土地収用法 第133条(訴訟)
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- 収用委員会の裁決に関する訴え(次項及び第三項に規定する損失の補償に関する訴えを除く。)は、裁決書の正本の送達を受けた日から三月の不変期間内に提起しなければならない。
- 2.収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、裁決書の正本の送達を受けた日から六月以内に提起しなければならない。
- 3.前項の規定による訴えは、これを提起した者が起業者であるときは土地所有者又は関係人を、土地所有者又は関係人であるときは起業者を、それぞれ被告としなければならない。
この条文の基本情報
訴訟とは何ですか?
定義訴訟とは、土地収用法第133条に定められた規定で、「収用委員会の裁決に関する訴え(次項及び第三項に規定する損失の補償に関する訴えを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 土地収用法第133条(訴訟)は、日本の土地収用法に含まれる条文です。
- 土地収用法第133条の条文原文は「収用委員会の裁決に関する訴え(次項及び第三項に規定する損失の補償に関する訴えを除く。」で始まります。
- 土地収用法第133条は第十章に置かれています。
- 土地収用法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 土地収用法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 土地収用法第133条の前の条は土地収用法第132条です。
- 土地収用法第133条の次の条は土地収用法第134条です。
- 土地収用法第133条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第133条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0100000219 - 本サイト収録
土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第133条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0100000219/133
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点土地収用法133条は、収用委員会の裁決に対する取消訴訟を送達から三か月の不変期間内、損失補償の訴えを六か月以内と定め、補償の訴えは起業者と土地所有者等の間で争わせる。
Q · 収用委員会が決めた補償金が安すぎる。誰を、いつまでに訴えればいい?
収用委員会ではなく起業者を被告に、六か月以内に訴える
土地収用法133条2項により、損失補償に関する訴えは裁決書正本の送達を受けた日から六か月以内に提起します。同条3項により、土地所有者や関係人が原告となる場合の被告は起業者(道路なら国や県など)であり、収用委員会ではありません。一方、収用そのものの取消しを求める訴えは同条1項により三か月の不変期間内に提起する必要があり、期限も被告も別になります。
解説
三か月と六か月。収用委員会から一通の裁決書が届くと、二つの期限が同時に動き出す。土地を取られること自体(事業の必要性や手続の違法)を争うなら、送達の日から三か月の不変期間(裁判所の裁量でも延ばせない期限)内に訴えなければならない。行政事件訴訟法の一般ルールである六か月の、半分の長さだ。一方、「補償金が安すぎる」という争いは六か月以内に起こす。ただし訴える相手は収用委員会でも都道府県でもない。道路や鉄道を造る起業者(事業を行う国・自治体・会社)そのものである。つまり「金額への不満」と「収用そのものへの不満」は、期限も被告も訴えの型も別物だ。取消訴訟の中で「補償が低いから裁決は違法だ」と主張しても、原則として通らないと解されている。訴えの型を取り違えたり期限を一つ見落としたりすれば、どれほど正当な主張でも本題に入る前に終わる。裁決書を受け取った日に、カレンダーへ二本の期限線を引くことから始めたい。
法的な位置づけ
土地収用法133条は、収用委員会の裁決に対する訴訟の出訴期間と当事者を定める規定である。補償以外の裁決に関する訴えは裁決書正本の送達日から三か月の不変期間内、損失補償に関する訴えは六か月以内に提起しなければならない。後者は起業者と土地所有者・関係人が相互に被告となる形式的当事者訴訟である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.送達日を記録し二つの期限を計算する 裁決書の封筒と配達記録を保存し、送達日から三か月後(取消訴訟)と六か月後(補償の訴え)の期限日を即日カレンダーに記入する
- 2.不満を収用自体と補償額に仕分ける 事業認定や手続の違法を争うのか、補償額の多寡を争うのかを整理する。両方を争うなら二本の訴えを並行して準備する
- 3.収用自体を争うなら三か月以内に取消訴訟 裁決をした収用委員会が所属する都道府県を被告に取消訴訟を提起する。工事を止めたい場合は執行停止の申立ても併せて検討する
- 4.補償額を争うなら独自鑑定を取る 不動産鑑定士に鑑定を依頼し、裁決の算定根拠(近傍類地の取引事例、残地補償の有無)との差額を数字で示せるようにする
- 5.六か月以内に起業者を被告に補償の訴え 収用委員会ではなく起業者を被告として、補償金の増額を求める訴えを提起する。被告欄の記載誤りがないか提出前に必ず確認する
よくある質問 AI による整理
Q1収用裁決の取消訴訟はいつまでに出す?
裁決書正本の送達を受けた日から三か月の不変期間内です(土地収用法133条1項)。裁判所の裁量で延長されません。
Q2土地収用の補償金に不服がある場合の期限は?
損失補償に関する訴えは、裁決書正本の送達を受けた日から六か月以内に提起します(土地収用法133条2項)。
Q3損失補償の訴えの被告は誰?
土地所有者や関係人が原告なら起業者、起業者が原告なら土地所有者または関係人が被告です(土地収用法133条3項)。
Q4収用裁決の取消訴訟は誰を訴える?
取消訴訟は行政事件訴訟法11条により、裁決をした収用委員会が所属する都道府県を被告とします。補償の訴えとは被告が異なります。
Q5取消訴訟で補償額が低いと主張できる?
補償額への不服は補償の訴えで争う仕組みのため、取消訴訟で補償の低さを違法事由とする主張は原則として通らないと解されています。
Q6取消訴訟を起こせば工事は止まる?
原則止まりません。工事を止めたい場合は、行政事件訴訟法25条の執行停止を別途申し立てる必要があります。
Q7テナントや借地人も補償の訴えを起こせる?
起こせます。賃借人や抵当権者などの関係人も、土地収用法133条3項の原告・被告となりえます。
Q8六か月を過ぎたら補償の訴えはできない?
原則できませんが、補償の訴えは不変期間ではないため、正当な理由があれば期間経過後も提起できる余地があります(行政事件訴訟法40条1項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1補償金が安すぎるんですが、収用委員会を訴えればいいんですか?
いいえ。補償額の争いは本条3項により、起業者(道路なら国や県、鉄道なら事業会社など)を被告とする訴えになります。期限は送達から6か月以内(2項)。裁判所は裁決額に縛られず、正当な補償額を自ら認定します(最判平成9.1.28)。実務のポイント:裁決額の補償金を受け取っても、それだけで増額を求める訴えの道が閉ざされるわけではないと一般に解されている。生活資金を確保しながら争う選択肢がある
Q2三か月過ぎちゃったんですけど、もう何もできませんか?
収用自体の取消訴訟は不変期間(1項)なので、天災など本人の責めに帰さない事由による追完(民事訴訟法97条)がない限り、原則として閉ざされます。ただし補償額の訴えは6か月以内(2項)なので、まだ間に合う可能性があります。実務のポイント:無効確認訴訟(行政事件訴訟法36条)には出訴期間の制限がないが、重大かつ明白な違法が必要でハードルは極めて高い。期限切れ後に残る最後の扉だが、とても狭い
間違えやすい点 AI による整理
- 収用委員会が補償額を決めたのだから訴える相手も収用委員会だ、と考えがちだが、補償の訴えの被告は起業者、または土地所有者・関係人である(本条3項)。行政事件訴訟法4条前段の「形式的当事者訴訟」という特殊な型で、行政庁を相手にしない。被告を誤ると却下のおそれがある
- 期限があることは知っていても、「三か月の不変期間」の重さまで知る人は少ない。不変期間は裁判所の裁量で伸び縮みしない。救済は、天災など本人の責めに帰さない事由があるときの追完(民事訴訟法97条、行政事件訴訟法7条で準用)にほぼ限られる。一般の行政訴訟の六か月を前提に動くと、半分の時間で門が閉まる
- あなたから見れば「低すぎる補償」と「土地を奪われる理不尽」は一つの怒りだが、法律の上では別々の訴訟になる。しかも補償額は、裁判所が正当な額を自ら認定する(最判平成9.1.28は、補償額の認定について収用委員会の裁量を否定した)。収用自体の取消しより、金額の訴えの方が勝ち筋が太い事案は少なくない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 争える内容 | 133条1項:収用裁決そのもの(補償以外)/2項:損失補償の額 | 129条:裁決に対する審査請求 132条:審査請求では補償への不服を理由にできない |
| 期限 | 取消は送達から三か月の不変期間、補償は六か月以内 | 行政不服審査の期間ルールに従う 補償不服は審査請求ではなく133条の訴えで争う |
| 相手方 | 取消は都道府県、補償は起業者または土地所有者・関係人 | 審査庁に対する不服申立て 補償額は当事者間の訴訟に一本化 |
| 判断主体 | 裁判所(補償額は裁判所が自ら認定) | 行政庁(審査庁) 補償部分は裁判所に委ねられる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は徴収公告や補償額に対し異議・復議を経て行政訴訟で争う構造で、日本のように起業者を被告とする当事者訴訟に切り分けてはいない
韓国は収用裁決の取消訴訟と補償金増減訴訟を区別し、補償金増減訴訟では事業施行者または土地所有者等を被告とする点で日本と構造が近い
ドイツは建設法典上の収用に対し、通常裁判所のBaulandkammerへの裁判申立てで収用と補償を争う特別手続を置く
米国は収用手続(condemnation proceeding)の中で裁判所・陪審が just compensation を決定し、補償額の司法判断が中心となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の畑が県道拡幅にかかり、権利取得裁決が届いた。補償額は近所の売買事例の七割ほど。教示欄には「三箇月」と「六箇月」が並んでいて、親はどちらが自分の話か分からず固まっている。金額だけを争うなら、県(起業者)を被告にした六か月の訴えが本命になる。そう整理して伝えられるのは、家族の中であなただけかもしれない
- もし、あなたが起業者側の用地担当者で、収用委員会の補償額が社内の想定より大幅に高かったらどうなる? 減額を求める訴えも送達から六か月以内に起こすが、被告は収用委員会ではなく土地所有者本人である。宛先を間違えた訴状は却下されるおそれがある
- 送達から八十日が過ぎた。事業認定そのものがおかしいと思っている。不変期間なので、残りの十日余りは延長されない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 送達日を記録し、三か月後と六か月後の期限日を即日計算する2. 不満を「収用自体」と「補償額」に仕分ける3. 収用自体を争うなら、都道府県を被告に裁決取消訴訟を起こす(行政事件訴訟法11条)。提訴しても工事は原則止まらないため、執行停止の申立て(同25条)も検討する4. 補償額なら起業者を被告に増額を求め、独自鑑定を用意する5. 収用事件の経験がある弁護士に早めに相談する
訴えられた側:1. 訴状の被告欄と提訴日を確認し、期限の徒過や被告違いがあれば本案前に指摘する2. 取消訴訟に補償額への不服が混ざっていれば、その主張の位置付けを争う3. 補償額訴訟では、算定根拠を鑑定で補強し直す。裁判所は裁決額に拘束されないため、裁決額が維持される保証はない4. 減額を求めるなら、自らも六か月以内に土地所有者を被告として提訴する
時効(請求できる期限):補償以外の裁決に関する訴えは、裁決書正本の送達を受けた日から3か月の不変期間(本条1項)。損失補償に関する訴えは同日から6か月以内(本条2項)で、正当な理由があれば期間経過後も提起できる余地がある(行政事件訴訟法40条1項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条2項・3項の補償の訴えは行政事件訴訟法4条前段の形式的当事者訴訟であり、補償額の争いは当事者間に一本化される。そのため取消訴訟において補償額の不当を裁決の違法事由として主張することは原則として許されないと解される。
- 土地収用法 第48条権利取得裁決で補償額を定める
- 土地収用法 第49条明渡裁決、明渡し時期等の裁決
- 土地収用法 第129条裁決に対する審査請求の途
- 土地収用法 第132条審査請求で補償不服を理由にできない
- 行政事件訴訟法 第4条形式的当事者訴訟の典型例
- 行政事件訴訟法 第14条一般の出訴期間6か月を短縮する特則
- 行政事件訴訟法 第40条当事者訴訟の期間徒過の正当理由救済
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