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建物の区分所有等に関する法律 第72条(敷地共有者等の集会等)

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専有部分のある建物が滅失した場合において、当該専有部分のある建物に係る敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であつたとき、又は当該専有部分のある建物の附属施設(これに関する権利を含む。)につき数人が共有持分を有していたときは、それらの権利(以下「敷地共有持分等」という。)を有する者(以下「敷地共有者等」という。)は、その滅失の日から起算して五年を経過する日までの間は、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。

この条文の基本情報

敷地共有者等の集会等とは何ですか?

定義敷地共有者等の集会等とは、建物の区分所有等に関する法律第72条に定められた規定で、「専有部分のある建物が滅失した場合において、当該専有部分のある建物に係る敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であつたとき、又は当該専有部分のある建物の附属施…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建物の区分所有等に関する法律第72条(敷地共有者等の集会等)は、日本の建物の区分所有等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 建物の区分所有等に関する法律第72条の条文原文は「専有部分のある建物が滅失した場合において、当該専有部分のある建物に係る敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であつたとき、又は当該専有部分のある建物の附属施…」で始まります。
  3. 建物の区分所有等に関する法律第72条は第一節に置かれています。
  4. 建物の区分所有等に関する法律の公布日は昭和37年4月4日です。
  5. 建物の区分所有等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建物の区分所有等に関する法律第72条の前の条は建物の区分所有等に関する法律第71条です。
  7. 建物の区分所有等に関する法律第72条の次の条は建物の区分所有等に関する法律第73条です。
  8. 建物の区分所有等に関する法律第72条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第72条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069
  • 本サイト収録建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第72条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000069/72

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点区分所有法72条は、建物が滅失しても敷地共有者等が滅失の日から五年間は集会を開き、規約を定め、管理者を置けると定める。五年を経過すると民法の共有規定に戻る。

Q · マンションが災害で全壊したら、話し合いの場そのものがなくなってしまうのですか?

五年間だけ敷地共有者等の集会を開けます

区分所有法72条により、建物が滅失しても敷地利用権や附属施設の共有持分(敷地共有持分等)は残り、その権利者である敷地共有者等は、滅失の日から起算して五年を経過する日までの間、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができます。つまり建物という器を失っても、決議で物事を決められる法的な器は五年間だけ存続します。五年を経過すると本条の枠組みは終了し、以後は民法の共有規定(第251条以下、分割は第256条)に戻ります。

解説

大地震でマンションが倒壊した。建物は消えたが、あなたの権利は消えていない。ここが多くの被災者が誤解している一点である。建物が滅失すると区分所有権は消滅するが、その土地を共有していた権利(敷地共有持分等)は残り、この条文はその残された権利者たちに「集会を開き、規約を定め、管理者を置く」権限を与える。つまり、建物という物理的な器を失っても、合議体としての法的な器は五年間だけ生き続ける。なぜ五年か。それは再建(第70条)や敷地売却(第71条)の決議を成立させるための猶予時間だからだ。滅失の日から起算して五年を経過した瞬間、この法律の枠組みは消え、あなたたちはただの土地共有者の集団に戻る。そうなれば民法の共有物分割(民法第256条)しか道はなく、全員一致か裁判所の分割判決を待つしかない。五年という期限は、あなたが何もしなかった場合に自動的に不利な世界へ移送されるタイマーである。

法的な位置づけ

建物の区分所有等に関する法律第72条は、専有部分のある建物が滅失した場合における敷地共有者等の団体的意思決定制度を定める規定である。敷地利用権又は附属施設について共有持分を有する者は、滅失の日から起算して五年を経過する日までの間に限り、集会の開催、規約の設定及び管理者の設置をすることができる。期間経過後は民法の共有関係に復する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.滅失日と滅失の程度を確定する 全部滅失か一部滅失かで適用条文が72条か61条かに分かれ、期限の起算点も変わる。罹災証明書と被災度区分判定を取得し、滅失の日を書面で固定する
  2. 2.敷地共有者等の名簿を再構築する 従前の管理組合の名簿を引き継ぎ、登記事項証明書と住民票の除票等で転居先を追跡する。招集通知が届かない者が一人でもいれば決議の有効性が争われる
  3. 3.集会を招集し、規約を定めて管理者を選任する 従前の管理規約は当然には引き継がれない。議事運営・通知方法・議決権割合の扱いを定める規約を早期に設定し、事務窓口となる管理者を選任して体制を立ち上げる
  4. 4.所在不明の共有者に法的な手当てをする 連絡が取れない共有者については、不在者財産管理人の選任申立て(民法25条)等を検討する。手続に数か月から一年を要することがあり、着手の遅れが五年の期限を直撃する
  5. 5.再建か敷地売却かの方針を期限から逆算して決める 事業計画・資金調達・合意形成に要する時間を見積もり、五年の期限から逆算して方針を絞り込む。政令指定災害に該当するかを自治体に確認し、走るルートを最初に確定させる

よくある質問 AI による整理

Q1敷地共有持分等とは何ですか?

建物が滅失した後も残る敷地利用権や附属施設の共有持分のことです。区分所有法72条は、この権利を有する者を敷地共有者等と呼び、集会を開く主体としています。

Q2区分所有法72条の五年はいつから数えるのですか?

滅失の日から起算します。全部滅失か一部滅失かで適用条文が変わるため、罹災証明や被災度区分判定で滅失日と滅失の程度を客観的に固めることが出発点になります。

Q3五年の期間は延長できますか?

本条には延長の手段が定められていません。政令指定災害で被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法が適用される場合に、別の期間の枠組みが働きうるにとどまります。

Q4敷地共有者等集会は誰が招集するのですか?

管理者が置かれていれば管理者が、置かれていない段階では敷地共有者等が法の定めに従って招集します。いずれにせよ全員への招集通知が有効性の前提になります。

Q5他人から持分を買った人も集会に参加できますか?

できます。敷地共有持分等を取得した者は敷地共有者等となり、集会に参加して議決権を持ちます。被災した元の居住者だけの世界ではありません。

Q6住宅ローンが残っていた場合、敷地の持分はどうなりますか?

抵当権は敷地利用権の持分の上に存続します。再建や敷地売却を進める場面では、抵当権者との調整が事実上の前提条件になります。

Q7敷地共有者等が最終的に一人だけになったらどうなりますか?

共有関係が解消されて単独所有となるため、集会という合議体を用いる前提が失われ、その者が単独で再建や処分を判断することになります。

Q8管理者を置くメリットは何ですか?

事務の窓口が一本化され、招集・通知・記録の責任者が定まります。所在不明者の探索や行政・事業者との交渉といった実務が回りやすくなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1建物が全部なくなったら、管理組合はもう存在しないんですか?

区分所有権が消滅するため従来の管理組合は基礎を失うが、本条により敷地共有者等が集会を開き規約を定め管理者を置ける。実質的に後継の合議体が五年間立ち上がる形である。実務のポイント:この集会には従前の管理規約は当然には引き継がれない。新たに規約を定める決議を早期に通しておかないと、議事運営のルールすらないまま重要決議に突入することになる

Q2五年経ったらどうなるんですか。土地は取られちゃうんですか?

土地を失うわけではない。持分は残る。失うのは本条が与える集会・規約・管理者という意思決定の仕組みである。以後は民法の共有(第251条以下)に戻り、変更行為は全員同意、分割は共有物分割請求(第256条)によることになる。実務のポイント:期間経過後に土地を動かしたい共有者は共有物分割訴訟を起こす選択肢を持つ。反対派にとっては、五年の経過が交渉力の逆転点になる

Q3連絡が取れない所有者がいるんですが、集会は開けますか?

招集通知は本来全員に発する必要があり、所在不明者がいる場合は不在者財産管理人の選任(民法第25条)などの手当てを検討することになる。実務のポイント:この手続に数か月から一年かかることがある。五年のうち相当部分を所在不明者対応で失う事例は珍しくないため、滅失直後の名簿整備が事実上の分水嶺になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「建物が滅失すれば管理組合も消え、あとは土地の共有者同士で自由に話し合うだけ」と考える人が多いが、問いの立て方が誤っている。正しい問いは「区分所有法の決議制度を使える期間があとどれだけ残っているか」である。制度が使えるうちは多数決で動けるが、期間が切れれば全員一致の世界に落ちる
  • この五年という期間を「猶予をもらった」と受け止める人が多い。だが実務では、被災地の合意形成に五年は決して長くない。所在不明者の探索、権利関係の確定、事業計画の策定、資金調達、これらを並行して進める必要があり、動き出しが一年遅れれば実質的に間に合わなくなる。期間の存在は知っていても、その短さを知らない
  • 「一部が壊れただけなら関係ない」と思われがちだが、本条が対象とするのは建物の全部滅失である。一部滅失には第61条の復旧規定が適用され、まったく別のルールで動く。自分の建物がどちらの世界にいるのかを取り違えると、適用条文も期限もすべてずれる
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面区分所有法72条:専有部分のある建物の全部滅失区分所有法61条:建物の一部滅失(復旧)
民法256条:期間経過後の単純な土地共有
意思決定の仕組み敷地共有者等の集会・規約・管理者による団体的決定区分所有者の集会による復旧決議
持分に応じた管理行為と、変更行為の全員同意
期間の制約滅失の日から起算して五年を経過する日まで本条のような一律の期間制限は設けられていない
期間制限なし(いつでも分割請求可能)
行き詰まったときの出口五年内に再建・敷地売却の決議が成立しなければ民法の共有へ移行復旧決議が成立しなければ買取請求や建替えの検討へ
共有物分割請求訴訟による裁判所の分割判決

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公寓大廈管理條例第13条、民法第799条・第820条

台湾は重建事由を条例で列挙し、損壊の程度に応じた決議要件を置く。ただし建物滅失後の基地共有人について期間限定の合議体を設ける規定はなく、民法の共有規定に直接戻る点が日本と異なる

韓国
집합건물의 소유 및 관리에 관한 법률 제47조

韓国は再建築決議の枠組みを持つが、日本のような滅失後の敷地共有者等集会と五年の期間制限は明文化されていない。災害後の合意形成は共有法理と個別立法に委ねられる

ドイツ
WEG § 22(Wiederaufbau)

ドイツは建物が価値の半分を超えて滅失し保険等による填補がない場合、再建を決議できないと定める。日本が期間を区切って合議体を存続させるのに対し、ドイツは再建決議の可否そのものを制限する構造

アメリカ
Uniform Common Interest Ownership Act § 2-118

米国は滅失を含む一定事由で共同所有関係の終了(termination)を決議し、清算・売却へ進む枠組みを持つ。期間制限ではなく終了決議の要件と清算手続で処理する点が対照的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 築40年のマンションに住んでいて、震災で全壊判定が出た。管理組合の理事長だったあなたは「建物がないのに管理組合は存続するのか」と迷う。この条文が答えを出す。区分所有法上の管理組合は消えるが、敷地共有者等の集会という後継の合議体が、滅失日から五年間だけ立ち上がる
  • もし、区分所有者の半数が既に転居先を決めて土地の持分だけ持っている状態になったら、話し合いはどう成立するのか。集会の招集通知は所在不明の共有者にも届けなければならない。連絡先を管理組合が把握していなければ、招集手続そのものが崩れる
  • あなたは建物滅失後に、他の共有者から持分を買い取った投資家の立場である。敷地共有持分等を取得した以上、あなたも敷地共有者等として集会に参加でき、再建・売却の決議で票を持つ。被災者だけの世界ではない
  • 滅失から四年十か月。まだ再建決議も売却決議も成立していない。あと二か月で、この法律の集会制度は使えなくなる。以後は民法の共有規定に戻り、持分の過半数や全員同意という別のルールで動くことになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 滅失日を確定する。全部滅失か一部滅失かで適用条文が変わるため、罹災証明・被災度区分判定を確保する2. 全共有者の連絡先リストを最優先で作る。管理組合の名簿を引き継ぎ、転居先を追う3. 集会を招集し、管理者を選任して事務の窓口を一本化する4. 再建(第70条)か敷地売却(第71条)か、方針を二年以内に絞り込む5. 被災マンション法の政令指定の有無を自治体に確認する

訴えられた側:決議の効力を争う立場に立った場合、招集手続の瑕疵(通知の不到達、期間不足)、議決権割合の算定誤り、そもそも五年の期間が経過していないかを順に検証する。期間経過後の決議は本条の枠組みの外にあり、民法の共有規定によらなければ効力を持たない

時効(請求できる期限):滅失の日から起算して五年を経過する日まで。この期間は本条が定める固有の期限であり、時効の完成猶予のような延長手段はない。なお、災害の規模により被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法の適用があれば期間・要件が変わりうる(最新の政令指定状況をご確認ください)

学説

通説:建物の滅失により区分所有関係の物的基礎は失われるが、敷地共有関係の清算や再建には多数決による意思決定が不可欠であるため、期間を限って区分所有法上の団体的意思決定制度を存続させたものと解されている。期間の制限は、共有者個人の財産処分の自由を過度に拘束しないための調整である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和37年(1962年) 新設:建物の区分所有等に関する法律が制定され、区分所有関係の基本枠組みが定められた
  2. 2.昭和58年(1983年) 改正:建替え決議制度の導入をはじめとする大改正が行われ、集会・規約・管理者を軸とする団体的意思決定の仕組みが整備された
  3. 3.平成14年(2002年) 改正:建替え要件の見直しと団地内建物の一括建替え決議(第70条)の整備が行われ、老朽化・被災後の再生手段が拡充された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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