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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

土地収用法 第97条(明渡裁決に係る補償の払渡し又は供託等)

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  1. 起業者は、明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、明渡裁決に係る補償金の払渡し、第八十五条第二項の規定に基づく物件の移転の代行又は第八十六条第二項の規定に基づく宅地の造成をしなければならない。
  2. 2.第九十五条第二項から第四項まで及び第六項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第二項中「権利取得の時期」とあるのは「明渡しの期限」と、同条第四項中「第四十八条第五項」とあるのは「第四十九条第二項において準用する第四十八条第五項」と、「権利取得の時期」とあるのは「明渡しの期限」と、同条第六項中「権利取得裁決に係る第八十三条第二項の規定に基く耕地の造成」とあるのは「明渡裁決に係る第八十四条第二項の規定に基づく工事の代行」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

明渡裁決に係る補償の払渡し又は供託等とは何ですか?

定義明渡裁決に係る補償の払渡し又は供託等とは、土地収用法第97条に定められた規定で、「起業者は、明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、明渡裁決に係る補償金の払渡し、第八十五条第二項の規定に基づく物件の移転の代行又は第八十六条第二項の規定に基づく…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 土地収用法第97条(明渡裁決に係る補償の払渡し又は供託等)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
  2. 土地収用法第97条の条文原文は「起業者は、明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、明渡裁決に係る補償金の払渡し、第八十五条第二項の規定に基づく物件の移転の代行又は第八十六条第二項の規定に基づく…」で始まります。
  3. 土地収用法第97条は第七章 収用又は使用の効果に置かれています。
  4. 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
  5. 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 土地収用法第97条の前の条は土地収用法第96条です。
  7. 土地収用法第97条の次の条は土地収用法第98条です。
  8. 土地収用法第97条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第97条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219
  • 本サイト収録土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第97条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/97

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点土地収用法97条は、起業者が明渡しの期限までに補償金の払渡し、物件移転の代行または宅地の造成を行う義務を定める。受領拒否などの場合は供託で足りる。

Q · 土地収用で立ち退く前に、補償金は必ず先に払ってもらえるの?

期限までの払渡しか供託が必要で、なければ裁決は失効する

土地収用法97条1項により、起業者は明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、補償金の払渡し、物件移転の代行または宅地の造成を行わなければなりません。受領拒否や受取人不明などの場合は、同条2項が準用する95条2項により供託で義務を果たせます。期限までに払渡しも供託もなければ、明渡裁決は効力を失います(100条2項)。

解説

立ち退きの期限と、補償金が手元に届く期限は、法律上ひとつに束ねられている。土地収用では、収用委員会が「明渡裁決」(土地や建物の引渡し・物件移転の期限と補償を決める最終判断)で明渡しの期限を定める。本条は起業者(道路や鉄道などの事業を行う国・自治体・会社)に対し、その期限までに次のいずれかを済ませるよう義務づけている。移転料や営業補償などの補償金の払渡し、裁決で命じられた物件移転の代行、または宅地の造成である。つまり「先に出ていけ、お金は後で」は通らない。ただし、あなたが受け取りを拒んでも、起業者は法務局に供託(お金を公的機関に預け、支払ったのと同じ扱いにする制度)すれば義務を果たしたことになる(2項が準用する95条2項)。受領拒否は立ち退きを止める盾にならない。一方、起業者が期限までに払渡しも供託もしなければ、明渡裁決は効力を失う(100条2項)。見るべきは補償額だけではない。期限と支払の順序である。

法的な位置づけ

土地収用法97条は、明渡裁決後の起業者の義務を定める規定であり、明渡しの期限までに補償金の払渡し、85条2項に基づく物件移転の代行、または86条2項に基づく宅地の造成を行うことを求める。受領拒否や確知不能などの場合は、95条2項以下の準用により補償金の供託が認められる。

手順

  1. 1.明渡裁決書の三点を確認する 裁決書正本で、明渡しの期限、補償金の内訳(移転料・営業補償など)、物件移転の代行や宅地造成の有無を確認し、期限をカレンダーに記録する
  2. 2.受取口座と受取人を確定させる 補償金の振込口座を起業者に届け出る。共有者や相続人がいる場合は、受取人が誰かを早めに整理し、必要な戸籍書類をそろえておく
  3. 3.期限の1週間前に入金・供託を照会する 入金がなく供託通知も届いていなければ、起業者に払渡しの予定を書面で照会し、写しを保存する。期限後に事実関係が争われたときの記録になる
  4. 4.期限経過後の未払いは専門家に相談する 期限を過ぎても払渡しも供託もなければ、明渡裁決の失効(100条2項)と、失効による損失の補償(92条)を視野に入れて弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1明渡裁決とは何ですか?

収用委員会が、土地や物件の引渡し・移転の期限と、それに伴う補償を定める裁決です。権利取得裁決とは別に出され、本条の支払期限の基準になります。

Q2立ち退き補償金はいつまでに支払われますか?

明渡裁決で定められた明渡しの期限までです(土地収用法97条1項)。期限までに払渡しまたは供託がされなければ、明渡裁決は効力を失います。

Q3収用の補償金が供託されたらどうやって受け取る?

供託した法務局に還付請求をして受け取ります。供託通知書、本人確認書類、相続の場合は相続人であることを示す戸籍謄本などが必要になります。

Q4明渡裁決が失効するのはどんな場合?

起業者が明渡しの期限までに補償金の払渡しも供託もしなかった場合です(100条2項)。代行や造成を期限内に行わない場合も本条違反になります。

Q5土地収用 補償金 受け取り拒否 できる?

拒否はできますが、起業者は供託によって払渡し義務を果たします。立ち退き義務は残るため、拒否しても明渡しを止めることにはなりません。

Q6物件移転の代行とは何ですか?

移転料を支払う代わりに、起業者が建物などの物件の移転工事を行うことです(85条2項)。期限までに工事を終えることも本条の義務に含まれます。

Q7収用で立ち退かないとどうなる?

明渡しの期限を過ぎても義務を履行しなければ、都道府県知事による行政代執行の対象になりえます(102条の2)。費用は義務者に請求されることがあります。

Q8賃借人も収用の補償を受けられますか?

受けられる場合があります。賃借人などの関係人も、移転料や営業補償などの補償を受けうる立場にあり、その払渡しも明渡しの期限が基準になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1補償金を受け取らなければ、立ち退かなくていいんですよね?

違う。受領を拒めば、起業者は法務局に補償金を供託でき、それで払渡し義務を果たしたことになる(97条2項・95条2項準用)。立ち退き義務は残る。実務のポイント:供託金に付く利息はほぼゼロに近い。抗議のつもりで拒否を続けても、お金が眠るだけで交渉材料にはならない。額を争うなら受領とは切り離し、133条の訴えで勝負するほうが現実的である

Q2期限が過ぎたのに、補償金が振り込まれていません。どうなるんですか?

まず供託されていないかを確認する。払渡しも供託もないまま期限を過ぎていれば、明渡裁決は効力を失う(100条2項)。失効によって損失を受けたなら、起業者に補償を求めうる(92条)。実務のポイント:失効は法律上当然に生じる。起業者がそれに気付かず明渡しを迫ってきたら、その要求は前提を欠いている可能性がある。期限前後の入金記録は必ず保存しておく

Q3国のほうが補償額に文句をつけて裁判を起こしたら、お金は全部止まるんですか?

全部は止まらない。起業者が額を争う場合でも、あなたが請求すれば、起業者は自分の見積額を払い渡し、裁決額との差額を供託しなければならない(97条2項・95条3項準用)。実務のポイント:この先払いは「請求があったとき」に限られる。黙っていると全額供託のまま判決を待たされることがある。訴状を受け取ったら、まず見積額の払渡し請求書を出す

間違えやすい点 AI による整理

  • 「補償金を受け取らなければ居座れる」と考える人は多いが、実際には逆である。受領拒否は供託の理由になり、起業者は供託によって義務を果たす。拒否で得られるのは時間ではなく、法務局での還付手続という手間だけだ
  • 「補償額はいくらが妥当か」だけを問うのは、問いの立て方が誤っている。裁決で決まった額は期限内にいったん支払われる(または供託される)。額の争いは損失補償に関する訴え(133条)という別の道で進む。明渡しと額の争いは別々のレーンであり、片方を止めればもう片方も止まるわけではない
  • 期限内の支払がなければ裁決が失効すると知っていても、その重さまでは知らない人が多い。失効すれば起業者は明渡しの根拠を失い、手続を立て直す必要が生じる。さらに失効によって土地所有者が損失を受ければ、起業者が補償する規定もある(92条)。用地担当者にとって、期限管理のミスは工期全体を揺るがす事故である
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる裁決97条:明渡裁決95条:権利取得裁決
100条:権利取得裁決・明渡裁決の失効
支払の期限明渡しの期限まで権利取得の時期まで
各期限の経過が失効の判断基準
義務の内容補償金の払渡し、物件移転の代行、宅地の造成補償金の払渡し、耕地の造成など
義務ではなく、不履行の効果(裁決の失効)を定める
受領拒否などへの対応95条2項〜4項・6項を準用し供託が可能95条2項以下で供託・見積額の払渡しを定める本則
供託があれば失効しない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
土地徵收條例第20條・第26條

台湾は公告期満後15日以内の補償費発給を義務づけ、期限内に発給しなければ徴収の効力が失われるとする点で、日本の失効構造と近い。受領拒否時は保管専用口座への預託で処理する

韓国
공익사업을 위한 토지 등의 취득 및 보상에 관한 법률 제40조・제42조

韓国も収用開始日までの補償金支払または供託を求め、期限内に行わなければ裁決が失効する構造を持つ

ドイツ
BauGB § 117

ドイツでは補償金の支払または供託が済んでから収用決定の執行命令が出され、補償の先行が執行の前提とされる

アメリカ
40 U.S.C. § 3114

米国連邦法では、政府が推定補償額を裁判所に供託することで、補償額の確定前に所有権を取得できる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 明渡しの期限まであと10日。通帳を見ても移転料は入金されておらず、起業者からの供託通知も届いていない。このまま期限を過ぎれば、明渡裁決そのものが失効しうる(100条2項)。慌てて家財をまとめる前に、入金と供託の有無を書面で確認する
  • 補償額に納得できないから受け取らない、と決めたらどうなる? 起業者は法務局に供託し、それで払渡し義務を果たしたことになる。立ち退き義務は残り、期限を過ぎれば行政代執行の対象になりうる(102条の2)
  • あなたは市の用地担当者である。期限直前、補償金を受け取るはずの地権者が亡くなり、相続人が分からない。過失なく確知できなければ供託できるが、調査を怠っていれば「過失なく」とは言えない。手続の小さな穴が、裁決の失効に直結する
  • 移転料の代わりに、起業者が店舗の移転工事を代行する裁決が出た。期限までに工事が終わっていなければ、それも本条違反である。
  • 実家が道路拡幅の対象になった両親から相談を受けた。起業者が補償額を不服として訴訟を起こしたという。それでも両親が請求すれば、起業者の見積額は先に払い渡され、差額が供託される(95条3項の準用)。全額が宙に浮くわけではない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 裁決書で、明渡しの期限、補償の内訳、代行や造成の有無を確認する2. 期限の1週間前までに入金または供託通知の有無を確かめ、どちらもなければ起業者に書面で照会する3. 額に不服でも、受領と額の争い(133条の訴え)は別に進めるのが一般的である。不安なら異議を留保する旨を書面で残す4. 期限を過ぎても未払いなら、失効(100条2項)と損失補償(92条)を視野に専門家へ相談する

訴えられた側:1. 補償金の受取人、相続関係、振込口座を早期に確定させる2. 供託する場合は、受領拒否・確知不能・額への不服などの供託事由に当たることを記録で残す3. 代行工事や宅地造成は、期限から逆算した工程表で管理する4. 額を争う訴訟を起こすなら、見積額の先払い請求に即応できるよう予算を確保しておく

時効(請求できる期限):明渡裁決で定められた明渡しの期限までに、払渡し・供託・代行・造成を完了しなければならない。怠れば明渡裁決は失効する(100条2項)。補償額への不服は、裁決書正本の送達を受けた日から6か月以内に損失補償に関する訴えを起こす(133条2項)。裁決への審査請求は、送達を受けた日の翌日から30日以内(130条)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は憲法29条3項の正当な補償を手続面で担保する規定であり、補償の提供を明渡しに先行させる趣旨と解される。供託は受領拒否などによって事業が停滞することを防ぐ例外的な出口として位置づけられる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和26年(1951年) 新設:現行土地収用法の制定。旧土地収用法(明治33年)に代わり、日本国憲法29条のもとで収用手続と損失補償を整備
  2. 2.昭和42年(1967年) 改正:収用の裁決を権利取得裁決と明渡裁決に分ける制度が導入され、明渡裁決に係る補償の払渡しを定める規定が整備された

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土地収用法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章 収用又は使用の効果

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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