要点消費税法 67 条は、従業者等が業務に関して 64 条から 66 条の違反行為をしたとき、行為者のほか法人にも罰金刑を科す両罰規定である。判例上は選任・監督の過失推定と解される。
Q · 従業員が消費税をごまかしたら、会社も罰金を払うことになるんですか?
科されます。ただし選任・監督に過失がなければ免責の余地があります。
消費税法 67 条により、法人の代表者・代理人・使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して同法 64 条から 66 条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人にも当該各条の罰金刑が科されます。判例は両罰規定を事業主の選任・監督上の過失を推定した規定と解しており、法人が従業者の選任・監督に過失がなかったことを立証できれば免責の余地があります。67 条 3 項により、人格のない社団等も適用対象です。
経理担当の従業員が、あなたの知らないところで消費税を不正に免れていた。数年後に税務署が動き、起訴されたのはその従業員だけではなかった。会社そのものが被告人として罰金刑を科される。消費税法 67 条、いわゆる両罰規定だ。前三条、つまり 64 条から 66 条のほ脱や不正還付を従業員・代理人・役員が業務に関して行うと、行為者本人を罰する「ほか」、その法人にも当該各条の罰金刑が科される。ここであなたが握るべき武器は、この責任が無条件ではないという点だ。最高裁は両罰規定を「事業主の選任・監督上の過失を推定したもの」と解釈した。つまり、あなたが従業員の選任と監督に過失がなかったと証明できれば、会社は罰金を免れる。知らなかったでは済まないが、尽くすべき注意を尽くしていたなら反撃できる。両罰規定は会社を縛る鎖であると同時に、その鎖には鍵穴が一つ空いている。
消費税法 67 条は両罰規定であり、法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して同法 64 条から 66 条までの違反行為をした場合に、行為者を処罰するほか、業務主である法人又は人に対しても当該各条の罰金刑を科す旨を定める。人格のない社団等にも適用され、その代表者又は管理人が訴訟行為につき団体を代表する。
実際に違反行為をした行為者と、その事業主である法人又は人の双方を処罰する規定です。消費税法では 67 条 1 項が定め、法人には当該各条の罰金刑が科されます。
67 条 1 項が指す「前三条」、すなわち 64 条・65 条・66 条の違反行為です。64 条にはほ脱と不正還付が含まれ、これらが業務に関して行われた場合に法人へ及びます。
従業者の選任・監督に過失がなかったことを立証できれば免責の余地があります。判例が両罰規定を無過失責任ではなく過失推定と解しているためで、日常の管理記録が鍵になります。
67 条 2 項により、64 条 1 項・2 項・5 項の違反につき法人に罰金刑を科す場合の時効期間は、これらの罪そのものの時効期間によります。罰金刑を基準にした短い時効ではありません。
代表者自身が違反行為をした行為者であれば、行為者として処罰されます。67 条 1 項は代表者を行為者の例に挙げており、加えて法人にも罰金刑が科されます。
67 条は独自の金額を定めず、「当該各条の罰金刑」を科すと規定します。したがって 64 条から 66 条それぞれの法定刑によります。具体額は最新の改正状況をご確認ください。
行為時に業務に関して行われた違反であれば、法人への罰金刑の追及は続きます。行為者が既に退職しているかどうかは、法人の責任の有無を左右しません。
なります。67 条 1 項は「法人又は人」と規定し、個人事業主も業務主として対象です。従業員が業務に関して違反すれば、事業主本人に罰金刑が科されます。
67 条は行為者を罰する「ほか」法人にも罰金刑を科すと定めるからです。ただし最高裁は、これを事業主の選任・監督上の過失を推定した規定と解しました。会社が従業員の選任と監督に過失がなかったと証明できれば罰金を免れます。業界裏話ヒント:この反証は起訴後に急いで書類を作っても信用されません。研修記録・業務マニュアル・内部チェックの運用実態を日頃から残している会社だけが、実際にこの防御を使えます。
科されます。67 条 3 項が人格のない社団等を明示的に対象とし、その代表者または管理人が訴訟行為につき団体を代表するほか、法人を被告人とする刑事訴訟の規定を準用します。業界裏話ヒント:PTA や町内会、任意のサークルでも消費税の課税事業者になれば射程内です。理事や代表を引き受けるとき、団体の会計と申告の実態を確認しておかないと、名義だけの代表が刑事手続の矢面に立たされます。
別々にすべき場合が多いです。行為者は事実を認める方が情状で有利でも、会社は選任・監督に過失なしと独立に争える立場にあり、両者の利害が対立します(67 条 1 項)。業界裏話ヒント:会社が行為者と同じ弁護人に任せると、会社独自の反証の機会を自ら潰しかねません。会社側は早い段階で独立した弁護人を立て、行為者の刑事責任と会社の罰金責任を切り離す戦略を組むのが定石です。
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 消費税法 67 条:行為者以外の業務主(法人・人)へ罰金刑を拡張する両罰規定 | — |
| 処罰される者 | 行為者に加え、その法人又は人(人格のない社団等を含む) | — |
| 科される刑 | 当該各条の罰金刑のみ(自由刑は科されない) | — |
| 時効の扱い | 64 条 1 項・2 項・5 項に係る場合、罪そのものの時効期間による(67 条 2 項) | — |
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