消防法 第21条の11
クイックジャンプ
- 総務大臣は、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人が、検定対象機械器具等についての試験又は型式適合検定を行う機能の全部又は一部を喪失したことにより、当該試験又は型式適合検定に関する業務を行うことが困難となつた場合において、特別の必要があると認めるときは、型式承認を受けようとする者の申請に基づき検定対象機械器具等についての試験を行い、又は型式承認を受けた者で型式適合検定を受けようとするものの申請に基づき検定対象機械器具等の型式適合検定を行うことができる。
- 2.総務大臣は、前項の規定により試験又は型式適合検定を行う場合は、あらかじめ、当該試験又は型式適合検定を行う検定対象機械器具等の種類及び当該試験又は型式適合検定を行う期間を公示しなければならない。
- 3.第二十一条の三第二項及び第三項の規定は第一項の規定により総務大臣が試験を行う場合に、第二十一条の七、第二十一条の八及び第二十一条の九の規定は同項の規定により総務大臣が検定対象機械器具等の型式適合検定を行う場合に、前条の規定は同項の規定により総務大臣が行つた型式適合検定の合格の効力について準用する。
- 4.協会は、第二項の規定により公示された期間中は、同項の規定により公示された種類の検定対象機械器具等については、試験を行い、又は型式適合検定をすることができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消防法第21条の11は、日本の消防法に含まれる条文です。
- 消防法第21条の11の条文原文は「総務大臣は、協会又は第二十一条の三第一項の規定による登録を受けた法人が、検定対象機械器具等についての試験又は型式適合検定を行う機能の全部又は一部を喪失したことに…」で始まります。
- 消防法第21条の11は第一節に置かれています。
- 消防法の公布日は昭和23年7月24日です。
- 消防法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 消防法第21条の11の前の条は消防法第21条の10です。
- 消防法第21条の11の次の条は消防法第21条の12です。
- 消防法第21条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第21条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 - 本サイト収録
消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)第21条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC1000000186/21_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消防法21条の11は、日本消防検定協会や登録検定機関が機能を失い業務が困難な場合、総務大臣が特別の必要を認めれば申請に基づき自ら試験・型式適合検定を行えると定める。
Q · 消火器などの検定機関が止まったら、国が代わりに検定してくれるの?
必ずではない。大臣が特別の必要を認めた場合に限られる
消防法21条の11により、日本消防検定協会または登録検定機関が試験・型式適合検定の機能の全部または一部を失い業務が困難となった場合、総務大臣が特別の必要を認めれば、メーカーの申請に基づき自ら試験・型式適合検定を行えます。事前に対象の種類と期間が公示され、その期間中は協会は当該種類の検定ができません。判定基準は通常の検定と同じで、合格表示なしの販売禁止(21条の2第4項)は非常時でも緩みません。
解説
消火器の胴に貼られた小さな合格表示。このラベルがない消火器、感知器、スプリンクラーヘッドなどの検定対象機械器具等は、販売も、販売目的の陳列も、設置工事での使用もできない(消防法21条の2第4項)。ラベルを付けるには、日本消防検定協会か、総務大臣の登録を受けた検定機関(第21条の3第1項)による試験と型式適合検定(製品が承認済みの型式どおりに作られているかの検査)を通る必要がある。では、その検定機関が災害や業務停止で動けなくなったらどうなるか。本条はそのための非常用の回路である。協会や登録機関が試験や検定の機能を失って業務が困難になり、総務大臣が「特別の必要がある」と認めたときに限り、メーカーの申請を受けて総務大臣自身が試験や検定を行える。ただし、事前に対象の種類と期間を公示しなければならず、その期間中は、協会はその種類の試験や検定ができない。あなたがメーカーや設備業者の立場にいるなら、出荷が止まっても黙って待つ必要はない。申請するという選択肢がある。ただし、発動するかどうかは大臣の裁量であり、自動的に認められる権利ではない点も押さえておくこと
法的な位置づけ
消防法21条の11は、検定対象機械器具等の試験および型式適合検定について、日本消防検定協会または登録検定機関がその機能を喪失し業務が困難となった場合に、総務大臣が特別の必要を認めるときに限り、申請に基づき自ら試験・検定を行うことを認める規定である。事前公示を要件とし、公示期間中は協会の当該業務を停止させる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.停止範囲を書面で確認する どの検定機関が、どの種類の検定対象機械器具等について、試験と型式適合検定のどちらを停止しているのかを、機関からの通知や公表資料で書面確認する
- 2.影響を数字で整理する 出荷待ちの在庫数、納期が迫った案件、影響が及ぶ防火対象物を一覧化し、供給途絶の具体的な影響を可視化する
- 3.総務省消防庁に早期相談する 整理した数字を添えて消防庁に相談し、本条の発動見込みと公示予定を確認する。業界団体を通じた要望も検討する
- 4.公示を確認し期間内に申請する 公示された検定対象機械器具等の種類と期間を自社製品と照合し、期間内に申請を完了できるよう逆算して書類を準備・提出する
- 5.合格表示付与まで出荷を止める 検定に合格し合格表示が付くまで、該当製品の販売・陳列・工事での使用を行わない。現場への誤出荷防止を社内通知する
よくある質問 AI による整理
Q1型式適合検定とは何ですか?
検定対象の消防用機器が、型式承認を受けた型式どおりに製造されているかを確認する検定です。合格すると合格表示を付けられ、販売や設置工事での使用が可能になります。
Q2消防用機器の検定は誰が行うのですか?
原則として日本消防検定協会と、総務大臣の登録を受けた登録検定機関が行います。総務大臣が自ら行うのは、消防法21条の11の要件を満たす非常時に限られます。
Q3検定機関が業務停止したら消火器は販売できない?
合格表示のない検定対象機械器具等は販売も陳列も工事での使用もできません(消防法21条の2第4項)。検定機関の停止は表示義務の免除理由になりません。
Q4総務大臣による検定はどうやって申請する?
総務大臣が対象の種類と期間を公示した後、その範囲内でメーカーが申請します。提出書類や窓口は公示内容と消防庁への事前相談で確認するのが確実です。
Q5大臣による検定はいつまで受けられる?
事前に公示された期間内に限られます。期間が終われば大臣による検定の窓口は閉じ、通常の検定機関の体制回復を待つことになります。
Q6大臣による検定に合格した製品は通常品と同じ扱い?
同じ扱いです。合格の効力には21条の10が準用されるため、協会や登録検定機関で合格した製品と同じ規律に服します。
Q7公示期間中に日本消防検定協会で検定を受けられる?
公示された種類については受けられません。消防法21条の11第4項が、公示期間中は協会がその種類の試験・型式適合検定をできないと定めています。
Q8消防法21条の11の発動要件は?
協会または登録検定機関が機能の全部または一部を喪失したこと、それにより業務が困難となったこと、総務大臣が特別の必要を認めることの三つです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検定協会が止まったら、国に頼めば必ず検定してもらえるんですか?
必ずではない。第21条の11第1項は、総務大臣が「特別の必要があると認めるとき」に「行うことができる」と定めており、大臣の裁量に委ねている。発動されるかどうかは、機関がどの程度機能を失っているか、業務がどれだけ困難になっているかで判断される。実務のポイント:要望の声は、業界団体を通じてまとめて届けた方が「特別の必要」の裏付けとして重く受け止められやすい
Q2大臣がやる検定って、普段の検定より基準が緩いんですか?
緩くはない。第3項により、型式適合検定には第21条の7から第21条の9が準用され、合格の効力には第21条の10が準用される。判定の物差しは通常と同じである。実務のポイント:検定の実施主体が変わると、提出書類の形式や受付の窓口も変わることがある。公示を確認したら、すぐに事前相談で提出物を確定させる方が、結果的に早く進む
間違えやすい点 AI による整理
- 「検定機関が止まったら、合格表示なしでも非常時の特例で販売できるはずだ」と考える人がいる。本条が用意しているのは表示義務の免除ではなく、検定をする主体の交代である。表示がなければ販売できないという原則は、非常時でも一切緩まない
- 大臣による検定があること自体は知っていても、その発動のハードルの高さまでは知られていない。要件は、協会や登録機関が機能の全部または一部を失ったこと、それによって業務が困難になったこと、そして大臣が特別の必要を認めることである。一機関の繁忙による待ち時間の長さだけでは、発動の根拠になりにくい
- メーカーから見れば「誰が検定しても同じ」に見える。しかし法律から見ると、大臣が検定を行う場合にも第21条の7から第21条の10が準用され、通常と同じ物差しで判定され、合格の効力も同じ規律に服する。審査が甘くなると期待して申請すると、計画が崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 21条の11:非常時に総務大臣が自ら試験・型式適合検定を行う | 21条の2:合格表示なき販売・陳列・工事使用の禁止 21条の3:協会・登録検定機関による型式承認の試験 |
| 実施主体 | 総務大臣(例外) | 主体ではなく販売者・工事業者への禁止規範 日本消防検定協会・登録検定機関(原則) |
| 発動・適用の前提 | 機能喪失+業務困難+特別の必要+事前公示 | 検定対象機械器具等であること 型式承認を受けようとする者の申請 |
| 非常時の扱い | 検定主体を交代させる非常用ルート | 非常時でも表示義務は一切緩まない 公示期間中、協会は公示種類の試験ができない |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾も中央主管機関が公告した消防機具器材及設備について、登録機構の認可と認可標示がなければ販売・陳列・設置使用を禁じる。機関停止時の主管機関による代行規定の有無は要確認
中国は消防製品に国家標準等への適合と強制性製品認証を求める。認証主体は認証機関であり、日本の大臣代行に相当する明文の有無は要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大地震で検定機関の試験設備が被災し、住宅用火災警報器の検定が止まった。あなたの工場には出荷待ちの在庫が積み上がり、取引先の新築マンションの竣工は来月に迫っている。合格表示のない製品は1台も納品できない。打つ手は、所管の総務省消防庁に本条の発動を求めて相談することだ
- もし、検定対象の器具を扱う登録検定機関が一つしかなく、その機関が業務停止になったら、メーカーは何か月待たされるのか? 本条は、そうした空白期間を公的に埋める唯一の条文上の手段である
- 設備工事業者のあなたは、検定が止まっている間に、ラベルのない「同じ型式の新品」を現場で使ってしまった。型式が同じでも、合格表示がなければ工事に使用すること自体が第21条の2第4項違反になる。非常時だからといって例外にはならない
- 公示期間が終わるまで残り2週間。その期間を過ぎると、総務大臣による検定の窓口は閉じる。申請書類が揃っていないメーカーは、通常の検定体制が戻るまで再び待つことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 停止した機関と、止まっている業務の範囲(試験か型式適合検定か、どの種類か)を書面で確認する2. 出荷待ちの在庫、納期、影響が及ぶ防火対象物を数字で整理する3. 総務省消防庁に早めに相談し、本条の発動の見込みと公示の予定を確認する4. 公示が出たら、対象の種類と期間を照合し、期間内に申請する5. それまでの間、合格表示のない製品は絶対に出荷しない
訴えられた側:表示なしの販売や工事での使用を指摘された場合は、まず問題の製品の型式承認番号と合格表示の有無を製品ごとに特定する。非常時であっても表示義務は免除されないため、「検定が止まっていた」という事情は違反を否定する理由にはならない。該当品の回収や交換の計画、再発防止策を書面にまとめ、早い段階で所管庁と協議する。法的評価については弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。総務大臣が試験や検定を行えるのは、事前に公示された期間内に限られる。申請を拒まれた場合などに処分性が認められれば、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う(最新の改正状況をご確認ください)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める