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建物の区分所有等に関する法律 第40条(議決権行使者の指定)

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専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもつて、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。

この条文の基本情報

議決権行使者の指定とは何ですか?

定義議決権行使者の指定とは、建物の区分所有等に関する法律第40条に定められた規定で、「専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもつて、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建物の区分所有等に関する法律第40条(議決権行使者の指定)は、日本の建物の区分所有等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 建物の区分所有等に関する法律第40条の条文原文は「専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもつて、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。」で始まります。
  3. 建物の区分所有等に関する法律第40条は第一章 建物の区分所有に置かれています。
  4. 建物の区分所有等に関する法律の公布日は昭和37年4月4日です。
  5. 建物の区分所有等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建物の区分所有等に関する法律第40条の前の条は建物の区分所有等に関する法律第39条です。
  7. 建物の区分所有等に関する法律第40条の次の条は建物の区分所有等に関する法律第41条です。
  8. 建物の区分所有等に関する法律第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第40条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069
  • 本サイト収録建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000069/40

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点区分所有法40条は、専有部分が数人の共有に属するとき、共有者が持分の価格の過半数をもって議決権を行使すべき者一人を定めるべきことを規定する。議決権は分割されない。

Q · 夫婦や兄弟で共有しているマンション、総会の1票は誰が投じるの?

持分の過半数で決めた一人だけが投じられます

区分所有法40条により、専有部分が数人の共有であるときは、共有者は持分の価格に従いその過半数をもって、議決権を行使すべき者一人を定めなければなりません。議決権は持分に応じて分割されず、指定された一人に集約されます。指定と管理組合への届出がなければ、その住戸は当該決議において議決権を行使できない扱いとなるのが一般的です。持分2分の1ずつのように過半数が成立しない場合、合意ができない限り誰も議決権を行使できません。

解説

夫婦で買ったマンション。名義は共有、持分は2分の1ずつ。管理組合の総会が来て、修繕積立金の値上げ議案が出た。夫は賛成、妻は反対。さて、この住戸の1票はどちらに投じられるのか。答えは「どちらでもない」である。区分所有法40条は、専有部分が数人の共有であるとき、共有者は持分価格の過半数で議決権を行使すべき者一人を定めなければならないと定める。「定めなければならない」は義務であり、定めなければ管理組合はその住戸の票を数えないのが原則的な扱いである。しかも決め方は持分の過半数。夫婦2分の1ずつなら、過半数は成立せず、合意なき限り誰も決められない。相続で兄弟3人が均等に持分を取得した場合も同じで、2人がまとまれば残り1人の意思は総会に一切届かない。あなたが少数持分者なら、票を握っているのはあなたではなく、あなたを除いた多数派である。

法的な位置づけ

区分所有法40条は、専有部分が数人の共有に属する場合における議決権の行使方法を定める規定であり、共有者に対し、各共有者の持分の価格に従いその過半数をもって議決権を行使すべき者一人を定める義務を課す。専有部分一個の議決権は分割されず、指定された者を通じて集会に反映される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.登記事項証明書で持分の価格を確認する 法務局または登記情報提供サービスで対象住戸の登記事項証明書を取得し、共有者全員の氏名と持分割合を正確に把握する。自分が単独で過半数を持つか、誰と組めば過半数になるかを先に確定させる
  2. 2.共有者間で議決権行使者を協議し過半数で指定する 持分の価格の過半数をもって議決権を行使すべき者一人を決める。全員合意は法律上不要だが、少数持分者の意向を書面で確認しておくと後の紛争を防げる。2分の1ずつで過半数が成立しない場合は、この段階で合意形成を尽くす
  3. 3.内部の取り決めを書面化しておく 「建替え・規約変更などの重要議案は事前協議のうえ行使する」といった内部ルールを合意書に明記する。40条は外部に対して誰が行使するかを定める規定にすぎず、内部の協議方法は共有者の自由である
  4. 4.管理組合へ議決権行使者を届け出る 管理規約(マンション標準管理規約46条相当)が定める様式で、議決権行使者の氏名・連絡先を管理組合または管理会社に届け出る。届出控えを保管し、受理された事実を残す
  5. 5.重要議案の総会通知が来たら共有者間で事前協議する 建替え決議や規約変更の通知が届いたら、行使者が単独で投じる前に共有者間で協議し、内部合意の記録を残す。届出内容の変更が必要なら、議決権行使書の提出期限前に管理組合へ再届出する

よくある質問 AI による整理

Q1議決権行使者とは何ですか?

共有の専有部分について、集会で当該住戸の議決権を行使する一人の代表者です。区分所有法40条が根拠で、共有者が持分の過半数によって指定します。

Q2議決権行使者はどうやって決めるのですか?

共有者全員の同意は不要で、持分の価格の過半数で決めます。頭数の過半数ではなく持分の価格が基準となるため、持分が偏っている場合は多数持分者だけで決定できます。

Q3議決権行使者を届け出ないとどうなりますか?

管理組合はその住戸の議決権行使を確認できないため、当該決議について議決権なしとして処理する運用が一般的です。管理費の支払義務は共有者に残ります。

Q4議決権行使者は後から変更できますか?

できます。持分の過半数で新たに指定し直し、管理組合へ届け出れば足ります。ただし総会直前の変更は受付期限との関係で間に合わないことがあります。

Q5議決権行使者と代理人(委任状)は何が違いますか?

議決権行使者は共有者側で誰が票を持つかを確定する指定、代理人は確定した議決権者が第三者に行使を委ねる委任です。共有住戸ではまず40条の指定が先行します。

Q6議決権行使者でない共有者は総会に出席できますか?

出席や発言が認められるかは管理規約と運用によります。ただし票は届出をした一人にしか宿らず、他の共有者が投票することはできません。

Q7建替え決議のとき共有住戸はどう扱われますか?

議決権行使者一人の意思が当該住戸の賛否として集計されます。少数持分者が反対でも総会には現れないため、事前の共有者間協議が実質的な勝負どころになります。

Q8議決権行使者の届出はいつまでにすればよいですか?

条文自体に期限はありませんが、実務上は管理規約が定める議決権行使書・委任状の提出期限(多くは総会前日まで)が事実上の締切になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1夫婦で半分ずつの持分なんですが、意見が割れたらどうなるんですか?

持分価格の過半数が成立しないため、40条による議決権行使者の指定ができません。届出がなければ、その住戸は当該決議において議決権を行使できない扱いになるのが一般的です。実務のポイント:管理会社の担当者は、この2分の1ずつのデッドロックを毎年のように見ています。だから実務では、購入時に持分をあえて51対49にしておく例がある。数パーセントの差が、総会での意思決定の可否そのものを分ける

Q2議決権行使者に決まった人は、何でも勝手に決めていいんですか?

総会に対する関係では、届出をされた者の行使が有効です。ただし共有者間の内部関係では、共有物の管理に関する事項として民法252条の枠組みが働き、勝手な行使が他の共有者への責任問題になる余地があります。実務のポイント:外部への効力と内部の責任は別物です。だから内部で「重要議案は事前協議」と書面化しておくと、代表者が独断で建替え賛成に投じた場合に、後から責任を追及する足場が残る

Q3相続でマンションを共有したまま放置していますが、何か困りますか?

総会での議決権行使者を定めない限り、その住戸は決議に参加できません。管理費の支払義務は共有者に及ぶ一方、意思決定からは外れるという不均衡が生じます(区分所有法19条、民法253条参照)。実務のポイント:管理組合が滞納を追いかけるときは共有者全員に請求できるのに、議決権は一人にしか出せない。義務は全員、権利は一人という非対称が、相続共有を長期放置した家に静かに積み上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「共有者はそれぞれ持分に応じて票を分け合える」と考えている人が多いが、40条はそうなっていない。専有部分1個の議決権は分割されず、一人に集約される。持分2分の1の共有者が0.5票を投じることはできず、代表者になれなければ0票である
  • 議決権行使者を決める必要があること自体は知っていても、その決め方が「共有者全員の合意」ではなく「持分価格の過半数」である点の重さが理解されていない。過半数ということは、少数持分者の同意は法律上不要ということであり、あなたの反対は手続的に無視できる。相続で持分がわずかに偏るだけで、力関係は完全に逆転する
  • 「うちは仲がいいから決めなくても大丈夫」という前提そのものが問題を取り違えている。40条が効いてくるのは仲が悪くなった局面ではなく、管理組合という第三者があなたの住戸の意思を確認する局面である。組合側は家庭の事情を知らず、届出という形式でしか判断できない。仲の良し悪しではなく、届出があるかどうかで票の生死が決まる
  • あなたから見れば「自分も所有者だから総会に出て発言できる」だが、法律から見れば議決権行使者でない共有者は、議決権を行使できない立場である。総会に出席し意見を述べられるかは規約と運用によるが、票は届出をした一人にしか宿らない。この落差に気付かないまま建替えや大規模修繕の決議日を迎えると、自分の住まいの将来を他人の一票で決められることになる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する対象区分所有法40条:共有の専有部分について、誰が議決権を行使するかの内部確定区分所有法38条:各区分所有者が持つ議決権の割合そのもの
区分所有法39条:集会の決議要件と代理人による議決権行使
決め方の基準共有者の持分の価格の過半数(全員合意は不要)規約に別段の定めがなければ専有部分の床面積割合
原則として区分所有者および議決権の各過半数
欠けたときの効果議決権行使者の指定・届出がなければ当該住戸は議決権を行使できない扱いが一般的議決権割合が定まらず集計自体が不能になる
決議要件を満たさず決議が成立しない
実務での争点持分2分の1ずつのデッドロック、相続共有の放置、複数の議決権行使書の到達規約による議決権割合の別段の定めの有効性
委任状の有効性、白紙委任の取扱い

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
公寓大廈管理條例 第27条

台湾も専有部分を数人が共有する場合、共有者が一人を推して表決権を行使させる仕組みを採る。日本と同じく票の分割を認めない点で構造が一致する

韓国
집합건물의 소유 및 관리에 관한 법률 제37조

韓国の集合建物法も、専有部分の共有者は議決権を行使する一人を定めるとし、日本法と極めて近い規律を置く

ドイツ
WEG § 25 Abs. 2

ドイツは共同帰属する住居所有権について議決権を統一的にのみ行使できると定める。一人を指定する義務という形ではなく、統一行使義務という表現を採る点が異なる

フランス
Loi n° 65-557 du 10 juillet 1965, art. 23

フランスは不可分共有者について共通の受任者による代表を求める。指定できないときは裁判所が受任者を選任する仕組みがある点で、デッドロック解消手段を用意している

アメリカ
Uniform Common Interest Ownership Act § 3-110

米国は1ユニット1議決権を原則とし、共有者間で票が割れた場合は当該ユニットの票を無効とする定めを規約に置く例が多い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父が亡くなり、実家のマンションを兄弟3人で相続登記した。管理費滞納の督促と、建替え決議の話が同時に来ている。兄2人が「議決権行使者は長男」と決めれば、末っ子のあなたが建替えに反対でも、総会でその意思は表に出ない。持分3分の1は、単独では1票の3分の1にすらならない
  • 離婚協議中の夫婦共有マンション。総会で管理規約の変更決議がある。持分2分の1ずつなら過半数が成立せず、議決権行使者を決められない。管理組合は「届出なし」としてその住戸を欠席扱いにする。あなたの住戸の票は、争っている間ずっと死票になる
  • 管理組合の理事長になったあなたのもとに、共有住戸から夫と妻の両方から議決権行使書が届いた。どちらを有効とするか。40条の届出がなければ、原則としてどちらも受け付けない扱いになる。総会当日にこの判断を誤ると、決議自体の有効性が後から争われる
  • 投資用に友人3人でワンルームを共同購入したとしたら? 賃貸に出す前に、まず管理組合へ議決権行使者の届出をしないと、共用部の工事や規約変更の場面であなたたちの意思はゼロ票になる。総会通知が届いてからでは間に合わないことがある
  • 総会通知が届いた。開催まであと7日。共有者である弟は海外赴任中で連絡がつかない。持分は2分の1ずつ。この7日で合意が取れなければ、あなたの住戸は今回の決議に参加できない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 登記事項証明書で自分と他の共有者の持分を正確に確認、単独で過半数を持つか、誰と組めば過半数になるかを把握する2. 過半数を持たない場合、他の共有者との間で議決権行使に関する内部の取り決めを書面化するよう申し入れる3. 管理組合に対し、自分が共有者であることと、届出の現状を確認する4. 建替えや規約変更など重大議案が予定されている場合は、通知到達を待たず、事前に共有者間の協議を開始する。共有者間の紛争が解決しないときは、共有物の管理に関する協議として弁護士に相談する

訴えられた側:1. 管理組合の側で共有住戸から複数の議決権行使書が届いた場合、まず40条の届出の有無を確認し、届出があればその者の行使のみを有効とする2. 届出がない場合の取扱いは規約に定めがあればそれに従い、なければ当該住戸を議決権行使なしとして処理する運用が一般的である3. 総会前に共有住戸へ届出の督促を文書で行い、その記録を残す4. 決議の有効性を後から争われないよう、議事録に届出状況と取扱いの根拠を明記する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はないが、実務上は総会の議決権行使書や委任状の提出期限(通常は総会前日まで、規約による)が事実上の締切になる。届出をしないまま総会が終われば、その決議についてやり直しは効かない。決議の効力を争う場合、決議取消しの訴えの提訴期間について規約と判例実務を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:区分所有法40条の指定は共有者間の内部行為であり、その基準は民法の共有法理に従い持分の価格の過半数によると解されている。指定を欠く場合、当該専有部分の議決権行使は認められず、集会の議事運営上は欠席として扱うのが一般的な運用である

内部関係と外部関係の峻別説:指定された議決権行使者の行使は集会に対する関係では有効であり、決議の効力を左右しない。他方、共有者間の内部関係では共有物の管理に関する義務違反が問題となり得るとして、外部的効力と内部的責任を切り分けて理解する立場

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和37年(1962年) 新設:建物の区分所有等に関する法律の制定に伴い、共有に属する専有部分の議決権行使方法を定める規定として設けられた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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