感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の18(輸入に関する要請等)
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- 厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の輸入を促進することが必要であると認めるときは、当該感染症対策物資等の輸入の事業を行う者(以下「輸入業者」という。)に対し、当該感染症対策物資等の輸入を促進するよう要請することができる。
- 2.第五十三条の十六第二項から第七項までの規定は、輸入業者に対して前項の規定による要請をする場合について準用する。この場合において、同条第二項中「生産」とあるのは「輸入」と、「この条及び次条第二項」とあるのは「この条」と、同条第三項中「生産に」とあるのは「輸入に」と、「生産計画」とあるのは「輸入計画」と、同条第四項中「生産の」とあるのは「輸入の」と、「に対し」とあるのは「であって、当該感染症対策物資等の輸入事情を考慮して当該感染症対策物資等の輸入をすることができると認められるものに対し」と、「生産計画」とあるのは「輸入計画」と、同条第六項及び第七項中「生産計画」とあるのは「輸入計画」と、「生産を」とあるのは「輸入を」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
輸入に関する要請等とは何ですか?
定義輸入に関する要請等とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18に定められた規定で、「厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の輸入を促進することが必要であると認めるときは…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18(輸入に関する要請等)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18の条文原文は「厚生労働大臣は、感染症対策物資等について、第五十三条の十六第一項に規定する事態に対処するため、当該感染症対策物資等の輸入を促進することが必要であると認めるときは…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18は第九章の二 感染症対策物資等に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の17です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の19です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の18には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の18 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の18(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/53_18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法53条の18は、感染症対策物資等の供給不足時に、厚生労働大臣が輸入業者へ輸入の促進を要請できると定める。53条の16を準用し、報告や輸入計画の段階へ進む。
Q · 厚生労働省から「輸入を増やしてほしい」と要請されたら、どこまで対応が必要?
要請自体は働きかけだが、報告や計画提出へ進みうる
感染症法53条の18第1項により、厚生労働大臣は感染症対策物資等の供給が不足する事態に対処するため、輸入業者に輸入の促進を要請できます。第2項は53条の16第2項から第7項を準用しているため、要請のあとに輸入状況の報告、輸入計画の作成・提出、さらに輸入事情から見て輸入できると認められる業者への計画作成の指示へと進むことがあります。最初の回答の段階から、実現できる数字と前提条件を整理しておくことが重要です。
解説
2020年春、ドラッグストアのマスクの棚は数か月にわたって空だった。その間、国が輸入業者に「もっと輸入してほしい」と正式に求めるための法律上の仕組みは、ほとんど整っていなかった。本条はその反省から設けられた条文である。前提となるのは、新型インフルエンザ等の発生が公表されるなどして、マスク・手袋・医薬品といった感染症対策物資等の供給が不足し、国民の生命や健康に重大な影響が出るおそれがある局面だ。この局面で、厚生労働大臣は輸入業者に対し、輸入を増やすよう要請できる。見落とされやすいのは第2項である。生産業者向けの53条の16第2項から第7項がそのまま準用されるため、輸入状況の報告、輸入計画の作成と提出、さらに輸入事情から見て輸入できると認められる業者に対する計画作成の指示へと、段階を追って関与が強まっていく。輸入業者の側にいるなら、最初は「お願い」の形で届いた文書が、数週間後には計画提出の指示に変わりうることを前提に、社内の体制を準備しておくべきである。
法的な位置づけ
感染症法53条の18は、輸入促進の要請を定める規定である。厚生労働大臣は、感染症対策物資等の供給不足により国民の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがある事態(53条の16第1項)に対処するため、輸入業者に輸入の促進を要請できる。生産業者向けの53条の16第2項から第7項が読み替えて準用され、報告徴収、輸入計画、計画作成の指示という段階的な関与の枠組みが輸入業者にも及ぶ。
手順
- 1.要請文書の根拠条文と段階を特定する 届いた文書が53条の18第1項の要請なのか、準用される53条の16の何項に基づく報告の求め・計画の求め・指示なのかを確認し、社内で現在の段階を共有する
- 2.実現可能な輸入量の根拠資料をそろえる 現地サプライヤーの出荷枠、既存顧客への割当、物流の制約、輸出国の規制状況を集め、輸入できる量とその前提を数字で示せるように整理する
- 3.報告書・輸入計画を前提条件つきで作成する 調達・法務・経営陣で数字をすり合わせ、実現可能な数量と時期を記載する。為替、輸出規制、物流遅延などの前提条件を明記し、過大でも過小でもない計画にする
- 4.在庫リスクと不利益への対応を事前に確認する 提出前に行政との協議で、余剰在庫の扱いや支援措置の有無を文書で確認する。計画作成の指示などで不利益が見込まれる場合は、処分性を含めて弁護士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症対策物資等とは何ですか?
感染症の発生やまん延に備えて必要となる医薬品、医療機器、マスクや手袋などの物資を指す感染症法上の概念です。具体的な範囲は法令の定義規定で確認する必要があります。
Q2輸入促進の要請はどんなときに出されますか?
感染症対策物資等の供給が不足し、またはそのおそれがあり、国民の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがある事態(53条の16第1項)に対処するため、輸入促進が必要と認められるときです。
Q3輸入計画には何を書く必要がありますか?
準用される53条の16第3項以下に基づき、輸入の見込み量や時期などを記載することになります。具体的な記載事項は厚生労働省の求めや省令で確認し、実現可能な数字と前提条件を明記すべきです。
Q4輸入業者の報告義務はいつ発生しますか?
要請をする場合に、準用される53条の16第2項に基づき、厚生労働大臣が輸入の状況について報告を求めたときです。期限や様式は求めのつど示されます。
Q5感染症法53条の18は誰に適用されますか?
感染症対策物資等の輸入の事業を行う者(輸入業者)です。規模の大小で一律に外れるわけではありませんが、計画作成の指示は輸入できると認められる者に限られます。
Q6輸入計画の作成指示に不服がある場合はどうすればいい?
指示が行政処分にあたると解される場合、行政不服審査法による審査請求や取消訴訟が考えられます。処分性の判断は分かれうるため、早めに弁護士へ相談してください。
Q7生産業者への要請と輸入業者への要請は同じ手続きですか?
基本的な枠組みは同じです。53条の18第2項が53条の16第2項〜第7項を「生産」を「輸入」と読み替えて準用しています。ただし指示の対象は輸入事情を考慮して絞られています。
Q8輸出国が輸出を規制している場合でも輸入を求められますか?
本条は国内の輸入業者への働きかけで、輸出規制は止められません。計画作成の指示は輸入事情を考慮して輸入できると認められる者に限られるため、規制状況を根拠資料として示すことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国から輸入を増やしてくれって要請が来たけど、断ったら罰金とかあるの?
本条1項の要請そのものは、輸入を増やすよう働きかける性質のもので、要請に従わなかったこと自体に直接の罰則を定めた規定ではない。ただし2項で準用される53条の16の後半には、輸入計画の作成指示などの段階がある。義務の範囲や指示に従わなかった場合の扱いは、現行条文で必ず確認すること。実務のポイント:最初の回答書は、後の段階で行政側が判断材料として読み返す前提で書くべきだ
Q2うちみたいな小さい輸入業者にも計画を出せって指示が来るんですか?
準用される53条の16第4項は、読み替えによって、計画作成の指示の対象を「輸入事情を考慮して当該物資の輸入をすることができると認められる者」に絞っている。規模だけで決まるわけではなく、実際に輸入できる経路や能力があるかどうかで判断される。実務のポイント:海外に確かな仕入れ先を持っていると見られる中小業者ほど対象に入りやすい。仕入れ能力の説明は正確に行うこと
Q3要請に応じて大量に輸入したのに、流行が収まって在庫が余ったら誰が責任を取るの?
本条は輸入の促進を求める規定であり、余った在庫の買い取りや損失補填までは定めていない。財政上の支援や買い取りがあるかどうかは、関連する条文や予算措置しだいである(現行の制度を要確認)。実務のポイント:輸入計画に応じる前に、行政との協議の場で在庫が余った場合の扱いを文書で確認しておくこと。2020年のマスク余りで損を出した業者の多くは、その確認をしていなかった
間違えやすい点 AI による整理
- 「要請なら断っても問題ない」と考える担当者は多い。たしかに第1項の要請そのものは、強制力の弱い働きかけである。しかし準用される53条の16の後半には、輸入計画の作成指示や計画変更などの段階が置かれている。最初の要請への対応は、その後の段階を読まれるための材料として扱われると考えておくべきだ
- 本条を「パンデミックのときだけの話」と理解している人は多いが、その深刻さまでは見えていないことが多い。発動された時点で、平時に結んだ海外サプライヤーとの契約、為替予約、在庫の配分といった判断が、行政への報告や計画の数字として表に出る。平時の調達の設計そのものが、有事の交渉材料になる
- 「国が輸入を促せば物資は足りるようになる」という期待は、問いの立て方がずれている。本条が動かせるのは国内の輸入業者だけで、輸出国による輸出規制や、国際的な奪い合いは止められない。だから2項では、計画作成の指示の対象を「輸入事情を考慮して輸入できると認められる者」に絞っている。法律自身が、輸入には限界があることを前提にしている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 53条の18:感染症対策物資等の輸入業者 | 53条の16:感染症対策物資等の生産業者 新型インフルエンザ等対策特別措置法55条:特定物資の売渡し等の対象者 |
| 行政の手段 | 輸入促進の要請→報告→輸入計画→計画作成の指示(準用) | 生産促進の要請→報告→生産計画→計画作成の指示 特定物資の売渡しの要請、収用などの特則 |
| 指示の対象の絞り込み | 輸入事情を考慮して輸入できると認められる者に限る | 生産業者(読み替えによる追加限定なし) 特措法の要件に従う(本条とは別体系) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は中央流行疫情指揮中心の設置期間中、防疫物資の徴用・徴調を認める。日本のような要請→計画の段階的な枠組みではなく、より直接的な手段をとる
米国は大統領に契約の優先履行や生産拡大を命じる権限を与え、COVID-19期には医療物資に発動された。日本の本条より強制力が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 医療用手袋を東南アジアから輸入している中堅商社に、厚生労働省から輸入促進の要請文書が届いた。担当役員は「行政のお願いだから、無理のない範囲で協力すればいい」と考えている。しかし準用される53条の16の流れでは、その後に輸入状況の報告と輸入計画の提出が控えている。最初の回答をどう書くかが、後の指示の内容を左右する
- 厚生労働省から求められた輸入計画の提出期限が残り5日しかない。現地工場の出荷枠は、すでに欧州の顧客に押さえられている。実現できない数字を書けば計画の実施状況を問われ、低すぎる数字を書けば「輸入できると認められる者」として指示を受けるきっかけになりかねない。調達、法務、経営陣の三者が今夜のうちに数字をすり合わせる必要がある
- もし地方のクリニックが、パンデミック下で防護ガウンを一枚も仕入れられなくなったらどうなるか。病院は本条の要請の直接の当事者ではない。ただ、国が輸入業者の背中を押す仕組みがあることを知っていれば、卸売業者や業界団体を通じて、行政への供給状況の情報提供や要望ルートを探すという選択肢が見えてくる
- 友人の小さな輸入雑貨店が、副業でマスクを輸入している。「うちにも国から何か来るの?」と相談された。要請の対象は輸入の事業を行う者だから、規模の大小で一律に外れるわけではない。ただし計画作成の指示は、輸入事情から見て輸入できると認められる者に絞られている
取るべき行動
被害を受けた側:物資不足で影響を受ける医療機関や介護事業者の立場の場合:1. 不足している品目、必要量、在庫が尽きる見込みの日付を記録する2. 卸売業者や業界団体を通じて、行政に不足状況を具体的な数字で伝える3. 都道府県の窓口に、国による確保策や配布の枠組みがあるかを確認する4. 代替品の使用や院内での配分基準をあらかじめ決めておき、輸入が回復するまでの空白期間をしのぐ
訴えられた側:要請を受けた輸入業者の場合:1. 文書の根拠条文(本条1項か、準用される53条の16の何項か)を特定し、どの段階の求めなのかを確認する2. 現地の出荷枠、物流、輸出規制など、実現できる輸入量の根拠をそろえる3. 報告書や計画は実現可能な数字で作り、前提条件を明記する4. 計画作成の指示などで不利益を受ける場合は、その指示が処分にあたるかどうかを含めて弁護士に相談する。処分性については実務上、解釈が分かれうる
時効(請求できる期限):本条そのものに時効や期限の定めはない。報告や計画提出の期限は、要請や指示のたびに厚生労働大臣が定める。指示が行政処分(役所が特定の相手に直接下す決定)にあたると解される場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:感染症法等の一部を改正する法律(令和4年法律第96号)により、感染症対策物資等の確保に関する規定の一つとして新設。施行日・その後の改正状況は e-Gov で要確認
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