校の教科に関する事項を監督庁が定めるとする旧20条が置かれた。
- 2.平成19年(2007年) 改正:教育基本法改正を受けた学校教育法改正により条番号が整理され、現行33条として「教育課程に関する事項」を文部科学大臣が定める文言となった。
- 学校教育法 第29条小学校の目的、委任の枠その一
- 学校教育法 第30条小学校教育の目標、委任の枠その二
- 学校教育法 第21条義務教育の目標、30条1項が参照
- 学校教育法 第34条教科用図書の使用義務
- 学校教育法 第48条中学校の教育課程の同型委任
- 地方教育行政の組織及び運営に関する法律 第21条教育委員会による教育課程の管理
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める