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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

消費税法 第11条(合併があつた場合の納税義務の免除の特例)

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  1. 合併(合併により法人を設立する場合を除く。以下この項及び次項において同じ。)があつた場合において、被合併法人の合併法人の当該合併があつた日の属する事業年度の基準期間に対応する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額(被合併法人が二以上ある場合には、いずれかの被合併法人に係る当該金額)が千万円を超えるときは、当該合併法人(第九条第四項の規定による届出書の提出により、又は第九条の二第一項の規定により消費税を納める義務が免除されないものを除く。)の当該事業年度(その基準期間における課税売上高が千万円以下である事業年度に限る。)の当該合併があつた日から当該合併があつた日の属する事業年度終了の日までの間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、第九条第一項本文の規定は、適用しない。
  2. 2.合併法人の当該事業年度の基準期間の初日の翌日から当該事業年度開始の日の前日までの間に合併があつた場合において、当該合併法人の当該事業年度の基準期間における課税売上高と被合併法人の当該合併法人の当該事業年度の基準期間に対応する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額(被合併法人が二以上ある場合には、各被合併法人に係る当該金額の合計額)との合計額が千万円を超えるときは、当該合併法人(第九条第四項の規定による届出書の提出により、又は第九条の二第一項の規定により消費税を納める義務が免除されないものを除く。)の当該事業年度(その基準期間における課税売上高が千万円以下である事業年度に限る。)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、第九条第一項本文の規定は、適用しない。
  3. 3.合併(合併により法人を設立する場合に限る。以下この項及び次項において同じ。)があつた場合において、被合併法人の合併法人の当該合併があつた日の属する事業年度の基準期間に対応する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額のいずれかが千万円を超えるときは、当該合併法人(第九条第四項の規定による届出書の提出により消費税を納める義務が免除されないものを除く。)の当該合併があつた日の属する事業年度における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、同条第一項本文の規定は、適用しない。
  4. 4.合併法人の当該事業年度開始の日の二年前の日から当該事業年度開始の日の前日までの間に合併があつた場合において、当該合併法人の当該事業年度の基準期間における課税売上高(事業年度の基準期間中の国内における課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から事業年度の基準期間における売上げに係る税抜対価の返還等の金額の合計額を控除した残額をいう。以下この項において同じ。)と各被合併法人の当該合併法人の当該事業年度の基準期間に対応する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額の合計額との合計額(当該合併法人の当該事業年度の基準期間における課税売上高がない場合その他政令で定める場合には、政令で定める金額)が千万円を超えるときは、当該合併法人(第九条第四項の規定による届出書の提出により、又は第九条の二第一項の規定により消費税を納める義務が免除されないものを除く。)の当該事業年度(その第九条第一項に規定する基準期間における課税売上高が千万円以下である事業年度に限る。)における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、同条第一項本文の規定は、適用しない。

この条文の基本情報

合併があつた場合の納税義務の免除の特例とは何ですか?

定義合併があつた場合の納税義務の免除の特例とは、消費税法第11条に定められた規定で、「合併(合併により法人を設立する場合を除く。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 消費税法第11条(合併があつた場合の納税義務の免除の特例)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
  2. 消費税法第11条の条文原文は「合併(合併により法人を設立する場合を除く。」で始まります。
  3. 消費税法第11条は第一章 総則に置かれています。
  4. 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
  5. 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 消費税法第11条の前の条は消費税法第10条です。
  7. 消費税法第11条の次の条は消費税法第12条です。
  8. 消費税法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第11条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108
  • 本サイト収録消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/11

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点消費税法11条は、合併があった場合、被合併法人の対応期間の課税売上高を合算して1000万円を超えるときは、合併法人に消費税法9条1項本文の免税規定を適用しないと定める。

Q · うちの売上は1000万円以下だけど、合併したら消費税はやっぱり免税のまま?

相手会社の売上も合算されるため、免税のままとは限りません

消費税法11条により、合併があった場合は、合併法人自身の基準期間の課税売上高が1000万円以下であっても、被合併法人の「基準期間に対応する期間」の課税売上高を合算して1000万円を超えれば、合併があった日以降の課税資産の譲渡等および特定課税仕入れについて同法9条1項本文の免税規定は適用されません。新設合併の場合は設立初年度から課税事業者になりえます。判定に使うのは合併後の実績ではなく、数年前の相手方の売上です。

解説

消費税には有名なルールがある。基準期間(原則、前々事業年度)の課税売上高が1000万円以下なら、その事業者は消費税を納めなくてよい(消費税法9条)。多くの中小企業経営者は、この数字を頼りに免税の地位を守っている。ところが会社を合併した瞬間、その安心は崩れる。11条は、合併があった年度について、あなたの会社の売上だけでなく、吸収した相手会社(被合併法人)の対応期間の売上まで持ち出して、1000万円を超えるかどうかを判定する。相手が売上3000万円の会社なら、あなたの基準期間売上が500万円でも、合併日以降は消費税を納める義務が生じる。新設合併なら、設立初年度から課税事業者になりうる。免税の地位は、合併の設計図を引く前に確認しておかないと、気付いたときには消えている。

法的な位置づけ

消費税法11条は、合併があった場合における納税義務の免除の特例を定める規定である。合併法人の基準期間における課税売上高が1000万円以下であっても、被合併法人の対応期間の課税売上高を合算して1000万円を超えるときは、同法9条1項本文の小規模事業者免税規定の適用を排除する。吸収合併と新設合併の双方を対象とし、合併年度およびその後の一定期間に及ぶ。

よくある質問 AI による整理

Q1消費税の免税事業者とは何ですか?

基準期間(原則、前々事業年度)の課税売上高が1000万円以下で、消費税の納税義務が免除される事業者です(消費税法9条1項)。11条はその例外を定めます。

Q2基準期間とは何ですか?

法人は原則として当該事業年度の前々事業年度、個人事業者は前々年を指します。この期間の課税売上高が1000万円を超えるかで納税義務を判定します。

Q3合併したら消費税はいつから納めることになりますか?

吸収合併では合併があった日から当該事業年度終了の日までの取引が課税対象になります(11条1項)。翌事業年度も11条2項・4項で合算判定が続きます。

Q4新設合併の場合も消費税は課税されますか?

はい。11条3項により、いずれかの被合併法人の対応期間の課税売上高が1000万円を超えれば、設立初年度から課税事業者となります。

Q5被合併法人が複数ある場合の1000万円判定はどうなりますか?

合併年度は「いずれかの被合併法人」の金額が1000万円超なら課税(11条1項・3項)、翌年度以降は各被合併法人の金額の合計額で判定します(11条2項・4項)。

Q6合併後に簡易課税制度は選べますか?

選べます。通常は課税期間開始前の届出が必要ですが、合併には提出時期の特例(消費税法施行令56条)があり、合併日の属する課税期間中の提出で適用できる場合があります。

Q7消費税法11条の課税売上高はどう計算しますか?

被合併法人の「基準期間に対応する期間」の課税売上高を、消費税法施行令22条の定めに従って計算します。月数按分など政令の計算方法に従う必要があります。

Q8合併して課税事業者になったら申告はいつまでですか?

法人は原則として課税期間の末日の翌日から2か月以内に申告・納付します。中間申告義務が生じる場合もあるため、資金繰りを事前に組み直す必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは売上800万円の免税事業者です。もっと小さい会社を合併したら、免税のままでいられますか?

相手(被合併法人)の対応期間の課税売上高次第です。あなたの800万円と相手の売上を合算して1000万円を超えれば、合併年度から課税事業者になります(消費税法11条2項)。相手が小さくても油断は禁物。実務のポイント:判定に使うのは『基準期間に対応する期間』の売上で、直近ではなく数年前の数字。相手会社の過去の決算書を合併前に取り寄せて計算しないと、蓋を開けてから課税と分かる。DD で真っ先に見るべき数字がここにある

Q2合併じゃなくて事業譲渡にすれば、消費税の免税は守れますか?

11条は「合併」に対する特例なので、事業譲渡(資産の売買)であればこの合算判定は働きません。ただし事業譲渡は譲渡資産に消費税が課される取引そのもので、別の税負担が生じます。実務のポイント:合併か事業譲渡かは、消費税だけでなく法人税・登録免許税・のれんの扱いまで変わる分岐点。税理士は『どの器で組むか』を最初に決めるが、その理由を依頼者に細かく説明しないことが多い。免税維持が器の選択で可能かを、最初に聞くべき

Q3合併して課税事業者になったら、翌年以降もずっと課税ですか?免税に戻れますか?

合併年度の後は、原則として各年度の基準期間の課税売上高で判定し直します(消費税法9条)。ただし11条2項・4項は合併後の一定期間、被合併法人の売上を合算し続けるため、すぐには免税へ戻れません。実務のポイント:一度課税事業者になり簡易課税やインボイス登録をすると、その後の選択に2年縛りなどの制約がかかることがある。『合併したら来期からまた免税』と単純に考えると、この縛りに引っかかる。戻れるタイミングは想像より遅い

間違えやすい点 AI による整理

  • 自分の会社の売上が1000万円以下なら合併しても免税のまま、と思っている。実際は被合併法人の対応期間の売上が合算され、超えれば合併日以降は課税事業者になる。単体の数字だけ見て安心するのが最初の落とし穴
  • 合併で課税事業者になることは何となく知っていても、その深刻度を見誤っている。課税転換は納める税額だけでなく、簡易課税か本則課税かの選択、インボイス登録、資金繰りまで連鎖する。しかも一度課税事業者になると、すぐには免税へ戻れない
  • 「合併後の売上で判定される」と考えるのが、そもそも問いの立て方が違う。11条が見るのは合併後の実績ではなく、被合併法人の『基準期間に対応する期間』という過去の売上だ。未来の数字ではなく、数年前の相手の決算が、あなたの今期の納税義務を決める
比較の観点この条文ほかの条文
判定の対象11条:合併(吸収・新設)があった場合、被合併法人の対応期間売上を合算9条:自社の基準期間の課税売上高のみで判定
12条:分割等があった場合、分割法人等の売上を合算
課税転換のタイミング吸収合併は合併日以降、新設合併は設立初年度から基準期間の翌々事業年度から
分割等があった日以降または翌事業年度から
判定に使う期間被合併法人の「基準期間に対応する期間」=過去の売上自社の前々事業年度
分割法人の対応期間
回避・設計の余地事業譲渡という別の器を選べば本条の合算判定は働かない9条4項の課税事業者選択届出で任意に課税事業者となれる
分割の形態(新設分割・吸収分割)で適用条項が変わる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
加值型及非加值型營業稅法第13条(小規模營業人)/企業併購法

台湾は月営業額を基準に小規模営業人を区分し、査定課税で1% の税率を適用する。合併時は企業併購法により納税義務が承継されるが、日本11条のような「相手方の過去売上を合算して免税判定をやり直す」明文の特例は置かれていない

韓国
부가가치세법 제61조 이하(간이과세)

韓国は簡易課税者制度で小規模事業者を区分し、直前年度の供給対価を基準とする。合併時は合併法人が納税義務を承継し、基準額の判定も承継後の規模を踏まえて行われる点で日本と発想が近い

ドイツ
UStG § 19(Kleinunternehmerregelung)

ドイツは前年および当年の売上高で小規模事業者免税を判定する。合併は民事法上の包括承継(Gesamtrechtsnachfolge)として扱われ、承継された事業の売上が判定に反映される構造をとる

アメリカ
連邦付加価値税なし/州売上税の small seller exception(South Dakota v. Wayfair, Inc., 2018)

米国には連邦 VAT がなく、州単位の売上税で売上額・取引件数による小規模免除が設けられる。M&A による売上合算は州法とネクサス判断に委ねられ、統一的な合併特例規定は存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの会社は年商600万円の小さな制作会社で、ずっと免税事業者だった。事業拡大のため、年商4000万円の同業を吸収合併する。合併した日から、あなたは消費税の課税事業者になる。合併前は預からなくてよかった消費税を、以後は売上ごとに預かり、申告・納付しなければならない。この資金繰りの変化を織り込まずに合併日を決めると、納税資金が足りなくなる
  • もし免税事業者どうし、たとえば年商700万円と年商800万円の二社が合併したら、消費税はどうなる? 合算すれば1500万円で1000万円を超えるため、11条により合併年度から課税事業者になる。単体では両社とも免税なのに、合併という一手だけで課税の世界に入る
  • 税理士に「合併しても売上が少ないから免税ですよね」と確認した。数日後、相手会社の対応期間売上を計算した税理士から連絡が来た。1000万円超、来期から課税ですと
  • 合併を来月に予定しているあなたに残された時間は、実はもう少ない。課税事業者になるなら、簡易課税を選ぶか本則課税で行くかを判断し、消費税簡易課税制度選択届出書の提出時期にも間に合わせる必要がある(合併には提出時期の特例あり)。合併日を含む期の設計を先に固めないと、有利な選択肢を自ら捨てることになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 合併を固める前に、被合併法人の『当該事業年度の基準期間に対応する期間』の課税売上高を政令(消費税法施行令22条)に従って計算し、1000万円を超えるか確認する2. 超えるなら合併日以降は課税事業者、簡易課税と本則課税のどちらが有利か試算3. インボイス登録の要否も同時に判断4. 合併日を事業年度末との関係でずらせないか税理士と逆算する。合併契約を固める前がタイムリミット

訴えられた側:1. 税務署が主張する被合併法人の対応期間課税売上高の計算根拠を開示させ、政令の計算方法と照合する2. 端数処理や対応期間の取り方に誤りがないか精査、1000万円ラインぎりぎりなら計算方法で結論が変わることがある3. 免税を前提に簡易課税の届出を出せていなかった場合、合併特例による届出の救済余地を検討4. 過少申告加算税・延滞税の負担を試算し、修正申告と争うことの損得を比較する

時効(請求できる期限):特定の出訴時効ではなく、消費税の申告・納付期限が起点となる。法人は原則、課税期間の末日の翌日から2か月以内に申告・納付。税務署による更正・決定の期間制限は原則として法定申告期限から5年(偽りその他不正があれば7年、国税通則法70条)。更正の請求も原則5年(国税通則法23条)。判定誤りに気付いたら、この5年の枠内で是正を検討する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:9条の免税点制度は小規模事業者の事務負担軽減を目的とする政策的恩恵であり、その適用範囲は基準期間という過去の指標に依存する。11条は組織再編によって基準期間の実体と現在の事業規模が乖離する場面を個別に捕捉した規定と理解される。

実務上の理解:11条は合併という法形式に着目した規定であるため、経済的効果が類似する事業譲渡には及ばない。この形式基準を批判し実質的な事業規模で判定すべきとする見解もあるが、租税法律主義の要請から明文なき拡張適用は否定されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法制定(昭和63年法律第108号)に伴い、合併があった場合の納税義務の免除の特例として新設。制定当初の免税点は課税売上高3000万円
  2. 2.平成15年(2003年) 改正:税制改正により事業者免税点が3000万円から1000万円に引き下げられ(平成16年4月1日以後開始する課税期間から適用)、本条の判定基準額も1000万円となった
  3. 3.平成27年(2015年) 改正:国境を越えた役務の提供に係る課税の見直し(リバースチャージ方式導入)に伴い、本条各項の対象取引に「特定課税仕入れ」が加えられた

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消費税法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章 総則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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