地方税法 第15条(徴収猶予の要件等)
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- 地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その該当する事実に基づき、納税者又は特別徴収義務者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができないと認められるときは、その納付し、又は納入することができないと認められる金額を限度として、その者の申請に基づき、一年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができる。
- 一納税者又は特別徴収義務者がその財産につき、震災、風水害、火災その他の災害を受け、又は盗難にかかつたとき。
- 二納税者若しくは特別徴収義務者又はこれらの者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したとき。
- 三納税者又は特別徴収義務者がその事業を廃止し、又は休止したとき。
- 四納税者又は特別徴収義務者がその事業につき著しい損失を受けたとき。
- 五前各号のいずれかに該当する事実に類する事実があつたとき。
- 2.地方団体の長は、納税者又は特別徴収義務者につき、当該地方団体に係る地方団体の徴収金の法定納期限(随時に課する地方税については、その地方税を課することができることとなつた日)から一年を経過した日以後にその納付し、又は納入すべき額が確定した場合において、その納付し、又は納入すべき当該地方団体の徴収金を一時に納付し、又は納入することができない理由があると認められるときは、その納付し、又は納入することができないと認められる金額を限度として、当該地方団体の徴収金の納期限内にされたその者の申請に基づき、その納期限から一年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができる。
- 3.地方団体の長は、前二項の規定による徴収の猶予(以下この章において「徴収の猶予」という。)をする場合には、当該徴収の猶予に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について、当該地方団体の条例で定めるところにより、当該徴収の猶予をする金額を当該徴収の猶予をする期間内において、当該徴収の猶予を受ける者の財産の状況その他の事情からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付し、又は納入させることができる。
- 4.地方団体の長は、徴収の猶予をした場合において、当該徴収の猶予をした期間内に当該徴収の猶予をした金額を納付し、又は納入することができないやむを得ない理由があると認めるときは、当該徴収の猶予を受けた者の申請に基づき、その期間を延長することができる。ただし、その期間は、既にその者につき徴収の猶予をした期間と合わせて二年を超えることができない。
- 5.地方団体の長は、前項の規定による徴収の猶予をした期間の延長(以下この章において「徴収の猶予期間の延長」という。)をする場合には、当該徴収の猶予期間の延長に係る地方団体の徴収金の納付又は納入について、当該地方団体の条例で定めるところにより、当該徴収の猶予をする金額を当該徴収の猶予期間の延長をする期間内において、当該徴収の猶予期間の延長を受ける者の財産の状況その他の事情からみて合理的かつ妥当なものに分割して納付し、又は納入させることができる。
この条文の基本情報
徴収猶予の要件等とは何ですか?
定義徴収猶予の要件等とは、地方税法第15条に定められた規定で、「地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その該当する事実に基づき、納税者又は特別徴収義務者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第15条(徴収猶予の要件等)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第15条の条文原文は「地方団体の長は、次の各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その該当する事実に基づき、納税者又は特別徴収義務者が当該地方団体に係る地方団体の徴収金を一時…」で始まります。
- 地方税法第15条は第一章 総則に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第15条の前の条は地方税法第14条の20です。
- 地方税法第15条の次の条は地方税法第15条の2です。
- 地方税法第15条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第15条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第15条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法15条は、災害・病気・廃業・事業損失などで地方税を一時に払えない人に、申請に基づき1年以内(延長で最長2年)の徴収猶予と分割納付を認める規定である。
Q · 住民税や固定資産税が払えないとき、法律で待ってもらえる制度はあるの?
要件を満たして申請すれば、原則1年・最長2年猶予される
地方税法15条により、災害・盗難、本人または生計を一にする親族の病気・負傷、事業の廃止・休止、事業上の著しい損失、これらに類する事実があり、地方税を一時に納付できないと認められる場合、市区町村長や都道府県知事は申請に基づき1年以内の徴収猶予ができます。やむを得ない理由があれば延長でき、合計で最長2年です。猶予額は条例に従い分割納付となるのが通常です。口頭の相談だけでは効果は生じず、申請書の提出が必要です。
解説
住民税や固定資産税の督促状が届くと、多くの人は「待ってもらえるかどうかは役所の気分しだい」と考える。実際は違う。地方税法15条は、待ってもらえる条件を法律で列挙している。財産が地震・水害・火事・盗難にあった。自分や生計を一にする家族が病気やけがをした。事業をやめた、または休んだ。事業で大きな損失が出た。これらに似た事情も認められる。この条件を満たし、一度に払えないと認められれば、市区町村長や都道府県知事はあなたの申請にもとづき、最長1年まで徴収を猶予できる。延長を含めると最長2年である。分割で払う道もこの条文に書いてある。もう一つ大事なのは、猶予は「申請」があって初めて始まるという点だ。窓口で「払えません」と口頭で言うだけでは、制度は動かない。根拠条文を示して申請書を出した人と、ただ謝り続けた人では、その後の差押えリスクがまったく違ってくる。
法的な位置づけ
地方税法15条の徴収の猶予は、納税者または特別徴収義務者が災害、病気・負傷、事業の廃止・休止、著しい事業損失またはこれらに類する事実により地方団体の徴収金を一時に納付できないと認められる場合に、地方団体の長が申請に基づき、納付困難な金額を限度として1年以内の期間その徴収を猶予する制度である。
手順
- 1.自分の事情が何号にあたるかを特定する 災害・盗難(1号)、本人または生計を一にする親族の病気・負傷(2号)、事業の廃止・休止(3号)、事業の著しい損失(4号)、これらに類する事実(5号)のどれに該当するかを書き出す。追徴課税なら2項の猶予かどうかも確認する
- 2.裏付け書類を集める 罹災証明書、診断書、医療費の領収書、廃業届の控え、損益計算書など、該当事実を示す書類をそろえる。あわせて財産と収支の状況を整理する
- 3.課税した自治体の窓口に申請書を出す 住民税・固定資産税は市区町村、自動車税・事業税は都道府県の納税担当課に、徴収猶予申請書と財産収支状況書などを提出する(15条の2)。口頭の相談だけでは猶予の効果は生じない
- 4.払える分割額を自分から提案する 猶予額は条例に従い分割納付となるため、毎月確実に払える金額を計算して提示する。守れない額で組むと猶予取消しの原因になる
- 5.満了前に延長を申請する 猶予期間内に払いきれない見込みなら、期間満了前に延長を申請する(15条4項)。延長は当初の猶予と合わせて最長2年まで
よくある質問 AI による整理
Q1徴収猶予とは何ですか?
地方税を一時に払えない事情がある人について、申請に基づき一定期間取り立てを待つ制度です。地方税法15条が根拠で、原則1年、延長を含め最長2年です。
Q2住民税の徴収猶予はいつまで受けられますか?
原則1年以内です。期間内に払えないやむを得ない理由があれば延長を申請でき、すでに受けた期間と合わせて最長2年までです(15条4項)。
Q3固定資産税は災害で払えないとき猶予できる?
できます。震災・風水害・火災などで財産に被害を受けた場合は15条1項1号に該当します。罹災証明書などを添えて課税した市区町村に申請します。
Q4家族の入院でも住民税の猶予はできる?
できます。納税者本人だけでなく、生計を一にする親族の病気・負傷も15条1項2号の猶予理由です。診断書や医療費の領収書で裏付けます。
Q5廃業した後の住民税は猶予してもらえますか?
事業の廃止・休止は15条1項3号の猶予理由です。廃業届の控えや収支資料を添えて申請すれば、分割での納付を組める可能性があります。
Q6徴収猶予の申請先はどこですか?
その税を課した地方団体です。住民税・固定資産税は市区町村、自動車税・事業税は都道府県の納税担当課に、それぞれ別に申請します。
Q7徴収猶予を受けると延滞金はどうなる?
猶予期間中の延滞金は、地方税法15条の9により全部または一部が免除されます。災害や病気が理由の場合は免除の範囲が広くなります。
Q8税務調査の追徴税額も猶予できますか?
法定納期限から1年経過後に額が確定した場合は15条2項の猶予が使えます。ただし、その納期限内に申請することが条件です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市役所に電話で「今月払えません」と言ったら、それで猶予になりますか?
なりません。15条の猶予は「その者の申請に基づき」と書かれており、申請書と添付書類の提出が前提です(15条の2)。電話での相談は記録に残りますが、法的な猶予の効果は生じません。実務のポイント:窓口の担当者は「分納の相談」と「法定の徴収猶予の申請」を別の手続として扱うことがあります。条文番号を挙げて申請の意思をはっきり示すと、扱いが変わることがあります
Q2猶予を受けると担保を出さないといけないんですか?家なんてもう抵当に入ってます
猶予には原則として担保が求められます(16条)。ただし猶予額が100万円以下の場合や、猶予期間が3か月以内の場合などは不要とされ、担保を出せない特別な事情がある場合も不要とされます(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:100万円という線を意識して、税目ごと・年度ごとに申請を組み立てると、担保の問題自体を避けられる場合があります
Q3コロナのときの「無担保・延滞金なし」の猶予って、今も使えますか?
令和2年(2020年)の特例猶予は地方税法附則にもとづく期間限定の制度で、すでに申請期間は終わっています。いま使えるのは本条の通常の徴収猶予と換価の猶予(15条の5、15条の6)です。実務のポイント:通常の猶予でも、災害や病気が理由なら猶予期間中の延滞金の全額免除につながりうる(15条の9)。特例がなくなったから損をするとは限りません
間違えやすい点 AI による整理
- 「税金は払えなければ待ってもらうしかなく、待つかどうかは役所の裁量」と思われがちだが、地方税法15条は猶予の理由と上限期間を明文で定めている。条文上の書き方は「できる」で裁量の余地は残るものの、要件に当てはまる事情を書面で示せば、窓口の対応は「お願い」を聞く場から「法定の申請」を審査する場へと変わる
- 猶予があることは知っていても、その効果の大きさを知らない人が多い。猶予期間中は新たな差押えが原則としてできなくなり(15条の3)、延滞金の全部または一部の免除につながる(15条の9)。単に支払いが先送りされるだけの制度ではない
- 「国の税務署に相談したから大丈夫」は、相談先の取り違えである。住民税、固定資産税、自動車税、事業税は地方税なので、それぞれ課税した市区町村や都道府県に別々に申請する必要がある。国税で猶予が通っても、地方税の差押えは止まらない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠と性格 | 15条:徴収の猶予(災害・病気・廃業・損失などが理由) | 15条の5:職権による換価の猶予 15条の6:申請による換価の猶予 |
| 開始のしかた | 納税者・特別徴収義務者の申請 | 地方団体の長の職権 納税者の申請(納期限から条例で定める期間内) |
| 主な要件 | 1項各号の事実+一時納付困難(2項は確定遅れの税) | 財産の換価で事業継続・生活維持が困難になるおそれ+納税への誠実な意思 一時納付で事業継続・生活維持が困難になるおそれ+納税への誠実な意思 |
| 効果 | 猶予中は新たな差押えが原則できない(15条の3) | 差押財産の換価(売却)を猶予 差押財産の換価(売却)を猶予 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は天災・事変・不可抗力や経済的弱者を理由に、納付期間内の申請で延期または分割納付を認め、期間は最長3年。日本より上限が長い
中国は特殊な困難がある場合に省級税務局の承認で延期納付を認めるが、期間は最長3か月と短い
ドイツは期限どおりの徴収が著しい困難を生じ、かつ請求権が危うくならない場合に Stundung を認める。原則として担保が求められる
米国連邦税は不当な困難を理由に納付期限の延長を認める。地方の固定資産税は州ごとに hardship deferral の制度が分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で店舗が浸水し、商品も什器も使えなくなった。その翌月、事業所の固定資産税と法人住民税の納付書が届く。災害は1項1号の典型的な理由にあたる。被害写真と罹災証明書をそろえて申請すれば、1年以内の猶予と分割払いを組める
- もし配偶者が脳梗塞で入院し、あなたが介護のために仕事を減らして住民税が払えなくなったら、どうなる? 「生計を一にする親族」の病気も1項2号に入る。本人が病気でなくても猶予の対象になる
- あなたが個人事業をたたんだ翌年、前年の所得に基づく住民税が満額で届いた。収入はもうない。事業の廃止は1項3号にあたる。黙って放置すれば延滞金が積み上がり、やがて預金口座の差押えにつながる
- 税務調査で数年前の申告漏れを指摘され、法定納期限から1年以上たってから追加の住民税が確定した。2項の猶予は、その納期限までに申請しないと使えない。届いた通知の納期限まで残り10日。今週中に窓口へ相談の予約を入れないと、この道は閉じる
- 会社の経理担当として、従業員の給与から天引きした住民税を資金繰りのために納めずにいる。特別徴収義務者も条文上は猶予を申請できる。ただし預かったお金の流用なので、実務上は厳しく見られやすい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 災害・病気・廃業・事業損失のうち、どれにあたるかを特定する2. 罹災証明書、診断書、廃業届の控え、損益の資料など、裏付けになる書類を集める3. 課税した市区町村または都道府県の納税課に、徴収猶予の申請書と財産収支の状況を書いた書類を提出する(15条の2) 4. 自分で払える分割額を具体的に示す。条例にもとづく分割納付(3項)を前提に交渉すると話が早い5. 猶予が満了しても払えない見込みなら、満了前に延長を申請する(4項)
訴えられた側:猶予申請が不許可になった、または取り消された場合(15条の2の3)は、理由を書面で確認する。不許可は処分性があり、行政不服審査法による審査請求の対象になりうる。並行して、職権による換価の猶予(15条の5)や、申請による換価の猶予(15条の6)が使えないか検討する。分割の約束を破ると猶予は取り消されうるので、守れる金額で組むことが最大の防御である
時効(請求できる期限):1項の猶予期間は1年以内、延長と合わせて最長2年(4項ただし書)。2項の猶予は当該徴収金の納期限内に申請しなければならない。申請による換価の猶予は原則として納期限から6か月以内に申請する(15条の6)。地方税の徴収権の消滅時効は法定納期限の翌日から5年(18条)で、猶予期間中は進行しない(18条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)度税制改正(平成28年(2016年)4月施行) 国税の猶予制度見直しにあわせて改正され、猶予金額の分割納付(3項、5項)や、申請手続の細目を条例で定める仕組みが整えられた。改正年と項番号の対応は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 改正:平成27年度税制改正で国税の猶予制度見直しにあわせて改正され、猶予金額の分割納付や申請手続の細目を条例で定める仕組みが整えられた(平成28年4月施行)。項番号との対応は要人的検証
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