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実用新案法 第48条の9(実用新案登録要件の特例)

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第三条の二に規定する他の実用新案登録出願又は特許出願が国際実用新案登録出願又は特許法第百八十四条の三第二項の国際特許出願である場合における第三条の二の規定の適用については、同条中「他の実用新案登録出願又は特許出願であつて」とあるのは「他の実用新案登録出願又は特許出願(第四十八条の四第三項又は特許法第百八十四条の四第三項の規定により取り下げられたものとみなされた第四十八条の四第一項の外国語実用新案登録出願又は同法第百八十四条の四第一項の外国語特許出願を除く。)であつて」と、「発行又は」とあるのは「発行、」と、「若しくは出願公開」とあるのは「若しくは出願公開又は千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約第二十一条に規定する国際公開」と、「願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲若しくは特許請求の範囲又は図面」とあるのは「第四十八条の四第一項又は同法第百八十四条の四第一項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面」とする。

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点実用新案法 48 条の 9 は、PCT 国際出願に拡大先願(第 3 条の 2)を適用する読み替えを定める。国際公開された国際出願は国際出願日にさかのぼって先行技術となる。

Q · 実用新案法 48 条の 9 は何を定めた条文ですか?

拡大先願を PCT 国際出願に適用する読み替え規定です

実用新案法 48 条の 9 は、拡大先願(第 3 条の 2)を国際実用新案登録出願・国際特許出願に適用する際の読み替えを定めます。PCT 第 21 条の国際公開がトリガーとなり、国際公開された国際出願は国際出願日にさかのぼって先行技術になります。比較対象は国際出願日における国際出願の明細書・請求の範囲・図面に限られ、翻訳文未提出で取下げ擬制となった外国語出願は除外されます。

解説

特許庁のデータベースを検索しても出てこない先行技術が、後からあなたの実用新案を殺すことがある。第48条の9は、拡大先願(第3条の2、後から公開された先願が後願の登録を排除する仕組み)を、PCT国際出願に対して適用するときの読み替えルールだ。要点は三つ。第一に、トリガーは日本国内の公開ではなく、PCT第21条の国際公開。WIPOで国際公開された瞬間、その国際出願は国際出願日にさかのぼって日本での先行技術になる。第二に、比較される文書は日本語の願書ではなく、国際出願日における国際出願そのもの(明細書、請求の範囲、図面)。第三に、外国語でPCT出願したのに翻訳文を出さず取下げ擬制になったものは、先行技術から除外される。あなたが今ある考案を出願しようとしているなら、一年以上前に誰かがPCTで出した出願が、見えないまま地雷として埋まっている可能性がある。

法的な位置づけ

実用新案法 48 条の 9 は、拡大先願を定める第 3 条の 2 を国際実用新案登録出願および国際特許出願に適用する場合の読み替え規定である。国際公開を公示時点とし、比較対象を国際出願日における国際出願の明細書・請求の範囲・図面に限定し、翻訳文未提出で取下げ擬制となった外国語出願を先行技術から除外する。

よくある質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1拡大先願とは何ですか?

先に出願された出願の開示内容を、後願の時点で未公開であっても先行技術として扱い、実質的な重複登録を防ぐ制度です。実用新案法では第 3 条の 2 が定め、48 条の 9 が PCT 出願への適用を読み替えます。

Q2実用新案法 48 条の 9 と特許法 29 条の 2 はどう違いますか?

どちらも拡大先願を PCT 出願に適用する読み替えですが、48 条の 9 は実用新案、特許法 29 条の 2 は特許に関する規定です。仕組みは平行で、比較対象を国際出願日の原文に限る点も共通します。

Q3PCT 国際出願はいつ先行技術になりますか?

WIPO で国際公開(PCT 第 21 条)された瞬間に、国際出願日にさかのぼって先行技術になります。国際公開は出願日から通常約 1 年半後で、それ以前は J-PlatPat にも現れません。

Q4拡大先願と新規性(第 3 条)の違いは何ですか?

新規性は出願時に公知だった技術を排除しますが、拡大先願は出願時に未公開でも、先に出願され後で公開された内容を排除します。出願日前に世に出ていなくても効く点が違いです。

Q5実用新案は無審査なのに後から無効になりますか?

なります。実用新案は無審査登録のため、登録された安心感が罠になります。後から国際公開された PCT 先願が見つかれば、48 条の 9 経由で第 3 条の 2 違反として無効審判の標的になります。

Q6J-PlatPat に出ない出願も先行技術になりますか?

なります。国際公開前の PCT 出願は J-PlatPat に一切出ませんが、後日国際公開されれば 48 条の 9 により国際出願日にさかのぼって先行技術になります。出願時の調査では原理的に発見できません。

Q7国際出願日における国際出願とは何を指しますか?

国際出願日の時点で提出された明細書・請求の範囲・図面を指します。日本への国内移行後の補正で加わった内容は対象外で、引用適格を争うときの重要な切り分けポイントです。

Q8拡大先願を回避する出願戦略はありますか?

国際公開前の先願は見えないため完全な回避はできませんが、重要な考案ほど請求の範囲に幅を持たせ、競合の PCT 出願が後から浮上するリスクを織り込んで出願するのが実務的な対応です。

この条文についての質問 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

Q1特許庁で先行技術調査したのに、なぜ後から知らないPCT出願で拒絶されるんですか?

PCT国際出願は国際公開(特許協力条約第21条)まで非公開で、J-PlatPatにも出てきません。第48条の9により、国際公開された国際出願は国際出願日にさかのぼって第3条の2の拡大先願になります。だから出願時の調査では原理的に発見できない先行技術が、後から現れます。業界裏話ヒント:実務家は出願から国際公開までの約1年半を『先行技術が見えない空白期間』として警戒します。重要な考案ほど、競合のPCT出願が後から浮上するリスクを織り込み、請求の範囲に幅を持たせて出願します。

Q2相手の英語のPCT出願が引用されました。これって本当に有効な先行技術なんですか?

条件次第です。第48条の9の括弧書きで、外国語実用新案登録出願や外国語特許出願のうち、翻訳文を提出せず取下げ擬制(第48条の4第3項、特許法第184条の4第3項)になったものは先行技術から除外されます。業界裏話ヒント:引用されたPCT出願が日本に国内移行したか、翻訳文を期限内に出したかは経過情報で確認できます。翻訳文未提出で取下げ擬制になっていれば、その引用は引用適格を失い一発で覆せる。多くの出願人はこの除外規定を知らず、強力に見える英語の引用例にそのまま屈服してしまいます。

間違えやすい点 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

  • 拡大先願という制度は知っていても、それがPCT出願にまで及ぶこと、しかも国際出願日にさかのぼって効くことの深刻さを見落としている。日本で未公開、しかも無審査の段階であっても、国際公開さえあれば過去に効力を持つ。タイムマシンのように出願日前へ巻き戻る先行技術だと理解している人は少ない
  • 「出願前に特許庁で先行技術調査して問題なかったから安心」という前提そのものが崩れている。国際公開前のPCT出願はJ-PlatPatに一切出てこない。あなたが立てた『調べたから大丈夫』という問いの土台が、最初から間違っている
  • 外国語のPCT出願は強力な先行技術だと身構えがちだが、翻訳文を出さず取下げ擬制(第48条の4第3項、特許法第184条の4第3項)になれば、第48条の9の括弧書きで先行技術の地位そのものを失う。提出されなかった翻訳文は、地雷を不発に変える
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対象出願PCT 国際実用新案登録出願・国際特許出願(48 条の 9)
公示トリガーPCT 第 21 条の国際公開
比較対象(基準時の内容)国際出願日における国際出願の明細書・請求の範囲・図面
先行技術からの除外翻訳文未提出で取下げ擬制となった外国語出願(48 条の 4 第 3 項・特許法 184 条の 4 第 3 項)

想定される場面と対応 AI による整理(2026-05-19T15:00:00+09:00 時点)

こんなときに使う

  • あなたがスタートアップで新機構の実用新案を出願した。数か月後に拒絶理由通知が届き、引用されたのは見たこともない英語のPCT出願だった。それがあなたの出願日前に国際出願され、後から国際公開されたものなら、第48条の9の読み替えで考案は新規性を失う。まず確認すべきは、その引用例が国際出願日における内容で本当にあなたの考案と同一かどうかだ
  • もし、半年前に競合他社がPCTで同じ機構を出願していて、あなたが知らないまま実用新案登録を取っていたら? 相手の国際出願が後日WIPOで国際公開された瞬間、あなたの登録は第3条の2違反で無効審判の標的になる。実用新案は無審査登録だから、登録された安心感がそのまま罠に変わる
  • 外国語でPCT出願した相手が、日本移行の翻訳文提出期限を過ぎて取下げ擬制になった。あと数日で期限という場面でも、提出されなければその出願は第48条の9の括弧書きで先行技術から除外される。相手のうっかりが、あなたの出願を救う

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

事実サマリー

以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。

  1. 実用新案法第48条の9(実用新案登録要件の特例)は、日本の実用新案法に含まれる条文です。
  2. 実用新案法第48条の9の条文原文は「第三条の二に規定する他の実用新案登録出願又は特許出願が国際実用新案登録出願又は特許法第百八十四条の三第二項の国際特許出願である場合における第三条の二の規定の適用…」で始まります。
  3. 実用新案法第48条の9は第七章に置かれています。
  4. 実用新案法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 実用新案法第48条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。