介護保険法 第118条の6(安全管理措置)
クイックジャンプ
匿名介護保険等関連情報利用者は、匿名介護保険等関連情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名介護保険等関連情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。
この条文の基本情報
安全管理措置とは何ですか?
定義安全管理措置とは、介護保険法第118条の6に定められた規定で、「匿名介護保険等関連情報利用者は、匿名介護保険等関連情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名介護保険等関連情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第118条の6(安全管理措置)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第118条の6の条文原文は「匿名介護保険等関連情報利用者は、匿名介護保険等関連情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該匿名介護保険等関連情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚…」で始まります。
- 介護保険法第118条の6は第七章 介護保険事業計画に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第118条の6の前の条は介護保険法第118条の5です。
- 介護保険法第118条の6の次の条は介護保険法第118条の7です。
- 介護保険法第118条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第118条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第118条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/118_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第118条の6は、匿名介護保険等関連情報の利用者に対し、漏えい・滅失・毀損の防止など厚生労働省令で定める安全管理措置を講じる義務を課す規定である。
Q · 匿名化された介護データでも、安全管理の義務はあるの?
はい。匿名でも省令の安全管理措置を講じる法的義務があります
介護保険法118条の6により、厚生労働大臣から匿名介護保険等関連情報の提供を受けた利用者は、漏えい・滅失・毀損の防止その他の安全管理のため、厚生労働省令で定める措置を講じなければなりません。匿名加工済みであることは義務を免除する理由になりません。措置の具体的内容は省令と国のガイドラインで示され、組織・人・物理・技術の各面での管理が求められます。義務違反が確認されれば、是正命令などの監督措置の対象となりえます。
解説
匿名化された介護データを国から受け取った瞬間、あなたは「利用者」から「管理責任者」に変わる。介護保険法118条の6が課すのは、漏えい・滅失・毀損を防ぐ安全管理措置だ。ここで多くの研究者や事業者が見落とすのは、対象データが「匿名」であるという点が免罪符にならないことである。個人情報保護法では、匿名加工情報の扱いは一定程度緩和される。しかしこの条文は独立した公法上の義務として、厚生労働省令が定める水準の措置を要求する。ノートPCに入れたまま新幹線の網棚に置き忘れた、共同研究者に USB で渡した、クラウドの共有設定が全体公開だった。そのどれもが「滅失」または「漏えい」に当たりうる。そして義務違反は、次年度以降の提供申出の却下、是正命令、提供の停止という形で返ってくる。あなたの研究プロジェクトそのものが、設定ミス一つで止まる。
法的な位置づけ
介護保険法118条の6は、匿名介護保険等関連情報利用者の安全管理措置義務を定める規定である。厚生労働大臣から提供を受けた匿名介護保険等関連情報について、漏えい、滅失又は毀損の防止その他の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じることを、利用者に義務づける。
手順
- 1.提供申出の前に管理体制を設計する データ管理責任者、利用者の範囲、保管場所、アクセス権限、持ち出し禁止ルールを決め、厚生労働省のガイドラインと申出様式の記載欄に沿って文書化する
- 2.アクセス権限と保管環境を実装する データを扱う端末・サーバを限定し、利用者ごとのアカウント付与、アクセスログの取得、共有設定の非公開化、外部記録媒体の利用制限を設定する
- 3.利用者全員に教育と誓約を行う 学生や外注先を含むすべての利用者に、利用範囲・禁止事項・インシデント時の連絡経路を説明し、受講記録と誓約書を残す
- 4.利用終了時に消去して記録を残す 研究終了や退職の際は、対象データを全端末・バックアップから消去し、消去日時・方法・担当者を記録して、監査で提示できる状態にする
よくある質問 AI による整理
Q1匿名介護保険等関連情報とは?
国が集めた介護保険給付や要介護認定などの情報を、特定の個人を識別できないよう加工したデータです。厚生労働大臣が研究等の目的で第三者に提供します。
Q2介護保険法118条の6の安全管理措置とは?
提供を受けた匿名介護データの漏えい・滅失・毀損を防ぐため、厚生労働省令が定める措置を講じる義務です。体制整備、アクセス制限、記録管理などが含まれます。
Q3安全管理措置を怠るとどうなる?
厚生労働大臣による報告徴収や立入検査、是正命令などの監督措置の対象になりえます。以後のデータ提供の審査にも不利に働くおそれがあります。
Q4匿名介護データはクラウドに保存できる?
一律に禁止されているわけではありませんが、提供申出で示した保管環境と一致させ、アクセス権限や公開設定を厳格に管理する必要があります。事前に要件を確認してください。
Q5共同研究者に匿名介護データを渡せる?
提供申出で承認された利用者・利用範囲の外に渡すことは原則できません。共同研究者を含める場合は、申出段階で利用者として記載しておく必要があります。
Q6匿名介護データを紛失したら報告は必要?
滅失や漏えいは本条の安全管理の問題に直結します。影響範囲を確定したうえで、速やかに厚生労働省の担当窓口へ報告するのが実務上の基本です。
Q7研究が終わった匿名介護データはどうする?
利用の必要がなくなったデータは遅滞なく消去する必要があります。消去の日時・方法・担当者を記録に残し、後から証明できる状態にしておくことが重要です。
Q8民間企業も匿名介護データを利用できる?
相当の公益性がある研究等であれば、民間事業者も提供を受けられる仕組みがあります。その場合も本条の安全管理措置義務は同様に課されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1匿名なのに、なんでそこまで厳重に管理しないといけないんですか?
匿名加工されていても、他の情報と突き合わせれば復元リスクがゼロとは言えないからである。さらに本条は118条の5の照合禁止とセットで、制度全体の信頼を支えている。実務のポイント:実務で最も指摘されるのは技術的措置ではなく、組織的措置の記録不備である。暗号化はしていても、誰がいつアクセスしたかの台帳がないと「講じていない」と評価されやすい
Q2厚生労働省令って、具体的に何をしろと書いてあるんですか?
介護保険法施行規則に基づき、組織体制の整備、従事者の監督、物理的な保管管理、技術的なアクセス制御といった類型で定められている。実務ではガイドラインが具体的水準を示す。実務のポイント:省令本文だけを読んでも抽象的で判断できない。実際の審査で使われるのは、厚生労働省が公表する匿名データ提供に関するガイドラインと申出様式の記載欄であり、その様式こそが事実上のチェックリストになっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「匿名化されているのだから、漏れても個人は特定されない、だから大した問題ではない」と考えがちだが、問題の所在がずれている。本条が守っているのは個々の高齢者のプライバシーだけではなく、国が匿名データを外部提供するという制度そのものの信頼である。一件の漏えいが制度全体の提供基準を厳格化させる、その連帯責任の構造にあなたは組み込まれている
- 安全管理措置は「漏えい対策」だと理解されているが、条文は漏えい・滅失・毀損の三つを並べている。滅失(データが失われること)と毀損(データが壊れること)も違反である。バックアップを取らずにディスクが飛んだ、それも義務違反になりうるという深刻度を、多くの利用者は認識していない
- 「うちは個人情報保護法の体制整備が済んでいるから大丈夫」という前提自体が正確ではない。本条の措置内容は厚生労働省令で個別に定められており、個人情報保護法の安全管理措置(同法23条)と重なる部分はあっても同一ではない。準拠すべき基準が二本立てであることを見落とすと、片方だけの対応で安心してしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 介護保険法118条の6:提供を受けた利用者の安全管理措置義務 | 介護保険法118条の3:厚生労働大臣による匿名データ提供の根拠 個人情報保護法23条:個人情報取扱事業者の安全管理措置 |
| 義務を負う者 | 匿名介護保険等関連情報利用者 | 厚生労働大臣(提供する側) 個人データを取り扱う事業者 |
| 措置の基準 | 厚生労働省令で定める措置 | 提供の相手方・目的の要件を定める 個人情報保護委員会のガイドライン |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では非公務機関に対し、個人資料の窃取・改ざん・毀損・滅失・漏えいを防ぐ適切な安全措置を一般的に義務づける。介護データ特有の提供制度に紐づく規定ではない
韓国は仮名情報の処理者に安全性確保のための措置を課し、追加情報の分離保管なども求める。データ二次利用と管理義務をセットにする発想は日本と近い
EU 一般データ保護規則の処理の安全性規定が適用される。ただし真に匿名化されたデータは GDPR の適用外となる点で、匿名データにも義務を課す日本の本条とは構造が異なる
米国では Limited Data Set の提供にデータ使用契約を要求し、受領者に適切な保護措置を約束させる。法律上の義務ではなく契約で管理責任を担保する点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学の研究室で介護レセプトの匿名データを解析している。学生が自分のノートPCにコピーして自宅で作業した。この時点で、あなたが厚生労働大臣に提出した安全管理体制の記載と実態がずれている。監査で指摘されれば、研究継続そのものが危うい
- 介護事業者としてサービス改善のために匿名データの提供を受けた。社内のファイルサーバに置いたが、全社員がアクセスできる共有フォルダだった。「社内だから問題ない」という感覚が、この条文では通用しない。アクセス権限の限定こそが省令が求める中核措置である
- 共同研究先の企業から「データを一部送ってほしい」と言われたら、どうする? 提供を受けた本人以外への再提供は、118条の5の利用制限と本条の安全管理義務の両方に抵触しうる。断る根拠を持っているかどうかが、あなたの立場を守る
- 退職する研究員のPCから匿名介護データを削除する。あと3日で退職日。削除ログを残さないまま端末を初期化すると、「適切に廃棄した」証明ができない。監査は結果ではなく記録を見る
取るべき行動
被害を受けた側:自組織で漏えい・滅失・毀損が発生したと気付いたら、まず影響範囲(対象データ、経路、期間)を書面で確定する。次に厚生労働省の担当窓口へ速やかに報告し、同時に当該データへのアクセスを全面停止する。事後の再発防止策は、省令が求める措置類型(組織的・人的・物理的・技術的)に対応づけて整理すると、審査側の評価軸と噛み合う
訴えられた側:是正の求めや提供停止の可能性を告げられた場合、まず「講じていた措置」を時系列の記録で提示する。アクセスログ、権限設定画面、教育研修の実施記録、削除証明。措置を講じていたが結果が生じた場合と、措置自体が欠けていた場合では評価が別物になる。不利益処分に不服があれば行政不服審査法に基づく審査請求または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし不利益処分に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。インシデント報告は法文上の日数指定ではなく「速やかに」が実務基準(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律により、匿名介護保険等関連情報の第三者提供制度とあわせて、利用者の安全管理措置義務が設けられた(最新の改正状況は e-Gov で要確認)
- 介護保険法 第118条の2介護保険等関連情報の収集・分析の根拠
- 介護保険法 第118条の3匿名介護保険等関連情報の提供の根拠規定
- 介護保険法 第118条の5他情報との照合禁止、本条と一体で機能
- 介護保険法 第118条の7利用者に対する立入検査等の監督権限
- 介護保険法 第118条の8是正命令等の担保措置
- 個人情報の保護に関する法律 第23条安全管理措置の一般法上の基準
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第16条の6匿名医療保険等関連情報の同型規定
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める