保険業法 第272条の36
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- 前条第一項又は第三項ただし書の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した承認申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
- 一議決権保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的その他の少額短期保険業者の議決権の保有に関する重要な事項として内閣府令で定める事項
- 二商号
- 三資本金の額
- 四取締役及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役、指名委員会等設置会社(指名委員会等を置く株式会社をいう。)にあっては取締役及び執行役)の氏名
- 五本店その他の営業所の名称及び所在地
- 2.前項の承認申請書には、定款、貸借対照表、損益計算書、次条第一項第三号に該当しないことを誓約する書面その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第272条の36は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第272条の36の条文原文は「前条第一項又は第三項ただし書の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した承認申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。」で始まります。
- 保険業法第272条の36は第二款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第272条の36の前の条は保険業法第272条の35です。
- 保険業法第272条の36の次の条は保険業法第272条の37です。
- 保険業法第272条の36には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の36 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の36(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_36
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法272条の36は、少額短期保険業者の主要株主承認を受けようとする者が、議決権保有割合・取得資金・保有の目的等を記載した申請書を内閣総理大臣に提出し、定款を添付すると定める。
Q · ミニ保険の会社を買うとき、国に出す申請書には何を書くんですか?
議決権割合・取得資金・保有目的など七つの事項を書いて内閣総理大臣に出します
保険業法272条の36により、前条の承認を受けようとする者は、議決権保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的、商号、資本金の額、取締役及び監査役(機関設計により取締役・執行役)の氏名、本店その他の営業所の名称及び所在地を記載した承認申請書を内閣総理大臣に提出します。さらに定款、貸借対照表、損益計算書、次条第一項第三号に該当しないことを誓約する書面その他内閣府令で定める書類を添付します。審査の実質的な焦点は取得資金の出所と保有の目的にあり、単なる書式の問題ではありません。
解説
ペット保険や家財保険を扱う小さな保険会社、いわゆるミニ保険の会社を買おうとすると、株式を取得する前に内閣総理大臣の承認が要る。本条は、その承認を取るために何を紙に書いて出すかを列挙した条文である。議決権保有割合、取得資金に関する事項、保有の目的、商号、資本金の額、取締役と監査役の氏名、本店の所在地。これに定款、貸借対照表、損益計算書、そして次条一項三号に該当しないことを誓約する書面を添付する。効いてくるのは「取得資金に関する事項」だ。買収資金をどこから引っ張ってきたか、借入ならその貸主は誰か、そこまで書かせる。書式の問題に見えて、実質は「保険金支払いの原資を誰が握るのか」を測る審査の入口である。列挙された記載事項が商号・資本金・取締役と、明らかに法人を前提にした作りになっている点も、条文を読めば自分の目で確認できる。
法的な位置づけ
保険業法272条の36は、少額短期保険業者の主要株主に係る承認の申請手続を定める規定である。承認を受けようとする者は、議決権保有割合・取得資金・保有の目的に関する事項、商号、資本金の額、役員の氏名、本店等の名称及び所在地を記載した承認申請書を内閣総理大臣に提出し、定款、貸借対照表、損益計算書、次条第一項第三号に該当しない旨の誓約書等を添付する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.議決権保有割合を内閣府令の算定ルールで確定 名義ベースではなく、持株会社やファンドを通じた間接保有も含めて内閣府令の算定ルールで議決権保有割合を確定させる。ここで主要株主基準値に届くかどうかが全体の分岐点になる
- 2.金融庁・財務局へ事前相談 申請書を提出する前に、取得資金の出所と保有方針を当局と擦り合わせる。標準処理期間は受理後から起算されるため、受理前に論点を潰しておくことで全体日程が読めるようになる
- 3.承認申請書の記載事項を作成 議決権保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的、商号、資本金の額、取締役及び監査役(機関設計により取締役・執行役)の氏名、本店その他の営業所の名称及び所在地を記載する
- 4.添付書類を揃える 定款、貸借対照表、損益計算書、次条第一項第三号に該当しないことを誓約する書面、その他内閣府令で定める書類を揃える。誓約書は不承認事由への非該当を自ら宣言する書面であり、内容の裏付けを社内で確認しておく
- 5.株式譲渡契約に承認取得を停止条件として明記 株式譲渡契約に「所定の承認取得を停止条件とする」一文を入れる。承認が下りなければ契約は発効せず、審査が長引いたときの違約金の議論に入らずに済む
- 6.内閣総理大臣宛てに提出し審査に対応 承認申請書を提出し、受理後の審査に対応する。追加資料の求めに即応できるよう、取得資金の証憑と保有方針の説明資料を手元に整理しておく。クロージング日は承認取得を前提に逆算する
よくある質問 AI による整理
Q1少額短期保険業者とは?
保険金額が少額で保険期間が短い保険のみを引き受ける事業者で、免許ではなく登録により参入できます。ペット保険、家財保険、スマホの端末保険などが典型例です。
Q2保険業法272条の36の添付書類は?
定款、貸借対照表、損益計算書、次条第一項第三号に該当しないことを誓約する書面、その他内閣府令で定める書類です。記載事項と添付書類が条文で限定されている点が特徴です。
Q3主要株主の承認申請は誰が出しますか?
承認を受けようとする者、つまり議決権を取得・保有しようとする側が申請します。少額短期保険業者本体ではなく、株主になる者が申請人です。
Q4承認を受けずに株式を取得したらどうなる?
無承認のまま基準値以上を保有すれば監督上の措置の対象となりうるほか、申請書や添付書類への虚偽記載には罰則規定が置かれています。取引自体は成立しても株主の地位は不安定なまま残ります。
Q5取得資金に関する事項とは何を書く?
買収資金をどこから調達したかを説明する事項です。自己資金か借入か、借入であれば貸主の属性まで説明できる状態にしておく必要があります。詳細は内閣府令に委任されています。
Q6相続でミニ保険会社の株を取得した場合は?
買う意思がなくても基準値以上を保有することになれば前条の枠組みに乗ります。意図せず取得した類型の扱いと猶予の有無は前条に定めがあるため、条文を直接確認してください。
Q7個人やファンドでも承認申請できる?
本条の記載事項は商号・資本金の額・取締役の氏名と法人を前提にした作りです。法人以外の申請の扱いは内閣府令や実務運用によるため、事前相談で確認するのが安全です。
Q8承認が拒否されたらどうする?
理由の提示(行政手続法8条)を確認したうえで、審査請求(行政不服審査法)か取消訴訟(行政事件訴訟法)か、論点を整理しての再申請かを選びます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ミニ保険の会社の株、何 % から国の承認が要るんですか?
主要株主基準値以上の議決権を保有する場合です。基準値は原則20%(一定の場合は15%)とされています(最新の改正状況をご確認ください)。承認義務そのものは前条、申請書の中身が本条272条の36です。実務のポイント:この割合は名義ではなく内閣府令の算定ルールで数えます。持株会社やファンドを噛ませた設計ほど、申請書の議決権保有割合の欄で当局と認識がずれる
Q2申請を出してから承認が下りるまで、どれくらいかかりますか?
当局は申請に対する処分の審査基準と標準処理期間を定めて公表しています(行政手続法5条、6条)。ただしその期間は申請が受理されてから起算されます。実務のポイント:実務で時間を食うのは受理前の事前相談で、そこは標準処理期間に入りません。公表期間だけで M&A の日程を逆算すると必ず足りなくなるので、契約書に承認取得を停止条件として書き込んでおく
間違えやすい点 AI による整理
- 承認が要ること自体は知っていても、承認を取らずに保有した場合の重さを知らない人が多い。無承認で基準値以上を握れば監督上の措置の対象になりうるうえ、申請書や添付書類に虚偽の記載をすれば罰則規定も控えている。取引自体は成立しても、株主としての地位が不安定なまま残る
- 「買収が決まってから申請すればいい」という問いの立て方自体がずれている。承認は取得の前提条件であり、実務では当局との事前相談が申請より先に走る。クロージング日を先に決めて逆算する進め方は、順序が逆になっている
- 登録制の少額短期保険業者は保険会社より規制が緩いから株主も自由に入れ替えられる、と思われがちだが、主要株主規制はほぼ同じ構造で載っている。緩いのは引受けできる保険金額や資本金の水準であって、背後にいる株主の審査ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律している内容 | 272条の36:承認申請書の記載事項と添付書類(手続の中身) | 272条の35:主要株主基準値以上の議決権保有に承認を要するという義務の本体 272条の37:承認をしてはならない場合、すなわち不承認事由 |
| 名宛人 | 承認を受けようとする者(株主になる側) | 主要株主基準値以上の議決権を保有しようとする者 審査を行う内閣総理大臣(当局の判断基準) |
| 実務で効いてくる場面 | 申請書作成時、特に取得資金に関する事項の書き込み深度 | スキーム設計時、基準値に届くかどうかの算定 事前相談時、不承認事由に触れないかの自己点検と誓約書の作成 |
| 違反・不備の帰結 | 記載不備は補正・審査遅延、虚偽記載は罰則規定の対象 | 無承認保有は監督上の措置の対象となりうる 該当すれば承認が得られず、取得スキーム自体が組み直しになる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険会社の株式を一定比率以上取得する場合に主務機関への申報または承認を求める。ただし少額短期保険業者に相当する独立の登録類型は置かれていない
韓国は金融会社全般について大株主の変更に承認を求める横断的な枠組みを採る。保険業法に個別規定を置く日本とは条文の置き場所が異なる
ドイツは Solvency II 指令を受けた保有者審査手続を置き、重要な持分の取得に事前届出と監督当局の異議申立期間を設ける構造をとる
米国は州ごとの保険持株会社法により、支配権の取得に Form A の提出と州保険庁の事前承認・公聴会を要求する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- クロージングまであと45日、承認申請はまだ出していない。この状態で当局から追加資料を求められたら、契約上の期限に間に合うのか。標準処理期間は申請が受理されてから起算される。事前相談に二か月かかっても、その二か月を誰も待ってはくれない
- 相続で親のミニ保険会社の株式をまとめて引き継いだら、自分はいつ承認を取ればいいのか? 買おうと思って買ったわけでなくても、基準値以上を保有することになった以上、持ち続けるなら前条の枠組みに乗る。相続登記と名義書換だけ済ませて放置すると、気付かないうちに無承認保有の状態で株主総会を迎えることになる
- ファンドの持分を通じて間接的に議決権を握る設計にした。名義上は15% でも、算定は内閣府令のルールで行われる。「名義を分けたから大丈夫」は、申請書の議決権保有割合の欄で最初に崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取得予定の議決権保有割合を、名義ベースではなく内閣府令の算定ルールで確定させる2. 取得資金の出所を証憑付きで整理し、借入なら貸主の属性まで説明できる状態にする3. 定款・貸借対照表・損益計算書と、次条一項三号に該当しない旨の誓約書を揃える4. 提出前に当局へ事前相談し、論点を受理前に潰す5. 拒否されたら理由の提示(行政手続法8条)を確認し、審査請求か再申請かを選ぶ
訴えられた側:1. 何 % を、いつから、どの算定で保有しているかをまず確定させる2. 意図せず取得した類型なら、前条の例外規定の適用可否を条文で直接確認する。猶予の有無で打ち手が変わる3. 自主的に承認を申請するか、基準値未満まで売却して規制から外れるかを比較する4. 当局への報告は事実関係を固めてから代理人を通じて行う。後から訂正する方が心証は悪い
時効(請求できる期限):本条自体に申請期限の定めはない。承認は議決権を取得する前に受けるのが原則で、事後申請は制度上想定されていない。相続や担保権の実行など意図せず基準値以上を保有することとなった場合の猶予は前条に定めがあるため、条文を直接確認すること。承認が拒否された場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正、平成18年(2006年)施行 無認可共済問題への対応として少額短期保険業の登録制度が創設され、その主要株主規制の一部として本条が新設された
- 平成26年(2014年)会社法改正に伴う整備 監査等委員会設置会社の新設および委員会設置会社から指名委員会等設置会社への名称変更を受け、役員の記載事項に機関設計別の区分が置かれた
改正の年表
- 1.平成17年(2005年)改正・平成18年(2006年)施行 新設:無認可共済問題への対応として少額短期保険業の登録制度が創設され、その主要株主規制の一部として本条が新設された
- 2.平成26年(2014年) 改正:会社法改正に伴う整備として、監査等委員会設置会社の新設および指名委員会等設置会社への名称変更を受け、役員の記載事項に機関設計別の区分が置かれた
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