実用新案法 第33条の2(登録料の追納による実用新案権の回復)
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- 前条第四項の規定により消滅したものとみなされた実用新案権又は同条第五項の規定により初めから存在しなかつたものとみなされた実用新案権の原実用新案権者は、同条第四項又は第五項に規定する登録料及び割増登録料を納付することができるようになつた日から二月以内で同条第一項の規定により登録料を追納することができる期間の経過後一年以内に限り、経済産業省令で定めるところにより、その登録料及び割増登録料を追納することができる。ただし、故意に、同項の規定により登録料を追納することができる期間内にその登録料及び割増登録料を納付しなかつたと認められる場合は、この限りでない。
- 2.前項の規定による登録料及び割増登録料の追納があつたときは、その実用新案権は、第三十二条第二項に規定する期間の経過の時にさかのぼつて存続していたもの又は初めから存在していたものとみなす。
この条文の基本情報
登録料の追納による実用新案権の回復とは何ですか?
定義登録料の追納による実用新案権の回復とは、実用新案法第33条の2に定められた規定で、「前条第四項の規定により消滅したものとみなされた実用新案権又は同条第五項の規定により初めから存在しなかつたものとみなされた実用新案権の原実用新案権者は、同条第四項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 実用新案法第33条の2(登録料の追納による実用新案権の回復)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
- 実用新案法第33条の2の条文原文は「前条第四項の規定により消滅したものとみなされた実用新案権又は同条第五項の規定により初めから存在しなかつたものとみなされた実用新案権の原実用新案権者は、同条第四項…」で始まります。
- 実用新案法第33条の2は第三節 登録料に置かれています。
- 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 実用新案法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 実用新案法第33条の2の前の条は実用新案法第33条です。
- 実用新案法第33条の2の次の条は実用新案法第33条の3です。
- 実用新案法第33条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第33条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000123 - 本サイト収録
実用新案法(昭和三十四年法律第百二十三号)第33条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000123/33_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点実用新案法33条の2は、故意でなく登録料を払い忘れて消滅した実用新案権を、納付可能日から二月以内かつ追納期間経過後一年以内に追納すれば回復できると定める。
Q · 登録料を払い忘れて消えた実用新案権は、もう取り戻せないの?
故意でなければ一定期間内の追納で回復できる
実用新案法33条の2により、故意に納付しなかったのでない限り、消滅した実用新案権は回復できます。期限は二つ。登録料を納付できるようになった日から二月以内、かつ追納期間(33条)経過後一年以内です。この両方を満たして登録料と割増登録料を納めれば、権利は第32条2項の期間満了時にさかのぼって存続していたものとみなされます。ただし消滅期間中に善意で実施を始めた第三者には、回復した権利の効力が及びません(33条の3)。
解説
登録料の払い忘れ一つで、せっかく取った実用新案権が消える。2021年の法改正までは、それを取り戻すには「正当な理由」というほぼ突破不能なハードルがあった。だが今は違う。本条が開くのは、故意に払わなかったのでない限り、消滅した(または初めから存在しなかったとみなされた)実用新案権を生き返らせる道だ。条件は二つの期限。納付できるようになった日から二月以内、かつ追納期間(33条)が切れてから一年以内。この両方を満たして登録料と割増登録料を納めれば、あなたの権利は第32条2項の期間満了時にさかのぼって、最初から消えていなかったものとして復活する。ただし落とし穴がある。死んでいた期間に、その考案を善意で実施し始めた第三者がいたら、復活した権利でその人を止めることはできない(33条の3)。生き返らせる前に、誰が穴に入り込んでいないかを確認するのが先だ。
法的な位置づけ
実用新案法33条の2は、登録料の追納期間内に登録料及び割増登録料を納付できなかったために消滅したものとみなされた実用新案権について、その不納付が故意によるものでない限り、原実用新案権者が一定期間内に追納することで権利を回復できる手続を定める規定である。回復した権利は遡及して存続していたものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.二つの期限を即時に確定する 登録料を納付できるようになった日から二月、追納期間(33条)経過後一年。この二つの期限のうち早く到来する方が実際の締切。今日の日付から残り日数を計算し、一日でも過ぎれば権利は永久に戻らないことを前提に動く
- 2.納付不能だった事情と回復時点を記録する 入院・災害・事務所からの通知途絶など、登録料を納付できなかった事情と、納付可能に戻った日を客観資料で固める。二月の起算点である「納付できるようになった日」の認定で自分に有利に主張するための証拠になる
- 3.回復前に侵害調査を先行させる 消滅していた空白期間に、その考案を善意で実施または準備を始めた第三者がいないか調査する。いれば33条の3により回復した権利が及ばないため、回復費用をかける価値があるかを再計算する
- 4.登録料と割増登録料を添えて追納手続を行う 経済産業省令で定める方式に従い、特許庁に対し登録料及び割増登録料を納付して回復の手続を行う。手続が認められれば、権利は第32条2項の期間満了時にさかのぼって存続していたものとみなされる
よくある質問 AI による整理
Q1実用新案権の回復とは何ですか?
登録料の払い忘れで消滅した実用新案権を、故意でない場合に登録料と割増登録料の追納によって遡って復活させる制度です。実用新案法33条の2が根拠です。
Q2実用新案権 回復 期限はいつまで?
登録料を納付できるようになった日から二月以内、かつ追納期間(33条)経過後一年以内です。早く到来する方が実際の締切となります。
Q3割増登録料とはいくらですか?
回復のためには本来の登録料に加えて割増登録料の納付が必要です。具体額は経済産業省令で定められ、特許庁の料金一覧で確認できます。
Q4実用新案権が消滅したか確認する方法は?
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)や登録原簿の閲覧で、登録料の納付状況と権利の存続・消滅を確認できます。
Q5実用新案権 回復 故意とは?
2021年改正後の基準は「故意でないこと」です。入院・災害・通知途絶などで気づけなかった場合は故意にあたらず、回復の対象になります。
Q6回復手続はどこで行いますか?
特許庁に対し、経済産業省令で定める方式で登録料及び割増登録料を添えて行います。納付不能だった事情の記録を準備しておくと安心です。
Q7実用新案権 回復 違法に競合を止められる?
止められない場合があります。消滅期間中に善意で実施を始めた第三者には、回復した権利の効力が及びません(33条の3)。
Q8特許権でも同じ回復制度はありますか?
あります。特許法112条の2が同趣旨の回復規定を定めており、実用新案法33条の2と並行する制度です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登録料を払い忘れて実用新案権が消えたと通知が来ました。もう取り戻せないんでしょうか?
故意に払わなかったのでなければ取り戻せる。本条により、納付できるようになった日から二月以内、かつ追納期間(33条)経過後一年以内に登録料と割増登録料を払えば、権利は遡って復活する。2021年改正で要件が「正当な理由」から「故意でない限り」へ大幅に緩和された。実務のポイント:いったん消滅した権利の回復は事務所のミスを示す形になりやすく、向こうから積極的に「回復できますよ」と切り出さないことがある。通知が来たら自分から回復可否を問い合わせる
Q2権利を復活させたら、消えていた間にその技術を使い始めた競合をすぐ訴えられますか?
そこが落とし穴だ。33条の3により、権利が消滅していた期間に善意でその考案を実施していた者や準備をしていた者には、復活した権利の効力が及ばない。遡って復活はするが、空白期間に入り込んだ第三者は止められない。実務のポイント:だからこそ回復前に、その間に市場で誰が同じ物を作り始めていないかを調べる。復活させても穴だらけなら、回復費用をかける意味が薄い。先に侵害調査、それから回復判断という順番が実務の鉄則
間違えやすい点 AI による整理
- 登録料を払い忘れて権利が消えたら終わりだと思い込んでいる。実際は、故意でない限り回復の道がある(本条)。問題は、その道に二月と一年という二重の時限が付いていて、気づくのが遅れると間に合わなくなる点だ
- 回復できることは知っていても、回復した権利が「完全な姿」で戻ると思っているなら危うい。33条の3により、消滅期間中に善意で実施していた第三者には復活した権利が及ばない。遡って生き返っても、空白期間に入り込んだ者を排除できない穴つきの権利だ
- 多くの人は「納付できなかった正当な理由を証明できるか」と悩む。だが2021年改正後、その問いそのものが古い。今の基準は「故意でなかったか」であり、立証の構図が権利者側の積極立証から、故意を疑う側の問題へと反転している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 33条の2:消滅した権利の回復(追納) | 33条:登録料の追納期間と消滅・不存在みなし 33条の3:回復した権利の効力が及ばない範囲 |
| 適用される場面 | 追納期間が経過して権利が消滅した後 | 本来の納付期限(32条)を過ぎた直後の猶予期間 権利を回復した後、空白期間の第三者との関係 |
| 期限 | 納付可能日から二月以内かつ追納期間経過後一年以内 | 登録料納付期限の経過後一定期間(割増で追納) 期限の定めなし(効力制限の規定) |
| 効果 | 遡って存続・初めから存在していたものとみなす | 未追納なら消滅・不存在みなし 善意の実施者には回復権の効力が及ばない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は天災や不可帰責事由による期間遅延について回復原狀を認める。新型専利(実用新案に相当)にも適用される点で日本と並行するが、回復事由の枠組みはやや異なる
韓国も登録料の追加納付による権利回復を認める。実用新案法が特許法の規定を準用する構造で、日本と類似する
ドイツの原状回復は『無過失(ohne Verschulden)』を要件とし、日本の2021年改正後の『故意でないこと』より厳格。回復の間口は日本の方が広い
米国は維持年金の不払いで放棄された特許を unintentional(故意でない遅延)の場合に回復できる。日本の2021年改正はこの米国基準に接近した
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 追納期間が切れたと事務所から連絡が来た。だが諦めるのはまだ早い。納付できるようになった日から二月、追納期間の経過から一年。この二つの期限のうち、あなたに残された日数を今すぐ計算せよ。一日でも過ぎれば権利は永久に戻らない
- あなたの競合が、登録料を払い忘れて消えたはずの実用新案権を一年近く経って突然復活させ、警告書を送ってきた。だが、あなたがその空白期間に実施を始めていたなら、33条の3が盾になる
- もし、入院や災害で登録料の存在そのものに気づけなかったとしたら? それは「故意」ではない。本条の回復対象になる。争点は、納付できる状態に戻った日をいつと数えるか、その起算点をどう主張するかだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず二つの期限を確定:登録料を納付できるようになった日から二月、かつ追納期間(33条)経過後一年。早く来る方が締切2. 納付不能だった事情(入院・災害・通知途絶等)と、納付可能に戻った日を客観資料で記録3. 経済産業省令の定めに従い、登録料と割増登録料を添えて回復の手続を行う4. 回復前に、空白期間に実施を始めた第三者がいないか侵害調査。いれば33条の3で権利が及ばないため、回復の費用対効果を再計算する
訴えられた側:1. 警告を受けたら、相手の権利がいつ消滅し、いつ回復したかを登録原簿で確認2. あなたが消滅期間中に善意でその考案の実施または準備をしていたなら、33条の3により回復した権利の効力は及ばない3. 実施開始時期を示す証拠(製造記録、発注書、販売履歴)を保全4. 相手が回復要件(故意でないこと、二月・一年の期限)を満たしていなければ、回復自体の有効性も争点になりうる
時効(請求できる期限):登録料及び割増登録料を納付することができるようになつた日から二月以内、かつ追納期間(33条1項)の経過後一年以内(本条1項)。二つの期限のうち早い方が実際の締切。起算点である「納付できるようになつた日」の認定が争点になりやすい(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の回復は、2021年改正後は「故意でないこと」を要件とし、立証構造が権利者側の積極立証から故意を疑う側の問題へ反転したと理解される。遡及効を認めつつ33条の3で空白期間の善意実施者を保護することで、権利者救済と取引安全の調和を図る規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正 回復要件を「正当な理由」から「故意に納付しなかつたと認められる場合を除き回復可能」へ緩和。本条1項ただし書の現行文言はこの改正によるものと考えられる(施行は令和5年/2023年)。改正前後で回復の難易度が大きく変わるため適用法令の確認が必須。これ以前の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 改正:回復要件を「正当な理由」から「故意に納付しなかつたと認められる場合を除き回復可能」へ緩和(令和3年法律第42号、施行は令和5年/2023年)。本条1項ただし書の現行文言はこの改正によるもの。これ以前の改正履歴は人的検証が必要。
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