介護保険法 第170条の2(協議)
クイックジャンプ
- 厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
- 一第百六十八条第一項、第三項又は第八項の認可をしようとするとき。
- 二前条第一号又は第二号の指定をしようとするとき。
この条文の基本情報
協議とは何ですか?
定義協議とは、介護保険法第170条の2に定められた規定で、「厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第170条の2(協議)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第170条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、次の場合には、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。」で始まります。
- 介護保険法第170条の2は第九章 社会保険診療報酬支払基金の介護保険関係業務に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第170条の2の前の条は介護保険法第170条です。
- 介護保険法第170条の2の次の条は介護保険法第171条です。
- 介護保険法第170条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第170条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第170条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/170_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第170条の2は、厚生労働大臣が支払基金に関する第168条の認可や第170条の指定をする前に、財務大臣へ協議する義務を定める。
Q · 介護保険の支払基金に関する認可って、厚生労働大臣だけで決められるの?
決められない。事前に財務大臣との協議が必要
介護保険法第170条の2により、厚生労働大臣は同法第168条第1項・第3項・第8項の認可、第170条第1号・第2号の指定をしようとするとき、あらかじめ財務大臣に協議しなければなりません。ただし法文の文言は「協議」であり、「同意」や「承認」ではありません。権限を行使するのはあくまで厚生労働大臣で、財務大臣に拒否権が与えられているわけではありません。協議を経ずに出された処分の効力については、解釈が分かれています。
解説
40歳の誕生月から、給与明細に介護保険料という行が増える。そのお金は医療保険者を経由して社会保険診療報酬支払基金に集まり、全国の市町村の介護保険財政へ流れていく。では、その基金の財務や資金の置き場所を承認するのは誰か。厚生労働大臣だと答えたなら、半分しか当たっていない。本条は、厚生労働大臣が第168条第1項・第3項・第8項の認可をしようとするとき、また第170条第1号・第2号の指定をしようとするときは、あらかじめ財務大臣に協議しなければならないと定める。介護保険のお金の入口には、厚生労働省の判断の隣にもう一つ財務省の入口が開いているということだ。あなたが介護保険の制度を調べるとき、厚生労働省の審議会資料だけを追っていては、決定の半分を見ずに終わる。この一条が、探すべき文書の置き場所を二か所に増やしている。
法的な位置づけ
介護保険法第170条の2は、社会保険診療報酬支払基金が行う介護保険関係業務について、厚生労働大臣が同法第168条に基づく認可または第170条に基づく指定を行う前に、財務大臣への事前協議を義務付ける省庁間協議規定である。協議は同意とは異なり、財務大臣に拒否権を与えるものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法170条の2とは?
厚生労働大臣が支払基金に関する第168条の認可や第170条の指定をする前に、財務大臣と協議しなければならないと定めた規定です。
Q2財務大臣協議とは何ですか?
法律が定める処分をする前に、所管大臣が財務大臣の意見を聴いて調整する手続です。国の財政や資金の流れに関わる事項で置かれることが多い規定です。
Q3社会保険診療報酬支払基金とは?
介護保険では、医療保険者から介護保険の納付金を徴収し、市町村へ交付金として交付する役割を担う法人です。40〜64歳の保険料はここを経由します。
Q440歳から払う介護保険料はどこに行く?
第2号被保険者の保険料は医療保険料と一緒に徴収され、医療保険者から支払基金に納付された後、交付金として全国の市町村の介護保険財政へ配分されます。
Q5介護保険法の所管官庁は?
厚生労働省(老健局)が所管しています。ただし本条のように、支払基金の財務や資金運用に関わる一部の処分には財務大臣の事前協議が組み込まれています。
Q6介護保険の財源は誰が決める?
給付の設計は厚生労働省が担いますが、国庫負担は予算として国会が議決し、支払基金の認可・指定には本条により財務大臣協議が入ります。決定の経路は一本ではありません。
Q7省庁間協議の文書は情報公開請求できる?
行政機関情報公開法に基づき、協議に関する文書を保有する行政機関に請求できます。開示・不開示は個別判断ですが、協議相手の省庁も請求先の候補になります。
Q8条番号の「の2」はどういう意味?
法改正で既存の条の後に新しい条文を挿入したとき、条番号を繰り下げずに付ける枝番号です。後から追加されたことを示すだけで、重要度とは関係ありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1財務大臣に協議しないで認可しちゃったら、その認可は無効になるんですか?
本条は協議を義務付けているが、協議を欠いた場合に認可がどうなるかは書いていない。行政法の一般論では、法定の手続を欠いた処分は取消事由になるという見方と、瑕疵が重大明白なら無効という見方があり、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:効力を争う前に、協議があったか否かを情報公開請求で確認する。手続の穴は、実体の判断を攻めるより立証が軽い
Q2協議って、要は財務省の許可ってことですか?
法文の動詞は「協議」で、同意や承認までは求めていない(本条)。ただし協議が整わないまま厚生労働大臣が認可や指定を出す実務はほぼない。実務のポイント:官庁間の条文では「協議しなければならない」「同意を得て」「意見を聴いて」で拘束の強さが段階的に違う。どの動詞が使われているかを見るだけで、その分野の力関係が読める
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険は厚生労働省の管轄だから、意見も要望も厚生労働省に出せばいい」という問いの立て方そのものがずれている。法律の本文が財務大臣の関与を要求しているのだから、決定に至る系列は最初から二本ある。片方だけを押しても動かない案件がある
- 協議が必要だと知っている人でも、「協議は同意ではない」ことの重みを軽く見ている。法文上は相手の意見を聴く手続にすぎないが、協議が整わないまま認可や指定が出る実務はほぼない。形式と実態の落差がここにあり、協議を欠いた処分の効力については実務上、解釈が分かれている
- 条番号に「の2」が付いているから枝葉の規定だと読み飛ばされがちだが、枝番は後から条文が挿入されたことを示すだけで、重要度の指標ではない。むしろ後から入った条文は、制度運用上どうしても必要になった歯止めであることが多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 第170条の2:認可・指定の前に財務大臣協議を義務付ける手続規定 | 第168条:支払基金の介護保険関係業務に関する認可の根拠規定 第170条:支払基金の資金運用に関する指定の根拠規定 |
| 権限の主体 | 厚生労働大臣(財務大臣は協議の相手方) | 厚生労働大臣が認可する 厚生労働大臣が指定する |
| 財務大臣の関与 | 事前協議(同意・承認までは求めない) | 条文自体には協議規定なし。本条を通じて協議が入る 条文自体には協議規定なし。本条を通じて協議が入る |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の長期介護は税財源の基金方式で運営されており、日本のように医療保険者経由で保険料を集める仕組みや、それに伴う財務大臣協議に相当する規定はない
ドイツの介護保険は介護金庫間の財政調整を調整基金(Ausgleichsfonds)で行う。財政調整の仕組みを持つ点で、支払基金を経由する日本の資金の流れと比較できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、基金の資金が置かれている先や財務処理に疑問を持ったとして、あなたはどこを調べる? 厚生労働省の決裁文書だけでは足りない。本条が財務大臣協議を義務付けている以上、財務省側にも同じ案件の協議文書が残っている。開示請求の宛先が二つあると分かるだけで、手に入る資料は倍になる
- 介護事業者の団体で要望書をまとめている。宛先を厚生労働省だけにするか財務省も入れるかで揉めている。本条を読めばその議論は終わる
- 介護保険法 第168条本条第1号の協議対象となる認可の根拠規定
- 介護保険法 第170条本条第2号の協議対象となる指定の根拠規定
- 社会保険診療報酬支払基金法 第1条協議対象となる支払基金の設立根拠法
- 行政手続法 第5条認可は申請に対する処分、審査基準の設定義務が及ぶ
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