医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第14条の3(特例承認)
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- 第十四条の承認の申請者が製造販売をしようとする物が、次の各号のいずれにも該当する医薬品として政令で定めるものである場合には、厚生労働大臣は、同条第二項、第五項、第六項及び第十二項の規定にかかわらず、薬事審議会の意見を聴いて、その品目に係る同条の承認を与えることができる。
- 一国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品であり、かつ、当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと。
- 二その用途に関し、外国(医薬品の品質、有効性及び安全性を確保する上で我が国と同等の水準にあると認められる医薬品の製造販売の承認の制度又はこれに相当する制度を有している国として政令で定めるものに限る。)において、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列することが認められている医薬品であること。
- 2.第十四条の二の二の二第二項の規定は、前項の規定による第十四条の承認について準用する。
- 3.厚生労働大臣は、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、第一項の規定により第十四条の承認を受けた者に対して、当該承認に係る品目について、当該品目の使用によるものと疑われる疾病、障害又は死亡の発生を厚生労働大臣に報告することその他の政令で定める措置を講ずる義務を課することができる。
この条文の基本情報
特例承認とは何ですか?
定義特例承認とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3に定められた規定で、「第十四条の承認の申請者が製造販売をしようとする物が、次の各号のいずれにも該当する医薬品として政令で定めるものである場合には、厚生労働大臣は、同条第二項、第五項、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3(特例承認)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3の条文原文は「第十四条の承認の申請者が製造販売をしようとする物が、次の各号のいずれにも該当する医薬品として政令で定めるものである場合には、厚生労働大臣は、同条第二項、第五項、…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3は第四章 医薬品、医薬部外品及び化粧品の製造販売業及び製造業に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の2の3です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の4です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第14条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第14条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/14_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法14条の5は、緊急に必要で代替手段がなく、政令で定める外国で承認済みの医薬品について、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴き、審査規定の一部を省いて承認できる特例を定める。
Q · コロナワクチンはなぜあんなに早く日本で承認されたの?
薬機法14条の5の「特例承認」を使ったから
薬機法第14条の5は、国民の生命・健康に重大な影響を与える疾病のまん延等を防ぐため緊急に使う必要があり、他に適当な方法がなく、かつ日本と同等の承認制度を持つ国として政令で定める外国で販売等が認められている医薬品について、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴いて、第14条の一部規定を適用せずに承認できると定めます。承認後は第3項に基づき副作用が疑われる事例の報告などの義務を課すことができます。
解説
2021年2月、ファイザー製の新型コロナワクチンは申請から約2か月で日本で使えるようになった。通常なら年単位の審査がかかる新薬が、なぜこの速さで承認されたのか。その根拠が本条の「特例承認」である。条件は二つあり、両方を満たさなければならない。第一に、国民の生命と健康に重大な影響を与える疾病のまん延などを防ぐため緊急に使う必要があり、しかも他に適当な方法がないこと。第二に、日本と同等の承認制度を持つ国として政令で定める外国で、すでに販売などが認められていること。この二つを満たせば、厚生労働大臣は薬事審議会(厚生労働大臣の諮問を受ける専門家の会議)の意見を聴いたうえで、通常の承認審査で求められる規定の一部を適用しないまま承認を与えることができる。ただし「省略」には代償がある。第3項により、承認を受けた企業には副作用が疑われる事例の報告などの義務を課すことができる。審査の一部を市販後の監視に回す、という設計だ。あなたの腕に打たれたワクチンの安全性は、承認時の審査だけでなく、承認後に集まり続ける報告によっても支えられている
法的な位置づけ
特例承認とは、薬機法第14条の5に基づき、緊急使用の必要性と代替手段の不存在、および政令で定める外国における販売等の承認実績という二要件を満たす医薬品について、厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴いたうえで、第14条の承認審査規定の一部を適用せずに製造販売承認を与える制度である。承認後は副作用報告等の措置義務を課すことができる。
よくある質問 AI による整理
Q1特例承認とは何ですか?
薬機法14条の5に基づき、緊急時に政令で定める外国で承認済みの医薬品を、通常審査の一部規定を適用せずに承認する制度です。薬事審議会の意見聴取は必要です。
Q2特例承認の要件は?
①疾病のまん延等を防ぐため緊急に使用が必要で他に適当な方法がないこと、②政令で定める外国で販売等が認められていること、の両方を満たす必要があります。
Q3特例承認された薬の一覧はどこで見られる?
厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)が承認品目に関する情報を公表しています。製品名で検索すると承認ルートを確認できます。
Q4特例承認 レムデシビル いつ?
新型コロナの治療薬レムデシビルは2020年5月に特例承認されました。コロナ禍で本条が使われた最初期の例として知られています。
Q5特例承認で省略される審査は何?
第14条の第2項、第5項、第6項、第12項の規定が適用されません。一方、薬事審議会の意見を聴く手続は省略できず、必ず経ることになります。
Q6特例承認の対象国はどこ?
日本と同等水準の医薬品承認制度を持つ国として政令で定める国に限られます。具体的な国は施行令で確認する必要があります(最新の改正状況をご確認ください)。
Q7特例承認後に企業が負う義務は?
厚生労働大臣は第3項により、副作用が疑われる疾病・障害・死亡の報告など、政令で定める措置を講じる義務を承認取得者に課すことができます。
Q8特例承認の医薬品は保険適用される?
特例承認は製造販売承認の一形態であり、保険適用や公費負担は別の制度で決まります。コロナワクチンは予防接種として公費で接種されました。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特例承認のワクチンって、普通の承認と比べて手抜きなんじゃないの?
手抜きとは違う。本条で適用しないのは第14条の一部の規定で、薬事審議会の意見を聴く手続は必須である。承認後は第3項に基づく副作用報告などで監視が続く。実務のポイント:実際には、政令で定める国の審査当局の評価結果や大規模試験のデータを日本側が精査している。「審査していない」ではなく、他国の審査を土台に使っているというのが実態に近い
Q2海外で承認された薬なら、何でも特例承認で入ってくるんですか?
入ってこない。第1項は、疾病のまん延など健康被害の拡大を防ぐための緊急の必要性と、他に適当な方法がないことを求めている。単に「海外で評判がいい」「日本での承認が遅い」だけでは要件を満たさない。実務のポイント:いわゆるドラッグ・ラグの解消は本条ではなく、優先審査や条件付き承認など別の枠組みで扱われる。混同して陳情すると、行政側の担当窓口とかみ合わない
Q3特例承認の薬で副作用が出ても、国は責任を取らないんですか?
承認ルートが特例であることを理由に救済が否定されることはない。予防接種であれば予防接種法第15条の健康被害救済給付、それ以外の医薬品であれば医薬品副作用被害救済制度の対象になりうる。実務のポイント:救済制度は過失の立証を必要としない一方、因果関係の審査は厳格である。発症直後の診療記録が審査の結果をほぼ左右するので、受診の時点で「接種後の症状だ」と医師に明確に伝えておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「特例承認=安全性の審査をしていない」と思われがちだが、事実と異なる。適用しないのは第14条の一部の規定だけで、薬事審議会の意見を聴く手続は省略できない。承認後は第3項に基づく副作用報告などの義務で監視も続く。審査を無くすのではなく、審査の時間配分を変える制度である
- ワクチンの特例承認をめぐる議論は「打つか打たないか」に偏りがちだが、制度の論点は別のところにある。本条が求めるのは、日本と同等の承認制度を持つ国として政令で定める国ですでに販売などが認められていることであり、日本は他国の審査結果に大きく頼る構造になっている。つまり政令で定める国の審査の質が、あなたの薬の安全性の前提になっている。この点を知らずに議論すると、問題の本当の場所を見誤る
- 特例承認と、令和4年(2022年)改正で新設された緊急承認は、同じものだと混同されやすい。特例承認は外国での承認実績が前提。緊急承認は外国での承認がなくても、有効性が「推定」できれば期限付きで承認できる制度である。国産ワクチンや国産治療薬の早期実用化は、特例承認では救えない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承認の根拠 | 薬機法14条の5:特例承認 | 薬機法14条:通常の製造販売承認 緊急承認(令和4年改正で新設) |
| 外国承認実績 | 政令で定める外国での販売等の承認が必須 | 不要(国内データで審査) 不要 |
| 有効性の水準 | 通常審査の一部規定を適用しない | 有効性・安全性を国内審査で確認 有効性が「推定」できれば可、期限付き |
| 承認後の監視 | 第3項で副作用報告等の義務を課すことができる | 一般的な市販後安全対策(副作用報告義務等) 期限内の確認と条件付与が前提 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も緊急の公衆衛生上の必要がある場合に、中央衛生主管機関が医薬品の製造・輸入を専案で許可できる。コロナワクチンの緊急使用許可にも用いられた
ドイツは危機時に連邦保健省が承認のない医薬品の流通を例外的に認める授権規定を置く。EU レベルでは条件付き販売承認制度も併存する
米国は FDA が緊急事態宣言下で未承認製品の使用を認める EUA 制度を持つ。外国承認実績を要件としない点で日本の特例承認と異なり、むしろ緊急承認に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新しい感染症が海外で流行し始め、米国ではすでに治療薬が承認された。日本の患者団体は「なぜ日本ではまだ使えないのか」と声を上げる。その薬が本条の対象になるかは、緊急性、代替手段がないこと、政令で定める国での承認実績の三点で決まる
- もし、特例承認されたワクチンを打った家族に重い副反応が出たら、どこに訴えればいい? 予防接種として受けたのであれば予防接種法の健康被害救済制度、それ以外の医薬品であれば医薬品副作用被害救済制度という別の窓口がある。「特例だから救済されない」ということはない
- あなたは外資系製薬会社の薬事担当。本社から「米国で承認が下りた、日本でも特例承認を取れ」と指示が来た。緊急性の要件を満たす疾病状況か、対象国は政令で定める国か、承認後の報告体制を組めるか。三つ目を軽く見ると承認後に行政処分を受けかねない
- 特例承認後、副作用が疑われる事例の報告が遅れた。厚生労働大臣は第3項に基づき報告などの義務を課しているので、違反すれば行政処分の対象になりうる。「承認さえ取れば終わり」という社内認識が、会社の信用を一気に失わせる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 使った薬の製品名、ロット番号、接種日または服用日を控え、診療録や接種記録の写しを確保する2. 予防接種として受けたなら市区町村の予防接種健康被害救済制度、通常の医療で使った薬なら医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医薬品副作用被害救済制度を確認する3. 主治医に副作用の疑いがあることを伝え、医療機関から副作用の報告をしてもらう4. 救済給付の対象外や不支給になった場合の不服申立ての期限も確認する
訴えられた側:1. 製造販売業者として特例承認を受けたら、第3項で課された義務(副作用が疑われる事例の報告など)の範囲と期限を社内で一覧にする2. 報告の遅れや漏れは行政処分につながりうるため、安全管理の担当部門と薬事部門の連絡体制を最初に固める3. 当局からの照会には記録に基づいて説明し、推測で回答しない4. 製造物責任を問われた場合は、承認時点の科学的知見を示す資料を準備しておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。医薬品副作用被害救済制度の医療費・医療手当は原則として支払等の時から5年以内の請求が必要とされる(最新の改正状況をご確認ください)。不法行為に基づく請求は民法724条・724条の2の期間に注意する
改正沿革 AI による整理
- 要人的検証 特例承認は旧第14条の3に置かれていたが、その後の改正(令和4年(2022年)の緊急承認の新設、審議会の名称変更、近年の条番号の整理など)を経て現行の第14条の5に移ったとみられる。各改正の年と内容の特定には一次資料との照合が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:薬事法から「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」へ題名変更(平成25年法律第84号の施行)。現行の条番号に至るまでの改正経緯は一次資料で要確認
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ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。