地方税法 第460条(軽自動車税に係る滞納処分)
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- 軽自動車税に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該軽自動車税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければならない。
- 一滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係る軽自動車税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。
- 二滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までに軽自動車税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。
- 2.第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。
- 3.軽自動車税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号のいずれかに該当する事実が生じたときは、市町村の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押さえることができる。
- 4.滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、市町村の徴税吏員は、執行機関(破産法第百十四条第一号に掲げる請求権に係る軽自動車税に係る地方団体の徴収金の交付要求を行う場合には、その交付要求に係る破産事件を取り扱う裁判所)に対し、滞納に係る軽自動車税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。
- 5.市町村の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。
- 6.前各項に定めるものその他軽自動車税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。
- 7.前各項の規定による処分は、当該市町村の区域外においても行うことができる。
この条文の基本情報
軽自動車税に係る滞納処分とは何ですか?
定義軽自動車税に係る滞納処分とは、地方税法第460条に定められた規定で、「軽自動車税に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該軽自動車税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければなら…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第460条(軽自動車税に係る滞納処分)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第460条の条文原文は「軽自動車税に係る滞納者が次の各号のいずれかに該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該軽自動車税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければなら…」で始まります。
- 地方税法第460条は第三款 種別割に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第460条の前の条は地方税法第459条です。
- 地方税法第460条の次の条は地方税法第461条です。
- 地方税法第460条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第460条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第460条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/460
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法460条は、軽自動車税の滞納者が督促状発送日から起算して10日を経過した日までに完納しないとき、市町村に財産の差押えを義務付ける。裁判所の判決は不要である。
Q · 軽自動車税を払わずに放っておくと、本当に差し押さえられるの?
督促から10日を過ぎれば、裁判なしで差押えの対象になる
地方税法460条1項により、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しない場合、市町村の徴税吏員は滞納者の財産を差し押さえなければなりません。裁判所の判決は不要で、手続は国税徴収法の例によります(同条6項)。預金・給与・還付金が対象になりやすく、転居して区域外に出ても処分は及びます(同条7項)。ただし給与の一定額などは差押えが禁止され、徴収猶予や換価の猶予の申請も可能です。
解説
年に一度届く数千円の納税通知書。うっかり放置しても大したことにはならない、と思われがちだ。ところが本条の文言は「差し押さえることができる」ではなく、「差し押さえなければならない」である。督促状の発送日から10日を過ぎても完納していなければ、市町村の徴税吏員(税金を取り立てる権限を持つ職員)には差押えが義務として課される。しかも裁判所の判決は要らない。滞納処分(裁判を経ずに役所自身が財産を押さえ、お金に換える手続)は国税徴収法の例によって行われ、対象は車よりも、換金しやすい預金口座や給与であることが多い。もう一つ見落とされやすい点がある。第7項により、引っ越して市町村の外へ出ても処分は追いかけてくる。実務では差押えの前に催告書が届くことが多いが、法律上その順番は約束されていない。督促状は差押えのカウントダウンの開始合図であり、その時点で分納や猶予を相談した人だけが自分で順番を選べる。
法的な位置づけ
地方税法460条は、軽自動車税に係る地方団体の徴収金の滞納処分を定める規定である。督促後10日の経過または繰上徴収の納期限までの未納を要件として、市町村の徴税吏員に滞納者財産の差押えを義務付け、交付要求・参加差押え、国税徴収法の準用、区域外での執行を併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.督促状の発送日から期限を数える 督促状に記載された発送日を1日目として数え、10日を経過した日(11日目)を手帳に記入する。この日までに完納しないと差押えの要件を満たすため、残り日数を把握する
- 2.完納できるか資金を確認する 本税と延滞金の合計額を納税課に電話で確認し、期限までに一括で納められるかを判断する。納付はコンビニ・金融機関・スマホ決済など督促状記載の方法で行い、領収証書を保管する
- 3.一括が難しければ期限前に分納を相談する 期限前に市町村の納税課へ連絡し、分納計画を申し出る。災害・病気・失業などの事情があれば地方税法15条の徴収猶予、事業継続や生活維持が困難な場合は換価の猶予の申請も検討する
- 4.差押えを受けたら記録を確保する 差押調書(差押通知書)の写しと口座の入出金明細を取り寄せ、差し押さえられた預金に年金・児童手当など差押禁止債権が含まれていないか確認し、該当すれば直ちに市町村へ事情を説明する
- 5.不服があれば期限内に審査請求する 処分に違法・不当があると考える場合、処分を知った日の翌日から原則3か月以内に審査請求を行う(行政不服審査法18条)。期限を過ぎると争う手段が大きく狭まる
よくある質問 AI による整理
Q1軽自動車税を払わないとどうなる?
納期限後に督促状が届き、発送日から起算して10日を経過した日までに完納しないと、地方税法460条により預金や給与などの財産が差し押さえられる対象になります。延滞金も加算されます。
Q2軽自動車税の差押えはいつから?
督促状を発した日を1日目として数え、10日を経過した日までに完納しなければ差押えの要件を満たします。実務では催告書が先に届くことが多いものの、法律上の保証はありません。
Q3軽自動車税の滞納で給料は差し押さえられる?
差し押さえられます。ただし国税徴収法76条により、税・社会保険料に加え、本人10万円と扶養親族1人あたり4.5万円を基礎とする生活費相当額などは差押えが禁止されます。
Q4軽自動車税の差押えに裁判は必要?
不要です。地方税の滞納処分は国税徴収法の例による自力執行であり、市町村の徴税吏員が裁判所の判決なしに財産を差し押さえ、換価できます(地方税法460条6項)。
Q5軽自動車税を分割で払うことはできる?
市町村の納税課に相談すれば分納に応じてもらえる場合があります。法定の制度としては徴収猶予(地方税法15条)や申請による換価の猶予もあり、差押え前の相談が有利です。
Q6引っ越したら軽自動車税の滞納は追われない?
追われます。地方税法460条7項により、滞納処分は当該市町村の区域外でも行えます。転居先の銀行口座や勤務先からの給与も差押えの対象になり得ます。
Q7軽自動車税の滞納は何年で時効?
地方税の徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効消滅します(地方税法18条)。ただし差押えや納付などにより時効の完成猶予・更新が生じるため、放置で消えるとは限りません。
Q8軽自動車税の差押えは解除できる?
滞納額を完納すれば解除されます。差押禁止財産が含まれていた場合や生活が著しく窮迫する場合は、市町村への申出や不服申立て、滞納処分の停止の検討が考えられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1督促状の10日を過ぎたら、本当にすぐ差し押さえられるんですか?
法律上は、10日を過ぎた時点で差し押さえることができ、本条1項により市町村には差し押さえる義務がある。実務ではその前に催告書や差押予告が送られることが多いが、これは運用であって法律で約束された手順ではない。実務のポイント:予告が届いた段階なら、まだ分納の交渉に応じてもらえることが多い。黙っている人より、電話をかけてきた人が後回しにされる傾向がある
Q2売った車の税金が自分に来ました。払わないといけないんですか?
軽自動車税(種別割)は、4月1日時点の登録名義人に課される。名義変更がされていなければ、法律上の納税義務者はあなたである。払わずにいると、本条によって差し押さえられるのもあなたの財産になる。実務のポイント:まず納めておき、買主との約束に基づいて立て替え分を請求するほうが安全である。あわせて、軽自動車検査協会で名義変更がされたかどうかを必ず確かめる
Q3給料を全部差し押さえられたら生活できません
全額は差し押さえられない。本条6項によって国税徴収法の例が適用され、同法76条により、本人と扶養家族の生活費に相当する部分などは差押えが禁止されている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:問題が起きやすいのは、給与が口座に振り込まれて預金に変わった後の差押えである。この場面では保護が自動的には及ばない。振込直後の差押えについては、すぐに役所へ事情を説明して解除を求めるべきである
間違えやすい点 AI による整理
- 「車を手放したのだから税金はもう関係ない」と思っていないか。軽自動車税(種別割)は4月1日時点で登録されている名義人に課される。廃車や名義変更の手続をしていなければ、車が手元になくても毎年課税され、滞納すれば本条の差押えはあなたに向く
- 少額だから差押えまではしないだろう、という読みは半分しか当たっていない。どの順番で、いつ差押えに移るかは市町村ごとの運用によって幅がある。しかし条文上は「しなければならない」という義務規定であり、金額の下限はない。延滞金は日割りで膨らみ続ける
- 「差し押さえられるのは車だ」という前提そのものがずれている。役所が実際に狙うのは、換金に手間がかからない預金・給与・税金の還付金であることが多い。給与には国税徴収法76条の差押禁止額があるが、それを超える部分は押さえられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の役割 | 地方税法460条:督促後10日経過で差押えを義務付ける(強制徴収) | 地方税法15条:災害・病気等の事情で徴収を猶予する(救済) 地方税法15条の7:財産なし・生活窮迫等で滞納処分を停止する(救済) |
| 発動の主体 | 市町村の徴税吏員(義務) | 納税者の申請に基づき地方団体の長が判断 地方団体の長が職権で判断 |
| 納税者への効果 | 預金・給与・不動産などが差し押さえられ換価される | 猶予期間中は新たな差押えを受けず、延滞金の一部が免除され得る 停止が3年継続すると納税義務が消滅する |
| 納税者が取るべき行動 | 督促から10日以内に完納するか相談する | 事情を示す資料を添えて申請する 生活状況を納税課に具体的に伝える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では稽徴機関が自ら差し押さえるのではなく、繳納期間満了30日後に法務部行政執行署へ移送して強制執行する。徴収機関と執行機関が分離している点が日本と異なる
韓国も地方自治体が督促後に裁判所を経ず体納処分として差押えを行う自力執行型であり、日本と構造が近い
ドイツも税務当局が行政執行として自ら差押え(Pfändung)を行う。差押禁止範囲は民事訴訟法(ZPO)の規定を準用する
連邦税は通知後に IRS が裁判なしで levy を行う。自動車関連税は州法で規律され、州ごとに執行手続が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 去年の春に友人へ軽トラを譲ったが、名義変更をしていなかった。4月1日時点の登録名義人はあなたのままなので、納税通知書もあなたに届く。払わなければ、差し押さえられるのは友人ではなくあなたの預金だ
- 給料日に口座を確認したら、残高がゼロになっていた。銀行に問い合わせると「市役所からの差押えです」と言われた。数年前の軽自動車税と延滞金だった
- 督促状が届いてから今日で8日目。第1項第1号の10日の期限まで、あと2日しかない。今日中に納めるか、市役所の納税課へ電話して分納を申し出るか。動かなければ、11日目からは差押えができる状態になる
- もし滞納したまま他県へ引っ越したら、追ってこなくなるのでは? 第7項によって、元の市町村は区域外にある財産も差し押さえられる。転居先の銀行口座も対象になる
- あなたが市役所の徴税担当になった。滞納者の不動産にはすでに税務署の差押えが入っている。第5項により、二重に差し押さえるのではなく参加差押えで配当の列に加わる。これが先に滞納処分をした機関の換価が取り消された場合の保険になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 督促状の発送日を確認し、10日目がいつかを数える2. すぐに全額を納められないなら、期限前に納税課へ連絡し、分納の計画を書面で出す。地方税法15条の徴収猶予や15条の6の換価の猶予の申請も検討する3. 差押えを受けたら、差押調書の写しと口座の入出金明細を確保する。差押禁止財産が含まれていないか確認する4. 処分に不服があれば、審査請求の期限(原則として処分を知った日の翌日から3か月、行政不服審査法18条)を確認する
訴えられた側:差押えを行う市町村の立場では、1. 督促状の発送日と10日の経過を記録で確定させる2. 対象財産が国税徴収法75条・76条の差押禁止に当たらないか確認する3. 他の機関の差押えが先行していれば、第5項に基づく参加差押えを選ぶ4. 生活が窮迫している滞納者については、滞納処分の停止(地方税法15条の7)を検討する
時効(請求できる期限):督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しなければ、差押えの義務が生じる(本条1項1号)。徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効により消滅する(地方税法18条)。ただし差押えなどによって時効の完成猶予・更新が生じる。延滞金の割合は毎年変わる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文構造上の理解:本条1項は「差し押さえなければならない」とする羈束的な規定であり、徴収の公平性を担保する。他方、地方税法15条以下の徴収猶予・換価の猶予・滞納処分の停止が、生活基盤を守る安全弁として同一の徴収手続の中に組み込まれている
- 地方税法 第13条の2繰上徴収の要件、本条1項2号と3項の前提
- 地方税法 第18条地方税の徴収権の5年時効
- 地方税法 第15条徴収猶予、差押えを回避する手段
- 地方税法 第15条の7滞納処分の停止、生活困窮者の救済
- 国税徴収法 第76条給与の差押禁止額、本条6項で準用
- 国税徴収法 第86条参加差押えの要件、本条5項の参照先
- 道路運送車両法 第97条の2種別割の納付確認がなければ車検不可
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