審決は、審判事件ごとに確定する。
要点商標法55条の3は、審決が審判事件ごとに確定するのを原則とし、無効審判が指定商品・役務ごとに請求された場合はその区分ごとに確定すると定める規定である。
Q · 商標の一部の区分だけ無効審判を起こされたら、登録ぜんぶが消えるの?
いいえ。指定商品・役務ごとに請求されれば、その区分だけが確定する。
商標法55条の3により、審決は原則として審判事件ごとに確定しますが、無効審判(46条1項)が指定商品又は指定役務ごとに請求された場合は、その区分ごとに別々に確定します。つまり狙われた区分だけが対象になり、ぶつかっていない区分は審理されず生き残ります。さらに勝った区分と負けた区分で確定のタイミングが分かれるため、負けた区分だけ審決謄本送達から30日以内に審決取消訴訟を起こすか、区分単位で判断することになります。
あなたが何年もかけて育てたブランド名を商標登録したとする。その登録証は「衣類」「化粧品」「飲食店の提供」のように複数の指定商品・指定役務を一枚にまとめている。ところがある日、競合があなたの登録のうち「化粧品」の部分だけを狙って無効審判を請求してきた。ここで効いてくるのが商標法55条の3だ。審決は原則として審判事件ごとにまとめて確定するが、無効審判(46条1項)が指定商品・指定役務ごとに請求された場合は、その商品・役務ごとに別々に確定する。つまりあなたの登録は「化粧品」だけが無効になり、「衣類」は生き残る、という部分的な決着がありうる。さらに重要なのは、負けた区分と勝った区分で確定のタイミングが分かれること。相手が出訴しなければ勝った区分は確定し、負けた区分はあなたが30日以内に審決取消訴訟を起こすかどうかで運命が決まる。権利証は一枚でも、戦況は区分ごとに動く。
商標法55条の3は審決の確定範囲を定める規定であり、審決は審判事件ごとに確定することを原則としつつ、商標法46条1項の無効審判が指定商品又は指定役務ごとに請求された場合には、当該指定商品・指定役務ごとに審決が確定する旨を規定する。一つの商標登録に含まれる複数区分の権利関係を可分的に確定させる根拠となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
審決取消訴訟の出訴期間(30日)を過ぎるか、訴えが退けられて争えなくなった状態です。確定すると、その指定商品・役務について審決の内容が固まります。
できます。46条1項の無効審判は指定商品・指定役務ごとに請求でき、商標法55条の3により審決もその区分ごとに確定します。
違います。区分ごとに別個に確定するため、出訴の有無により確定日が分かれます。出訴期間は区分ごとに別管理する必要があります。
原則できません。商標法56条が準用する特許法167条により、同一事実・同一証拠による再請求は一事不再理で封じられます。
審決謄本の送達日から30日以内です(商標法63条2項が準用する特許法178条3項)。過ぎた区分は確定します。
知的財産高等裁判所(知財高裁)です。特許庁の審決に不服がある当事者が、その取消しを求めて出訴します。
ありません。自社事業とぶつかる区分だけに請求を絞れば目的を達成でき、立証負担も軽くなります。
登録自体は残り、無効が確定した指定商品・役務についてのみ商標権が遡及的に消滅します(46条の2)。他区分の権利は存続します。
いいえ。商標法55条の3により、無効審判(46条1項)は指定商品・指定役務ごとに請求でき、審決もその区分ごとに確定します。自社とぶつかる区分だけを無効にすれば、目的は達成できます。業界裏話ヒント:実務では、相手の登録を全部倒すより、自社の使用・出願の障害になる区分だけを狙い撃ちする方が立証も軽く、決着も速い。全面戦争を避けて一点突破するのが定石です
確定するのは負けた区分についてだけです。他の区分の権利は生き残ります。さらに負けた区分も、審決謄本送達から30日以内なら審決取消訴訟(商標法63条)で知財高裁に争えます。業界裏話ヒント:勝った区分と負けた区分は確定のタイミングが分かれるので、出訴期間を区分ごとに別カレンダーで管理するのがプロのやり方。一括管理すると、守れた区分の確定日を勘違いして思わぬ穴をあけます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 商標法55条の3:審決がどの範囲・タイミングで確定するかを定める | — |
| 確定の単位 | 原則は審判事件ごと、無効審判が区分ごと請求なら区分ごとに確定 | — |
| 実務上の意味 | 勝った区分と負けた区分で出訴期間(30日)が分かれる | — |
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