災害対策基本法 第49条の8(指定緊急避難場所と指定避難所との関係)
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指定緊急避難場所と指定避難所とは、相互に兼ねることができる。
この条文の基本情報
指定緊急避難場所と指定避難所との関係とは何ですか?
定義指定緊急避難場所と指定避難所との関係とは、災害対策基本法第49条の8に定められた規定で、「指定緊急避難場所と指定避難所とは、相互に兼ねることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第49条の8(指定緊急避難場所と指定避難所との関係)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第49条の8の条文原文は「指定緊急避難場所と指定避難所とは、相互に兼ねることができる。」で始まります。
- 災害対策基本法第49条の8は第二節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第49条の8の前の条は災害対策基本法第49条の7です。
- 災害対策基本法第49条の8の次の条は災害対策基本法第49条の9です。
- 災害対策基本法第49条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第49条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第49条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/49_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法49条の8は、指定緊急避難場所と指定避難所を同一施設が兼ねることを認める規定。兼用でも緊急避難場所は災害の種類ごとに指定される。
Q · 避難所に指定されている体育館は、避難場所としても使えるの?
兼ねられるが、使える災害の種類は施設ごとに異なる
災害対策基本法49条の8により、指定緊急避難場所(49条の4)と指定避難所(49条の7)は同じ施設が兼ねることができます。ただし緊急避難場所は洪水・崖崩れ等・高潮・地震・津波・大規模な火事・内水氾濫・火山現象といった災害の種類ごとに指定されるため、「避難所」の看板がある施設でも、特定の災害では緊急避難先として使えないことがあります。避難の前に自治体の一覧で災害別の指定を確認することが大切です。
解説
「避難所」と書かれた体育館に逃げ込めば安全だ、という常識は法律上は成り立たない。災害対策基本法は避難先を二つに分けている。一つは指定緊急避難場所(49条の4)で、迫ってくる津波や土砂から命を守るために、数分から数時間だけ身を置く場所である。もう一つは指定避難所(49条の7)で、家に戻れない人が何日も寝泊まりする施設である。本条は、この二つを同じ施設が兼ねてもよいと定めているだけで、兼ねなければならないとは言っていない。さらに緊急避難場所は「洪水」「土砂災害」「津波」「地震」といった災害の種類ごとに指定される。地震では安全な場所として指定された平屋の公民館でも、洪水のときは水没予定地かもしれない。この区別が法律に書き込まれたのは平成25年(2013年)改正からで、きっかけは東日本大震災である。釜石市の鵜住居地区防災センターは津波の避難場所に指定されていなかったが、名前に「防災」が付いていたこともあり、多くの住民がそこへ逃げて犠牲になった。看板の言葉ではなく、どの災害に〇が付いているかを見ること。それだけで、逃げる方向が変わる
法的な位置づけ
災害対策基本法49条の8は、市町村長が指定する指定緊急避難場所(同法49条の4)と指定避難所(同法49条の7)について、同一の施設が両者を相互に兼ねることができる旨を定める規定である。兼用は指定の効率化を図るものであり、緊急避難場所としての災害種別ごとの指定基準を緩和するものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1避難所と避難場所を兼ねている施設はどう見分ける?
自治体の指定緊急避難場所一覧で、指定避難所の欄と災害種別ごとの〇×を確認します。現地の標識に災害種別マークが付いている場合もあります。
Q2指定緊急避難場所は災害の種類ごとに違うの?
違います。洪水・津波・土砂災害・地震など災害の種類ごとに安全性を判断して指定されるため、同じ施設でも災害によって使える・使えないが分かれます。
Q3避難場所や避難所の指定は誰が決める?
市町村長が指定します(災害対策基本法49条の4、49条の7)。施設が市町村の所有でない場合は、その管理者の同意を得て指定されます。
Q4指定されていない場所に逃げても大丈夫?
命を守ることが最優先です。指定緊急避難場所まで間に合わない場合は、近くの頑丈な建物の上階など、より安全な場所へ移る行動も選択肢になります。
Q5津波避難ビルとは?
津波から一時的に逃げ込むための頑丈で高さのある建物です。民間のマンションや商業ビルが、管理者の同意を得て津波の緊急避難先に指定されることがあります。
Q6近くの避難所の場所を調べる方法は?
市区町村の公式サイトやハザードマップのほか、国土地理院が公開する指定緊急避難場所データ(地理院地図)で災害種別ごとに検索できます。
Q7避難所はいつ開設される?
災害の状況に応じて市町村が開設します。指定されていても常に開いているわけではないため、開設情報は防災無線や自治体サイト、防災アプリで確認します。
Q8避難所に行かずに在宅避難してもいい?
自宅が浸水想定区域や土砂災害警戒区域の外にあり安全が確保できる場合、在宅避難も選択肢です。危険区域内なら早めの立退き避難が原則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1避難所と避難場所って、結局どう違うんですか?
避難場所(指定緊急避難場所、49条の4)は命を守るために一時的に逃げ込む場所で、災害の種類ごとに指定される。避難所(指定避難所、49条の7)は家に戻れない人が生活する施設である。本条で両者は兼ねられる。実務のポイント:自治体の一覧表では両方が同じ行に並ぶことが多いので、災害種別の欄まで横に読むこと
Q2近所の小学校が避難所なのに、洪水のときは別の場所に行けと言われました。おかしくないですか?
おかしくない。本条は兼用を認めるだけで、全ての災害の避難場所であることを求めていない。浸水想定区域内の学校は、地震の避難場所兼避難所でも、洪水の避難場所には指定されないことがある(施行令の基準による)。実務のポイント:水が引いた後に、同じ学校が避難所として開設されるケースもある
間違えやすい点 AI による整理
- 「避難所」と「避難場所」は同じ意味の言い換えだと思われがちだが、法律上は別の制度である。前者は避難生活を送る場所、後者は命を守るために逃げ込む場所であり、指定の基準も根拠条文も異なる。本条は両者を兼ねてよいと認めているにすぎず、自分の近くの避難所が緊急避難先としても使えるという保証にはならない
- 兼用の施設なら全部の災害に使える、と考えるのは視点がずれている。あなたにとっては「近所の避難先」という一つの建物でも、法律上は災害の種類ごとに〇と×が付けられた指定の束である。地震には〇、洪水には×という施設は珍しくない。看板の文字を一度見ただけで安心してしまう、その思い込みと法律上の指定とのずれが、避難の数分間に致命傷になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 49条の8:緊急避難場所と避難所の相互兼用を認める | 49条の4:命を守るため一時的に逃げ込む指定緊急避難場所 49条の7:家に戻れない人が滞在する指定避難所 |
| 指定の単位 | 兼用しても各指定の基準はそれぞれ満たす必要 | 洪水・津波・土砂災害など災害の種類ごとに指定 施設単位で生活環境・受入能力等を基準に指定 |
| 利用の時間軸 | 同一施設で「逃げる」から「暮らす」へ移行し得る | 切迫した危険から逃れる数分〜数時間 危険が去った後の数日〜長期の避難生活 |
| 住民が見るべき点 | 兼用表示があっても災害別の〇×を確認 | 自分が直面する災害の種類に〇があるか 開設状況と受入可能人数 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも地方政府が避難場所や収容施設を計画・指定するが、日本のように「緊急避難場所」と「避難所」を法律上二層に区別し、災害種別ごとに指定する構造かどうかは個別に確認が必要
韓国も災害安全法制の下で自治体が避難施設を指定・運用する。日本の災害種別ごとの指定との対応関係は個別確認が必要
ドイツでは災害保護は原則として州の権限であり、避難先の指定・運用も州法と自治体の計画に委ねられる
米国では連邦法が災害支援の枠組みを定め、避難所の開設・運営は州・地方政府や赤十字等の民間団体が担う分権型である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 線状降水帯の予報が出て、自治体から避難指示が出た。あなたは子どもの頃から慣れた小学校の体育館へ向かおうとしている。だがその小学校は川沿いの低地にあり、ハザードマップでは浸水3m の想定区域に入っている。地震の緊急避難場所兼避難所ではあっても、洪水の緊急避難場所には指定されていないかもしれない。出発前の1分で確かめるか確かめないかが、決定的な差になる
- 市役所の防災担当になったあなたは、予算の都合で公民館を「緊急避難場所兼避難所」として一括指定したいと考えた。本条は兼用を認めている。だが緊急避難場所としては災害の種類ごとに施行令の基準を満たさなければならず、土砂災害警戒区域の中にある建物を土砂災害の避難場所にはできない。兼用は手続きの節約であって、安全基準を省略できる理由にはならない
- 海辺の町で震度6弱の揺れが来たら、あなたはまずどこへ走る? 揺れが収まってから津波の第一波が届くまで、場所によっては十数分しかない。近くの避難所ではなく、津波マークに〇の付いた高台か津波避難ビルへ向かう
- 実家の親が住む地域で台風が近づいている。親は「いつもの公民館に行くから大丈夫」と言う。その公民館が土砂災害の避難場所に指定されているかどうか、あなたは遠隔地からスマホで調べられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市区町村のサイトやハザードマップで、自宅周辺の指定緊急避難場所を災害の種類ごとに確認する2. 指定避難所が兼用かどうか、どの災害に〇が付いているかをメモし、家族と共有する3. 浸水想定区域の外に親戚や知人の家があれば、在宅避難や縁故避難も選択肢に入れる4. 誤った誘導や指定のずれで被害を受けたと考える場合、国家賠償法1条による請求の可否を弁護士に相談する(立証のハードルは高い)
訴えられた側:1. 自治体の担当者であれば、兼用指定をした施設について、施行令の基準に照らして災害の種類ごとの安全性を再確認する2. 施設管理者であれば、指定内容の変更を自治体へ届け出る義務(49条の5)を把握する3. 看板と周知資料に災害別の〇×を明記し、49条の9の周知措置を果たす4. 避難所運営ガイドラインに沿って、訓練の記録を残しておく
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。自治体に対して国家賠償を求める場合は、国家賠償法4条により民法724条、724条の2が準用される(損害と加害者を知った時から3年、生命・身体の侵害は5年)。ただし実際の勝負は、警報から避難までの数分から数時間で決まる
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正 東日本大震災の教訓を受け、指定緊急避難場所と指定避難所を区別する制度が導入された際に、両者の兼用を認める規定として新設された
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:東日本大震災の教訓を踏まえた災害対策基本法等の一部を改正する法律により、指定緊急避難場所と指定避難所を区別する制度が設けられ、両者の相互兼用を認める本条が新設された
- 災害対策基本法 第49条の4指定緊急避難場所の指定根拠
- 災害対策基本法 第49条の7指定避難所の指定根拠
- 災害対策基本法 第49条の9避難先等の住民への周知措置
- 災害対策基本法 第60条市町村長の避難指示
- 災害対策基本法 第86条の6避難所の生活環境の整備
- 災害救助法 第4条救助としての避難所の供与
- 国家賠償法 第1条指定や誘導の過誤に対する賠償責任
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