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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月9日読了 7 分7 分7 分

民事執行法 第54条(差押えの登記の抹消の嘱託)

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  1. 強制競売の申立てが取り下げられたとき、又は強制競売の手続を取り消す決定が効力を生じたときは、裁判所書記官は、その開始決定に係る差押えの登記の抹消を嘱託しなければならない。
  2. 2.前項の規定による嘱託に要する登録免許税その他の費用は、その取下げ又は取消決定に係る差押債権者の負担とする。

この条文の基本情報

差押えの登記の抹消の嘱託とは何ですか?

定義差押えの登記の抹消の嘱託とは、民事執行法第54条に定められた規定で、「強制競売の申立てが取り下げられたとき、又は強制競売の手続を取り消す決定が効力を生じたときは、裁判所書記官は、その開始決定に係る差押えの登記の抹消を嘱託しなければ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事執行法第54条(差押えの登記の抹消の嘱託)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
  2. 民事執行法第54条の条文原文は「強制競売の申立てが取り下げられたとき、又は強制競売の手続を取り消す決定が効力を生じたときは、裁判所書記官は、その開始決定に係る差押えの登記の抹消を嘱託しなければ…」で始まります。
  3. 民事執行法第54条は第二目 強制競売に置かれています。
  4. 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
  5. 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事執行法第54条の前の条は民事執行法第53条です。
  7. 民事執行法第54条の次の条は民事執行法第55条です。
  8. 民事執行法第54条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第54条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004
  • 本サイト収録民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第54条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/54

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事執行法54条は、競売の申立てが取り下げられ、又は取消決定が効力を生じたとき、裁判所書記官が差押登記の抹消を嘱託すると定める。その費用は差押債権者の負担となる。

Q · 競売が取り下げられたら、登記簿の差押えは自分で消しに行くんですか?

いいえ。裁判所書記官が職権で抹消を嘱託します

民事執行法54条1項により、強制競売の申立てが取り下げられたとき、又は手続取消決定が効力を生じたときは、裁判所書記官が差押えの登記の抹消を嘱託します。当事者に登記申請の適格はなく、法務局へ行っても手続はできません。さらに同条2項により、抹消嘱託に要する登録免許税その他の費用は差押債権者の負担です。債務者が抹消費用を請求されても、当事者間に別段の合意がない限り支払義務はありません。

解説

競売が取り下げられた、あるいは手続が取り消された。その瞬間、あなたの不動産の登記簿からは自動的に「差押え」の文字が消える。あなたが申請書を書く必要はない。裁判所書記官が職権で法務局に抹消を嘱託する義務を負っているからだ。ここまでは安心してよい。だが第2項を読み飛ばすと痛い目に遭う。抹消登記にかかる登録免許税その他の費用は、取り下げた側、つまり差押債権者の負担になる。つまり債権者が「やっぱりやめた」と競売を引っ込めたら、その後始末の費用まで債権者が払う。あなたが債務者なら、抹消費用を請求されても払う義務はない。逆にあなたが債権者側で、債務者と話がついたから取り下げようとしているなら、取下書を出す前にこの費用を和解条件に織り込んでおくかどうかで、手取りが変わる。登記簿に差押えが残っているかどうかは、次の融資審査でも売却でも直撃する。

法的な位置づけ

民事執行法54条は、強制競売の申立ての取下げ又は手続取消決定の効力発生を要件として、裁判所書記官に差押えの登記の抹消嘱託義務を課す規定である。抹消は当事者の申請ではなく職権嘱託によって行われ、その登録免許税その他の費用は差押債権者の負担とされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.事件番号と物件目録を控える 取下書の提出又は取消決定を確認したら、執行事件の事件番号と物件目録(不動産の個数)を控える。以後の照会と費用試算の基礎になる
  2. 2.執行裁判所の担当書記官に嘱託時期を照会 法務局ではなく執行裁判所の担当書記官室に電話し、差押登記の抹消嘱託が発出済みか、発出予定はいつかを確認する。決済や融資の予定があるなら、その日程も伝えて逆算する
  3. 3.登記事項証明書で現況を確認 数週間経っても差押えの記載が消えない場合、登記事項証明書を取得し、各差押記載の事件番号を照合する。二重差押えや別債権者の申立てが残っていないかを判別する
  4. 4.抹消費用の負担を確定させる 債権者側なら不動産の個数から登録免許税を試算し、予納方法を書記官に確認する。債務者側なら費用請求を受けた際に本条2項を示し、支払義務がない旨を書面で回答する。和解交渉中なら費用負担条項の有無を必ず読む
  5. 5.決済・融資日程を登記完了見込みの後ろに再設定 登記完了見込み日が判明したら、売買決済日や融資実行日をその後ろに設定し直す。買主側司法書士・金融機関に見込み日を共有し、当日の停止を防ぐ

よくある質問 AI による整理

Q1差押登記の抹消嘱託とは何ですか?

裁判所書記官が職権で法務局に差押えの登記を消すよう求める手続です。民事執行法54条1項が根拠で、競売の取下げ又は取消決定の効力発生が要件になります。

Q2競売取下げ後に差押えが消えるまでどのくらいかかりますか?

書記官の嘱託は遅滞なく行われますが、登記完了までにタイムラグがあります。決済や融資の予定があるなら、登記事項証明書で現況を確認してから日程を確定してください。

Q3差押えの抹消登記は自分で申請できますか?

できません。差押えの登記は書記官の嘱託によってのみ入り、嘱託によってのみ消えます。当事者に申請適格はなく、連絡先は法務局ではなく執行裁判所です。

Q4差押登記の抹消費用は誰が払いますか?

民事執行法54条2項により、取下げ又は取消決定に係る差押債権者の負担です。債務者は、当事者間に別段の合意がない限り支払義務を負いません。

Q5無剰余取消しでも申立債権者が費用を負担しますか?

負担します。54条2項は自発的な取下げか裁判所の取消決定かを区別していません。63条による取消しでも抹消費用は申立債権者に帰属します。

Q6抹消登記の登録免許税はいくらですか?

抹消登記の登録免許税は不動産の個数を基準に課されます。筆数が多い事業用資産では総額がまとまるため、物件目録の個数を先に数えて試算してください(最新の税率は要確認)。

Q7取下げ後も差押えが残るのはなぜですか?

多いのは別の債権者による二重差押えが生きている場合です。登記事項証明書の各差押記載に付された事件番号を照合すると、どの事件が残っているか判別できます。

Q8担保不動産競売の取下げにも54条は適用されますか?

民事執行法188条により、担保不動産競売にも本条が準用されます。抵当権実行の取下げでも書記官の抹消嘱託と債権者費用負担のルールは同じです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1競売が取り下げられたのに、登記簿にまだ差押えが載っています。どうすればいいですか?

本条1項により抹消は裁判所書記官の職権嘱託で行われるため、あなたが法務局に申請する余地はない。まず執行裁判所の担当書記官に事件番号を伝えて嘱託の状況を照会する。実務のポイント:消えない原因で最も多いのは、別の債権者による二重差押えが残っているケース。登記事項証明書の差押えの記載に付された事件番号を一つずつ照合すると、どの事件が生きているかが判別できる。ここを確認せずに待ち続ける人が多い

Q2取り下げた側が費用を払うって、いくらくらいかかるんですか?

抹消登記の登録免許税は不動産1個につき1,000円が基本で、これに書留郵便料等の実費が加わる(最新の改正状況をご確認ください)。1筆だけなら少額だが、事業用地のように筆数が多いと総額はまとまる。実務のポイント:本条2項は当事者間の合意まで禁じていない。和解書で債務者負担と定めることは可能だ。だから債権者側は取下げの交渉時にこの一行を入れてくるし、債務者側は入れられていることに気付かずサインする

Q3無剰余で裁判所に取り消されたのに、なぜ申立てた自分が費用を負担するんですか?

本条2項は「取下げ又は取消決定に係る差押債権者の負担」と定めており、自発的な取下げか裁判所による取消しかを区別していない。差押えという登記を発生させた原因が申立債権者側にある以上、その原状回復費用も申立債権者に帰属させる設計だ。実務のポイント:だからこそ申立て前の剰余判断が重要になる。先順位抵当権の残債を調査せずに申し立てると、手続費用に加えてこの抹消費用まで回収不能コストとして積み上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「取下げをすれば登記も自動的にきれいになる」と知っている人は多い。だがその抹消がいつ登記簿に反映されるかまでは意識していない。嘱託から登記完了までにはタイムラグがあり、その間に売買・融資・別の担保設定を進めようとすると、相手方の司法書士や金融機関は登記簿の現況を見て止める。「法的にはもう消えている」と「登記簿上消えている」は別物であり、経済活動を止めるのは後者だ
  • 「差押えの登記は自分で法務局に抹消申請できる」と考えて窓口に行く人がいるが、この問いの立て方自体が誤っている。差押えの登記は裁判所書記官の嘱託によってのみ入り、嘱託によってのみ消える。当事者に申請適格はない。動くべき相手は法務局ではなく執行裁判所であり、確認すべきは嘱託が発出されたかどうかだ
  • 債務者から見れば「勝手に差押えを入れられて、勝手に取り下げられた。迷惑料をもらいたいくらいだ」となる。法律から見れば、本条2項は損害賠償ではなく、抹消手続の費用を誰が立て替えるかという事務的な配分にすぎない。この落差を混同して「取下げなら債権者が悪い、慰謝料が取れるはず」と考えると、本来詰めるべき和解条件の交渉を取り逃がす
比較の観点この条文ほかの条文
登記が動く方向民執54条:差押登記の抹消を嘱託民執48条:開始決定に伴い差押登記を嘱託(記入)
民執63条:無剰余で手続を取り消す(54条の発動原因)
発動の要件取下げ又は取消決定の効力発生強制競売の開始決定
手続費用又は優先債権に満たない見込み
動く主体裁判所書記官の職権嘱託(当事者に申請適格なし)裁判所書記官の職権嘱託
執行裁判所の決定
費用の帰属登録免許税その他の費用は差押債権者の負担(2項)申立時に予納した手続費用から支出
取消後の抹消費用は54条2項で申立債権者に帰属

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第17条・第58条、土地登記規則(囑託塗銷)

台湾も執行法院の囑託により查封登記を塗銷する構造で、当事者申請ではない点は日本と同じ。費用負担の明文の置き方が異なる

韓国
민사집행법 제93조

韓国も競売申立ての取下げにより法院事務官等が압류등기の말소촉탁を行う。日本法の構造に近い

ドイツ
ZVG § 34、GBO

ドイツは強制競売手続の廃止(Aufhebung)に伴い、執行裁判所が登記所に Zwangsversteigerungsvermerk の抹消を求める。費用は Kostenordnung 系の規律による

アメリカ
州法上の Release of Lis Pendens / Notice of Sale の解除

米国は非司法的競売(non-judicial foreclosure)が中心の州も多く、記録の解除は債権者又は受託者が自ら recording する。裁判所書記官の職権嘱託という構造は取らない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 住宅ローンを滞納して競売開始決定が出たが、親族が肩代わりして債権者と話がつき、債権者が取下書を提出した。あなたは何もしなくていい。書記官が登記の抹消を嘱託し、登記簿の差押えの記載に下線が引かれて消える。ただし完了までに数週間かかることがあり、その間に不動産を売ろうとすると買主の司法書士に止められる
  • 競売を申し立てた債権者側だとしたら? 債務者と分割弁済で合意し、取下げを検討している。取り下げた瞬間、抹消登記の登録免許税(不動産1個につき1,000円)その他の費用はあなた持ちになる。和解書に「抹消費用は債務者負担」と一行入れておかないと、当事者間の合意がないまま自腹になる
  • 無剰余取消し(民事執行法63条)で手続が取り消された。あなたは申立債権者だが、剰余が見込めないという裁判所の判断で強制的に打ち切られた。それでも抹消費用はあなたの負担だ。「自分から取り下げたわけじゃないのに」という理屈は本条2項では通らない
  • 融資審査まであと10日。銀行から「登記簿に差押えの記載が残っている」と指摘された。競売は先月取り下げられたはずなのに。嘱託が済んでいないのか、それとも別の債権者の二重差押えがまだ生きているのか。登記事項証明書を取り、事件番号を照合するところから逆算しないと、審査に間に合わない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取下げまたは取消決定があったら、事件番号と物件目録を控え、執行裁判所の担当書記官に嘱託の発出時期を照会する2. 数週間経っても登記が消えなければ、登記事項証明書を取得して現況を確認、二重差押えや他の債権者の申立てが残っていないかを見る3. 債権者から抹消費用を請求されたら、本条2項により申立債権者負担であることを指摘し、支払義務がないことを書面で回答する4. 融資・売却の予定があれば、決済日を登記完了見込みの後ろに設定し直す

訴えられた側:1. 申立債権者として取下げを検討するなら、抹消対象となる不動産の個数を先に数え、登録免許税の総額を試算する2. 和解交渉の段階で費用負担を条件に含めるかを決める。本条2項は当事者間の合意を妨げないが、合意がなければ自己負担が原則3. 取下書の提出と同時に、費用の予納方法を書記官に確認する4. 無剰余取消し(63条)の見込みが立った時点で、費用負担は避けられないと織り込んで回収戦略を組み直す

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。書記官の嘱託は取下げまたは取消決定の効力発生後、遅滞なく行われる。ただし登記完了までのタイムラグがあるため、決済・融資のスケジュールは登記事項証明書で現況を確認してから確定させること。関連する不当利得・損害賠償の請求権には一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年)が適用される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和54年(1979年) 新設:民事執行法の制定に伴い、旧競売法・旧民事訴訟法下の強制執行規定を統合して整理する中で、差押登記の抹消嘱託と費用負担を定める規定として設けられた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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